【フジトミ】東京金はＮＹ金の値崩れを嫌気して値を崩す

（東京原油・石油製品） ２１日の東京原油・石油製品は海外原油安と円高のダブルパンチで下落しているが、下げ渋りが顕著で、引けにかけてプラス圏の動きもみせた。原油期先８月限は前週末比６０円安の３万５６９０円、ガソリン期先９月限は同６０円安の４万９６３０円、灯油期先９月限は同１９０円安の４万５３３０円。 連休前の夜間取引で東京石油市場は下落したが、円高を嫌気したため。連休明けの東京は週明けの海外原油の下落や一段の円高で、下げ幅拡大が予想された。原油先限は弱材料に反応薄で、原油先限で３万５５００円を維持していた。弱材料に素直に反応したとはいえず。その後の円高でも反応はイマイチで、下げ渋りを継続した。３万５５００円を維持しつつ、その後の円安と海外原油の戻りを好感して１１時過ぎに原油先限は３万５７００円台に戻した。連休前と比較して、海外原油は売られており、連休前の１１３円３０銭と比較して円高が進行している。しかしながら、こうした弱材料を無視して東京は強引に買い直されており、割高な値位置が一層、顕著になったといえる。明朝発表される米ＡＰＩの在庫統計から目が離せない。原油在庫ばかりなく、石油製品在庫も注視すべき。１５時前に東京原油は強引に買い進まれ、プラス圏に入った。 （東京貴金属） ２１日の東京金は円高とＮＹ金の値崩れで反落。金期先２月限は前週末比１４円安の４４４２円、白金期先２月限は同１０円安の３４７３円。 週末の夜間取引で東京金は反落したが、円高を嫌気したため。連休明けも円高基調が続いているが、一方でＮＹ金の一段と買い進まれたこともあり、連休明けの東京金の戻りが期待され、実際に金先限は朝方は４４５０円台で推移し、４４５５円の高値を示現した。しかし、９時半の円高進行で４４４０円台に値を消し、１１時前にはＮＹ金の１２３０ドル割れを受けて４４３０円台に。ＮＹ金は上値の重さを嫌気して値崩れを強いられることになり、東京金は朝方の高値から２０円以上の下落した。金とは対照的に朝方から上伸していた東京白金で、夜間の高値更新もみせた。しかし、ＮＹ金の値崩れに合わせてＮＹ白金も大きく値を消し、東京白金は昼以降、マイナス圏に値を崩してしまった。東京金はひとまず４４３０円台を維持しているが、ＮＹ金の第２四半期を見据えた買いが続くとみて、押し目買いスタンスが無難とみる。 （東京ゴム） ２１日の東京ゴムは反落。期先８月限は前週末比５．０円安の２６３．０円。 週明け上海ゴムの時間外で１万８０００元を下回ったこと、円高進行もあり、連休明けの東京ゴムは売り直され、２６４．８円で始まった。その後、２６５円台での取引が中心に。円高が９時半以降、進行したが、下げ渋りをみせていた。１０時に入って上海ゴムの下落を確認してか、ストップロスの売りがヒットして２６２．８円の安値をアッサリと示現した。その後、２６５円まで戻したものの、上海ゴムの下げ幅拡大もあり、昼には売り直され、安値更新へ。 （東京トウモロコシ） ２１日の東京トウモロコシは円高と週明けのシカゴ安を受けて下落。期先３月限は前週末比４３０円安の２万２０８０円。 連休前のトウモロコシは様子見ムードが支配的でマチマチ。週明けのシカゴの値崩れと円高基調もあり、連休明けのトウモロコシの下落は必至の情勢だったが、先限は２万２３００円台で始まった。９時半以降、円高進行を嫌気して２万２２００円まで下落したが、投げが膨らみ、円高警戒もあり、値ごろ買いも後退していた。昼以降、シカゴの一段安を嫌気して２万２２００円割れへ。２万２０００円割れも現実味を帯びている。 （東京米国産大豆）　 ２１日の東京一般大豆はシカゴ安・円高でも小幅安にとどまる。期先２月限は前週末比３６０円安の４万９０５０円。 連休中のシカゴ続落と円高進行の影響で、夜間で上伸した一般大豆先限は日中取引では売り直されている。しかし、４万９０００円台を維持しており、下げ渋りは明らか。トウモロコシの値崩れと比較すると、下げ渋りは否めない。４月になれば、４月限の新甫発会が意識され、ますます見送られることになるとみられる。月末の重要な発表にも反応薄か。 https://www.fujitomi.co.jp/?p=13858