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【2017.06.16】小菅努のコモディティ・デイリー分析
配信日:2017年06月17日 06時44分
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       小菅努のコモディティ・デイリー分析


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NY金概況と分析
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NY金16日:ドル高一服で小反発、米指標が低調

COMEX金8月限 前日比1.90ドル高
始値 1,255.60ドル
高値 1,258.60ドル
安値 1,253.20ドル
終値 1,256.50ドル

米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表を受けての急落が一服する中、小反発した。低調な米指標を受けてドルが高値から下押しされたこともあり、週末を前に下げ一服となっている。

アジアタイムは前日の軟調地合を引き継ぎ、一時1,253.20ドルまで軟化した。しかし、1,250ドルの節目割れには失敗し、欧州タイムには本日高値1,258.60ドルまで切り返した。ニューヨークタイム入り後も低調な米指標に支援されて1,250ドル台後半での取引が目立ったが、取引終盤には上げ幅を削る展開になり、前日比では小幅高に留まっている。

FOMCでは当局者の金利見通しが3月時点から据え置かれ、年後半に更にもう1回の利上げが想定されていることが明らかにされた。しかし、インフレ見通しの引き下げもあってマーケットでは年後半の金融政策環境について確信を持てない状況になっており、経済指標や要人発言の重要度が増している。本日はFOMCで利上げに反対票を投じたミネアポリス連銀カシュカリ総裁が、インフレ率低下は一時的とのイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の予想を共有していないことを確認している。また、ダラス連銀カプラン総裁は、追加利上げにはインフレの改善が必要として、追加利上げには慎重を期すべきとの見解を示している。FOMC全体としては経済成長に伴うインフレ改善で追加利上げが可能とのロジックが採用されているが、内部では大きな意見対立が発生している可能性が高いことが確認できる。FOMCの織り込みが一巡した後の、金相場の急落シナリオまでは描くのが難しい状況になっている。

一方、5月住宅着工件数は109.2万件となり、市場予測122.0万件を下回った。6月ミシガン大消費者マインド指数も前月の97.1から94.5まで低下し、市場予測97.0に届かなかった。同統計を受けて本格的な米金利低下・ドル安圧力が見られなかったことが金相場の上昇幅を限定したが、これと同様に低調な指標の発表が続くと大きく下値を切り下げるのは困難な情勢になろう。

CMEのFedWatchによると、年末までに更に利上げが実施される確率は43.4%の織り込みになっている。FOMC後にはドル相場高・金相場安が進行しているが、マーケットでは年内の追加利上げに慎重姿勢を崩していないことが確認できる。金上場投資信託(ETF)残高が減少する中でやや下値不安が大きい相場環境と評価しているが、短期筋の調整売りをこなした後の明確な売りテーマまでもが設定されている訳ではない。経済指標や要人発言に一喜一憂する不安定な相場環境に移行しよう。特にインフレ低下圧力が一時的か否か、明確な市場コンセンサスが形成されていないだけに、判断材料の蓄積が要求されるステージに移行が進む見通し。


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NY白金概況と分析
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NY白金16日:低調な米指標を受けて反発

NYMEX白金7月限 前日比5.50ドル高
始値 922.00ドル
高値 928.10ドル
安値  920.90ドル
終値 926.80ドル

価格連動性の強い金相場が底固く推移したことを受けて、白金相場も下げ一服となっている。パラジウム相場が堅調推移になっている影響は限定されているが、米連邦公開市場委員会(FOMC)後のドル高圧力が一服する中、本日は週末を前に安値是正の動きが優勢になった。

アジアアタイムは920ドル台前半で揉み合う展開になったが、欧州タイム入り後に金相場連動で地合を引き締めた。ニューヨークタイム入りと前後して928.10ドルまで上昇した後920.90ドルまで急落する荒れた相場展開になったが、最終的には低調な米指標を受けてのドル安圧力に支援される格好になり、920ドル台後半で引けている。

FOMCではマーケットが警戒していたような強力なハト派色は打ち出されなかったが、年後半の追加利上げに対しては懐疑的な見方も根強く、金融政策の先行き不透明感は高いレベルが維持されている。当局者のコンセンサスとしては、インフレ低下は一時的であり、経済成長に伴いインフレ環境が改善し、追加利上げが可能とのロジックが採用されている。ただ、FOMCではミネアポリス連銀カシュカリ総裁が反対票を投じたように、低インフレが本当に一時的か否かは意見が割れている。量的緩和の縮小方針が明確化されたことはドルにポジティブ、金にネガティブだが、これをタカ派とまで評価する動きは鈍く、金相場の先高観は後退するも先安観の形成も難しい中途半端な相場環境になっている。

経済指標や要人発言から金融政策環境の再評価が求められる地合になっているが、本日は6月ミシガン大消費者マインド指数、5月住宅着工件数といった米指標が総じて低調だったこともあり、金相場連動で白金相場もやや底固い展開になった。

当面は、買いポジションの整理をこなした後に、こうした経済指標や要人発言に一喜一憂しつつ、次の方向性を模索する展開になろう。金市場の動向からはもう一段階の調整売りを打診する可能性が高いが、買い玉整理後の明確な売りテーマまでも設定された状況にないことには注意したい。

なお、南アフリカ鉱業憲章の改定については、同国鉱山会議所が反対するなど、司法の場による抵抗も検討されている。ただ、本日の南アフリカランド相場は特に目立った動きを見せておらず、白金相場に対する影響は消化が一巡しつつある。改めて金相場連動の相場展開を想定しておけば十分だろう。


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NY原油概況と分析
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NY原油16日:ドル安、減産強化の動きで小反発

NYMEX原油8月限 前日比0.29ドル高
始値 44.46ドル
高値 45.18ドル
安値 44.46ドル
終値 44.97ドル

週末を前に安値是正の動きが強まり、小反発した。カザフスタンが減産順守を表明したこと、為替がドル安方向に振れたことなどが支援材料になっている。ただ、本格的に安値是正を進めるような動きまでは見られなかった。

アジアタイムに本日安値44.46ドルを付けた後、欧州タイムからニューヨークタイム序盤にかけては一直線で上昇し、本日高値45.18ドルを付けている。ただ、その後は引けにかけて上げ幅を削る展開になり、取引終盤には44.80~45.00ドル水準での取引が目立った。

原油相場の水準が切り下がる中、本日はカザフスタンのオズムバエフ・エネルギー相が、6~7月に向けて減産強化の方針を打ち出したことが好感されている。もっとも、カザフスタンの供給量が多少減少しても需給見通しに大きなインパクトが生じることはなく、マーケットでは需給リバランスに対する懐疑的な見方が維持されている。主要産油国はこうした状況を静観する構えを示しており、目先は米原油在庫の減少が安値是正の動きを促すことが可能か否かが打診される程度に留まることになる。

米ベーカー・ヒューズ社によると、全米石油リグ稼働数は前週比6基増の747基となった。油価低迷でリグ稼働数の増加ペースに鈍化の兆候も見られるが、22週連続で増加が続いていることもあり、マーケットでは需給見通しに大きな修正を迫るレベルの数値ではないとの冷静な評価が優勢になっている。特に同統計に対して目立った反応はみられなかった。

需給リバランスに対する信頼が欠如される中、目先は下値不安を抱えることになる。国際エネルギー機関(IEA)は年後半の大幅な在庫取り崩し見通しを示しているが、シェールオイル増産によって需給リバランスは進まないのではないかとの警戒感の方が優勢になっている。在庫減少トレンドがこれから加速し易いことからは値ごろ感のある価格水準と評価しているが、目先は上昇しても自律反発のレベルに留まることになる。 1)米原油・ガソリン在庫の減少、2)産油国の追加政策対応の検討、3)シェールオイル生産の鈍化、4)突発的な供給障害、5)ドル安などがリバウンドを促す要因になり得るが、現段階ではいずれも実現していない。

シェールオイルに関しても安値限界が警戒され始める価格水準に到達しているが、現段階ではコスト論を巡る議論は特に盛り上がりを確認できない。


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東京ゴム概況と分析
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東京天然ゴム16日:小幅続伸で6月の高値更新

TOCOM天然ゴム11月限 前日比1.60円高
始値 199.50円
高値 204.00円
安値 198.70円
終値 201.00円

東京ゴムは、前日比1.60円~2.80円高。上海ゴム相場がリバウンド圧力を強める中、東京ゴム相場も小幅続伸した。積極的に買い上げるような動きまでは見られなかったが、為替相場が円安に振れたことも支援材料となり、5月31日以来の高値を更新している。

夜間の円安進行を受けて、200.90円での立ち合い開始になった。その後は調整売りが膨らむ場面もみられたが、上海ゴム相場が戻り高値を更新する動きを見せたことで、東京ゴムも午前の段階で本日高値204.00
円を付けている。ただ、午後に入ってからは上海ゴム相場が高値から下押しされたことで、週末を前に買い玉整理の動きも強く、急速に上げ幅を削って引けている。全限月がプラスサイドは維持したが、特に大きな値動きには発展しなかった。

引き続き新規材料に乏しいが、上海ゴム相場のリバウンド傾向が続いている。本格的に上値を試すような動きまでは見られないが、1トン=1万2,000元台中盤で下げ一服感が浮上していることで、自律反発的な動きが優勢になっている。鉄鉱石や石炭相場などの値動きからは本格的なリバウンドに発展する余地は乏しいが、中国コモディティ市場全体が下げ止まる中、引き続き自律反発に対しては高いレベルの警戒感が求められる。もっとも、中国では銀行監督当局者が解任されるなど、金融機関への監督強化の観測がくすぶっており、投機マネーが本格的にコモディティ市場に流入する可能性は低い。このまま目立った調整高なくしてダウントレンドを再開する可能性もあるが、現状では売り急ぐ必要性は乏しい。

タイ中央ゴム市場における未燻製シート(USS)の集荷量は10.42トン。前日の20.89トンから半減したが、概ね最近のレンジ内の水準に留まっている。現物相場は56.17バーツから57.00バーツまで上昇。RSSも58.50バーツから59.19バーツまで上昇している。

