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【2017.03.22】小菅努のコモディティ・デイリー分析
配信日:2017年03月23日 07時08分
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       小菅努のコモディティ・デイリー分析


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NY金概況と分析
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NY金22日:小幅続伸、トランプ政権に対する不信感が強まる

COMEX金4月限 前日比3.20ドル高
始値 1,244.50ドル
高値 1,251.40ドル
安値 1,243.80ドル
終値 1,249.70ドル

ドル安を背景とした買い圧力が継続する中、5営業日続伸となった。ドルインデックスは年初来安値を更新しており、その流れで金相場に対する買い圧力が維持された。トランプ大統領の政権運営に対する懐疑的な見方も、下値サポート要因になっている。

アジア・欧州タイムは1,240ドル台後半で押し目買いと戻り売りが交錯する不安定な地合になったが、ニューヨークタイム入り後に1,250ドルの節目ブレイクを打診する動きが強まり、コアレンジを切り上げた。その後は目標達成感から手仕舞い売りが膨らむ場面もみられたが、押し目での物色意欲は強く、本日高値1,251.40ドルを付けて引けている。

イギリスのロンドンでは、国会議事堂付近でテロとみられる襲撃事件が発生したが、これを受けて安全資産の観点から金相場を買い進むような動きは限定された。一過性の動きとの冷静な評価が優勢になっている。ユーロ安(ドル高)がドル建て金相場を逆に押し下げるロジックも存在したが、為替相場も特に目立った反応を示さなかったことで、金相場に対する影響は限定されている。今後も同様のテロが連続して発生するようなことがなければ、消化が終わったとみて良いだろう。

一方、米長期金利は急ピッチに下げており、10年債利回りは2月28日以来の低水準に達している。議会でオバマケア改革などで共和党内で意見の分裂がみられる中、トランプ大統領の打ち出しているインフラ投資、大型減税、規制緩和といった改革の議論が停滞するリスクが警戒されている。米国株の高騰も一服しており、米政権運営に対する先行き不透明感も金価格のサポート要因として機能し始めている。現段階では、米国の政治リスクを本格的なプレミアムとして加算していくような動きまでは見られないが、1月にはトランプ大統領に対する不信感が金価格を押し上げた「実績」もあるだけに、米議会の運営状況に注意が必要な状況になっている。

米連邦公開市場委員会(FOMC)後は米金利低下・ドル安圧力が継続しているが、債券市場では米金融政策から米政治環境へのテーマシフトが進み始めている。こうした米国の政治リスクに加えて、欧州の政治環境の先行き不透明感を織り込む動きが強まれば、金相場は上昇ペースを加速する可能性を残す。ただ、こうした政治リスクの指標となる金上場投資信託(ETF)は増減を繰り返しており、やや方向性が定まっていない。短期基調は上向きになるが、FOMC後のリバウンドを米欧政治リスクを起点とした上昇トレンドに発展させることができるか否かの分岐点に差し掛かっている。


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NY白金概況と分析
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NY白金22日:続落、目立った材料はないも調整売り優勢

NYMEX白金4月限 前日比9.50ドル安
始値 971.50ドル
高値 974.50ドル
安値  960.50ドル
終値 961.90ドル

価格連動性の強い金相場は続伸しているが、白金市場では短期筋の利食い売りが上値を圧迫しており、続落した。パラジウム相場は2月16日以来の高値を更新し、南アフリカ通貨ランド相場がほぼ横這い状態になるなど、特に目立った売り材料は見当たらなかったが、買い玉整理の動きが優先されている。

アジアタイムは970ドル台前半を中心に底固い展開になったが、欧州タイム入り後に買い玉整理の動きが強まり、960ドル台中盤まで軟化した。ニューヨークタイム入り後も調整売り優勢の地合に変化はみられず、本日安値は960.50ドルに達している。引けにかけてはやや下げ渋る動きもみられたが、本日の安値圏で引けている。

前日に続いて金相場の上昇に対する逆行現象が観測されている。一般的にこの種の相関関係の崩れはランド相場の動向によってもたらされる傾向が強いが、本日のランド相場は年初来高値更新こそ見送られているが、ほぼ前日と同水準の値位置を維持しており、ドル建て白金相場に対する影響は中立的になっている。

消去法的には銅など非鉄金属相場が軟化している影響を指摘することも可能であり、実際に銀相場は前日比で小幅ながらマイナスになっている。ただ、パラジウム相場は逆に年初来高値更新を窺う動きを見せるなど、工業用金属の視点から売り込むような必要性も高まっていない。白金上場投資信託(ETF)では、逆に投機マネーの流入傾向が確認されており、ここ2営業日の白金相場の値動きに対してはやや違和感がある。トランプ政権の政策運営の不透明感から金買い・白金売りの裁定が行われている可能性なども指摘可能だが、現段階では一時的なポジション調整の結果との評価で十分と考えている。

今後は改めて金価格との連動性を強める方向でみており、金価格が大きな値崩れを起こさないことを前提にすれば、物色妙味のある相場環境と評価している。少なくとも白金ETF市場では、欧米投資家の物色意欲の強さが確認されており、定期相場のみが軟化していることには違和感が強い。米金利低下・ドル安圧力も継続しており、割安感の強い価格ゾーンに突入している。

