いま仮想通貨の世界では革命的なことが起きている~The DAO(第16回)
連載コラム:ゼロからはじめる仮想通貨トレード:第16回
世界が動きはじめています。しかも革命的に。 これからお話しすることはなぜか日本のメディアではほとんど報じられていません。 WSJの日本語版だけでした。 しかし、世界ではNYタイムズの紙面一面にも掲載され、WSJ(ウォールストリートジャーナル)はもちろん、ロイターやフォーブス、ブルームバーグにテッククランチなど主要メディアはきっちりと報じています。わずか17日間で世界記録を塗り替えた。
2016年4月30日、The DAOという革新的なクリプトのクラウドセールが始まりました。 DAOクリエイション(創造)と名付けらたそのセールの終了は5月28日まで。 この期間に出来た数が総発行量となり、以降、増えることはありません。 これまで調達した金額は日本円にしておよそ157億円。 セール開始17日目にはクラウドファンディングの記録をあっさりと塗り替えて堂々の1位になってしまいました。 ジャンルこそ全く違います(PCゲーム)がそれまでの1位が100億円を調達するのに3年以上かかったことを踏まえると異常なくらいのスピード達成ではないでしょうか。 ■The DAO調達額がクラウドファンディング史上最高記録になってしまったこのThe DAO(通貨の単位はDAO)ってなんなのか?
DAO(ダオ)とは元々Decentralized Autonomous Organization、分散型自律組織の略称で、Slock.itというドイツの企業によりコードが開発されました。 ブロックチェーンによりコントロールされた変更の効かないルールの元で運用され、比較的(完全ではない)非中央集権的なシステムで運営される、ファンドマネージャーなきベンチャーファンドのようなものなのです。 DAO保有者はトレードにより売買差益を得ることもできますが、保有しておくことでDAO配下のビジネスで得られた報酬の一部を分配報酬として受け取れる権利もあり、またビジネスやDAOの取り組みへの議決権(投票権)もあるのです。最初の提案になるのはこのビジネス
DAOのコードを開発したSlock.itによるイーサリアムコンピューターというシステムを通じたレンタルサービスの仲介です。自転車や倉庫、民泊や賃貸等がスマートロックを通じてP2Pレンタル可能になります。 また、同社はドイツ大手のエネルギー会社RWEとパートナーシップを組み、電気自動車に関連した「補充量ベースの料金請求」「信号待ちの間に利用可能な充電ポイント」なども共同開発中です。 しかしこれはまだ序盤も序盤、実験的要素も多々あります。 今後はSlock.itに限らず、大小さまざまな提案がThe DAOの中で提出されていくでしょう。 Proposal(プロポーザル)と呼ばれるビジネスの提案は、DAOを保有さえしていれば誰でも提出することが出来ます。 日本で著名な仮想通貨の専門家である大石哲之氏は自身のサイト(ビットコイン&ブロックチェーン研究所)でThe DAOに関して次の記事で言及されています。 ■theDAOを評価するための3つの視点ー事業視点、ドットコム株価、分散型革命の始まりさらに詳しく知りたくなったら「クリプトストリーム」へ
私が運営するクリプトストリーム(旧ビットコインまるわかり)は、今のところおそらく日本語でThe DAOの詳細を知ることが出来るのはここだけではないかと思っています。 DAOクリエイションの終了まであとわずかです。 手に入れる方法はちょっと手間がかかりますがこの革命的なプロジェクトに投資あるいは参加してみたい方はぜひ学んでみてください。 ■たった5分、The DAOの基本を10ステップで解説 ■DAO創造!Ethereum WalletでThe DAOを買う方法 ■複雑なThe DAOのシステムをたった10分で理解する日本でのトレードは?
5/28のDAOクリエイション終了後から海外の仮想通貨取引所(例:Poloniex)でトレードが可能になりますが、日本では「coincheck」という取引所が最初に取扱いをはじめるという話があります。次回へ続く…!
written by トレンドストリーム