【第9回】

tensokoこと小林


・相場の天底をズバリ捉えるインジケーター


“FX相場の天底をズバリ捉える”という大胆なキャッチフレーズで話題を集めている『天底チャートMT4』。移動平均線をはじめ複数のラインがチャート画面を彩るなど、相場の方向を視覚的に表すとして評価の高いインジケーターだ。

今回はその開発者であるtensokoこと小林氏を直撃。また、小林氏はレンタルサーバー事業を行っている会社の代表という異色な肩書をもつ人物。はたして、どのような経緯でインジケーターが開発、販売されることになったのか。



・ビギナーズラックすら味わえず


小林氏が相場の世界に足を踏み入れたのは2005年。最初は株に興味をもったからなのだという。

「たしか2005年の5月あたりから12月まで、日経平均が上げっぱなしだったんですよ。それで興味をもって、その年の12月くらいから株を始めたんです。ところが、翌年の1月に“ライブドアショック”がありまして、ビギナーズラックすら味わえずにどん底に落とされました(笑)」


いきなりマーケットの手荒い歓迎を受けた小林氏。まさに、天井から底まで落とされたというわけだ。

「初心者も初心者でしたから、当時はチャートの基本すらわかっていませんでした。そこから、本などを購入して勉強をしはじめたんです。また、当時は個別株をやっていたので、ファンダメンタル分析などもやっていたんですが、先物や為替、外部要因などに影響されることが多く、何度も歯がゆい思いをしていましたね」



・225先物でテクニカルに絞る


独学で株式を学んでいた小林氏だが、当時はファンダメンタルでは説明のつかない値動きに何度も悩まされた。そこで戦略を大きく変えることになる。

「個別株をいくら研究してもムダだと思い、225のチャートをとことん分析してやろうと思ったんです。最初は移動平均線から始まって、一般的な5日、25日、75日とか基本的な数値でやっていたんですが、ふと、そんな数値は誰が決めたんだ?と疑問に思って、自分なりにベストなパラメーターを探し始めたんです」



・重ねることで見えた天井と底


そうした研究をしていくうちに小林氏はあることに気が付く。

「線を重ねていくうちに1本ではわからなかった、天井と底が見えるようになってきたんです。そして、移動平均線でそうしたことがわかるなら、それを利用して作られた指標なども機能するはずと思い、同じように個別のテクニカル指標を試していったんです」



・進化し続ける天底チャート


そうして、2012年に完成したのが初代天底チャート。正式タイトルは『天底が一目でわかるテクニカル指標の使い方』で、マネクス証券のマネックストレーダー専用のインジケーターだった。

「当時の私のメインツールがマネックストレーダーだったんです。マネックストレーダーのいいところは、移動平均線などインジケーターを複数重ねられるところで、こうしたカスタマイズができるツールは株ではあまりなかったんです。もちろん、最初は自分用に作ったんですが、なかなかいいモノができたと思ったので販売することにしたんです」


その後、第2弾ではインジケーターが追加され、さらにマネックストレーダーに加えMT4でも使えるようになった。そして、最新作の3作目は売買サイン機能が付きMT4専用の『天底チャートMT4』としてリリースされているというわけだ。

「リリース後もずっと各指標の研究をしたり、パラメーターをいじったりしていましたから、バージョンアップしているんです。それに、こうしたインジケーターというのは完成はないと思うんです。ただ完璧ではないが、8割、9割に近づける努力は続けていきたいと思っています。もう、ライフワークですね」


終わりがないことは理解しながら、なおも進化を模索する。小林氏のこうした姿勢もこの『天底チャート』の人気の秘密なのかもしれない。



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