本格的に上値を切り上げていくには、1~2月期と同様に政治リスクに対する貴金属の安全性を再評価する動きが必要不可欠であり、その意味では基調は金価格と連動した展開が続く見通し。欧州政治リスクをテーマ化する兆候も見受けられるが、現段階では安全資産に対する退避ニーズが本格化したとまでは評価できない中途半端な地合にある。やや米政治リスクに対する関心が高まっているが、ここから米欧の政治リスクに対する退避・分散ニーズが強まれば、白金相場は素直に金相場連動で値位置を切り上げよう。


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NY原油概況と分析
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NY原油22日:米原油在庫の増加を嫌気し安値更新

NYMEX原油5月限 前日比0.20ドル安
始値 48.16ドル
高値 48.32ドル
安値 47.01ドル
終値 48.04ドル

米原油在庫の増加が嫌気される中、続落した。一時は3月14日安値47.09ドルも下回り、昨年11月30日以来の安値を更新している。ただ、安値からは大きく切り返して引けたことで、前日比での下げ幅は限定された。

前日引け後にAPIが発表した米原油在庫が前週比450万バレル増となったことを受けて、アジアタイムからじり安の展開になり、欧州タイムには47ドル台中盤から後半まで値位置を切り下げた。米エネルギー情報局(EIA)発表の原油在庫も前週比495万バレル増と上振れしたことで、ニューヨークタイム入り直後には本日安値47.01ドルを付けている。ただ、その後は下げ過ぎ感から安値是正の動きが目立ち、48ドル水準まで切り返して引けている。前日比でプラスサイドを回復するまでの勢いは見られなかったが、在庫統計をきっかけに一気に値崩れを起こすことは回避されている。

米石油在庫の事前予想は、原油在庫が280万バレル増、ガソリン在庫が200万バレル減、石油精製品在庫が140万バレル減となっていた。このため、APIとEIAはともに市場予測の二倍近い在庫増を発表した形であり、ネガティブ評価は避けられない。製油所向け原油需要は漸く回復傾向に向かっているが、依然として例年と比較すると低水準に留まっている。一方、輸入や国内産油量は高水準を保っており、前年同期の5億0,150万バレルを大きく上回る5億3,310万バレルの在庫が報告されている。

こうした米原油在庫の積み上がりに関しては、国際エネルギー機関(IEA)も指摘しているように、製油所稼働率が必要以上に抑制されている影響が大きい。実際にガソリン在庫は281万バレル減、石油精製遺品在庫は191万バレル減となっている結果、石油(=原油+石油製品)在庫全体としてみれば、概ね前年同期と同水準に留まっている。これから需要期を迎えるガソリン在庫は、前年同期の2億4,510万バレルに対して2億4,350万バレルに留まっている。このために、ガソリン相場主導で安値是正を進めるシナリオも考えられたが、本日のガソリン相場は原油連動で売られており、在庫統計は素直にネガティブ材料と評価されている。

在庫統計を受けての急落後に1ドル幅の切り返しを見せたことからは、安値警戒感の強い価格ゾーンに突入していることが窺える。ただ、国際需給均衡化に対する信頼を取り戻すきっけかになるようなイベントは目先予定されておらず、50ドル水準は強力な抵抗線として機能している。国際原油需給動向などからは、米在庫統計に過剰反応したことで形成された安値と評価しているが、安値更新サイクルに終止符を打つことには失敗している相場であり、なお短期下振れリスクを残している。


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東京ゴム概況と分析
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東京天然ゴム22日:大幅続落、上海ゴム主導で年初来安値を更新

TOCOM天然ゴム8月限 前日比14.00円安
始値 262.50円
高値 263.50円
安値 249.00円
終値 249.00円

東京ゴムは、前日比10.00~13.40円安。上海ゴム相場が前日の急落地合を引き継ぐ中、東京ゴム相場も大幅続落となった。為替が円高気味に推移していることもあり、全限月が二桁の下げ幅を記録している。

前日引け後の上海ゴム相場は下げ渋ったが、為替が円高方向に振れたことを受けて、東京ゴムは259.30円での立ち合い開始となった。その後は同水準で揉み合う展開になるも、上海ゴム相場が急落したことで、昼にかけては一気に250円の節目を割り込む展開になっている。その後は上海ゴム相場が下げ一服となったことが下値を支えたが、引けにかけては改めて上海ゴムが下値切り下げを打診する動きを見せたことで、期先250円の節目を割り込んだ状態で引けている。

引き続き上海ゴム主導の相場展開になっているが、その上海ゴム相場が年初来安値を更新したことが、そのまま東京ゴム相場も押し下げている。3月20日には1トン=1万8,830元まで上昇し、3月6日以来の高値を更新していた。しかし、21日、22日と突然に急落地合に転じ、逆に年初来安値が更新されている。一応は原油安の影響を指摘することも可能だが、引き続き明確な売買指標が見当たらず、今後も瞬間的な乱高下が繰り返されるリスクを想定しておく必要がある。

タイ中央ゴム市場における未燻製シート(USS)の集荷量は23.32トン。前日の53.00トンから大きく減少したが、現物相場は72.77バーツから71.33バーツまで下落している。専ら上海ゴム連動の動きであり、産地相場の独自色を打ち出すような動きは確認できない。

チャート上では底入れ感も強くなっていたが、本日の急落で逆に年初来安値を更新した以上、短期トレンドは下向きに転換する。意味なく急伸・急落を繰り返してる相場のため、安値更新サイクルに逆行することはリスクが高い。今週初めと同様にいつ反発しても当然との割り切りが必要だが、短期トレンドは再び下向きに転換している。