引き続き目新しい材料が見当たらず、上下ともに決定打を欠いている。ややポジション調整主体のリバウンドが警戒される一方で、先高感が形成されるまでの状況にはない。目先は自立反発を警戒しつつ、ポジション調整をこなした後に改めて生産国の安値限界を打診する方向性を想定しておきたい。


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シカゴ穀物概況と分析
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シカゴ穀物16日:続伸、小麦主導の買いが続く

CBOTトウモロコシ7月限  384.00セント(前日比4.50セント高)
CBOT小麦7月限     465.25セント(前日比11.50セント高)
CBOT大豆7月限      939.00セント(前日比4.25セント高)

<トウモロコシ/小麦>
トウモロコシ相場は続伸した。小麦相場の急伸地合が続く中、買い優勢の展開になっている。米穀倉地帯では降雨が観測されているが、小麦が前日に続いて二桁の急伸となる中、つれ高している。

時間外取引では378~380セント水準で揉み合う展開になったが、シカゴ時間入り後は小麦連動で地合を引き締め、引けにかけてほぼ一直線に上昇した。本日高値は384.50セントに達している。

生産地では降雨が観測されており、ホット・アンド・ドライ(高温乾燥)に対する警戒感が後退している。このため調整売りが膨らみ易い相場環境になっているが、小麦相場が黒海沿岸などの生産低迷を懸念する形で急伸する中、トウモロコシ相場も堅調に推移している。

小麦に関しては多少の生産トラブルを考慮に入れても深刻な需給ひっ迫状態に陥るリスクは限定される。ただ、足元では天候相場型の急伸地合が形成されているため、瞬間的には更に急伸するリスクが残されている。

産地の気象環境が改善する中、小麦相場が上げ一服となればトウモロコシ相場では調整売りが膨らみ易くなる。ただ、米国産トウモロコシに関しても作柄環境は良好とは言い難く、好天局面でも下押し圧力は限定されよう。

なお、本日はメキシコ向けに12万トンの大口成約も報告されている。


小麦相場は大幅続伸した。黒海周辺のイールド低下が懸念される中、同地区からの輸出が下振れし、米国産小麦に対する引き合いが強まるとの観測が浮上している。一方、米国産についても作柄への懸念が強く、投機買いが膨らんでいる。


<大豆>
大豆相場は続伸した。飼料系穀物相場の堅調地合を受けて、大豆相場も買い優勢の展開になった。

時間外取引で937~940セント水準で揉み合う展開になった後、シカゴ時間入りと前後して本日安値932.00セントを付けた。しかし、その後は引けにかけてじり高の展開になり、940セント水準まで戻す展開になっている。

大豆市場に関しては、特段の買い材料は見当たらない。穀倉地帯北部の干ばつ懸念が後退する中、逆に調整売りが正当化される相場環境になっている。ただ、小麦が連日の二桁高になり、トウモロコシも堅調に推移する中、大豆相場もつれ高している。

需給面では、前日に発表された5月大豆圧砕高が強めの数値になったことが、引き続き下値サポート要因になっている。南米産からの供給圧力は強いが、米国産に対する引き合いが予想されていたよりは堅調に推移しているとの評価が優勢になっている。

もっとも、引き続き産地気象環境が中心の相場展開が想定される。ホット・アンド・ドライ(高温乾燥)に対して高いレベルの警戒感が求められるが、足元では降雨も観測されており、大豆相場の急伸を促す必要性は高まっていない。天候不順に対する警戒感からは押し目買い優勢の地合を想定しているが、本格的な上昇には産地の干ばつ傾向が要求される。


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金融市場概況と分析
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NY金融市場16日:ダウは堅調も、ドルは小幅安

<株式市場>
ニューヨーク株式市場は、優良株で構成されるダウ工業平均株価が前日比24.38ドル高の2万1,384.28ドル、ハイテク株中心のNASDAQ総合指数が同13.74ポイント安の6,151.76ポイントとなった。原油高でエネルギー株が買われ、ダウは改めて買い優勢の展開になった。ハイテク株が引き続き不安定な値動きになっていることでNASDAQは小幅安となり、ダウ採用銘柄でも小売り株が低調だったが、全体的には押し目買い優勢の展開になっており、終値ベースでは過去最高値を更新している。個別銘柄では、シェブロンが1.9%高、エクソン・モービルが1.5%高、キャタピラーが1.1%高、ウォルマート・ストアーズが4.7%安、ナイキが3.4%安、アップルが1.4%安。

<債券市場>
米10年債利回りは前日から0.005%低下して2.157%となった。米経済指標が総じて低調だったことで、やや金利低下圧力が優勢になった。ただ、株価が総じて底固く推移していることもあり、改めて本格的に金利低下を促すような動きまでは見られなかった。

<外国為替市場>
ユーロ/ドルは、1ユーロ=1.1182ドルまで小幅ドル安・ユーロ高となった。米経済指標が全般的に低調だったことで、ドル高圧力が一服している。改めてドルを本格的に売り込むような動きまでは見られなかったが、週末を前に短期筋がドル買いポジションの整理に動いた模様だ。なお、5月のユーロ圏消費者物価指数は前年比1.4%上昇となり、市場予測通りで特に材料視されなかった。

ドル/円は、1ドル=110.67円まで小幅円高・ドル安となった。低調な米指標を受けて、ドル/円相場は上げ一服となっている。米金利低下圧力が限定されたことで大きな値動きには発展しなかったが、週末を前に短期筋の調整売りが先行した。
サンプル2
【2017.06.15】小菅努のコモディティ・デイリー分析
配信日:2017年06月16日 06時48分
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       小菅努のコモディティ・デイリー分析


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NY金概況と分析
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NY金15日:FOMC後に急落、ハト派評価が広がらず買い玉整理

COMEX金8月限 前日比21.30ドル安
始値 1,262.70ドル
高値 1,268.50ドル
安値 1,252.70ドル
終値 1,254.60ドル

米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表後に急激なドル高圧力が発生したことを受けて、金相場は急反落した。

前日引け後にFOMCの結果が伝わると、予想されていた程にハト派の内容ではなかったとの評価から、ドル買い・金売り対応が優勢になり、1,259.00ドルまで急落した。その後は自立反発で1,268.50ドルまで切り返したが、欧州タイムには改めて戻り売り優勢の展開になり、ニューヨークタイム序盤に本日安値1,252.70ドルを付けている。その後は1,250ドルの節目に防衛されて下げ一服となったが、1,250ドル台中盤から更に上値を試すような動きは鈍く、前日比で20ドルを超える下げ幅が維持されている。

FOMCでは当局者の2017年のインフレ見通しが引き下げられ、CMEのFedWatchでは年末までに更にもう1回の利上げが実施される確率は45.6%の織り込みに留まっている。FOMC前は50%を若干上回る確率が織り込まれており、マーケットは当局者の示した年内3回の利上げ実施に懐疑的なスタンスを崩していないことが窺える。ただ、事前に想定されていた程のハト派の内容ではなかったことで、FOMC前のドル売り・金買いポジションに解消圧力が強くなっている。0.25%の利上げ決定、資産売却方針の正式表明といった動きも、ドル買い・金売りを促している。目先は、これまでの反動から調整売り優勢の地合が続き易い。

もっとも、FedWatchを見ても分かるように、タカ派の政策見通しを織り込むような動きまでは確認できない。あくまでも反動安が発生しているに過ぎず、これをダウントレンドに発展させていくのであれば、米金融政策正常化プロセスに対する信認を高め、金利上昇・ドル高トレンドを確立していくことが求められる。

その意味では再び経済指標の動向が注目されるが、本日は新規失業保険申請件数、6月ニューヨーク連銀製造業指数、フィラデルフィア連銀製造業指数などが市場コンセンサスと比較して強めの数値になったことも、金相場に対してはネガティブに作用している。5月鉱工業生産は市場予測を下回ったが、全体的に米経済に対する信認を高める内容になっている。

米金融政策のハト派評価に関しては織り込みが一巡しており、今後は経済指標や要人発言に一喜一憂する展開に移行しよう。インフレ低下が一時的との評価が広がれば更に水準切り下げが促される一方、低インフレが更に進むと改めて米金利低下・ドル安と連動した買い圧力が強まることになる。

なお、モラー特別捜査官が司法妨害の疑いでトランプ大統領を捜査しているとの報道が流れたが、金相場の反応は限定的だった。


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NY白金概況と分析
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NY白金15日: FOMC後に急落、ドル高連動で手仕舞い売り

NYMEX白金7月限 前日比30.60ドル安
始値 937.30ドル
高値 941.80ドル
安値  917.40ドル
終値 921.30ドル

米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表を受けて強力なドル高圧力が発生したことを受けて、金相場連動で急反落した。極めてボラティリティが高い荒れた相場展開が続いているが、FOMCをきっかけに改めて上昇トレンドを形成することに失敗する中、買い玉整理の動きが優勢になっている。

FOMC直後に売り優勢の展開になり、923.10ドルまで急落した。その後は941.80ドルまでの自立反発がみられたが、欧米タイムは再び戻り売り優勢の展開になり、ニューヨークタイム序盤に本日安値917.40ドルを付けている。引けにかけては若干下げ幅を縮小したが、920ドル台中盤まで戻すのに精一杯であり、前日比では30ドルを超える下げ幅が記録されている。

本日はパラジウム相場が安値からの切り返しを見せているが、白金相場に対する影響は限定された。改めて金価格との連動性が重視される展開になっている。FOMCでは当局者のインフレ見通しが引き下げられ、マーケットでは年後半に更にもう1回の利上げが実施されるのか懐疑的な見方が優勢になっている。ただ、事前に想定されていた金利見通し引き下げといった動きがなかったことで、「予想されていた程にハト派ではない」との評価が優勢になり、ドル買い・白金売り対応が優勢になっている。目先は特にドルの急落を促す必要性が乏しく、金相場と同様に白金相場も調整売り優勢の地合が続き易い。

