下落チャネル突破から上昇トレンドに向かう
昨年末から続いていた下落チャネルを突破し、BTCは再び上昇ムードが高まってきました。
■下落チャネル突破でショートカバーが発生
今年相場を支配していた下落チャネルを抜けてBTCの価格下落が一旦終了しました。
チャネルを抜けた際の勢いが強く一時間で一気に実体を伸ばした事から、このラインを意識してストップロスを入れていたプレーヤーがものすごい買い圧力を作った事を見ていて感じ取りました。このようなプレーヤーが多い時は、えてしてストップロスが次のストップロスを呼ぶ事からトレンドが反転しやすく、実際BTCは一気に100万円を超えて3/13高値の106万円まで値を伸ばしました。
この後イーサリアムのスマートコントラクトで重大なバグが発生した影響もあり97万円まで下落しているものの、ひとまず下落ムードが終了し、仮想通貨市場の見通しは明るくなりました。
■交換業者の認可が進めばさらに上昇機運が高まる
ここからBTC/JPYが120万円、150万円、そして200万円をうかがうためには、新たなプレーヤーの参入が必要不可欠です。以前よりお伝えしている実需取引に加えて、今後は金融庁がいかに迅速に仮想通貨交換業者の認可を再開するかが大きなポイントとなりそうです。
価格が回復している局面であっても、それを裏付ける材料がないとポジティブな報道が出ません。ポジティブな報道が出ないと新たな投資家層の取り込みも難しいでしょう。過去からいる取引者層も減少傾向にあるので、このままだと上値を伸ばすには少し物足りない感じです。
特にメディアサイドの仮想通貨市場への見方は「金融庁が主導している再編期」という論調が強いので、このセンチメントが変わる必要があります。実際に仮想通貨交換業者がセキュリティ面や自主規制面を強化し、金融庁が新しい業者の参入を認める様になれば、再編が完了して第二フェーズに入ったとの達成感が報道され、新たな投資を喚起する呼び水となりそうです。
目先は100万円で値を固めた後に106万円を突破し、127万円を狙う展開を見ています。
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【執筆者】
河田 西欧(カワダ サイオウ)
トレイダーズ証券市場部ディーリング課
スイス・ジュネーブ生まれ。慶應義塾大学卒。
世界各国を旅した経験から実体験に根ざしたファンメンタルズ分析は説得力がある。
学生時に学んだ行動経済学を活かし、市場参加者の心理的バイアスを理論的に分析しトレードに活かす。
趣味は将棋でアマ高段者の腕前。中盤の駆け引きは相場の次の一手を読む時にも活かしている。
「大衆は常に間違っている」が信条。
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