【フジトミ】NY金は上伸し、1260ドル台回復
(NY貴金属)
22日のNY金は安全資産として買い進まれ、再び1260ドル台を回復している。NY金期近6月限は前週末比7.8ドル高の1261.4ドル、NY白金期近7月限は同10.1ドル高の950.3ドル。
NYダウの強調地合いが続いており、金の圧迫要因になるともみられていたが、株価の強調地合いに対するヘッジ買いもみられたという。住宅販売や自動車販売は低迷しているが、金余りの影響で株価が上伸しているが、高値警戒もあり、金も同時に買い進まれていた。トランプ米政権に対する先行き不透明も当然、買い材料に。29日のメモリアルデー以降にコミ―前FBI長官の議会証言が予定されており、それによってトランプ米大統領の立場がかなり厳しくなるとの声も多い。週明けに一段と下落していたパラジウムだったが、NYダウの堅調地合いを好感して安値から大きく買い直され、白金の950ドル示現も、金市場での買い安心をもたらした模様。
(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
22日のWTI原油は産油国の減産幅拡大期待から続伸している。WTI原油期近7月限は前週末比0.46ドル高の51.13ドル、北海ブレント期近7月限は同0.26ドル高の53.87ドル。RBOBガソリン7月限は同1.05セント高の165.83セント、NYヒーティングオイル期近7月限は同1.98セント高の160.82セント。
前週末に開催されたOPEC経済委員会で、減産延長に加えて、減産幅の拡大も協議され、25日のOPEC総会で検討されることになったことが示され、週明けの一段高につながっていた。週明けにサウジからも減産幅の拡大に対する言及もあり、市場では先高期待が強まっていた。しかし、現在の減産目標を達成しているのはサウジしかなく、今回もアナウンス効果を狙ったものになり、実際の減産に対しては消極的なスタンスも伺えるため、さらなる上値追いにはなり切れず、WTI期近7月限は一時、50.75ドルまで高値から大きく値を消す場面も。その後、51ドル台を回復したが、上値の重い展開が続いた。減産幅拡大観測の割りに、上値追いの買いには躊躇していたようだ。
(CBOT大豆)
22日のCBOT大豆は米コーンベルトの天候不順を背景にして新穀限月中心に続伸している。期近7月限は前週末比4.75セント高の957.75セント、新穀11月限は同6.00セント高の957.75セント。
前週、1か月振りの安値を示現したが、ブラジルの通貨安が影響していたが、その急落によって値ごろ買いが入りやすくなったという。さて、週末に米コーンベルト全般にまとまった雨がみられ、大豆の作付遅れの可能性も一部で指摘されていた。シカゴ引け後に発表される全米平均の作付進捗率に対する事前予想平均は52%(前週32%)。米コーンベルト東部の土壌水分過剰も指摘されているが、その東部は大豆の主産地であり、市場は今後の天気にも警戒している。輸出需要は相変わらず低調で、期近7月限の9.60ドル台は一時的にとどまった。本日のファンド筋の買い越しは推定3000枚。
(CBOTコーン)
22日のCBOTコーンは小幅続伸。期近7月限は前週末比2.75セント高の375.25セント、新穀12月限は同2.75セント高の393.00セント。
一時、3週間振りの高値まで上伸したが、週末のまとまった降雨による作付遅れを警戒したためで、一時では嵐も確認されている。シカゴ引け後に発表される全米平均の作付進捗率に対する事前予想平均は85%(前週71%)。ただ、平年の作付進捗率も85%だけに、必ずしも作付遅れともいい難く、高値では利益確定売りを誘っていたという。作付遅れが懸念されている米コーンベルト東部の進展状況が注目されるという。期近7月限は一目均衡票の雲の上限が壁になって、上げ幅を縮小していた。本日のファンド筋の買い越しは推定8000枚。
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