一方で、米金利上昇圧力は鈍く、900ドルの節目を大きく下抜くようなダウントレンドを形成するには、良好な米経済指標や当局者のタカ派発言などが要求される。今年2回目の利上げが実施されたこと、資産売却スキームが公表されたことなどはネガティブだが、利上げペースの鈍化が警戒された状況には変わりがないためだ。米金融政策環境については、年内の資産売却がほぼ確定する一方で、年後半に更にもう1回の利上げがあるか否か、マーケットの評価は五分五分になっている。利上げ確率を高める動きがあれば更に下落し、利上げ確率を低下させる動きがみられれば下げ一服となる。ここから更にハト派評価を織り込む余地の乏しさからは戻り売り優勢の地合を想定しているが、今後のイベントの結果次第の不安定な相場環境への移行が促されよう。

なお、南アフリカでは政府が鉱業憲章の改定案を発表した。そこでは1年以内に黒人の資本参加率を現行の26%から30%まで引き上げることが求められている。事前に想定されていた通りの内容だが、南アフリカでは株式・債券・通貨のトリプル安がみられることはネガティブ。一方で、鉱山開発にブレーキを掛ける動きはポジティブになるが、現段階では白金相場は明確な反応を示していない。パラジウム相場もこうした動きを殆ど無視している。鉱山生産環境への影響はマクロなレベルでの問題であり、当面はランド相場への影響を中心にみておけば十分だろう。


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NY原油概況と分析
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NY原油15日:ドル高で続落、需給への信頼も高まらず

NYMEX原油7月限 前日比0.27ドル安
始値 44.69ドル
高値 44.81ドル
安値 44.32ドル
終値 44.46ドル

為替市場でドル高が進行したこと、石油輸出国機構(OPEC)などの協調減産による需給リバランスに対して懐疑定期な見方が広がっていることなどを背景に続落した。前日の急落を受けての安値是正の動きは鈍く、逆に下値を切り下げている。

アジアタイムからじり安の展開になり、44ドル台中盤から後半で上値の重い展開になった。本日は特に突発的な売り圧力は見られなかったが、ニューヨークタイム序盤に本日安値44.32ドルを付けるなど、終日じり安の展開になっている。

本日の軟調地合の直接的なきっかけは、米連邦公開市場委員会(FOMC)後のドル高だった。米金融政策のハト派評価の織り込みが一巡する中、ドルがリバウンド傾向を強めていることがドル建て原油相場の上値を圧迫している。

一方、需給面では需給リバランスに対する懐疑的な見方が、引き続き上値を圧迫している。国際エネルギー機関(IEA)は年後半に大幅な在庫減少が進むとの見方を示しているが、それと同時に来年3月までに在庫の5年平均回帰が実現するのかは疑問を投げ掛けている。5月のOPEC産油量はリビアとナイジェリアの増産で上振れし、今週の米原油在庫はマーケットが想定している程に減少しなかった。

世界的にも米国内でも在庫圧縮の方向性は確認されているが、マーケットでは需給リバランスの実現に対して懐疑的な見方を崩していない。仮にこの状況を転換させるとすれば、OPECとIEA月報が有力視されていたが、この二つのイベントが原油価格に対して与えた影響が限定される中、反発の機会が失われた格好になっている。目先は米原油在庫の減少確認でショートカバー(買い戻し)を促すことができるか否かとの視点に留まることになる。

原油安を受けての産油国サイドの動きは鈍く、現段階では追加の政策対応を検討するような動きは確認できない。このため、原油安誘導で産油国の追加施策を引き出すか、シェールオイル生産鈍化への警戒感を高めていくことが要求される。

現行価格はシェールオイル生産にとっても脅威になり得るものであり、ここから更に原油安を進めるような必要性があるかは疑問視している。世界的な在庫減少が進んでいることからは割安感もあるが、マーケットが需給リバランスの進展に懐疑的な見方を崩さない限りは、本格的なリバウンドは見込めない状態になっている。1)米原油・ガソリン在庫の減少、2)産油国の追加政策対応の検討、3)シェールオイル生産の鈍化、4)突発的な供給障害、5)ドル安などがリバウンドを促す要因になり得るが、現段階ではいずれも実現していない。


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東京ゴム概況と分析
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東京天然ゴム15日:期先主導で小幅続伸も、売買低迷

TOCOM天然ゴム11月限 前日比3.90円高
始値 196.20円
高値 199.50円
安値 193.00円
終値 199.40円

東京ゴムは、前日比0.70円~3.90円高。上海ゴム相場の堅調地合が続く中、東京ゴムも続伸した。ただ、前日の急伸を受けての買い玉整理の動きも強く、上げ幅は限定された。出来高も5,204枚と低調であり、前日のように積極的に上値を試すような動きまでは確認できなかった。

上海ゴム相場が時間外取引で高値から下押しされたことを受けて、東京ゴムは195.60円での立ち合い開始になった。ただ、取引開始から20~30分程度で調整売りは一巡し、その後は昼にかけて196~197円水準までコアレンジを切り上げた。午後も197円水準での取引が目立ったが、引け際にまとまった買いが入ったことで、本日高値は199.50円に達している。

上海ゴム相場は不安定な値動きになっているが、総じて前日の堅調地合を引き継ぐことに成功している。前日高値を上抜くまでの勢いはなかったが、1万2,000元台中盤の保ち合い相場から上放れしつつあり、上海ゴムの下げ一服感が東京ゴム相場もサポートしている。積極的に買い上げていくようなテーマ設定まではできておらず、あくまでもダウントレンドにおける修正高との評価が基本になる。中国の他コモディティ相場も、下げ一服となっているが本格的に上値を試すような動きまでは確認できない。ただ、産地が安値に抵抗を見せ始めていることもあり、引き続き自律反発的な動きに対して注意が要求されよう。

タイ中央ゴム市場における未燻製シート(USS)の集荷量は20.89トン。前日の14.63トンから上振れしている。現物相場は56.65バーツから56.17バーツまで下落した。前週は強力な売り渋り傾向が観測されていたが、今週の集荷環境は特に良くもなく悪くもない中途半端な状態になっている。RSSは58.18バーツから58.50バーツまで上昇したが、特に積極的な売買は行われていない。

目新しい買い材料も売り材料も見当たらず、仕掛けづらい環境になっている。産地では売り渋りの兆候が見られるが、産地主導で安値是正を進めるような動きまでは見られない。上海ゴム相場も上値は重いが下げ渋る展開になっている。目先は自立反発を警戒しつつ、ポジション調整をこなした後に改めて生産国の安値限界を打診する方向性を想定しておきたい。


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シカゴ穀物概況と分析
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シカゴ穀物15日:コーン反発、小麦主導で買いが膨らむ

CBOTトウモロコシ7月限  379.50セント(前日比2.50セント高)
CBOT小麦7月限     453.75セント(前日比10.75セント高)
CBOT大豆7月限      934.75セント(前日比3.00セント高)

<トウモロコシ/小麦>
トウモロコシ相場は反発した。小麦相場が二桁の急伸になったことを受けて、トウモシ相場もつれ高した。米穀倉地帯の気象環境には改善傾向が見受けられるが、専ら小麦主導で地合を引き締めている。

時間外取引では376~377セント水準で揉み合う展開になったが、シカゴ時間入り後は産地の降雨予報を手掛かりに370.00セントまで急落した。しかし、その後は小麦相場の上昇につられて買いが膨らみ、逆に382.00セントまで安値から最大で12.00セントの急激な切り返しを見せた。引けにかけては上げ一服となったが、380セントを若干下回る値位置を維持している。

米穀倉地帯ではホット・アンド・ドライ(高温乾燥)が警戒されているが、足元では一定の降水量が確保されていることもあり、特に天候プレミアムの加算が急がれる状況にはなっていない。今後の気象環境次第だが、一気に400セントの節目を試すような必要性は低下傾向になっている。

引き続き押し目買い対応が基本になるが、本格的な上昇には産地の干ばつ傾向が強まることが要求される。作柄環境は悪化しているが、急騰相場を促すまでの勢いはみられない。


小麦相場は急反発した。米穀倉地帯の天候は安定しているが、欧州で熱波による生産被害の報告が聞かれることもあり、買い優勢の展開になっている。為替はドル高方向に振れているが、米国産小麦に対する引き合いが強まるリスクが警戒された。


<大豆>
大豆相場は上昇した。米大豆圧砕高が高めの数値になったこと、小麦など飼料穀物相場の堅調地合を受けて、買い優勢の展開になっている。ただ、大豆ミール買い・大豆油売りの裁定が解消されたことで、大豆ミール相場は軟調だった。

時間外取引では930セント水準を維持できず、シカゴ時間序盤に本日安値925.50セントを付けた。しかし、その後は安値是正の動きが強まり、引け際の938.50セントまで安値から10セントを超える急伸相場になっている。引けにかけては上げ幅を削ったが、前日比ではプラスサイドを維持している。

全米油糧加工業者組合(NOPA)によると、5月の大豆圧砕高は1億4,925万Buとなり、4月の1億3,913万Buから大きく上振れした。アイオワ州などで予想を上回る圧砕が行われており、5月としては過去2番目のハイペースになっている。これを受けて米国内需要見通しに対しては上方修正圧力が強まり易い状況になっていることが、本日の大豆相場を刺激した。

もっとも、引き続き産地気象環境が中心の相場展開が想定される。ホット・アンド・ドライ(高温乾燥)に対して高いレベルの警戒感が求められるが、足元では降雨も観測されており、大豆相場の急伸を促す必要性は高まっていない。天候不順に対する警戒感からは押し目買い優勢の地合を想定しているが、本格的な上昇には産地の干ばつ傾向が要求される。足元では若干であるが降水量が増えており、買い急ぐ必要性は薄れる中途半端な地合になっている。


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金融市場概況と分析
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NY金融市場15日:ダウは利食い売りで小反落

<株式市場>
ニューヨーク株式市場は、優良株で構成されるダウ工業平均株価が前日比14.66ドル安の2万1,359.90ドル、ハイテク株中心のNASDAQ総合指数が同29.39ポイント安の6,165.50ポイントとなった。特に目立った売り材料は見当たらなかったが、短期的な過熱感から調整売りが優勢になった。米経済指標は総じて良好な結果になり、前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では緩やかな金融緩和の縮小方針が示されたこともあり、下値は強力にサポートされている。ただ、本日は買い玉整理の動きが優勢であり、ダウの過去最高値更新は見送られ、調整売り優勢になっている。個別銘柄では、GEが1.7%高、キャタピラーが1.6%高、ボーイングが1.6%高、ナイキが3.2%安、ゴールドマン・サックスが1.5%安、ウォルマート・ストアーズが1.2%安。

