【フジトミ】東京金は地政学リスクで買われ、急伸
(東京原油・石油製品)
23日の東京原油・石油製品は円高と海外原油安のダブルパンチを浴びて反落。原油期先10月限は前日比260円安の3万6860円、ガソリン期先11月限は同290円安の4万9580円、灯油期先11月限は同390円安の4万9550円。
東京石油市場は反落。円高と海外原油の日中取引でみせた値崩れを嫌気して、日中取引の東京市場の下げが顕著で、11時半前に安値を更新した。WTIは11時前に51ドルを下回り、11時半前に50.78ドルまで急落。強気の在庫統計に対する事前予想も示されたが、支援材料に評価されず。25日のOPEC総会前に強引に買い進まれた修正安を強いられたようだ。東京はそれでも下げ渋りをみせ、下げは限定的だった。明朝発表される米APIの在庫統計に対する期待は強いようで、また買い方の多くはOPEC総会を前にして、WTIやブレントはまた買い直されるとみているようだ。14時以降、WTI・ブレントの戻りの鈍さや円高・株安を嫌気して下げ渋っていた東京は売り直され、朝方の安値を更新している。それでも物足りない下げである。
(東京貴金属)
23日の東京金はNY金上伸を映して続伸。金期先4月限は前日比13円高の4491円、白金期先4月限は同33円高の3398円。
東京金はNY金の強調地合いを受けて続伸している。朝方はトランプリスクの高まりを受けて、円高が進行したが、NY金も上伸。また、英マンチェスターでのコンサート会場での爆破もあり、地政学リスクを好感してNY金は前日の高値を更新した。円高をこなしての東京金の上伸で、日中取引では4490円台を維持する動きをみせた。英国でのテロ騒ぎだけに、欧州時間帯で地政学リスクを買う動きに弾みがつきそう。14時半以降、円高を嫌気して東京金の買いは一服。
(東京ゴム)
23日の東京ゴムは期近急騰を好感して期先が追随高をみせる。期先10月限は前日比5.4円高の233.1円。
上海ゴムは反落し、円高も進行したが、東京ゴムは期近の急騰もあり、外部要因の弱材料は売り材料になり切れず、先限は9時半前に230円台に乗せた。10時半過ぎに前日の高値である233.0円を上抜くと、上げに弾みがつき、10時40分前には235.0円を示現。期近6月限は10時に20円高を示現するなど、急騰しているが、300円台乗せも視野に入っているようで、期先にかけて逆ザヤ相場でのサヤ出世を必然的に意識せざるを得ない。そうなると、先限でも240円台が十分みえてくる。まだまだ買い有利の展開は続きそうだ。14時半前に先限は235円を上抜いたが、その後の利食い売りが膨らみ、211.2円まで一時値を消したが、その後、233円台まで戻した。市場での値崩れが目立っていたが、ゴムは高値からの下げは限定的。
(東京トウモロコシ)
23日の東京トウモロコシ期先は引けにかけてようやく売られる。期先5月限は前日比200円安の2万2180円。
週明けのシカゴ小幅続伸を受けて東京は夜間で一段と買い進まれた。円高進行もあったが、作付遅れの期待先行で東京は夜間でやや強引に買い進まれていた。日中取引の東京は朝方の円高進行を受け、2万2400円を下回った。しばらく2万2400円を挟む動きをみせたが、円高が後退し、再開したシカゴの小しっかりな動きから2万2400円台を回復へ。さて、シカゴ引け後に発表された作付進捗状況は市場の期待に反して弱気な内容で、作付遅れはみられず。米コーンベルト東部の農作業日数も多く、作付遅れも改善へ。このため、シカゴの調整安が期待される中、東京はやや強引に買い支えられたといえる。目先は売り有利とみる。14時台に入ってシカゴの下げ幅拡大をようやく認識して、期先は再びマイナス圏に値を消したが。
(東京米国産大豆)
23日の東京一般大豆は玉次第。期先4月限は前日比60円高の4万6650円。
東京一般大豆は相変わらずの超閑散な取引で低調な商いを強いられている。週明けのシカゴ大豆は続伸も、円高進行もあり、強弱材料が交錯へ。大豆の作付も懸念されたような遅れはみられず、平年を上回っていた。南米の輸出攻勢も警戒すべきで、噴き値売りはそのまま。
https://www.fujitomi.co.jp/?p=15361
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