イベント
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連載「トレード哲学」……20
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重力波の検出に成功!
“宇宙のナゾ”とか言うのですが、理解できません。
私にとっては、説明そのものがナゾです。
科学の世界では、全員が誤っていたり、全員が正解にたどりついたりするようですが、相場の世界では常に「半分が正解、半分が不正解」です。
それなのに、「全員が正解にたどり着く前提があるの?」と思える議論が見受けられます。例えば、値動きに影響し得る出来事「イベント」について、相場への影響が議論されます。「上がるか下がるか」という具合に。
直近では、衆議院議員選挙でした。
野党第一党が突如として消滅するなど、宇宙よりもナゾが深いように思うのですが、それはともかくとして自公の圧勝で政治安定、株高との説明です。
でも、その論理は、メディアやセルサイド(相場をやらせる側)による後追い解説で、投資家の行動指針と結びつけるのは困難です。
イベントがある、影響度と結果を予測する──。
これしかないという発想が、“セルサイドに踊らされている”証拠です。
「イベントの影響を予測してポジションを取る」
「イベントで値動きが荒れることを嫌って手を引く」
「なにも考えずに値動きだけを見る」
「どれが正解?」と問われても、返答できません。
考え方と売買が一致して一貫していれば、どれも“正解”です。
それぞれの哲学によって独自の答えを出すのが相場、科学とは異質の世界なのです。
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