<債券市場>
米10年債利回りは前日から0.024%上昇して2.162%となった。FOMCが特にハト派の内容にならなかったことで、若干の金利上昇圧力が発生している。本格的に金利水準引き上げを打診するような動きは鈍いが、FOMCを受けて更に金利低下が進む展開が見送られたことで、金利上昇圧力に直結している。

<外国為替市場>
ユーロ/ドルは、1ユーロ=1.1146ドルまでドル高・ユーロ安となった。FOMC後にドル買い圧力が強くなっている。当局者の2017年の金利見通しが維持されるなど、予想されていたハト派姿勢への傾斜が限定されたことが、ドルのリバウンドを促している。

ドル/円は、1ドル=110.91円までの円安・ドル高となった。FOMCで米金融政策のハト派評価が広がりを見せない中、ドル買戻しの動きが優勢になっている。本日は米長期金利が上昇し、米指標も総じて強めの内容になったことが、素直にドル/円相場の上昇を促している。

サンプル3
【2017.06.14】小菅努のコモディティ・デイリー分析
配信日:2017年06月15日 06時54分
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       小菅努のコモディティ・デイリー分析


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NY金概況と分析
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NY金14日:低調な米指標で反発も、FOMC後は急反落

COMEX金8月限 前日比7.30ドル高
始値 1,268.40ドル
高値 1,284.20ドル
安値 1,266.60ドル
終値 1,275.90ドル

米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表を控えているが、低調な米経済指標を手掛かりに反発した。ただ、FOMCの政策発表後は一転して下げており、1,260ドル水準まで急反落している。

アジア・欧州タイムはイベント待ちで積極的な売買が手控えられ、1,270ドル水準でのポジション調整に終始した。しかし、ニューヨークタイム入り後は5月小売売上高がネガティブな数値になったことに加えて、消費者物価指数でインフレ圧力の弱さが確認されたことが材料視され、1,280ドル台まで急伸した。その後は利食い売りで上げ幅を削る場面もみられたが、引け際には本日高値1,284.20ドルを付けている。

もっとも、引け後は資産売却の詳細について明らかにされたこと、当局者が依然として年内3回の利上げ見通しを維持していることが嫌気され、1,260ドル水準まで高値から20ドル幅の急落となっている。

5月小売売上高は前月比0.3%減、消費者物価指数は同0.1%低下となった、小売売上高の落ち込み幅は1年4ヵ月ぶりの規模になっている。ガソリン価格減少の影響も大きいが、自動車販売なども鈍化しており、消費環境に懸念を抱かせる内容になっている。消費者物価指数についてもガソリン価格低下の影響が大きいが、コアでも0.1%上昇に留まっており、低インフレに対する懸念を一段と高める内容になっている。今後もこれと同じレベルの経済指標が続けば、米金融政策の正常化プロセスにはブレーキが掛かることになり、マーケットはドル売り・金買いで反応している。

一方、FOMCでは0.25%の利上げが決定され、年内の資産売却スキームについても詳細が発表された。月額60憶ドルから最終的には300憶ドルまで、3か月おきに60憶ドルのペースで再投資の見送り幅を拡大していくことになる。また、当局者の経済予想で2017年と18年の金利見通しは3月時点の見通しが維持されている。年内3回の利上げが引き続きメインシナリオになっている。インフレ見通しの引き下げといった動きは金価格に対してポジティブであり、CMEのFedWatchでは年後半の利上げ確率が44.8%まで低下しているが、金市場では「想定されていたほどにはハト派ではない」との評価が優勢であり、場中とは一転してドル買い・金売り対応が優勢になっている。

今回のFOMCはタカ派とまでは評価できないが、金相場の強気派が期待していたようなハト派色はみられず、少なくとも金価格が急伸するような必要性は見いだせない。ただ、ここから明確なドル買い・金売りのトレンドを確立するには、良好な経済統計を積み重ねていくことが要求され、慎重に買いポジションの整理を進める形でコアレンジ切り下げが打診される展開に留まろう。改めて経済指標や当局者の発言に一喜一憂する地合に移行する流れを想定している。


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NY白金概況と分析
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NY白金14日:低調な米指標で急反発、FOMC後は上げ幅削る

NYMEX白金7月限 前日比27.70ドル高
始値 925.00ドル
高値 955.50ドル
安値  923.30ドル
終値 951.90ドル

低調な米経済指標を手掛かりに急反発した。前日に急落していた反動もあり、本日は一時30ドルを超える上げ幅が記録されている。一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表は下げに転じ、935ドル水準まで値位置を切り下げている。

FOMCを控える中、アジア・欧州タイムは930ドル水準で方向性を欠く展開になった。ただ、ニューヨークタイム入り後は低調な5月小売売上高、消費者物価指数といった指標を受けて金相場連動で買いが膨らみ、920ドル台中盤から940ドル台中盤まで急伸した。その後も断続的に上値を切り上げ、引け際には本日高値955.50ドル付けている。前日同様にチャート要因の影響が大きく、2営業日を通じてみると大きな値動きには発展していないが、本日は軟調だったパラジウム相場に逆行高となっている。

もっとも、引け後はFOMCが予想されていた程にハト派ではないとの評価から金相場連動で上値を圧迫され、急速に上げ幅を削る展開になっている。場中の上昇幅を完全に相殺するには至らなかったが、FOMC後の下げ幅は20ドルを超えるなど、ボラタイルな相場展開になっている。

本日は概ね金相場と連動した値動きになった。5月小売売上高が前月比0.1%減、消費者物価指数が0.1%低下となったことが、ドル売り・白金買いを促している。足元ではやや低調な指標も目立ち、金融政策の正常化プロセスにブレーキが掛かるリスクが警戒されている。

一方、FOMCでは市場コンセンサス通りに0.25%の利上げが実施された。焦点になるのは年後半の金融政策だったが、資産売却について具体的なスキームが公表されたこと、当局者の2017年の金利見通しが3月から据え置かれたことなどを手掛かりに、場中とは一転してドル買い・白金売りが優勢になっている。マーケットでは、必ずしも年内3回の利上げを信頼しておらず、CMEのFedWatchでは12月までに更にもう一回の利上げが行われる確率を44.8%と半分以下の水準まで引き下げている。ただ、貴金属市場の強気派を満足させる内容にならなかったことが、短期筋のポジション調整を促し易くなっている。

今後は経済指標や当局者の発言内容を確認する不安定な地合に移行するが、現段階では年内3回の利上げも排除されていない一方、資産売却の開始は決定的になっている。政治リスクの蒸し返し、インフレ率の急低下といった動きがみられなければ、やや上値の重い相場展開が想定される。現状では、「先安感の高まり」よりも「先高感の後退」が基本評価になるが、米欧政治リスクの一服やパラジウム相場の高騰一服もあり、やや下値不安が大きい相場環境になっている。


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NY原油概況と分析
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NY原油14日:米週間需給統計が嫌気され、急反落

NYMEX原油7月限 前日比1.73ドル安
始値 45.94ドル
高値 46.49ドル
安値 44.54ドル
終値 44.73ドル

米石油在庫統計に対してネガティブ評価が優勢になる中、急反落した。米原油在庫の減少幅が予想されていた水準に届かなかった一方、ガソリン在庫が増加したことが嫌気されている。

アジアタイムは、前日引け後にAPIが発表した原油在庫が前週比で280万バレルの増加となったことが嫌気され、45ドル台後半まで軟化した。欧州タイムには46ドル台を回復する展開になったが、ニューヨークタイム入り後は米エネルギー情報局(EIA)発表の週間需給統計がネガティブ材料視され、本日安値44.54ドルまで更に値位置を切り下げている。その後も44ドル台後半をコアとした低迷が続いて引けている。

EIAによると、6月9日時点の米原油在庫は前週比166万バレル減、ガソリン在庫は210万バレル増となった。事前の市場予測は原油在庫が270万バレル減、ガソリン在庫が50万バレル減であり、ともに原油相場に対してはネガティブな結果になっている。米原油在庫の増加が1週間で止まったことは評価できるも、前週に330万バレル増となっていたことからは、それに近い減少幅を期待していた向きが多かった。また、ガソリン在庫の増加は2週連続であり、ドライブシーズンの在庫手当てに対する楽観ムードも原油相場の上値を圧迫している。本日の急落を正当化する程にネガティブな数値ではないと考えているが、市場心理が弱気方向に傾く中、更に売り安心感が強まる結果に終わっている。

一方、本日は国際エネルギー機関(IEA)月報も公表されており、4月の経済協力開発機構(OECD)加盟国の石油在庫が前月から1,860万バレル増加したと報告されたこともネガティブ。5月の在庫減少も報告されているが、減少を報告していた石油輸出国機構(OPEC)月報とは異なるトレンドが示されたことが、需給リバランスに対する信頼向上に失敗している。4~6月期の需給については、従来は日量70万バレルの供給不足としていたが、今回は50万バレルまで供給不足幅を下方修正している。年後半には大規模な供給不足が発生するといったポジティブな報告も確認されているが、協調減産の期限までに十分な在庫減少が進むのか疑問を投げかけており、IEA月報も全体としてはネガティブ評価が必要な内容に留まっている。

需給リバランスへの信頼が欠如する中、原油相場の地合は悪化している。在庫トレンドは全体として減少方向にあるが、従来想定されていたようなペースで在庫減少は進まず、5年平均への回帰が実現するのかも不透明な状態になっている。IEA月報も明確なポジティブ・メッセージを打ち出せない中、目先は米原油在庫統計次第しか反発のきっかけは見当たらない。在庫水準が減少トレンドにある中、現行価格に対しては下げ過ぎ感も強い。ただ、マーケットが需給リバランスに対する信認を高めていくことが可能な材料が見られない限り、反発余地は限定的にならざるを得ない。IEA月報は需給リバランスへの信頼回復のきっかけになり得るイベントだったが、結果的にはポジティブ材料よりもネガティブ材料が目立つ報告内容になっている。


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東京ゴム概況と分析
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東京天然ゴム14日:上海主導で東京ゴムも急伸