東京ゴム相場は、一目均衡表の転換線(259.50円)を
完全に下抜き、目先は同水準が抵抗線になる。一方、下値は250円の節目割れで目先は10円単位の節目程度しか見当たらない。


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シカゴ穀物概況と分析
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シカゴ穀物22日:コーン続落、小麦安と連動した動きが続く

CBOTトウモロコシ5月限  358.75セント(前日比2.50セント安)
CBOT小麦5月限     422.25セント(前日比4.25セント安)
CBOT大豆5月限      999.75セント(前日比1.75セント安)

<トウモロコシ/小麦>
トウモロコシ相場は続落した。前日に続いて小麦主導の売り圧力が強く下値追いの展開になっている。

時間外取引では361~362セント水準での取引になったが、シカゴ時間入り後に360セントの節目を割り込む展開になっている。その後も特に安値是正の動きはみられず、本日の安値圏で引けている。

今週のトウモロコシ相場は、専ら小麦相場主導の値動きになっている。為替相場はドル安方向に振れているが、小麦相場は潤沢な供給量に対する警戒感を強めて軟化する中、同じ飼料用穀物であるトウモロコシ市場でも売り圧力が強くなっている。

米エネルギー情報局(EIA)発表のエタノール生産高は日量104.4万バレルとなった。前週の104.5万バレルからは小幅減少したが、高止まり状況にあることに変化はなく、相場に対する影響は限定された。

短期スパンでは小麦相場の動向に注意が必要だが、エタノールや輸出需要環境が良好な状態に変化はなく、今後の需給報告で引き上げ対応を迫られる可能性が高い。短期の地合は良好とは言い難いが、360セント水準は十分に物色妙味のある価格水準と評価している。400セント台に向かうような相場環境にもないが、安値は買い拾うべき局面だろう。


小麦相場は続落した。サウジアラビア向けに硬質赤色冬小麦12万トンの成約報告もあったが、生産地の気象環境が総じて良好なことが嫌気され、戻り売り優勢の展開になっている。ドル安の支援もえられず、戻り売り優勢の地合が維持されている。


<大豆>
大豆相場は小反落した。前日はドル安連動で小幅上昇したが、改めて南米産の供給プレッシャーに対する警戒感が強まる中、本日は戻り売り優勢の展開になっている。大きな値崩れは回避されているが、1,000セントの節目は回復している。

時間外取引では1,003.25セントをピークにじり安の展開になり、シカゴ時間入り前に1,000セントの節目を割り込んだ。その後も戻り売り優勢の地合が続き、本日安値は994.00セントに達している。ただ、引けにかけては安値是正を進める動きもみられ、前日比では大きな値動きには発展しなかった。

米農務省(USDA)からは中国向けに12万トンの大口成約が報告されているが、相場に対するインパクトは限定された。ドル安環境も支援材料になるが、時期的にみて米国産の輸出が大きく膨らむことはないとの冷静な評価が優勢になっている。

1,000セント割れは特に下げ過ぎとは考えておらず、今後は輸出鈍化といった動きが確認できれば、同水準を完全に下抜く展開になろう。なお売り対応が基本になる価格水準である。比価の観点でも、大豆は必要以上の面積拡大となる可能性が高く、少なくとも他穀物相場との比較では軟調地合が要求される。


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金融市場概況と分析
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NY金融市場22日:トランプ政権の先行き不透明感でダウ軟調

<株式市場>
ニューヨーク株式市場は、優良株で構成されるダウ工業平均株価が前日比6.71ドル安の2万0,661.30ドル、ハイテク株中心のNASDAQ総合指数が同27.82ポイント高の5,821.64ポイントとなった。前日に続いてトランプ大統領の政権運営に対する不安心理が強く、ダウは調整売り優勢の展開になった。オバマケア改革を巡って共和党内の調整が難航しており、トランプ政権が打ち出している改革が進まないリスクが警戒されている。値ごろ感のあるハイテク株に対しては買い圧力が強まったことで、NASDAQは小幅ながら反発しているが、原油安の影響もあってダウは一時的にプラスサイドを回復するのに精一杯だった。個別銘柄では、ナイキが7.1%安、ベライゾンが0.9%安、ゴールドマン・サックスが0.8%安、マイクロソフトが1.3%高、アップルが1.1%高、インテルが0.9%高。


<債券市場>
米10年債利回りは前日から0.040%低下して2.96%となった。トランプ政権の政権運営に対する不安心理が広がる中、財政拡張政策の停滞が警戒され、金利低下圧力が強くなった。株式相場のパフォーマンスが低下していることも、金利押し下げ要因になっている。


<外国為替市場>
ユーロ/ドルは、1ユーロ=1.0793ドルまで小幅ドル高・ユーロ安となった。イギリスでテロが発生したものの、ユーロの押し下げ圧力は限定された。ただ、トランプ米政権の政策運営に対する先行き不透明感からドルの上値は重く、ほぼ前日終値と同水準での取引になっている。

ドル/円は、1ドル=111.29円まで円高・ドル安となった。株安連動の円買い圧力が強く、一時は110.72円を付ける円高・ドル安になった。トランプ政権の政策運営に対する懐疑的な見方も、ドル/円相場の上値
圧迫要因になっている。ただ、110円台では値ごろ買いもみられ、ニューヨークタイム終盤には111円台を回復している。
サンプル2
【2017.03.21】小菅努のコモディティ・デイリー分析
配信日:2017年03月22日 07時07分
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       小菅努のコモディティ・デイリー分析


