塩漬けにした不動産運用業~不動産投資の真実~
今回で第二回目となる、現役の不動産屋から見た「不動産投資」の常識と非常識ですが、本日は不動産投資の概要と、不動産業界には内側に向いた常識がある、という二点について少し掘り下げてみようと思います。
☆一般的な不動産投資の概要
株や為替と違って不動産の場合、長期的な視野を持っての投資が主流となる。
これは前回の記事でも申した通りですが、その理由としては、不動産価格や賃料相場は変動幅がさほど大きくない、という点があげられます。
そのため、安値で買って高く売り抜けるといった、一般的な金融取引においてのビジネスパターンが通用しにくくなるのです。
したがって不動産における投資となると、主にオーナー業、つまりは貸マンションや貸アパート業がメインの投資となるわけですね。
そしてこの長期的な投資、言い換えれば「資金を塩漬けにした不動産運用業」に参入する若い世代が増えています。考えてみればそれも当然です。
将来的な年金支給の不安を考慮すれば今の若い世代が、「年金に頼らない老後生活」を構築しておくべきだろうと、そのように考え準備を始めるのは自然な成り行きだと言えるでしょうからね。
しかしながらビジョンが素晴らしいのはそこまでです。
不動産投資、特に賃貸不動産の運用に目を付けたまではよいのですが、そこからが不動産業者やコンサル会社、信託銀行の言いなりでは先が知れてしまいます。
不動産はうまく運用すれば堅実かつ長期的な収益を生む投資となり得ます。是非ともその裏側をお知りになって、ご自身の手で成功を掴みとって下さいませ。
☆営業マンの語る常識を疑え!
より安全に、そして着実に。不動産運用において何よりも重要視しなければならないのはこの点です。
しかし残念ながら、これまでの不動産投資や活用法は、業者側の都合を優先させるばかりで顧客の安全性など二の次とされてきました。
顧客側に不動産取引の実際、不動産業者の現実といった側面からのアプローチが無いのですからそれも当然です。もちろん、業者の内情など知る由もないのですからそれも仕方ありません。
ではありますが、知らぬからといって食い物にされたままでは損をするばかりです。
ですのでこれから明らかにしていく、「業者側の常識」をよく頭に叩き込んで下さい。
これまでの書籍や投資セミナーではほとんど語られることのなかった「顧客に説明するための常識」との乖離を知ったなら、言葉巧みな営業マンに踊らされることも少なくなるでしょう。
とはいえ悪戯に内情を暴露して同業者の反感を買うのも私は避けたい。
とかいって既に似たような状況になっているかもしれませんが、四面楚歌にはなりたくないので、「不動産投資の新解釈」とでも銘打って投資法を説明しながら業界の実状を語っていくことに致しましょう。
本記事による「不動産投資の新解釈」では、不動産運用において大切な「安全性・着実性」という命題に対し、これまでの投資や運用法のように資金の投入対象である不動産そのものにその解答を求めません。
建築年数や日当たり、住環境の確認が大事だという、当たり前のように通常の書籍やセミナーで重要視される、一般的なチェック項目がないんですね。
なんだそれ、ずいぶんと乱暴な投資法だな。
と、取りようによってはそう感じられる概念かと思います。まあ、そう思ったらこの先は読まないで下さい。
ではありますが、不動産を安全に運用していくには、不動産市場を取り巻く環境をよく知っていただくのが一番なんですね。
不動産がどのようにして取引されるのかを知れば、売買を行うにあたっての助けになるでしょう。
賃貸住宅が不動産業界でどのように扱われるのかを知れば、オーナーとなった際に有利に物事を進めることができます。
また、不動産会社の経営者や営業マンが何を考えて仕事をしているのかを知ることができれば、それを逆手に取った対応だってできるはずですからね。
それでは次回になりますが、
この先はより具体的な手法を語ってまいります。一般的だとされる不動産投資法との比較といった形にて説明していきますので、違いをよくご認識いただき、当方理論の特徴をご理解いただければと思います。
不動産業に携わりながらKeikana LineにてFX取引も行っています。
ブログにはFXの日々の観測、不動産記事やエッセイ等も掲載中
ブログ:ストップ!!ちひろちゃん・FXは損切が全てです!
fx-on連載コラム:現役の不動産屋から見た「不動産投資」の常識と非常識