TOCOM天然ゴム11月限 前日比10.20円高
始値 183.60円
高値 196.50円
安値 182.90円
終値 195.50円

東京ゴムは、前日比10.20円~17.50円高。特に目新しい材料は見当たらなかったが、前日に急落していた上海ゴム相場が急反発したことで、東京ゴムも期近主導で急伸した。

時間外取引で上海ゴム相場が強含んだことで、186.30円での立ち合い開始になった。その後は186~187円水準の揉み合いになったが、昼を挟んで上海ゴム相場が急伸地合に転じると、東京ゴム相場も急伸地合に転じ、195.00円の節目をブレイクした。その後も調整売りをこなした後に一段高になり、本日高値196.50円を付けている。

本日は上海ゴム相場が前日の急落地合から一転して上昇に転じたが、目立った材料はない。前日は急落したものの安値に抵抗を見せ、本日は急伸したものの高値に抵抗を見せ、結果的には1トン=1万2,000元台中盤をコアとしたボックス相場を踏襲している。鉄鉱石や石炭相場なども安値ボックス気味の値動きが続いており、振るい落とし的なポジション調整との評価が基本になる。

タイ中央ゴム市場における未燻製シート(USS)の集荷量は14.63トン。前日の23.44トンからは下振れしたが、今季としては特別に低い水準ではない。現物相場は55.05バーツから56.65バーツまで上昇している。RSS現物相場は57.00バーツから58.18バーツまで急伸している。産地では若干の売り渋り傾向がみられるも、産地主導で安値是正を進めるまでの勢いはない、中途半端な状況が維持されている。

本日は期近主導の急伸になっており、納会に向けて短期リバウンドリスクが若干高まった状態にある。中国の厳しい流動性環境を考慮すれば、上海ゴム相場が本格的に急伸するような環境にはない。ただ、産地で安値抵抗の動きがみられること、東京・上海ゴム相場ともに下値を攻めきれずボックス気味の相場展開が続いていることからは、これまでの急落相場に対する反動高に対する警戒レベルを引き上げた状態を維持したい。東京ゴムは210円前後までは自立反発の範囲内である。売り上がっても大きな問題はないと考えているが、生産者のコスト環境の視点が求められる中、従来よりも売り対応には慎重姿勢が要求される環境に転換しつつある。


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シカゴ穀物概況と分析
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シカゴ穀物14日:反落、産地降雨予報を嫌気

CBOTトウモロコシ7月限  377.00セント(前日比4.00セント安)
CBOT小麦7月限     443.00セント(前日比2.00セント安)
CBOT大豆7月限      931.75セント(前日比0.75セント安)

<トウモロコシ/小麦>
トウモロコシ相場は反落した。再び米穀倉地帯で降雨見通しが伝わったことが嫌気され、買い玉整理の動きが優勢になっている。

時間外取引では前日の堅調地合を引き継ぎ、一時385.00セントまで上昇していた。しかし、シカゴ時間に入ると降雨予報を手掛かりに買い玉整理を進める動きが広がり、380セント台を割り込んだ。その後は下げ一服感も広がっていたが、引け際に改めて売り圧力が強まり、本日安値376.75セントを付けている。

ここ数日は、日替わりの産地気象予報に一喜一憂する展開になっている。12日は降雨予報で売られ、13日は乾燥予報で買われ、本日は再び降雨予報で売られている。産地気象環境がメインテーマになっているだけに、今後もこうした不安定な相場展開が続くことになる。

最新の気象予報では、少なくとも週末にかけて一定の降水量が確保される見通しであり、ホット・アンド・ドライ(高温乾燥)傾向が緩和されるとの見方が、上値を圧迫している。産地の土壌水分環境からは押し目買い対応が基本になると考えているが、降雨予報を無視して買い上げることが可能な相場環境にはない。ホット・アンド・ドライ傾向の継続を前提とした押し目買い対応に優位性があるも、産地気象環境次第の天候相場が続くことになる。


小麦相場は反落した。産地の降雨予報でホット・アンド・ドライの懸念が後退したことを受けて、調整売りが膨らんだ。下げ幅は限定されているが、春小麦の作柄悪化リスクの後退が上値を圧迫している。


<大豆>
大豆相場は総じて小反落した。産地の降雨予報が嫌気され、調整売りが先行した。原油相場が急落したこともネガティブだが、期近安・期先高とまちまちの展開に留まった。

時間外取引ではやや押し目買い優勢の展開になり、シカゴ時間入りと前後して本日高値939.00セントを付けた。ただ、その後は産地降雨予報が上値を圧迫し、急速に上げ幅を削り、小幅ながらマイナスサイドに沈んでいる。

米穀倉地帯北部を中心にホット・アンド・ドライ(高温乾燥)傾向が強くなっていることが警戒されているが、本日は降雨予報が伝わったことが大豆相場の上値を圧迫している。引き続き、産地気象環境がメインテーマになった相場展開が続くことになる。

一方、飼料穀物との比較では下げ幅が限定された。原油相場の急落にもかかわらず、大豆油相場も目立った動きを見せなかった。これは7月限から11月限へのロールオーバーが促された内部要因の影響が指摘されている。中心限月を11月限にシフトする動きがみられる中、本日は単純に気象予報の改善を背景とした売り圧力が広がらなかった模様だ。

産地気象環境次第だが、ホット・アンド・ドライのリスクがクローズアップされている以上は、押し目買い対応が基本になる。ノースダコタ、サウスダコタ、モンタナ州などで土壌水分不足が深刻化している。950セントの節目突破が打診される。ただ、あくまでも天候相場型の展開であり、降雨予報が伝われば急落リスクを抱えることになる。


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金融市場概況と分析
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NY金融市場14日:ダウは連日の過去最高値、緩やか利上げ好感

<株式市場>
ニューヨーク株式市場は、優良株で構成されるダウ工業平均株価が前日比46.09ドル高の2万1,374.56ドル、ハイテク株中心のNASDAQ総合指数が同25.48ポイント安の6,194.89ポイントとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて、株式市場では利上げペースは緩やかなものに留まるとの楽観ムードが優勢になり、ダウは2営業日連続で過去最高値を更新した。原油相場の急落といった動きが上げ幅を限定し、NASDAQは小幅下落しているが、株式市場全体としては強気ムードが目立った。個別銘柄では、ホーム・デポが1.8%高、トラベラーズが1.5%高、ゴールドマン・サックスが1.0%高、シェブロンが1.4%安、デュポンが1.3%安、エクソン・モービルが1.1%安。

<債券市場>
米10年債利回りは前日から1.069%低下して2.138%となった。FOMMCでは年内3回の利上げ見通しが支持されたが、インフレ見通しが引き下げられたこともあり、金利低下圧力が優勢に。5月小売売上高、消費者物価指数がともに低調だったことも、金利低下を促した。

<外国為替市場>
ユーロ/ドルは、1ユーロ=1.1216ドルとほぼ横ばいに。ニューヨークタイム序盤は小売売上高の低迷などを受けてドル売り・ユーロ買いが優勢になったが、FOMC後は逆にドル買い・ユーロ売り優勢の地合に転換し、ボラタイルながらも前日終値とほぼ同水準での取引になっている。

ドル/円は、1ドル=109.59円まで円高・ドル安となった。低調な米指標を手掛かりに、一時108.78円まで円高・ドル安が進行した。FOMC後は急速に下げ幅を縮小したが、110円台回復を前に失速し、109円台中盤での取引になっている。

サンプル4
【2017.06.13】小菅努のコモディティ・デイリー分析
配信日:2017年06月14日 06時51分
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       小菅努のコモディティ・デイリー分析


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NY金概況と分析
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NY金13日:小幅続落、FOMC前のポジション調整が続く

COMEX金8月限 前日比0.30ドル安
始値 1,267.70ドル
高値 1,270.50ドル
安値 1,260.50ドル
終値 1,268.60ドル

米連邦公開市場委員会(FOMC)がスタートしたが、翌日の政策発表を前にポジション調整中心の展開になる中、小幅続落した。全般的に積極的に売買を仕掛ける動きは鈍く、前日同様にFOMC待ちのムードが強い。

アジアタイムは1,270ドルを若干下回る値位置での取引に終始したが、欧州タイムにかけては1,260ドル台中盤までコアレンジを切り下げ、ニューヨークタイム入り直後に本日安値1,260.50ドルを付けている。ただ、為替相場がドル安気味に推移したこともあってその後は急速に下げ幅を縮小し、ほぼ前日終値と同水準になる1,260ドル台後半で引けている。

今回のFOMCでは、0.25%の追加利上げが確実視されているが、年後半に更にもう一回の利上げがあるのか、資産売却着手について新たな情報が得られるか、当局者の経済・金利見通しに修正はないのかなど、論点は多い。基本的には、市場コンセンサスを大きく上回るようなハト派の内容にはならない可能性が高く、金相場の急伸リスクは限定的と考えている。ただ、例えば当局者の金利見通しが大幅に引き下げられると、改めて米金利低下・ドル安圧力が金価格を刺激するようなシナリオも存在しており、まずはFOMCの結果を見極めたいとのムードが支配的になっている。

5月生産者物価指数は前月比変わらずとなったが、市場予測通りで特に材料視されなかった。コアは前月比0.3%上昇と市場予測0.2%上昇を若干上回ったが、特にインフレ環境改善の思惑を形成するような動きは見られなかった。

本日はセッションズ米司法長官の議会証言もあるが、全般的にイベント前のポジション調整中心の展開になっている。米欧政治リベントの一巡でマーケットの関心は米実体経済や金融政策環境にシフトしており、FOMCの結果が当面の為替、金利、金価格動向を支配する可能性が高い。このまま政治リスクの蒸し返しがなければ金相場の上昇余地は限定的とみているが、最近の短期筋の手仕舞い売りを更に加速させ、新たに売りを呼び込むのであれば、米連邦準備制度理事会(FRB)の資産売却などをクローズアップさせ、米金利上昇、ドル高圧力を強めていくことが要求される。米金融政策環境が全般的に様子見スタンスに傾斜する中、FOMCで明確なテーマ設定をできるかが問われる局面になっている。


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NY白金概況と分析
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NY白金13日:急反落、パラジウム軟化で買い玉整理が進む