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NY金概況と分析
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NY金21日:大幅続伸、フランス大統領選のリスク後退でドル安

COMEX金4月限 前日比12.50ドル高
始値 1,234.20ドル
高値 1,247.70ドル
安値 1,226.60ドル
終値 1,246.50ドル

為替市場で米金利低下・ドル安傾向が続いたことが好感され、大幅続伸となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)後のドル安圧力には一服感も浮上し始めていたが、フランス大統領選に対する警戒感の後退がユーロ高・ドル安を促したことで、二けたの急伸地合になっている。

アジアタイムは1,220ドル台後半をコアに底固い展開になり、欧州タイムには1,230ドル台までレンジを切り上げた。ニューヨークタイム入り後は改めて買いを入れる動きが膨らみ、本日高値1,247.70ドルを付けている。1,250ドルの節目を前に上げ一服となり、引けにかけては1,240ドル台中盤まで上げ幅を削ったが、前日比では二けたの上げ幅を維持している。

本日は、欧州政治リスクの後退が金価格に対してポジティブに機能した。20日にはフランス大統領選の候補者討論会が実施されたが、反ユーロや反移民を掲げる国民戦線のルペン党首の支持率が3位に留まったことが、欧州政治リスクの後退を印象づけている。今回の討論会を受けてユーロが買われ(ドルが売られ)ており、それがそのままドル建て金相場の押し上げ圧力につながった。

ただ、こうした動きは欧州政治リスクを織り込む必要性が限定されることを意味し、実際に金上場投資信託(ETF)市場ではやや売り圧力が目立つ状況にある。本日は「欧州政治リスクの後退→ユーロ高・ドル安→ドル建て金相場上昇」のフローが発生したが、安定的な上昇トレンド実現の有無という視点では、「欧州政治リスクの高まり→安全資産への分散・退避ニーズ→金価格上昇」のフローの方が好ましい状況に変化は見られない。

3月14~15日のFOMCで利上げペース加速の懸念が後退した直後とあって、ドルインデックス年初来安値を更新しており、単純なドルとの相関では1,260~1,270ドル水準も正当化できる状況にある。短期基調は引き続き上向きとなるが、FOMC後の反動高が消化された後は、引き続き欧州政治リスクに対する分散・退避ニーズを創出できるかが焦点になろう。マーケットがフランス大統領選をリスクイベントとして評価しないようであれば、底固いものの伸び悩む展開に移行する可能性が徐々に高まる見通し。


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NY白金概況と分析
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NY白金21日:調整売り優勢で小反落、安値は買い拾われるも

NYMEX白金4月限 前日比1.00ドル安
始値 971.60ドル
高値 977.00ドル
安値  960.10ドル
終値 971.40ドル

価格連動性の強い金相場は大幅続伸となったが、白金市場ではやや買い玉整理の動きも目立ち、前日比では小反落している。

前日引け後のアジアタイムに戻り売り圧力が強まり、960.10ドルまで急落する展開になった。特に目新しいネガティブ材料などは見当たらず、金やパラジウム相場は堅調地合を保っていたが、白金相場のみで調整売りが膨らんだ格好になっている。ただ、欧州タイムに入るとドル安連動で改めて押し目を買い拾う動きが強まり、ニューヨークタイム入り後は977.00ドルまで急伸し、逆に戻り高値を更新している。もっとも、引けにかけてはやや上げ幅を削る動きが目立ち、970ドル台前半とほぼ前日終値と同水準で引けている。

本日はアジアタイムの下落、欧米タイムの上昇と、時間帯によって地合が一変した。もっとも、アジアタイムに何か大きなネガティブ材料が報告されている訳ではなく、単純なポジション調整との理解で十分だろう。フランス大統領選の討論会では、反ユーロなどを掲げる国民戦線のルペン候補の支持率が19%にとどまり、中道無所属のマクロン氏の29%を大きく下回って3位に留まった。こうした世論調査は、安全資産としての貴金属に対する退避ニーズを後退させるものだが、本日はそれがユーロ高(ドル安)を促したことが、欧米タイムのドル建て白金相場の押し上げに寄与している。

南アフリカ通貨ランド相場は年初来高値を更新しており、コスト論の視点でも白金相場が大きく値崩れを起こす必要性は見当たらない。1,050ドルを上回っても違和感がない程度のドル建てコストの押し上げ圧力が発生している。インドネシアやチリの生産再開の動きで銅相場が急落していることはネガティブだが、パラジウム相場の堅調地合が維持されていることを考慮すれば、工業用素材の観点から大きく売り込まれるリスクも限定されよう。

本格的に上値を切り上げていくには、1~2月期と同様に政治リスクに対する貴金属の安全性を再評価する動きが必要不可欠であり、その意味では基調は金価格と連動した展開が続く見通し。欧州政治リスクをテーマ化する兆候も見受けられるが、現段階では安全資産に対する退避ニーズが本格化したとまでは評価できない中途半端な地合にある。引き続き、米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペース加速が示唆されなかった反動もあってドル安連動の押し上げ圧力が優勢の地合が続く見通しだが、ドルの反落が一巡した後の上昇シナリオは設定できていないことは確認しておきたい。


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NY原油概況と分析
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NY原油21日:続落、米原油在庫増加への警戒感

NYMEX原油5月限 前日比0.67ドル安
始値 48.91ドル
高値 49.48ドル
安値 47.99ドル
終値 48.24ドル

国際原油需給の均衡化に対して根強い不安心理が見受けられる中、反落した。特に目新しいネガティブ材料は見当たらなかったが、22日に発表される米原油在庫の増加が予想されていることもあり、8日の急落地合が再現されるリスクが警戒された模様だ。

