第20回 不快感の解消法には・・・~認知的不協和~
今回は認知的不協和についてです。
あなたはタバコを吸いますか?
タバコは体に悪いというのは、誰もが認めるところです。
ですが、タバコを続ける理由で、変な理屈をつけて吸う人がいますよね。
「タバコを吸うと病気になりやすい」という『事実』が示されたとします。(実際もう示されまくっていますが・・)
すると、行動と事実の矛盾に対する不快感が起こり、
タバコをやめるか、事実を否定することで矛盾を解消しようとします。
しかしタバコには依存性があり、やめるのは困難です。
したがって、事実の方を否定して矛盾を解消しようとします。
そこで、「タバコを吸っていても長寿の人もいる」といった理屈を考えます。
しかし認知的不協和の状態にある人は、その時点ですでに結論ありきで考えているので、
論理的に考えていない可能性があります。
つまり意固地になっている状態といえます。
もちろん、私はタバコを否定しませんし、タバコを肯定する人がすべて認知的不協和におちいっていると言っているのではありません。
認知的不協和が原因の可能性があるというだけです。
要するに、事実と自分の考えに差があると、不快感を感じやすいし、
実際に感じるということです。
不快感を解消するために、自分の考えや行動を変えようとします。
その方法には主に3つあります。
実際にFXで起こしがちな考えを挙げて見ていきましょう。
(1)事実を軽く見る
「今日は儲けそうな予感。なんだかよくわかんないけど買いで攻めてみようかな」
「エントリーした方向と逆に動き出したけど、また戻るだろう。損切なんて置かなくても大丈夫」
(2)新しい考えを追加する
「ええっ!?なんで逆行くの? ああ、経済指標がこんな数値だからか。。。。」
「今日の私はいつもの私でないんだよね」
(3)事実を受けとめて考えを改める
「思惑と違う方向へ進んでいる、エントリーは控えよう」
「エントリーしてから、風向きが変わった。この動きだと勝ち目なし、損切だ」
さて、あなたはどのパターンをいつも考えがちですか?
おそらく(1)や(2)が多くないでしょうか?
(1) って、どっからその自信が湧いてくるんでしょうか?
よくわかんないなら、エントリーすべきではないですよね。
(1)-2の例も、戻ることが多くても、戻ってこなければ退場です。
戻ってくる保証は全くありません。
(2)に関して言えば、経済指標どおりにいつもレートが動いているわけではないのにこんな時だけ・・・・。
(2)-2の例は、いつもの私はどんな私で、今日はいつもとどう違うの?という話です。
当然、投資で必要な考え方は、(3)です。
やっぱり人間って、自分の考えが至らなかったことを改める(3)のような行動はそう簡単にできません。
ついつい、環境や、他人のせいにする(1)や(2)のような考えに陥りやすいものです。
結局、相場に素直に冷静に対処していくことが、改めて大事だということがわかったのではないでしょうか。
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よろしいですか?