NYMEX白金7月限 前日比20.30ドル安
始値 944.30ドル
高値 948.00ドル
安値  922.80ドル
終値 924.20ドル

パラジウム相場が上げ一服となる中、3営業日ぶりに反落した。米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表を翌日に控える中で金相場はほぼ横ばい推移に留まったが、白金相場はパラジウム相場に支援されて相対的に高値水準を維持していたこともあり、本日は急落地合を形成している。南アフリカランド相場が堅調に推移するといったポジティブ材料もみられたが、チャート主導の売りも膨らみ、下げ幅が拡大した。

アジアタイムは一時948.00ドルまで上昇するなど底固く推移したが、欧州タイム入り後に調整売りが膨らみ、940ドル水準まで軟化した。ニューヨークタイム入り後も上値の重い展開を引き継ぎ、序盤にまとまった売りが入ったことで930ドル水準まで更にコアレンジを切り下げた。その後も戻り売り優勢の展開は続き、取引中盤には本日安値922.80ドルを付けている。引けにかけては若干の下げ幅縮小が見られたが、930ドル台を回復するまでの勢いは見られなかった。

本日は前日比で20.30ドル安の急落になったが、決め手になったのはパラジウム相場の軟化である。大きく値崩れを起こしている訳ではないが、過去2営業日はパラジウム相場の高騰が白金相場も押し上げていただけに、本日はパラジウム相場の上げが一服したことが、FOMC前のポジション調整を急がせた格好になっている。10ドル程度はチャート主導の投げ売りが膨らんだ影響とみているが、このままパラジウム相場が鎮静化に向かえば、改めて金相場との連動性を重視した相場展開に回帰する可能性が高い。

パラジウムに関しては期近で玉締め的な動きが発生しており、取引最終日に向けて売りポジションの踏み上げが更に進む可能性もある。ただ、既に6月限の取組高は急速に整理が進んでおり、徐々に鎮静化に向かう方向性になろう。

一方、FOMCに関しては事前の市場コンセンサス形成が困難な状況にある。0.25%の利上げが確実な点まではコンセンサスが形成されているが、年後半の利上げの可能性、資産売却の内容が公表されるか、当局者の経済・金利見通しの修正があるのかなど、今会合では論点が多岐にわたる。既に年内3回の利上げ確率を五分五分程度まで引き下げていることからは、FOMCが改めて米金利低下、ドル安を促して白金相場を大きく押し上げるリスクは限定的とみている。ただ、資産売却の流れを手掛かりに改めて米金利上昇、ドル高を進めて白金相場の急落を促す程に明確なタカ派姿勢が打ち出される可能性も低く、事前にポジションを一方に大きく傾けるのが難しい状況にある。

米欧政治イベントが一巡する中、FOMCの内容が目先の白金価格動向を支配する可能性が高く、同会合がタカ派とハト派のどちらの方向で評価されるのかを見極める局面になる。


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NY原油概況と分析
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NY原油13日:米原油在庫の減少予想で続伸

NYMEX原油7月限 前日比0.38ドル高
始値 46.01ドル
高値 46.51ドル
安値 45.56ドル
終値 46.46ドル

前日に続いてサウジアラビアが7月の出荷量を抑制するとの見方、明日発表される米原油在庫の減少予想を手掛かりに、3営業日続伸となった。石油輸出国機構(OPEC)が5月のOPEC増産を報告したことで上げ幅は限定されたが、緩やかなペースでの安値是正が継続している。

アジア・欧州タイムは46ドル台前半を中心に底固い展開になったが、OPECの6月月報でOPEC産油量の増加が報告された後は、急速に地合を悪化させ、ニューヨークタイム入り直後に本日安値45.56ドルを付けている。ただ、その後は米原油在庫の減少予想を手掛かりに買いを仕掛ける動きが強まり、46ドル台中盤まで切り返して引けている。

OPEC月報では、5月のOPEC産油量が前月の日量3,180万バレルから3,214万バレルまで増加したことが報告された、リビアが17.8万バレル、ナイジェリアが17.4万バレルの増産を行っている。協調減産枠外の二カ国の増産が、他加盟国の減産効果を相殺する要因になっていることが確認できる。あくまでも増産ではなく減産状態の解消が基本になるが、両国の生産動向の重要性が増していることが確認できるデータになる。

もっとも今回のOPEC月報では、OPEC非加盟国の2017年の供給見通しが前月から日量11万バレル下方修正されている。また、4月の経済協力開発機構(OECD)加盟国の原油在庫は前月から990万バレル、石油製品在庫は600万バレル、それぞれ減少していることも報告されている。石油在庫全体としては過去5年のレンジに回帰しており、在庫環境の正常化というOPECやロシアなどが目指す成果は着実に積み上げられている。ただ、これをきっかけに需給リバランスに対する懐疑的な見方を完全否定するには至らず、次は国際エネルギー機関(IEA)月報が、改めて在庫減少報告することで原油価格を刺激することができるかが打診される。

一方、14日に発表される米石油在庫の事前予測は、原油在庫が270万バレル減、ガソリン在庫が50万バレル減、石油精製品在庫が70万バレル増となっている。前週は原油在庫が予想外の増加になったことが原油相場の急落を促したが、それが一時的要因に基づくものであることが示されれば、原油安是正のきっかけになる可能性がある。ただ、引け後にAPIが発表した原油在庫は前週比で280万バレル増となり、時間外の原油相場は46ドル台を割り込んでいる。

OPEC月報で在庫調整の進展が確認されたことは、原油相場の下値不安を限定しよう。マーケットでは需給リバランス失敗との見方も強いが、本格的な需要期入りを前に在庫調整は着実に進展しており、原油安を支持していない。現行価格は下げ過ぎと評価している。ただ、依然として積極的に戻りを試す動きは鈍く、前週の急落要因になった米原油在庫の削減をきっかけに、安値是正の動きを更に強化できるか否かが打診される。API発表の原油在庫が増加報告になったことで、前週の急落と逆パターンを形成できるか、米エネルギー情報局(EIA)の報告内容が注目される。


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東京ゴム概況と分析
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東京天然ゴム13日:上海ゴム軟化も、東京ゴムはまちまち

TOCOM天然ゴム11月限 前日比1.60円安
始値 187.00円
高値 190.50円
安値 184.40円
終値 185.30円

東京ゴムは、前日比1.80円安~1.80円高。上海ゴム相場の軟化で期先はやや調整売りが優勢になるも、期近3限月は上昇するなど強弱まちまちになっている。出来高も5,639枚と、引き続き積極的な売買は見送られている。

187.50円での立ち合い開始から、序盤はやや底固い展開になり、昼前には一時189.60円まで値上がりした。ただ、午後に入ってからは上海ゴム相場の軟化と連動する形で185円水準まで軟化し、同水準で揉み合う展開になって引けている。

上海ゴム相場は、前日に安値是正の動きが目立ったが、本日はその上げ幅を完全に相殺する展開になり、結果的に1トン=1万2,000元台をコアとした取引を継続している。特に目新しい材料は見当たらず、鉄鉱石や石炭相場なども明確な方向性を打ち出せない展開が続いている。人民元相場も対ドルでの値動きは鈍く、本日は上海ゴム相場が軟化したものの、前日の上昇に対する反動安との評価が基本になる。

タイ中央ゴム市場における未燻製シート(USS)の集荷量は23.44トン。6月5日以来の100トン超えになっている。現物相場は56.78バーツから55.05バーツまで下落している。ただ、RSSは逆に56.65バーツから57.00バーツまで上昇するなど、産地相場は決め手を欠いている。集荷量は伸び悩み傾向がみられ、産地相場も総じて底固く推移しているが、産地主導で安値是正の動きを決定付けるまでのインパクトは確認できない状況になっている。

東京、上海ゴム相場ともに明確な方向性を打ち出せていない。産地が安値抵抗を見せる中で自律反発的な動きへの警戒レベルを引き上げる必要がある一方、産地主導で相場を押し上げる程の危機感は見られず決定打を欠き易い。あくまでも自立反発の有無が問われるのみになる。タイのRSS現物相場が政府が防衛ラインとする60バーツ台を割り込む中、産地がどの程度まで安値抵抗を見せるのかに注目したい。


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シカゴ穀物概況と分析
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シカゴ穀物13日:反発、改めて産地天候不順を警戒

CBOTトウモロコシ7月限  381.00セント(前日比3.75セント高)
CBOT小麦7月限     445.00セント(前日比11.00セント高)
CBOT大豆7月限      932.50セント(前日比1.25セント高)

<トウモロコシ/小麦>
トウモロコシ相場は反発した。改めてホット・アンド・ドライ(高温乾燥)に対する警戒感が強まる中、押し目買い優勢の展開になった。前日は産地の降雨予報で急落していたが、本日は安値拾いの買いが優勢になっている。

時間外取引では378セント台から380セント水準までじり高の展開になった。シカゴ時間入り後は一時377.50セントまで売られたが、その後は押し目買い優勢の展開になり、乱高下は見られたもののコアレンジを切り上げている。

引き続き注目されているのは産地の気象環境になるが、本日は改めて乾燥予報が伝わったことがトウモロコシ相場を刺激している。前日引け後に米農務省(USDA)が発表した作況報告で「良」以上の比率は前週の68%から67%までの低下に留まったが、このままホット・アンド・ドライ傾向が強まれば、更に作柄悪化が進むとの警戒感が強い。

目先は、ホット・アンド・ドライ傾向が伝われば買われ、降雨予報が伝われば売られる展開になる。引き続き産地の土壌水分が抑制されていること、作柄が昨年と比較して低調な状態にあることからは、押し目買い優勢の地合が維持されよう。天候リスクがどこまでの広がりを見せるのかが問われる局面が続く。


小麦相場は急反発した。産地のホット・アンド・ドライ予報を手掛かりに急伸している。前日は降雨予報で急落していたが、本日は気象予報の一変が小麦相場の地合も一変させている。春小麦の作況が急速に悪化していることもあり、このまま産地天候不順が続いている時間帯は押し目買い優勢の地合が続くことになる。小麦需給にタイト感を創出することまでは困難だが、天候相場型の相場展開が続く。