アジアタイムは押し目買い優勢の展開になり、一時49.48ドルまで切り返した。ただ、欧州タイムに入るとドル安に逆行する形で地合を悪化させ、ニューヨークタイム入り後には一気に47.99ドルまで急落した。その後は下げ一服となったものの、48ドル台前半まで切り返すのに精一杯だった。

3月の原油相場では、米原油在庫環境が注目を集めている。必ずしも国際原油需給の指標として有効性があるのか疑問視される統計だが、マーケットが需給リバランスの進展状況を判断する指標として注目している以上、改めて原油在庫の増加が報告されると、新たな投機売りが呼び込まれる可能性がある。市場予測によると、原油在庫が280万バレル増、ガソリン在庫が200万バレル減、石油精製品在庫が140万バレル減となっている。ドライブシーズンが近づく中、ガソリン在庫減少を手掛かりとしたガソリン相場主導の上昇シナリオも存在するが、現在の地合では原油在庫の増加が報告されると、素直に売りが膨らむ可能性が高い。なお、引け後にはAPIの原油在庫が発表されているが、前週比450万バレル増となっている。これを受けての急落は回避されているが、上値の重さは再確認されている。

石油輸出国機構(OPEC)内からは協調減産の延長議論も提起され始めているが、マーケットの反応は限定的。OPECが今回の協調減産で需給リバランスを実現する強い意欲が再確認できる状況だが、実際の減産延長にはOPEC非加盟国の協力が必要不可欠とされており、実現可能性については懐疑的な見方も強いためだ。OPEC非加盟国からはこの問題に対する態度が明らかにされていないが、仮にロシアが減産延長を拒否すれば、それだけでこの議論は破たんすることになる。

現在の値位置は米原油在庫環境に必要以上の反応を行ったことで形成された安値と評価しており、中長期スパンでは買い対応が基本になる価格水準と評価している。ただ、IEA月報を手掛かりに需給リバランスに対する信認を取り戻すことに失敗した以上、目先は買いテーマの乏しさも否めない。下値不安が限定される中で物色妙味はあると考えているが、改めて投機マネーの流入を促すには、在庫の取り崩し確認、協調減産の延長議論、ドル安などの材料が要求される。オプション市場では、5月限で47~48ドル水準を下値目途に設定している向きが多いことが窺えるが、相場反転のきっかけが見当たらない状況が続いている。


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東京ゴム概況と分析
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東京天然ゴム21日:反落、上海ゴムの上昇続かず

TOCOM天然ゴム8月限 前日比5.00円安
始値 269.30円
高値 269.70円
安値 262.30円
終値 263.00円

東京ゴムは、前日比変わらず~7.30円安。東京市場が休場となった20日の取引で上海ゴム相場は急伸したが、本日はその急伸地合を引き継ぐことに失敗したことで、東京ゴムは下落した。為替相場が連休前と比較して円高方向に振れたこともあり、戻り売り優勢の展開になっている。ただ、出来高は6,102枚と引き続き低調。

20日の上海ゴム相場高と円高の強弱材料に挟まれる中、264.80円での立ち合い開始となった。その後は266円水準で揉み合う展開になったが、上海ゴム相場が急落に転じたことで昼にかけては262円台まで値位置を切り下げ、そのまま午後は262円台後半~263円台前半で上値の重い展開になっている。

引き続き相場テーマが定まらず、先行き不透明感が強い。人民元相場には特に目立った動きがみられないが、上海ゴム相場は乱高下を繰り返しており、明確な売買指標が見当たらない状況になっている。過去の人民元相場と上海ゴム相場の水準から考えると、上海ゴム相場は特に大きく値崩れを起こす必要性は乏しい値位置に到達している。一方で、改めて買いを入れるような相場テーマは見当たらず、ボラタイルながらも決め手を欠く展開が続いている。明確な売買指標が存在しない中で乱高下が繰り返されており、手掛けづらい相場環境になっている。

タイ中央ゴム市場における未燻製シート(USS)の集荷量は、20日が118.04トン、21日が53.00トンとなっている。現物相場は17日の73.23バーツに対して、20日が74.15バーツ、21日が72.77バーツとなっている。減産シーズン入りがイメージされるも、集荷量に特に目立った落ち込みは確認できない。現物相場も上海ゴム連動で乱高下を繰り返しており、産地主導の価格形成は確認できない。

出来高が1万枚を下回る営業日が続いていることからも明らかなように、現在のゴム相場では積極的な売買が仕掛けづらい。何が相場テーマ化しているのか把握が難しく、暫くは急伸しても急落しても当然との割り切りが必要。

チャート上では底入れ感が強くなっており、一目均衡表の転換線(262.90円)をブレイクしている。同水準を支持線にできれば、転換線(291.70円)、雲下限(295.60円)といった水準がターゲットになる。やや物色妙味もあるチャート環境だが、中国系投資家の瞬間的な売買に左右されている以上、売り上がりや買い下がりなどでリスクテイクを拡大すべき相場環境にはない。現在の出来高低迷状態は、売買テーマが明確化するのを待ちたいと考えている投資家が多いことを強く示唆している。


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シカゴ穀物概況と分析
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シカゴ穀物21日:コーンは続落、小麦相場の連れ安続く

