鏑木高明の「相場サイクルとパターン分析」:配信サンプル
2016年1月4日 ワカバヤシFXアソシエツのForex Intelligenceのストラテジストに掲載した記事より
鏑木高明
2016/01/04 14:16
■お年玉、遠慮せず頂戴しておきましょう
新年、明けましておめでとうございます。
信念、ドル下落、おめでとうございます。
昨年末、円高にかけた方は、年を越して、お年玉分くらいは利益確定しておきましょう。新年、幸先よく、遠慮せず利食いしてください。ただし全部ではなく一部です。
ここから本格的に円高が加速してもおかしくないです。
年末のコメント。
「……実のところ、アニバーサリーとして秘かにこの動きを期待しているのですが、 そこまで全く同じには動くことまでは期待していません。ただただ、120円を下抜けて、加速して118円台を見るといった程度ですが……。しかし上は121円台に入ると、目先はこの下げは無いものと諦めます」。
年末が最後の売り場となりましたが、120円丁度まで売られて引け値は120.20。年足は記録的な4年連続陽線となりました。と言っても、年足とすれば、ほぼ寄り引け同値の十字線と言っても過言ではないでしょう(オープン119.75、高値125.84、安値115.84、引け120.20)。
正月2日、3日は土日と重なり、海外勢が不参加。久々に筆者も正月は相場を気にすることなくゆっくり過ごせました。
さて年明け、4日東京市場からのドル下げは現在119円台ミドルまで突っ込んでいます。既に日足は大陰線の兆し。
目先について、昨年最後のレポートは次の通りコメント。
「それはともかく、目先、間もなく始まると見ますが、最初の円高局面は大陰線で始まると見ます。それに備えた円高対策を怠らず。 それはまさに昨年12月30日に起こった120.69オープンから安値118.85まで急落した動きと同じようなものになるかもしれません。まさに年越しカウントダウン前のカウントダウン。昨年12月30日の動きは昨日掲載の時間足を参考にしてください」。
カウントダウンが終わって、2016年は1月4日からドルの下げが始まったと見ます。本日ここまでは日足は大陰線になりつつあります。
118円台突込みあれば、また一部利食いしておきます。120円台の売りを持っている投資家は売り乗せします。ただし、この増し玉は121円以上の引け値にストップを置きます。
2016年は少なくとも2011年10月75.57から15年6月125.84までの上昇波に対する最低の訂正23~38%(114~106)水準へテストすると見ます。ただし、その前に125円台に乗せてくれば、(あるいは124円台でも)円高見通しは再検討する必要があります。