CFDを使ったグローバルマクロ戦略の投資戦術
ジョージ・ソロス氏も活用、運用戦略の王道「グローバルマクロ戦略」
トレードおよび投資戦略には様々な種類があります。そのなかで、ヘッジファンドが得意とするのが「グローバルマクロ戦略」です。世界のヘッジファンド業界では、「グローバルマクロ戦略」は運用戦略の「王道」と呼ばれるものです。著名ヘッジファンドマネージャーであるかのジョージ・ソロス氏が得意としている戦略です。
グローバルマクロ戦略では、あらゆる投資対象市場に目を配り、投資機会を探しながら収益の獲得を狙います。また、市場価格の上昇・下落に関係なく、価格の変動が見込まれれば、それにベットする(賭ける)戦略です。ボラティリティが高いほど収益が見込まれますので、投資機会があれば果敢に攻めます。1992年のポンド暴落では、ソロス氏がポンドの割高感を見抜き、大量の売りを仕掛けて巨額の利益を上げたことは、あまりに有名です。
幅広いマーケットをスコープに入れる
世界情勢が不透明な中、為替や株式、金利、コモディティなど主要市場の価格変動は一段と大きくなっています。そのため、それぞれの市場の予測がきわめて困難になっています。このような市場環境では、マクロ的な見地からより幅広い市場で運用を行う「グローバルマクロ戦略」が有利と考えられます。グローバルマクロ戦略では、ダウ平均株価や日経平均株価などの主要株価指数、米国債などの主要国債市場、ドル円、ユーロドルなどの通貨市場、金や原油などのコモディティ市場が主戦場となります。これらは、投資家であれば誰もが見ている市場だと思います。
リスクの高い個別株オンリーの投資
多くの個人投資家の投資対象は、個別株が中心であると思われます。個々の企業の株価動向を上手く捉えることができれば、それはそれでとても素晴らしいことだと思います。しかし、投資対象を間違えると、予想もしていなかった損失を被ることもあります。最近では大手企業の不祥事なども少なくありませんし、業績不振で上場廃止や上場市場の格下げなどもみられます。目に見えない情報が実は最も多いため、個別株投資はかなりリスクが高いと考えています。個別株投資には、多くの上場銘柄の中から投資対象を見つける楽しみがあります。しかし、その数は膨大であり、掘り出しものをみつけるのは簡単な作業ではありません。
主要市場を中心にトレード戦略を構築する
一方、グローバルマクロ戦略では、世界のヘッジファンドが注目している、規模の大きい市場への投資を前提とします。したがって、それらの市場に関する情報も多く、また参加者も多いため流動性が高く、取引する上で問題がありません。さらに言えば、それらの市場そのものが倒産したり、消失したりすることもありません。常識的に考えれば、ダウ平均株価や日経平均株価、ドル円相場、金市場や原油市場がなくなることは、まずはあり得ません。このような、指標ともいえる市場を中心に投資戦略を組むのが、グローバルマクロ戦略の基本です。
理詰めよりも『感覚的に』割高と感じる行動力
まずは行動する

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投資判断においては、様々な指標を使います。しかし、それは実はそれほど難しいものではありません。投資対象の分析は、手に入る情報で十分に可能です。 また、重要なことは、理詰めで考えるのではなく、おかしな動きになっていると感じた市場を調べることです。 そして、すぐに行動に移すというプロセスが重要です。 わかりやすく言うと、ある株価指数が高すぎると感じた場合、PERや騰落レシオ、チャートなどを見て、かなり「感覚的に」割高と感じた場合、すぐに売りを仕掛けます。 そして、その後にいろいろ調べてみます。まず行動をとることが先決です。 その上で、実際に取ったポジションに短期間で収益が上がり始めれば、その判断は正しかったといえます。 そのポジションは、状況が変わったと判断できるまで、保有し続け、利益を伸ばすようにします。逆に、損失が出始めれば、何かが間違っていたとことになります。調査をする中で、やはり判断がおかしかったと考えれば、すぐにポジションを解消します。このポジションには執着しません。 このように、まずは市場の値動きに対する感覚を非常に大事にします。
CFDのポジショニングでリスヘッジと資産配分を実現
各市場の相関関係を上手に利用する
ポジションを保有するかを判断するための調査では、ごく一般的なものが基本になります。株価指数で言えば、PERや騰落レシオ、市場センチメントなどです。為替では金融政策や金利動向などになります。コモディティではそれぞれの市場の需給要因や他市場の動向です。しかし、実際には、これらの市場はお互いに影響を与えあっており、いまの市場では同じ方向に動くことも少なくありません。そのため、その傾向を使って逆に戦略を組むことも行います。
