【フジトミ】東京金は反落、NY金の上値の重い展開が気がかり
(東京原油・石油製品)
30日の東京原油・石油製品はボックス圏の中、マチマチ。原油期先10月限は前日比20円安の3万6060円、ガソリン期先12月限は同30円高の4万8640円、灯油期先12月限は同120円安の4万9830円。
夜間ではNYガソリンの上伸を好感したWTIやブレントの切り返しを好感して東京石油市場は続伸しており、原油期先は前日の高値更新をみせた。日中取引の東京原油は上げ幅縮小へ。WTIの50ドルを挟む動きは前日の朝方の値位置とほぼ同水準である。一方、円高が進行しており、円高を加味すれば、下げ足りず。10時台に円高進行とWTIの戻り一服もあり、原油先限はマイナス圏に値を消した。頑なに3万6000円を維持していたが、11時過ぎにようやく大台を下回ったが、下げ渋りは相変わらず。昼過ぎに円高が一服し、下落していたWTIが戻りをみせると、東京石油市場も出直りをみせ、原油先限はプラス圏を回復。弱材料に反応薄だが、支援材料には敏感に反応する動きをみせるなど、割高な値位置を窺える。
(東京貴金属)
30日の東京金は円高と上値の重いNY金の地合いを嫌気して反落。金期先4月限は前日比9円安の4507円、白金期先4月限は同25円安の3401円。
円高進行を嫌気して東京金は軟調地合いを強いられた。10時台に入って、ようやく円高・ドル安を好感してNY金が買い進まれたものの、円高をカバーできず、東京金は4510円を挟む動きをみせていた。昼に円高が一服したものの、戻りをみせていたNY金がまた売られたことで、東京金は下げ幅を拡大した。東京白金は金以上に下落したが、NY白金が6月に入っての整理商いが活発化することを警戒して値を崩している。実勢悪の下、期先への乗り換えは消極的でNY白金の下振れを今後とも警戒したい。昼以降、戻りをみせていたNY金がまた値を消したこともあり、東京金は一段安へ。NY金の上値の重さが窺える。
(東京ゴム)
30日の東京ゴムは期近中心に続急落。期先11月限は前日比5.3円安の207.7円。
当限の大幅続落もあり、夜間では一段安の展開となった。当限は300円台から急落しているが、期近7月限と比較して、まだ大きくサヤが買われており、さらなる逆ザヤ修正も想定され、期先の重石になっていた。日中取引でも軟調地合いを強いられ、9時半過ぎに先限は210円を下回ると、ストップロスの売りがヒットして、206.7円まで一気に急落。その後、209円台まで戻したが、210円を嵩にした展開の下、一段の円高・株安が進行し、アッサリ安値更新へ。昼前に先限の205円台維持からの自律反発をみせた。連休明けの上海ゴムに注目も下落を織り込んでいるだけに売り材料にならないとみるが。
(東京トウモロコシ)
30日の東京トウモロコシは連休明けのシカゴ安と円高で期先にかけて売られる。期先5月限は前日比170円安の2万2130円。
注目の連休明けのシカゴコーンだが、反落している。天候リスクで連休前に買い進まれたが、警戒すべきリスクを裏付ける天気にならなかったこともあり、シカゴは下げを強いられた。しかし、東京は序盤、シカゴ安、さらに円高進行に反応せず、下げ渋りをみせ、2万2300円台を頑なに維持していた。10時過ぎにようやく2万2300円を下回ったが、弱材料に反応薄の状況は続いた。12時前にようやく2万2200円を下回ったが、それでも下げ渋りは相変わらず。出来高はイマイチで、それだけ投げが先送りされたとみるべきで、投げによる一段安を考慮すべき。ところで、期近7月限が急伸し、午後に上げ幅を拡大したが、6月の納会を前にした玉整理が影響したとみるべきで、期先の外部環境と異なるだけに、支援材料にはなり切れず。13時以降、下げ幅を拡大したが、出来高を伴わない下げだけに、下げ余地は残している。
(東京米国産大豆)
30日の東京一般大豆は超閑散。期先4月限は前週末比40円高の4万6270円。
連休明けのシカゴ一段安や円高にも動意薄。連休前のシカゴの急落を考慮すれば、東京先限は4万6000円を大きく下回っていてもおかしくはなかった。連休明けのシカゴは先安懸念を映した動きで、相変わらずの反応薄の東京はいつ急落してもおかしくはない。
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