事実と真実
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連載「相場のこころ トレードの本質」その37
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「ウソをついたのは事実だが、君への愛が僕の真実なんだ……」
残念ながら、現実では効果がないでしょう。
私のインタビュー本第三弾『億トレIII』に登場する高山剛氏は、為替ディーラー、デリバティブトレーダーと豊富なキャリアをもつ人物ですが、その知識は幅広く、金融工学、そして禅の観点からトレードの本質を語ってくれました。
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(内容“チラ読み”、詳しい目次のチェック、お申込)
仏教が目指すのは「自然に逆らわない」「事実に即して生きる」ことだそうで、プレーヤーの感情や価値観が入り込まない金融工学と通じるのだそうです。
これが、先号で述べた「上がるか下がるかの確率は五分五分」という基礎の考え方です。市場に存在する「事実」なのです。
しかし、そんな理屈ではポジションを取ることができません。
「上がるから買うんだ!」という行動が必要です。
ある銘柄の株価が500円……これは「事実」です。
でも、プレーヤーの「真実」は一人一人ちがいます。
「割安だ」
「いや、割高だ」
「そもそも、わからない……」
名探偵コナンは「真実はいつもひとつ」と言っていますが、投資家の真実は自分だけのもの。
とりあえず、どこかのセンセイに「株、買っても大丈夫ですか?」なんて聞いてはいけないのです。
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