柔軟で多様なポジション保有を可能にするCFDの優位性
グローバルマクロ戦略では、買いだけでなく、売りも行います。グローバルマクロ戦略における投資対象市場では、買いも売りも同じです。上げると思えば買いますが、下げると思えば売りも行います。そのため、CFD取引が非常に便利です。FX(CFDの一種)、株価指数CFD、債券先物CFD、商品CFDなどを使えば、簡単にこれらの市場において買い又は売りポジションを保有することができます。また、様々な市場でポジションを持つことで、お互いの価格変動のリスクをヘッジする(リスク回避する)ことも可能になります。これらの市場で幅広く取引し、適切に資産配分(アセットアロケーション)を行うことが、資産管理の面でも重要になっています。CFDを利用すれば、これらのことがすべて一度に可能になります。
IG証券のCFDで実現できるグローバルマクロ戦略
『頭の体操』で投資判断の向上を目指す
トレード戦略の考え方
トレード戦略の考え方を簡単に示しましょう。たとえば、8月下旬時点では、米国株が過去最高値を更新しています。米国では利上げの可能性が示唆される中、金利がやや上昇し始めている状況です。一方でドルが主要通貨に対して安くなり始めました。また金が底堅く推移しています。このような状況で、全体的にどのようなポジションを取るべきでしょか。非常に素直に考えると、株価指数を買い、ドルを売るといったポジションになるでしょう。上記のように、米国株の割高感が非常に強いと感じているとします。そうであれば、株価の下落を見込んで、ショート(売り持ち)にすることを念頭に置きつつ、安くなっているドルを対主要通貨でショートする(つまり、ドル円を売り、ユーロドルを買う)などのポジションを取ります。
各資産クラスの相関関係 ~ 金価格はドルと反対の動きをする
また、金利は依然として低いので、利上げが確定するまでは金のロング(買い持ち)を行います。金価格はドルと反対の動きをしますので、ドル売りと金買いのポジションを持つことになります。これで株価指数が下げ始めると、リスク回避の資金が金に流入する可能性があります。このようなことも、あらかじめ念頭に入れておきます。一方、株価が下げると、資金が国債に流れるかにも注意が必要です。通常であれば、国債は安全資産ですので、株価が下げると資金が流入します。しかし、現状ではすでに多くの投資家がかなりの国債ポジションを保有しています。それで金利が下げてきたわけですが、最近はすでに金利も下げ過ぎになっており、国債の価格が上げづらくなっています。株価が下げ始めると、逆に現金化を急ぐ過程で、ロングしている国債にも売りが出るかもしれません。そうなれば、金利が上昇してさらに株価が下げるといった動きになりやすいといえます。こうなると、米国の金融当局は利上げができなくなります。金市場にはポジティブであると考えられます。またこの場合、米国債の売りも優位な戦略になるかもしれません。
グローバル市場の動向から投資機会を見い出す ~ CFDのメリットを活用
このようなロジックを頭の中で展開しながら、最終的にはチャートを見て価格水準やトレンドを確認することになります。グローバルマクロ戦略では、まさに頭の体操をしながら、投資戦略を組むことができる点で、投資判断力を向上させてくれる効果もあります。テクニカル分析だけでも収益を上げている方は少なくありませんが、このように市場に出ている情報を整理し、投資判断につなげていくことに面白みがあります。世界情勢に目を向け、様々な主要市場に目を向けて投資判断をする。さらに投資対象を分散しながら、リスク管理を行う。これがグローバルマクロ戦略の醍醐味です。またCFDを利用すれば、少額の資金でも十分に分散しながら投資することができます。これを機会に、個人投資家でも十分に可能なグローバルマクロ戦略によるトレードを検討するとよいでしょう。
江守 哲(えもり てつ) エモリキャピタルマネジメント株式会社 代表取締役 慶應義塾大学商学部卒業後、住友商事に入社し、非鉄金属取引に従事。1996年に英国住友商事(現欧州住友商事)に出向しロンドンに駐在。その後、Metallgesellschaft Ltd.、三井物産フューチャーズを経て、2007年7月にアストマックス入社。同社でファンドマネージャーに就任。アストマックス退社後、2015年4月にエモリキャピタルマネジメントを設立。ヘッジファンドを中心とした資産運用や株式・為替・債券・コモディティ市場の情報提供などを事業として展開。
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