<大豆>
大豆相場は小反発した。再びホット・アンド・ドライ(高温乾燥)に対する警戒感が強まる中、押し目買い優勢の展開になっている。前日は産地の降雨予報を受けて急落していたが、本日は改めて天候リスクを加算する動きが優勢になっている。

時間外取引では932~935セント水準でやや底固い展開になったが、シカゴ時間入り後に押し目買いが膨らみ、941.50セントまで急伸した。ただ、引けにかけては急速に上げ幅を削る展開になり、前日比では小幅高に留まっている。

産地のホット・アンド・ドライ傾向が注目を集めている。前日は降雨予報で売られたが、本日は改めて厳しい気象環境が予想されていることが、大豆相場を刺激している。前日引け後に米農務省(USDA)が発表した作況報告では、 「良」以上の比率は66%とされ、前年同期の74%を大きく下回った。このまま産地のホット・アンド・ドライ傾向が維持されれば、大豆の作柄悪化リスクは更に高まることになる。

大豆ミール相場は調整売り優勢の展開になったが、原油高の影響もあって大豆ミール相場が底固く推移したことも、大豆相場に対してはポジティブだった。

産地気象環境次第だが、ホット・アンド・ドライのリスクがクローズアップされている以上は、押し目買い対応が基本になる。ノースダコタ、サウスダコタ、モンタナ州などで土壌水分不足が深刻化している。950セントの節目突破が打診される。ただ、あくまでも天候相場型の展開であり、降雨予報が伝われば急落リスクを抱えることになる。


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金融市場概況と分析
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NY金融市場13日:ハイテク株の切り返しでダウは過去最高値

<株式市場>
ニューヨーク株式市場は、優良株で構成されるダウ工業平均株価が前日比92.80ドル高の2万1,328.47ドル、ハイテク株中心のNASDAQ総合指数が同44.90ポイント高の6,220.37ポイントとなった。ハイテク株の急落傾向に一定の歯止めが掛かる中、押し目買い優勢の展開になっている。明日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表を控えているが、既に追加利上げは織り込み済であり、株価に対する影響は限定的との楽観ムードが支配的になっている。原油相場が総じて底固く推移したこともポジティブ。ダウは改めて過去最高値を更新している。個別銘柄では、デュポンが2.1%高、ビザが1.7%高、シスコシステムズが1.4%高、GEが1.7%安、ベライゾンが1.6%安、メルクが1.0%安。

<債券市場>
米10年債利回りは前日から0.006%低下して2.207%となった。FOMCを控えて様子見ムードが強かった。ダウが改めて過去最高値を更新しているが、FOMCの結果を見極めたいとのムードが支配的であり、長期金利はほぼ前日と同水準での保ち合いに終始した。

<外国為替市場>
ユーロ/ドルは、1ユーロ=1.1210ドルとほぼ横ばい。イタリアの銀行の経営不安が緩和されたことがユーロを下支えするも、6月独ZEW景況感調査が市場予測を下回ったこともあり、積極的にユーロを買い進む動きは限定された。一方、ドルサイドではFOMC待ちのムードが強く、明確な方向性を打ち出せていない。

ドル/円は、1ドル=110.04円まで小幅円安・ドル高となった。米国株の堅調な値動きがドル/円相場の下値もサポートするが、FOMC前とあって様子見ムードが強く、積極的な売買は見送られている。110円台を回復したが、そこから更に円売り・ドル買いを仕掛けるような動きは限定された。

サンプル5
【2017.06.12】小菅努のコモディティ・デイリー分析
配信日:2017年06月13日 08時02分
誤字がありましたので、お詫びして訂正いたします。

【金】
正「強力なハト派姿勢が示されない限り、米金融政策要因に基づく金相場の上昇余地は」
誤「強力なハト派姿勢が示されない限り、米金融政策要因に基づく金相場の下落余地は」

【白金】
正「パラジウム相場は期近が踏み上げ相場化している」
誤「パラジウム相場は期近が含み上げ相場化している」

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       小菅努のコモディティ・デイリー分析


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NY金概況と分析
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NY金12日:小幅続落、FOMC前のポジション調整が中心に

COMEX金8月限 前日比2.50ドル安
始値 1,269.70ドル
高値 1,272.40ドル
安値 1,265.60ドル
終値 1,268.90ドル

米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えてポジション調整中心の展開になる中、小幅続落した。ドルはやや弱含みの展開になるも、前週の調整地合を引き継ぐ形で小幅安になっている。

アジアタイムに1,268~1,270ドル水準で揉み合う展開になった後、欧州タイムにはドル安連動で一時1,272.40ドルまで上昇した。しかし、ニューヨークタイム入りと前後して改めて調整売りが膨らみ、本日安値1,265.60ドルを付けている。その後は下げ一服となったが、1,260ドル台後半を中心に揉み合う展開になり、総じて先週末終値と同水準で引けている。

6月13~14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、積極的な売買は見送られている。米長期金利が小幅上昇する一方で、ドルが小幅軟化するなど、金融市場も動意を欠いている。FOMCでは0.25%の追加利上げが確実視されているが、年後半の利上げの有無、資産売却スキームなど、ハト派とタカ派の双方の議論が展開される見通しであり、マーケットがどのような評価を下すのか不透明感が強い。仮に利上げペース鈍化のリスクが注目されれば、米金利低下・ドル安連動で金相場は改めて1,300ドル台乗せを打診する方向になる。一方、量的緩和の資産売却を巡る新たな動きがみられると、逆に米金利上昇・ドル高が金相場を更に押し下げる可能性が高まる。

既に年後半に今年3回目の利上げが実施される確率は五分五分の評価となっている以上、余程の強力なハト派姿勢が示されない限り、米金融政策要因に基づく金相場の上昇余地は限定的とみている。欧州中央銀行(ECB)のテーパリングも遅れる中、ドルが急落する必要性は乏しい。一方で、米政治環境に対しては根強い警戒感があり、政治リスクの完全な解消には時間が要求される状況になっている。ドルが急伸する必要性も乏しい。

定期相場が調整売りに下押しされる一方で、金上場投資信託(ETF)残高の水準が切り上がるなど、金市場を取り巻く資金の流れも不安定化している。このまま政治リスクの蒸し返しがなければ調整売り優勢の地合を想定しているが、まずはFOMCの内容とそれに対する金融市場の反応を見極めたいとのムードが支配的になっている。前週の調整地合を明確に引き継げない一方、ドル安でも改めて買いを入れる動きがみられない中途半端な値動きになっている。完全なFOMC待ちの状況であり、FOMCからマーケットがハト派とタカ派のどちらのメッセージを強く受けるかが注目される局面になっている。


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NY白金概況と分析
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NY白金12日:続伸、パラジウム主導で投機買い優勢に

NYMEX白金7月限 前日比4.20ドル高
始値 942.20ドル
高値 949.20ドル
安値  938.30ドル
終値 944.50ドル

パラジウム相場の急伸が続く中、白金相場も続伸した。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて金相場が弱含んだことが白金相場の上値を圧迫したが、9日の取引と同様にパラジウム相場につれ高している。

アジアタイムの段階から942~946ドル水準での取引が目立ち、ニューヨークタイム入り後に本日高値949.20ドルを付けている。その後は利食い売りで941.00ドルまで急落したが、引けにかけては改めて943~946ドル水準まで切り返す展開になっている。

パラジウム相場の急伸傾向が続いている。9日の高値を上抜くには至らなかったが、終値ベースでは前日比8.05ドル高の868.05ドルと、着実にコアレンジを切り上げている。期近限月を中心に投機的な売買が膨らんでおり、こうしたパラジウム相場の動向を白金相場も無視できない状況になっている。一応は、供給不足状態の深刻化といったマクロ構造もあるが、専ら期近限月で玉締め的な動きが報告される中、パラジウム相場は期近が踏み上げ相場化している。大幅な逆鞘状態が続くのかは疑問視しているが、パラジウム相場が鎮静化するまでは、白金相場の下落余地は限定され、つれ高する可能性が残る。過去2営業日は、金相場の軟化よりもパラジウム相場の高騰が強く材料視されていることを確認しておきたい。

白金とパラジウム価格のスプレッドは急速に縮小している。パラジウム買い・白金売りを仕掛けるような動きは見られないが、今後は白金からパラジウムへの需要シフトの思惑などが広がるリスクにも注意が求められる。ただ、足元では単純にパラジウムの高騰が白金相場も上向きに刺激する相場環境になっている。

6月13~14日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される中、金融市場は全般的に動意を欠いている。今年2回目の追加利上げは確実視されているが、その先に今年3回目の利上げがあるのか、量的緩和の資産売却をどのように進めるのかは不透明感が強い。金利政策ではハト派、量的緩和政策ではタカ派のメッセージが打ち出され易く、FOMC後の米金融政策評価がどのような展開になるのかは不透明感が強い。既に年内3回の利上げ確率を五分五分とする所まで金利見通しの修正が進んでいることからは、FOMC後に改めて米金利低下・ドル安を大きく進め、白金相場が急伸するリスクは限定的とみている。ただ、今回のFOMCに関しては事前のポジション調整が殆ど行われていないだけに、FOMC後にマーケットがタカ派とハト派のどちらのメッセージを重視するのか高いレベルの不透明感が存在する。


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NY原油概況と分析
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NY原油12日:小幅続伸、サウジの出荷削減報道を好感

NYMEX原油7月限 前日比0.25ドル高
始値 45.80ドル
高値 46.71ドル
安値 45.66ドル
終値 46.08ドル

サウジアラビアが7月のアジアや米国向け出荷を更に削減するとの報道、米クッシング地区の在庫減少報告を手掛かりに続伸した。ただ、引き続き本格的に上値を試すような動きは鈍く、上げ幅は限定されている。

アジアタイムは46.00~46.10ドル水準での取引が目立ったが、欧州タイムにサウジの出荷減少計画が報じられると、46ドル台後半まで上昇した。ニューヨークタイム入り後もこの流れに変化はなく、取引序盤に本日高値46.71ドルを付けている。もっとも、その後は引けにかけて急速に上げ幅を削る展開になり、概ねアジアタイムの値位置まで戻して引けている。

