実は、優良物件など存在しない~不動産投資の真実~

現役の不動産屋から見た「不動産投資」の常識と非常識・その3

通常、不動産投資というと、一にも二にも購入物件の特性が投資を行う上での基準とされています。

物件の交通便はいいのか、日当たり、風通しはどうか。

周辺環境や買い物などの施設は整っておるかなど、「入居するであろう賃借人にとって対象物件が魅力的であるかどうか」が、投資物件を購入する際の第一に判断材料となります。

その次が収益性

投資金額に対して十分な見返りがあるか、納得のできる賃料収入が見込めるかどうかが重要となります。

つまり、俗にいう「優良とされる物件」を高利回りで運用し、長期間の安定した収入を得ることを目的としているのです。

ですから購入した物件を売却することは基本的に考えておりません。

所持期間中の経費を考慮し、空室率をも勘案した上で物件を購入し、長期にわたって保有することを基本的な考え方としています。

☆一般的な不動産投資法のデメリット!

ところがですね、いくら物件を吟味して買ったところで、実際にはあまり意味はないんですよね。

もちろん、優良とされる物件を買っておけば、安定性というメリットは得られるでしょう。

賃借人にも魅力ある物件を購入したわけですから、賃料を欲張りさえしなければ、空室期間も抑えることができ、入居者に事情の変化さえなければ、物件はよいのだから長く住んでもらえるだろうという理屈も成り立ちます。

ではありますが、メリットがあれば逆もありますよね。

実は、優良とされる物件にはデメリットも多いのです。

第一にそれは、「購入価格がどうしても高くなる」という点に尽きます。

世間一般的に優良だということは、他の物件より価格が高額になるのは仕方ありませんね。

不動産に掘り出し物は基本的に存在しませんから、一般的に不動産として魅力が高い物件は、どうしても価格が高くなってしまいます。

これがどういうことか、ご理解いただけますよね。

購入価格が上がれば、必然的に利回りは低下します。

するとその結果、前述しました「優良物件を高利で運用」という一般的な書籍やセミナーで言うところの不動産投資理論がこの時点で脆くも崩れてしまうわけなんですね。

☆高利回りなんて嘘ばっかり!

高額となる優良物件の利回りは低くなります。

年利で5%から8%のあたりが平均的なレベルでしょうか。

とはいえ「高利運用ができないとデメリットを上回る利点があるから、優良物件による不動産投資は人気なのです」

と、世の投資本・セミナーでは主張しています。

ご資産を銀行に定期預金すると考えてみてください。

2%の利率の付く商品だって無いでしょう。

であれば年利5%もあれば十分に高利回りとは言えませんか。

不動産投資とはそういうものなのです。

継続して年利5%の利回りが得られる。

その基本となるのが安定性のある優良物件です。

ですから、そういった物件を購入すれば不動産投資は有益です。

大事な資産の運用先としては、素晴らしいものである、と薦めているんですね。

何を仰るんでしょうね。

呆れてモノが言えません。

一見、まともなことを言っているように聞こえますが、様々なリスクを考慮しておりませんので、非常に乱暴な理念となってしまっているんですよね。

もちろん表向きは間違ってはおりません。

優良な物件を長期にわたって運用すれば、現金を預金するより収益性があるのは事実です。

しかしそれは、「同程度の金額を銀行に預金した」というケースと比較しただけに過ぎません。

彼らは大切なことを隠しているのです。

確かに同額を定期預金するよりは高利率となります。

そして、優良物件を選んでいるのだから、他の物件より高い安定性や継続性を得ることができるでしょう。

しかしここに嘘が隠されているのです。

実は、優良物件など存在しないのです。

建築年数や管理形態、日当たりや住環境をいくら吟味したところで、それらが他の物件に比べて良好で尚且つ割安に購入できたとしても、優良であるのは購入したその時点だけで、一旦購入してしまえば、それらの優位性は全て終了してしまうのです。

はあ?逆に何を言っているのかわからない。

となったかもしれませんね。

ですが、長くなるので続きはまた次回。

どうして優良物件の優位性が無くなってしまうのか、詳しくご説明申し上げます。

ちひろ
不動産業に携わりながらKeikana LineにてFX取引も行っています。
ブログにはFXの日々の観測、不動産記事やエッセイ等も掲載中
ブログ:ストップ!!ちひろちゃん・FXは損切が全てです!
商号 株式会社ゴゴジャン
金融商品取引業の登録番号 関東財務局長(金商)第1960号
加入協会 一般社団法人 日本投資顧問業協会
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