FXで大損するプロセス 「大量の含み損は判断を鈍らせる」これは経験した人にしか分からない

FXで大損するプロセス 「大量の含み損は判断を鈍らせる」これは経験した人にしか分からない

さて、本日トラリピで大規模な損切りを断行したのですが、いくらかはFXをかじっている立場から見ると、損切りすべきだったポイントは無数にありました。

テクニカルで言えば、ドル円がリーマン前高値を抜いた時。
ファンダメンタルで言えば、アベノミクスの宣言から黒田砲が発射されるに至るまで。

ファンダメンタルは半信半疑とはいえ、少なくともテクニカルでは圧倒的に上昇トレンド。
月足~日足全てにおいてOver2σのバンドウォーク状態という、まさに「上がるしかない」状態でした。

しかし、これは経験した人にしか分からないと思いますが、

「大量の含み損は判断を鈍らせる」

ということを身をもって感じることが出来ました。

テクニカルをある程度理解し、裁量で利益をあげられるようになってきた私でも、この流れにされるがままになってしまったのです。。。

現に、今年1月には「ドル円110円か、ユーロドル1.40を超えてきたら損切りしなければならない」と明確に宣言したにもかかわらず、それが出来ませんでした。
それができれば、もう20万円くらいはマシなところで損切り出来ていたのに。。。

そこで、ここでは私の経験から、皆様が同じ轍を踏まないように、
損切り出来ずに死に至る思考の流れを解説していきたいと思います。

死に至る思考は、以下のLevel①~⑤の順に進行していきます。

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Level① トレンド転換次第で取り戻せる公算が有る程度の含み損
(心理)「トレンドが転換すれば大丈夫・・・大丈夫・・・」
※まだ取り戻せると思っている

   ↓

Level② どうやっても取り戻せないレベルの含み損
(心理)「ここが底だ・・・全部は取り返せなくてももう少し浮いたところで損切りしよう」
※なんとか被害を最小限に抑えようとする心理が働く

  ↓

Level③ もう見たくないレベルの含み損
(心理)「超長期保有に持ち替えよう・・・その内相場が戻るはずだ・・・」
※現実逃避に移行し始める

  ↓

Level④ 資産不足の懸念が現れ始める
(心理1)「もうダメだ・・・損切ろう!!」
(心理2)「でもここで損切って、戻ってきたら目も当てられないぞ・・・」
※逃げられない現実にぶち当たるが、為す術なく手を拱いているしかなくなる

  ↓

Level⑤ 破産

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レベルが上がるほど、損切りするためのエネルギーは大きなものが必要になってしまいます。
私のトラリピはまさにLevel④の状態で、心理2を打ち破るのに非常に勇気が必要でした。。。
(私の場合は破産の危機というわけでは無いですが、プラスに出来る希望はとうの昔に無くなってました)


ここで、それぞれのレベルの思考について言及していきます。

これらの思考には大きな罠が有るのです。

まずはLevel①。

「トレンドが転換すれば」、という思考・・・これに賭けているのが既に分が悪すぎるのです。
トレンドは継続するものである・・・これを肝に銘じておかなければ、ここでの勇気ある損切りは出来ません。

続いてLevel②。
ここでしっかりと損切りできるのであれば、たぶんプロでやって行けます。

仮に大きく戻したとして、素人はこう考えます。

「あれ?これ元の価格まで戻ってくるんじゃないか?」

これが癌です。基本的には戻りません、当たり前です。

損失がなくなる方向に進むのは、プロスペクト理論が最も働くポイントです。
損失が縮まってくると、なんとかそれをゼロにしようという思考に抗えなくなるのです。
よって、一般人がLevel②に陥ると、ほぼLevel③に移行するしかなくなるのです。。。

Level③に移ると、思考が放棄されます。希望しか見なくなり、絶望に目を向けなくなります。
テクニカルに精通していても、色眼鏡でテクニカルを見るようになります。判断を鈍らせます。
他の短期トレードにも影響をきたします。

Level④に進むと、現実に向き合わざるを得なくなります。
これはLevel②を更に悪化させたようなイメージです。

もはや「上がったところで損切りする」戦略は機能しません。上がると希望を持ってしまうので損切れなくなるからです。

ここまで来てしまうと、感情による損切りしかできなくなります。
しかしおそらくですが、ここで感情に任せて損切りできるのはまだ幸せです。

ここでストッパーがかからないと・・・Level⑤、死に至ります。


この心理パターンに陥りやすいのが、含み損を持つことが前提になっているトラリピなんです。

よくトラリピを推奨する記事で、

「リーマンショックでも頑張って持ち続けていたら、今では大儲けだった」というものがありますが、

絶対無理です。

リーマン状態は既に④の状態。
資産状態が危うい人は感情に任せて切ります。切らなくても、たいてい破産します。

1千万の含み損に耐えていれば・・・なんて、そんなのに耐えられるのは資産が10億くらいある人くらいです。人にもよるかと思いますが、たとえ資産が1億あっても1千万の含み損など耐えられるわけがありません。

ちなみにチキンの私は、総資産の5%程度の含み損で④の状態に陥りました。


含み損は見ないことにしてはいけません。
計画外の含み損に至ったら現実と向き合い、しっかりと損切りをしましょう。

今日できない損切りは、明日はもっと出来なくなります。明後日は身動きが取れなくなります。
そしてじわじわと殺されます。

皆さんは、こんなことにならないように気をつけてください。

#なんか最後の方。薬物防止の広報みたいになってしまいましたね・・・w

written by しがないあらさー
商号 株式会社ゴゴジャン
金融商品取引業の登録番号 関東財務局長(金商)第1960号
加入協会 一般社団法人 日本投資顧問業協会
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