CBOTトウモロコシ5月限  361.25セント(前日比2.25セント安)
CBOT小麦5月限     426.50セント(前日比3.75セント安)
CBOT大豆5月限     1,001.50セント(前日比2.00セント高)

<トウモロコシ/小麦>
トウモロコシ相場は続落した。前日に続いて小麦相場の軟化が嫌気され、調整売りが先行している。ドルは軟調に推移しているが、他穀物相場の軟調地合につられている。

時間帯取引では362セント台を中心に揉み合う展開になったが、シカゴ時間入り後に改めて売り圧力が強まり、本日安値359.25セントを付けている。その後は364.00セントまで切り返す場面もみられたが、引けにかけては改めて戻りを売られており、361セント台まで軟化している。

今週は、専ら他穀物相場の値動きに連動した値動きになっている。本来であればドル安、良好な輸出環境などを手掛かりに買いが膨らんでも違和感のない相場環境だが、特に同じ飼料穀物である小麦相場が軟化する中、調整売りが優勢になっている。南米産の良好な生産環境もネガティブに。

もっとも、エタノールや輸出需要環境が良好な状態に変化はなく、今後の需給報告で引き上げ対応を迫られる可能性が高い。米国産の在庫見通しは依然として高めの設定になっている可能性が高い。他穀物相場の動向に対しては注意が必要だが、押し目買い優勢の地合が崩れることはないと考えている。 400セント台に向かうような相場環境にもないが、360セント水準はボトム圏になる可能性が高い。安値は買い拾うべき局面だろう。


小麦相場は続落した。北半球の小麦生産地の気象環境が総じて良好な状態にあることが嫌気されている。為替相場はドル安方向に振れているが、米国産小麦の輸出拡大には懐疑的な見方が強く、為替要因で買いを入れるような動きは確認できなかった。


<大豆>
大豆相場は小幅上昇した。為替相場がドル安方向に振れたことが好感され、押し目買い優勢の展開になった。

時間外取引では997~1,000セント水準をコアに揉み合う展開になったが、シカゴ時間入り後は他穀物相場の軟調地合につられ、995.00セントまで軟化した。ただ、その後はドル安連動で押し目を買い拾う動きが優勢になり、一時1,008.00セントまで切り返すなど堅調地合になっている。引けにかけては上げ幅を削ったが、1,000セント台は維持して引けている。

引き続き南米産の供給プレッシャーが強く警戒されるが、本日はドル安連動で買い優勢の展開になった。1,000セント割れに対する抵抗も見受けられ、早めにショートカバー(買い戻し)を入れる動きが優勢になっている。ただ、改めて本格的に上値を試すような展開を正当化する材料は乏しく、上げ幅は限定されている。

1,000セント割れは特に下げ過ぎとは考えておらず、今後は輸出鈍化といった動きが確認できれば、同水準を下抜く展開になろう。なお売り対応が基本になる価格水準である。比価の観点でも、大豆は必要以上の面積拡大となる可能性が高く、少なくとも他穀物相場との比較では軟調地合が要求される。1,000セントの節目は完全に下抜く方向となろう。


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金融市場概況と分析
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NY金融市場21日:ダウ軟調、トランプ氏の政策運営に疑問の声

<株式市場>
ニューヨーク株式市場は、優良株で構成されるダウ工業平均株価が前日比237.85ドル安の2万0,668.01ドル、ハイテク株中心のNASDAQ総合指数が同107.70ポイント安の5,793.83ポイントとなった。改めてトランプ大統領の政権運営に不安の声が強まる中、売り優勢の展開になっている。オバマケア見直し法案を巡って共和党内が分裂していることが確認される中、他法案についても議会での議論が停滞するリスクが警戒されている。トランプ大統領との議会との関係悪化を指摘する声も聞かれ、金融株や建設機材などのいわゆるトランプ銘柄に対する売り圧力が目立った。個別銘柄では、ゴールドマン・サックスが3.8%安、キャタピラーが3.1%安、JPモルガン・チェースが2.9%安、コカ・コーラが0.8%高、シェブロンが0.4%高となっている。


<債券市場>
米10年債利回りは前日から0.037%低下して2.436%となった。株価急落で米国債に対する退避需要が優勢になった。トランプ政権の政策実行が遅れるとの懸念から、株安連動で米長期金利に対しては低下圧力が強まった。


<外国為替市場>
ユーロ/ドルは、1ユーロ=1.0805ドルまでドル安・ユーロ高となった。フランス大統領選候補者の討論会を経て、反ユーロなどを掲げるルペン氏の支持率が伸び悩んだことで、ユーロ買い・ドル売り優勢の展開になった。米長期金利の低下傾向が続いていることも、ドルにネガティブとなっている。

ドル/円は、1ドル=111.76円まで円高・ドル安となった。株安連動で米超金利が低下する中、ドル売り優勢の展開になっている。トランプ政権の政策運営に対して疑問の声が再び高まっていることも、ドル売り・円買いを促している。欧州タイム入り直後の112.86円をピークに、安値は111.54円に達した。

サンプル3
【2017.03.20】小菅努のコモディティ・デイリー分析
配信日:2017年03月21日 07時11分
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       小菅努のコモディティ・デイリー分析


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NY金概況と分析
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NY金20日:小幅続伸、FOMC後のリバウンド続くもペース鈍化

