〔第9回〕EAの資金管理の要!損失を抑える売買履歴の見方

〔第9回〕EAの資金管理の要!損失を抑える売買履歴の見方

連載コラム:稼げるEAの見分け方:第9回

前回:〔第8回〕実は複利系EAのバックテストは補助線や定規を使うと見やすい



ライター:TACA(林 貴晴)
VB6によるシストレ開発に始まり数百のEAを作成。その経験からテクニカルが力を発揮するのは短期取引のオシレーターと信念を持つ

 

 

バックテスト(Strategy Tester Report)の売買履歴から読み取れる事を紹介します。

 

まずはここから確認!

 

取引種別がbuyもしくはsellになっている行をご覧ください。

 

一番初めに確認することは決済逆指値(S/L)が入っているかどうかです。

0.000になっている場合は設定されていません。S/Lが入っていないと、急激な変動に対応できなく損失が拡大する可能性があります。

 

 

こちらは1行目ではS/Lが0.000になっています。

しかし次の行で同じ時間にmodifyを行いS/Lを設定しています。

 

FX会社によってはオーダー時にS/Lや決済指値(T/P)が入っていると高頻度で拒否される事があるので、この様な二段階処理になっています。

1行目の発注確定からmodify確定までに、数十m秒から300m秒ほどS/Lの無い時間ができてしまいますが、リスクは少ないと考えられます。

 

続いてEAの主だった仕事を考えてみましょう。

 

① 最適なタイミングで発注する

② ロット数を管理する。

③ 発注後相場に合わせてS/L、T/Pをコントロールする。

④ 損益を確定させる

 

売買履歴からは①の最適なタイミングかどうかは確認できませんが、その他は確認することができます。

売買履歴で流れを知る


 

 

こちらを追っていきます。

 

① 発注が行われているのが1,5,9行目です。S/Lがしっかりと入っていることが確認できます。

 

② 発注ごとにロット数が変化しています。

 

毎回発注ごとに変更する必要はありませんが、初めから終わりまでロットが同じではロット管理しているとは言えません。また、極端なロット数の変動も危険です。

前後とロット数を比べてみましょう。

 

発注後複数回のmodifyがあるか確認しましょう。S/LやT/Pが0.000から変更するものはカウントしません。時には0回、時には10回と常に回数の変わるものは発注後にしっかり監視しコントロールしているものです。

 

④ 取引種別のS/L、T/P、CLOSEは損益の確定です。これが連続する場合は複数のポジションを持つということです。

 

複数ポジションの所持はEAの良し悪しの参考になりませんが、どれくらいのポジションを持つかは初期証拠金の設定の目安となります。

S/LやT/PはFX会社のサーバーで計算され完了しますが、CLOSEはPCもしくはVPSで計算後サーバーに送信し完了します。そのためCLOSE処理の多いEAは遅延が起こり、見えないコストが必要となります。

 

また、重要な確認ではありませんがS/Lが極端に多い場合はトレーリング・ストップ系の可能性が高くなります。

 

売買履歴の要点を確認することでEA動作の流れが確認できます。

最低限、S/L設定のタイミングは確認しましょう。

次回に続く・・☆彡


ライター:TACA(林 貴晴)
VB6によるシストレ開発に始まり数百のEAを作成。その経験からテクニカルが力を発揮するのは短期取引のオシレーターと信念を持つ


商号 株式会社ゴゴジャン
金融商品取引業の登録番号 関東財務局長(金商)第1960号
加入協会 一般社団法人 日本投資顧問業協会
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金融庁日本投資顧問業協会証券・金融商品あっせん相談センター証券取引等監視委員会

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