Reutersによると、サウジアラビアは7月のアジア向け出荷を日量30万バレル削減する。米欧向けの削減も続き、6月比で米国向けが35%減、欧州向けが11%減とされている。サウジアラムコからの公式な発表ではないが、この報道が事実であればサウジの需給引き締めに対する働きかけは今後一段と強化されることになり、需給リバランスの実現に対する信認を高めることになる。ただ、マーケットでは依然として需給リバランスの実現に対しては懐疑的な向きも多く、本日は底固いものの上値を攻めきれない中途半端な値動きになった。全般的に押し目買いやショートカバー(買い戻し)を入れる動きが目立ったが、上昇局面では早めに戻りを売り込む動きが観測されており、原油市場のマインドは依然として弱気に傾いていることが窺える状況にある。

一方、本日はGenscapeがクッシング地区の原油在庫が前週比で180万バレル減少したとの報告を行ったことも、安値是正を促している。前週は米エネルギー情報局(EIA)発表の原油在庫が予想外の増加になったことが原油相場の急落を招いたが、今週はそれと同じパターンは回避できるとの楽観ムードが支配的になっている。

本日は石油輸出国機構(OPEC)の供給削減、米国の原油在庫減少といったポジティブな材料が目立ったが、原油相場のリバウンド力は限定されている。40ドル台中盤から急落する必要性は薄れているが、改めて買いを入れる動きは鈍く、当面は自立反発の可能性が浮上するレベルの上昇リスクに留まることになる。世界の石油在庫は着実な減少トレンドにあり、サウジアラビアのファリハ・エネルギー相は今後の在庫減少ペース減少に自信を示しているが、マーケットの反応は限定的。カタールのエネルギー相などからも協調減産の合意遵守方針が示されているが、こちらも特に材料視されていない。OPEC月報、国際エネルギー機関(IEA)月報などで、改めて需給リバランスへの信認回復を促すことができるかが打診されることになる。

なお、EIAによると7月の米シェールオイル生産は前月から日量12.7万バレルの増産見通しになっている。


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東京ゴム概況と分析
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東京天然ゴム12日:手掛かり難で小幅まちまち、売買も低迷

TOCOM天然ゴム11月限 前日比0.10円安
始値 187.40円
高値 188.90円
安値 186.00円
終値 186.90円

東京ゴムは、前日比0.30円安~0.50円高。終日ポジション調整中心の小動きに終始し、明確な方向性を打ち出せなかった。期先の値幅は2.90円に留まり、出来高は僅か3,223枚だった。

時間外取引で上海ゴム相場が底固く推移したことを受けて、188.50円での立ち合い開始になった。週明けの上海ゴム相場は一段高を試したが、東京ゴム相場は逆に戻り売り優勢の展開になり、午後は186~187円水準まで小幅ながらコアレンジを切り下げた。結果的に前日終値を挟んで明確な方向性を打ち出すには至っていない。

上海ゴム相場はやや安値是正の動きを強めたが、基本的には大きな値動きになっておらず、東京ゴム相場に対する影響は限定された。円安環境にあって東京ゴム相場は上値が重かった印象だが、当限の急落傾向には歯止めが掛かり、順鞘化までは志向されていないことが確認されている。このまま当限が落ち着きを取り戻すと、期先の急落リスクも後退しよう。

注目されるのは、生産地の動向である。タイ中央ゴム市場における未燻製シート(USS)の集荷量は前日の4.19トンに対して6.06トンと低迷状態が続いている。現物相場は56.07バーツから56.78バーツまで4営業日続伸になっている。本日はRSSの集荷量が比較的安定していたが、生産地で売り渋り傾向が本格化している可能性があり、産地が安値抵抗を見せ始めていることには注意が求められる。依然として産地主導で安値是正を進めるような動きまでは確認できないが、このまま集荷量の低迷と産地相場の下げ渋りが続けば、消費地相場のみが大きく下落するのは困難だろう。少なくとも、従来との比較では下値切り下げのハードルが高くなっており、これまでの急落相場の反動から自立反発的な動きが本格化する可能性に対する警戒度を引き上げていく必要がある。

中国当局がコモディティ価格の高騰を阻止する姿勢を崩していない以上、産地相場が安値抵抗を見せてもゴム相場の反発力には限界がある。少なくとも上海ゴム相場が大きく上昇するのは難しく、東京ゴムに関しても修正高の有無との視点が基本になる。ただ、タイ現物相場の60バーツ割れはコスト論の視点も要求される安値水準であり、ここからの売り対応には従来以上に慎重姿勢が求められる。目先は売りポジションの規模縮小を検討すべきであり、産地主導の安値是正の動きがどの程度の広がりを見せるのかを見極める必要がある。


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シカゴ穀物概況と分析
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シカゴ穀物12日:急反落、産地の降雨予報で手仕舞い売り

CBOTトウモロコシ7月限  377.25セント(前日比10.50セント安)
CBOT小麦7月限     434.00セント(前日比11.75セント安)
CBOT大豆7月限      931.25セント(前日比10.25セント安)

<トウモロコシ/小麦>
トウモロコシ相場は急反落した。米中西部の降雨見通しが伝わったことで、ホット・アンド・ドライ(高温乾燥)の被害が後退するとの見方が、短期筋に利食い売りを誘っている。

時間外取引では385~387セント水準での保ち合いを経て、シカゴ時間入りにかけて380セント台を割り込む急落地合になった。シカゴ時間入り後は押し目買いが膨らむ場面もみられたが、381.25セントまで切り返すのに精一杯であり、取引後半には本日安値376.25セントを付けている。

マーケットの関心は穀倉地帯北部を中心としたホット・アンド・ドライ傾向に集中しているが、ミシシッピ川東部地区を中心に降雨が予測されていることが買い玉整理を促している。ホット・アンド・ドライの影響を払拭できるような降水量になるのかは疑問視する向きも多いが、前週に天候リスクから急伸していた反動もあり、本日は期近が二桁の急落になっている。

引け後には米農務省(USDA)のクロップ・プログレスが発表されたが、6月11日時点の作況で「良」以上の比率は前週の68%から67%まで低下した。前値同期の75%と比較しても厳しい数値だが、ホット・アンド・ドライ発生の中では下げ幅が限定された印象が強い。

乾燥で売り、降雨で買いが基本になる、通常の天候相場が続く見通し。穀倉地帯北部の干ばつ傾向が深刻化する中では押し目買い対応が基本になるが、当然に本日のように降雨見通しが伝わると調整売りが膨らむことになる。


小麦相場は大幅続落となった。産地でホット・アンド・ドライのリスクが後退する中、調整売りが優勢になっている。春小麦の成育障害への懸念が後退したことが、素直に嫌気されている。


<大豆>
大豆相場は急反落した。穀倉地帯での降雨見通しを受けて、短期筋の買い玉整理が優勢になった。前週にホット・アンド・ドライ(高温乾燥)に対する警戒感から急伸していた反動もあり、期近限月は二けたの急落になっている。

時間外取引では940セント水準での保ち合いを経て、シカゴ時間入りにかけては935セント水準まで軟化する展開になった。シカゴ時間入り後は押し目買いで一時940.00セントまで切り返したが、その後は逆に戻りを売り込まれる展開になり、引け際に本日安値930.25セントを付けている。

米国穀倉地帯北部を中心に干ばつ懸念が警戒されているが、本日はミシシッピ川東部を中心とした降雨予報が嫌気されている。これでホット・アンド・ドライ傾向に終止符が打たれるのかは疑問視されるが、前週に急伸していた反動もあり、買い玉整理の動きが優勢になっている。目先は産地の降雨環境に一喜一憂する不安定な地合が続くことになる。

米農務省(USDA)が引け後に発表した作況報告(6月11日時点)では、「良」以上の比率は66%とされ、前年同期の74%を大きく下回った。今季初の作況報告になるが、厳しい作柄環境が確認されたことはポジティブである。

産地気象環境次第だが、ホット・アンド・ドライのリスクがクローズアップされている以上は、押し目買い対応が基本になる。ノースダコタ、サウスダコタ、モンタナ州などで土壌水分不足が深刻化している。950セントの節目突破が打診される。ただ、あくまでも天候相場型の展開であり、降雨予報が伝われば本日のような急落リスクを抱えることになる。


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金融市場概況と分析
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NY金融市場12日:ダウは反落、ハイテク株の調整が続く

<株式市場>
ニューヨーク株式市場は、優良株で構成されるダウ工業平均株価が前日比36.30ドル安の2万1,235.67ドル、ハイテク株中心のNASDAQ総合指数が同32.45ポイント安の6,175.46ポイントとなった。ハイテク株が9日の
調整地合いを引き継ぐ中、本日はダウも調整売り優勢の展開になった。アップルを筆頭にハイテク株が調整局面入りしていることが、株価全体を押し下げている。一方で、原油高で石油株が買われたことに加えて、米連邦公開市場委員会(FOMC)待ちのムードも強く、明確な方向性を打ち出すには至っていない。個別銘柄では、GEが3.6%高、シェブロンが1.5%高、ディズニーが1.3%高、アップルが2.4%安、マクドナルドが2.0%安、ユナイテッド・ヘルスが1.2%安。

<債券市場>
米10年債利回りは前日から0.014%上昇して2.213%となった。最近の急ピッチな金利低下の反動から、金利上昇圧力が継続している。ただ、FOMCの内容に不透明感が強いこともあり、大きく金利水準を引き上げるような動きまではみられなかった。13日にはセッションズ米司法長官が議会証言を行う予定であり、政治環境の先行き不透明感も金利上昇圧力を限定している。

<外国為替市場>
ユーロ/ドルは、1ユーロ=1.1205ドルまで小幅ドル安・ユーロ高となった。米長期金利は上昇したが、前週にドルがリバウンドしていた反動から、本日はややドル売り優勢の展開になった。ただ、FOMC待ちのムードも強く、特に注目度の高い経済指標の発表がなかったこともあり、ポジション調整中心の小動きに終始している。

ドル/円は、1ドル=109.88円まで円高・ドル安になった。対ユーロと同様に、対円市場でもドルの反動安が修正になった。特に目立ったドル売り材料は見当たらず、FOMC前で様子見ムードも強かったが、前週に地合を引き締めていた反動もあり、本日のドル/円相場は上値の重い展開になった。
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