COMEX金4月限 前日比3.80ドル高
始値 1,229.00ドル
高値 1,235.50ドル
安値 1,228.80ドル
終値 1,234.00ドル

米連邦公開市場委員会(FOMC)後の上昇地合を引き継ぎ、3営業日続伸となった。3月6日以来の高値を更新している。ただ、ドルが下げ渋ったことで、上げ幅は限定された。

東京市場は連休入りしているが、アジアタイムは買い優勢の展開になり、一時1,235.50ドルまで上値を切り上げた。その後はドル相場の下げ渋りを受けて早めに買い玉整理を進める動きも目立ち、ニューヨークタイム入りと前後して1,230ドル水準まで軟化した。ただ、引けにかけてはドル高一服で改めて買いが膨らみ、前日比ではプラス圏を維持して引けている。

本日は特に注目度の高い経済指標の発表はなく、ポジション調整中心の展開になった。シカゴ連銀エバンス総裁は20日、年内に更に2回の追加利上げが行われる見込みであり、財政政策の米経済に対する影響によっては加速する可能性もあるとの見方を示している。3回は完全にあり得るとして、トランプ政権の財政政策の影響、インフレ動向などによっては4回の利上げについてもあり得るとしている。ただ、それと同時に2回の利上げの可能性についても言及する中、金価格を更に大きく押し上げることには失敗している。3月14~15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の市場コンセンサスと特に大きな違いは認められないためだ。

インフレ率の2%達成を確実にするために、目標の2%を上回ることを許容することに理解を示していることは、一種の高圧経済容認と評価でき、金価格に対してはポジティブである。ただ、これを手掛かりに米金融政策のハト派評価を更に強めることは難しく、米金融政策については3月23日にイエレンFRB議長が何を語るのかが注目されている。もっとも、FOMCでの記者会見から僅か1週間という短いタイムスパンであり、改めて金価格を強く刺激するような発言が出てくる可能性は低いだろう。

FOMCで利上げペース加速が示されなかったことで、金価格のコアレンジは切り上がっている。一方で、現状では6月に次回利上げが実施される可能性も排除できず、米金融政策要因のみで一方的に上値を切り上げる展開を維持することは困難だろう。更に金価格のコアレンジを大きく切り上げるには、1)欧州政治リスクの蒸し返し、2)米経済成長の減速懸念、3)株価急落などの材料が要求される。現段階ではフランス大統領選に向けて欧州政治リスクが新たな買いテーマに設定されるか否かが注目されるが、その指標となりやすい金上場投資信託(ETF)残高は増加と下落を繰り返す不安定な状況にあり、現段階では欧州政治リスクが金価格のメインテーマに復帰したとまでは評価できない。売りテーマも乏しいことで押し目買い優勢の展開が続く見通しだが、改めて金ETF市場に対する資金流入を促すことができるか否かが、自律反発を上昇トレンドに発展させることができるか否かの鍵を握ることになる。


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NY白金概況と分析
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NY白金20日:続伸、ランド相場の高値更新が続く

NYMEX白金4月限 前日比9.40ドル高
始値 967.80ドル
高値 973.30ドル
安値  962.10ドル
終値 972.40ドル

米連邦公開市場委員会(FOMC)後のリバウンドが継続する中、続伸した。南アフリカ通貨ランドが改めて年初来高値を更新していることもポジティブに。

アジアタイムは969~970ドル水準まで値位置を切り上げるも、ドル安圧力が一服したことで、欧州タイムには戻り売り圧力が強まり、本日安値962.10ドルを付けている。ただ、ニューヨークタイムに入るとドル高一服で改めて買い圧力が強まり、引けにかけては970ドル台前半まで切り返す展開になっている。

FOMC後のリバウンド圧力が継続しており、金利低下・ドル安圧力が引き続き白金相場を刺激している。ただ、ドル高ペースは鈍化し始めており、FOMCに関しては材料としての消化が最終段階に差し掛かっていることが示されている。実際に金相場は伸び悩んでおり、白金相場もFOMCで利上げペース加速が示されなかったことのみで急伸地合を維持することは困難だろう。

ただ、白金相場に関しては、ランド相場が年初来高値を更新していることが強力な支援材料になっている。生産地が南アフリカに集中する関係で、ランド高圧力はドル建てコストの切り上げ圧力に直結することになる。現在のランド相場は年初来高値を更新しており、単純なコスト論の視点では、白金相場も年初来高値1,047.80ドルを更新する展開が正当化できることになる。

本日は非鉄金属相場が伸び悩んだことがネガティブだったが、パラジウム相場も着実な上昇トレンドを形成しており、なお押し目買い対応に優位性がみられる状況にある。

本格的に上値を切り上げていくには、1~2月期と同様に政治リスクに対する貴金属の安全性を再評価する動きが必要不可欠であり、その意味では基調は金価格と連動した展開が続く見通し。欧州政治リスクをテーマ化する兆候も見受けられるが、現段階では安全資産に対する退避ニーズが本格化したとまでは評価できない中途半端な地合にある。ただ、1)非鉄金属相場の急落傾向に歯止めが掛かり、2)ランド相場が堅調に推移し、3)米利上げペース加速の可能性が後退する中、少なくとも白金相場の下値不安は後退している。金相場と同様に、金上場投資信託(ETF)市場に対する資金流入がみられるか否かが、白金相場の上昇力も決定づけよう。


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NY原油概況と分析
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NY原油20日:反落、根強い需給リバランスへの不信感

