事業を行わず、自転車操業をして、資金を流用したのに存続? みんなのクレジット
ソーシャルレンディングを行っている「みんなのクレジット」に対する関東財務局の行政処分が決まりました。
(1)
業務停止命令
金融商品取引業のすべての業務(顧客取引の結了のための処理を除く。)を平成29年3月30日から同年4月29日まで停止すること。
(2)
業務改善命令
1) 本件行政処分の内容について、顧客に対し速やかに適切な説明を行うこと。
2)
今般の法令違反及び投資者保護上問題のある業務運営について、発生原因を究明するとともに、直ちに是正すること。
3)
顧客が出資した財産の運用・管理状況を正確に把握し、顧客に対し、顧客が出資した財産の運用・管理の状況その他必要な事項の説明を速やかに行うこと。
4)
顧客の意向確認を実施し、顧客の公平に配慮しつつ、意向に沿った対応を行うなど、投資家保護に万全の措置を速やかに講ずること。
5)
責任の所在を明確化し、社内処分等を実施するとともに、金融商品取引業者として必要な、内部管理態勢を再構築すること。
6)
当社、当社の親会社及びその関係会社の財務状況を正確に把握し、当社における今後の資金繰り計画を策定すること。
7)
上記1)~6)までの対応・実施状況について、1カ月以内(改善策が策定・実施され次第随時)に、書面により報告するとともに、その実施状況を、すべてが完了までの間、随時書面により報告すること。
関東財務局 http://kantou.mof.go.jp/kinyuu/pagekthp032000621.html
一発レッドカードだと思われたほど非常識な運用をしていた「みんなのクレジット」ですが、予想外と言える寛大な処置がくだされました…
マヂですか?
事業を行わず、自転車操業をして、資金を流用したのに存続出来るのですか??
平成29年3月24日に証券取引等監視委員会から告知された処分内容を噛み砕いて解りやすく説明しますと、
1. ファンドが複数の不動産事業会社等に対し貸付けを予定しているかのような表示をし、貸倒れリスクが分散されているかのような誤解を与える表示を行った上で、実際には分散投資などせずに、自分の親会社や関連会社にばかり貸し付けていた。
2. またファンドから借り入れた資金は不動産事業等による収益から返済する旨をウェブサイトに記載していたが、実際には他の償還期限が到来していないファンドの資金を充当しているものも認められた。 ようするに自転車操業
3. 貸付先のほとんどが自社グループであり、担保の大半が自社の未公開株式となっており、中には担保が設定されていない貸付けも存在する。 自社が傾けば担保の価値はなくなるし、そもそも担保が設定されてなかったりするのに、ファンドの貸付債権が保全されているかのような表示を行っていたよ。
5. キャッシュバックキャンペーンと称して、顧客に現金を還元しているが、当該現金還元の原資を検証したところ、自社へ貸し付けたファンド出資金が当社に還流して充当されている状況が認められた。
6. 白石代表は、ファンド出資金を社員に指示し、自身の預金口座及び自身の債権者に送金させた。 ←これって資金横領と言っていいレベルでは?
8. 平成28年5月末から同年11月末の間、毎月多額の損失を出し続け、累積赤字を増加させており、同年8月末から同年10月末においては債務超過の状態にあったことを認識していた。 他にも色々あって、自社グループへの貸付けは返済が滞る可能性が高い状況と認められる。
こんな感じかな? 原文(引用元)は → コチラをクリック
画像引用元 http://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2017/2017/20170324-1/01.pdf
最初の約束だった不動産事業会社への貸付け業務を行わずに、自社グループにお金を回していたので、不動産事業等による収益自体が無かった。 だからファンドの償還には新ファンドの資金を回すしかない自転車操業だった。 加えてファンド出資金を白石代表の預金口座や自分の借金返済に当てていた。
ここまで酷い違反を犯していて、当然ファンドの資産も相当額失っていたにも関わらず、廃業にはならなかった訳です。 正直驚きました。
3/24には自社のHPにて白石代表から全額の返金がなされた旨が記載されていますが、本当かどうか疑わしく感じていました。
…しかし、廃業ではなく期間限定の業務停止に留まったのは、一旦は流用分の全額が返されたということなのでしょうか?
まだ安心とはいえませんが、投資していた人にとってはまずは一息つけたのかな?
【監査に対する疑問】
みんなのクレジットに監査が入ったのは昨年の12月で、12月14日には検査に入っていることが証券監視委から発表されています。 これを見て数週間~1ヶ月程度はどんな処分が決まるのかと、投資していた人は固唾を呑んで見守っていたと思われます。 しかし、翌月になっても翌々月になってもなんの処分もくだされませんでした。 これを見て、問題なしと思って再度投資に踏み切った人がいると思うのです。
他のソーシャルレンディングと金利は大して差がない物の、投資と同時に行われるキャッシュバックキャンペーンが魅力的過ぎましたからね… ファンドが召喚された際にボーナスが入るならまだしも、みんクレは投資と同時に万を超えるキャッシュバックが即座に貰えました。 監査も問題なく終えているし、これなら安心と追加投資した人がいそうなものです。
直ぐに処分が下せないほど監査に時間が掛かっているとしても、「監査継続中」とか「代表者と協議中」とか何らかの記述を残しておくべきだったのではないかと思います。
【補足】
みんクレはポイントサイトでも高額案件で存在しました。 しかし、管理人は自己アフィで申し込みました。
だってポイントサイトは投資完了でポイント付与ですが、自己アフィリエイトは投資完了でポイント付与のものと、申し込みだけでポイントがもらえる案件の2種類があったからです。 ねむゴンは、みんクレ代表の白石代表が過去に幾つもの会社を立ち上げているが、その多くが潰れていることを知っていたので、申し込みだけでポイントがもらえる方にだけ参加しました。 当然、投資完了が条件のものより報酬は低かったですが、良い判断でしたね ソーシャルレンディングはラッキーバンク(これも自己アフィリエイト経由)にある程度の額、maneo(クリック証券のキャンペーンも同時にゲット)に少し投資しています。
ちなみにみんなのクレジットばかり話題ですが、クラウドバンクに2度目の監査、ラッキーバンクにも監査が来ました。
ラッキーバンクはこの監査以降の案件で記述に変化が見られました。 まあみんクレと違って、大丈夫だよね
(購入者への公開はこの部分を書き換えてください)
よろしいですか?