FRB利上げ→ドル円へのインパクト~EMORI NEWS~4/26

FRB利上げ→ドル円へのインパクト~EMORI NEWS~4/26




FRB利上げ→ドル円へのインパクト

〔Equity Market〕 株式



米国株は原油相場の軟調な値動きを反映して下落した。原油の受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの原油在庫が急増したとの報道が原油安につながったもようである。そのため、エクソンモービルやシェブロンなどエネルギー株が売られた。26・27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催を控えていることもあり、動きづらい状況にある。FOMCでは追加利上げは見送られる公算だが、次回6月会合での利上げを示唆するかに注目が集まっている。金融市場は落ち着きを取り戻しつつありため、声明文では世界経済に対するリスク評価を上方修正する可能性があるとの指摘もある。声明文がタカ派的な内容になれば、これをきっかけに市場が手仕舞い売りを急ぎ、一時的に急落する可能性もあり得る。米主要企業の第1四半期決算は、26日のアップルや27日のフェイスブック、28日のアマゾン・ドット・コムなどに注目が集まっている。ロイター調査では、主要500社の利益は7.1%減が予想されている。企業業績がさえないなかでダウ平均が18000ドルを維持していることへの違和感を指摘する声もある。高値警戒感もあり、さらに「Sell in May」の季節も近づいている。今後は急落リスクに備えるべきであろう。。


〔Currency Market〕 為替



ドルが円に対して利益確定の売りで下落。26・27日のFOMCでは利上げはない見通しであり、ドルを買い上げる動きは一服しつつある。ドルはユーロなど他の主要通貨に対しても売られている。一方で日銀が27・28日の金融政策決定会合で追加緩和に踏み切るとの期待が浮上している。しかし、市場参加者は最近の円安に対して即座に利益確定に動いている。日銀が緩和しても円安になるかは不透明であり、現時点で円ショートを抱えておくにはリスクがあると考えているといえる。FRBが利上げを見送り、日銀の政策への失望が広がれば、その際のドル円へのインパクトは非常に大きくなるだろう。ただし、景気低迷や円高の企業業績への悪影響、さらに熊本大震災の影響などを考慮すれば、日銀が動かないとは考えづらい。しかし、結果は政策の実態へのインパクトと市場の評価次第である。現時点で予断を持ってみる必要はないだろう。一方、ポンドが対ドルで急伸している。オバマ米大統領が英国を訪問し、EU離脱のコストが大きくなることを暗に示したことで、国民投票では最終的に離脱を支持する向きが大幅に減少すると見られている。ポンドの下落が止まったとすれば、ユーロドルにも好影響であろう。FRBの利上げ先送りもあり、ドルが再び売られやすい地合いになることが想定される。


〔Commodity Market〕 商品



金はドル安を背景に買いが戻った。26・27日開催のFOMCでは利上げが見送られる見通しであり、ドルが売られやすくなっている。ただし、FOMC後の声明で、世界経済や金融政策の見通しについて、FRBが示す見解に注目しておきたい。利上げを急がない姿勢が示されれば、金市場にはポジティブに作用しよう。下値は固まりつつあり、これで反発基調が強まれば、再び上値を試すことになろう。中長期的な見通しを変える必要は全くないと考えている。金相場の本格的な上昇はむしろこれからであろう。

 

情報提供元:江守哲のリアルトレーディング・ストラテジー

商号 株式会社ゴゴジャン
金融商品取引業の登録番号 関東財務局長(金商)第1960号
加入協会 一般社団法人 日本投資顧問業協会
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