【フジトミ】東京石油市場は続伸、円安を好材料にして
(東京原油・石油製品)
29日の東京原油・石油製品は続伸し、前日同様、石油製品の上げが目立つ。原油期先8月限は前日比440円高の3万5220円、ガソリン期先10月限は同610円高の4万8420円、灯油期先10月限は同730円高の4万6580円。
夜間では海外原油の上伸が序盤の支援材料だったが、その後、海外原油は高値から値を消した。その値崩れ局面では円安が支援材料となり、東京石油市場は続伸している。日中取引では円安進行と、前日同様、東京ガソリンや灯油の上げ幅拡大が影響して原油も夜間の高値更新をみせた。その後は円相場と海外原油を材料にした一進一退の展開をみせることに。市場ではリビアの減産を材料にして、欧州時間帯での海外原油の上伸観測もあり、買われ易かったともいえるが、前日同様、東京ガソリンと灯油の大幅続伸が原油の支援材料になっていた。連日の大幅高だが、薄商いが影響して、買い煽りに上げ幅を拡大している模様。米EIAの在庫統計が日本時間23時半に発表されるが、米国の原油生産が6週連続で増加するか注目したい。
(東京貴金属)
29日の東京金は円安を好感して小幅続伸。金期先2月限は前日比7円高の4453円、白金期先2月限は同36円安の3404円。
東京金は小幅続伸。10時台にはNY金の下げ幅拡大もあり、東京金の4450円割れもみせたが、円安進行もあり、11時には4450円台を回復。NY金は昼前に1250.0ドルまで下落し、前日の安値を更新したが、ひとまず1250ドルの大台を維持。東京金は狭いレンジの動きを続けているため、商いは低調である。一方、東京白金は急落している。NY白金の急落を円安でカバーできず。金のようにヘッジ買いの対象になっておらず、将来的な需要縮小は否めないだけに、どこまで行っても白金は戻り売りが無難。
(東京ゴム)
29日の東京ゴムは外部要因を好感して大幅続伸。期先8月限は前日比5.8円高の244.0円。
東京ゴムは大幅続伸へ。NYダウの急伸と円安進行、さらに時間外の上海ゴム高、産地のオファー価格上昇もあり、朝方から急伸も期待され、先限は240円台で始まった。一気に246.5円の高値示現後、買い一巡もあり、朝方の安値水準まで値を消した。しかし、また買い直され、急伸局面は堅持していた。この急伸で、週明けの下落によって目先の下値警戒との見方も台頭しており、テクニカルな買いが影響して弱気筋は売りを手控えているようで、まだ戻り賛成の展開が予想される。昼前には241円台まで値を消したが、その後は戻りをみせた。何度か241円台まで軟化したが、その後の戻りを考慮すれば、240円での目先の下値固めの様相も窺える。
(東京トウモロコシ)
29日の東京トウモロコシは円安・シカゴ高に過剰反応して続伸。期先3月限は前日比80円高の2万1710円。
シカゴ続伸は前日の東京日中取引で織り込み済みだが、円安を材料にして夜間で続伸し、先限はかなり強引に買い進まれていた。日中取引では円安を手掛かりにしてさらに上伸、2万1870円の高値を示現した。ただ、円安が一服すると、再開したシカゴ安も影響して上げ幅を縮小した。週明けからのかなり強引な買い戻しがみられているが、前週末の夜間取引の終了時点よりも円高で、シカゴは同値圏に位置している中、週末夜間の終値水準から300円も大きく買い進まれている状況には違和感もある。再開したシカゴの下落もあり、その後は上げ幅を縮小している。強引に買い進まれたことで、逆に下げ余地も拡大したと考えたい。13時以降、強引に買い進まれたことに対する警戒もあり、ジリジリと上げ幅を縮小したが、下げ足りないとみる。
(東京米国産大豆)
29日の東京一般大豆は期先は一段安。期先2月限は前日比280円安の4万7190円。
期先12月限が急落している。新穀限月であるが、サヤを大きく買われていたため、その修正安といえる。2017年度の米国大豆の作付面積のさらなる拡大も予想され、将来的な供給過剰を警戒して、新穀限月は売られ易く、4万7000円割れも時間の問題とみる。ひとまず、期先2限月とも4万7000円台を維持する格好となった。
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