NYMEX原油4月限 前日比0.56ドル安
始値 48.70ドル
高値 48.74ドル
安値 47.84ドル
終値 48.22ドル

原油需給リバランスの実現に対して根強い不信感がみられる中、反落した。石油輸出国機構(OPEC)の協調減産延期の議論も浮上しているが、上値追いには慎重姿勢が目立ち、期近主導で軟化した。

アジアタイムは48.30~48.50ドル水準での取引が目立ったが、欧州タイム入り後に戻り売り圧力が強まり、本日安値47.84ドルまで軟化した。しかし、ニューヨークタイム入り後は改めて押し目を買い拾われる展開になり、一時48.74ドルまで切り返すなど下げ渋った。引けにかけては再び48ドル台前半まで軟化しているが、欧州タイムの安値を更新するまでの勢いは見られなかった。

3月10日に米ベーカー・ヒューズ社が発表した米石油リグ稼働数は前週比14基増の631基となった。リグ稼働数の着実な増加傾向が続いていることが、引き続き原油相場の上値を圧迫している。国際エネルギー機関(IEA)などからは、こうしたシェールオイルの増産圧力を考慮に入れても在庫の取り崩しは続くとの楽観的な見方が示されているため、一気に値崩れを起こすリスクは限定されている。ただ、改めて買いを入れるような動きもみられず、需給リバランス実現の有無を巡ってマーケットの意見が割れる中、40ドル台後半で方向性に乏しい展開が続きやすい。

こうした中、ReutersがOPEC関係筋の話として、6月以降も協調減産を延長する方向に傾いていると報じている。ただ、あくまでもOPEC非加盟国の参加が必要になるともしているため、原油価格の押し上げ効果は一時的なものに留まった。OPECが強調減産による需給リバランス、在庫環境の正常化に強い意欲を示していることはポジティブであり、ここにきてサウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相なども減産延長の可能性について言及し始めている。ただ、OPEC非加盟国(特にロシア)の協力を得られるかは高いレベルの不透明感があり、現段階で協調減産の延長をメインシナリオとすることは難しい。

現在の値位置は米原油在庫環境に必要以上の反応を行ったことで形成された安値と評価しており、中長期スパンでは買い対応が基本になる価格水準と評価している。オプション市場をみても47~48ドル水準に売買が集中しており、現行価格を大きく下回る展開を想定している向きは多くない。ただ、IEA月報を手掛かりに需給リバランスに対する信認を取り戻すことに失敗した以上、目先は買いテーマの乏しさも否めない。下値不安が限定される中で物色妙味はあると考えているが、改めて投機マネーの流入を促すには、在庫の取り崩し確認、協調減産の延長議論、ドル安などの材料が要求される。


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東京ゴム概況と分析
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東京天然ゴム20日:休場


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シカゴ穀物概況と分析
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シカゴ穀物20日:コーンは反落、小麦相場に連れ安

CBOTトウモロコシ5月限 363.50セント(前日比4.00セント安)
CBOT小麦5月限     430.25セント(前日比6.00セント安)
CBOT大豆5月限     999.50セント(前日比0.50セント安)

<トウモロコシ/小麦>
トウモロコシ相場は反落した。小麦相場の急落が嫌気され、短期筋の手仕舞い売りが先行した。

時間外取引では一時370.75セントまで上値を切り上げるなど堅調地合になっていたが、シカゴ時間入り後は小麦相場連動で急落し、363セント台まで値位置を切り下げた。その後も365セント水準まで戻すのに精一杯であり、引けにかけて更に下げ幅を拡大する展開になっている。

米農務省(USDA)からは、韓国向けに13万2,000トンの大口成約が報告されている。また、週間輸出検証高(3月16日まで)は133万3,064トンとなり、前週の156万5,621トンからは下振れしたものの高水準を保っている。ただ、本日はこうした良好な輸出統計よりも小麦相場の急落が嫌気され、買い玉整理の動きが優勢になった。

トウモロコシ需給からは、特に大きく値下がりするような必要性は見いだせない。南米産の生産環境は良好だが、エタノールや輸出需要見通しは今後の需給報告で引き上げ対応を迫られる可能性が高く、米国産の在庫見通しは依然として高めの設定になっている可能性が高い。他穀物相場の動向に対しては注意が必要だが、押し目買い優勢の地合が崩れることはないと考えている。 400セント台に向かうような相場環境にもないが、360セント水準はボトム圏になる可能性が高い。安値は買い拾うべき局面だろう。


小麦相場は急反落した。プレーンズの天候改善見通しが伝わったことで、買い玉整理の動きが先行した。乾燥気味の生産地で降雨が予想されていることがネガティブ材料視されている。


<大豆>
大豆相場は期近が小幅続落するも、期先は小幅上昇するなど、強弱まちまちの展開に。

時間外取引では1,006~1,009セント水準での取引となったが、シカゴ時間入り後に戻り売り圧力が強まり、急速に上げ幅を削る展開になっている。特に目新しい材料は見当たらなかったが、他穀物相場の軟化を手掛かりに改めて1,000セントの節目を割り込んでいる。

米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高(3月16日まで)は73万7,255トンとなった。前週の67万6,560トンを上回り一定の底固さを示したが、南米産との競合から輸出水準が切り下がるトレンドに変化はなく、大豆相場に対して改めて買いを呼び込むような統計にはなっていない。

週末も南米産の供給に特に目立ったトラブルなどは報告されておらず、このまま突発的な供給障害報告などがなければ、上値の重い展開が続きやすい。

1,000セント割れは特に下げ過ぎとは考えておらず、今後は輸出鈍化といった動きが確認できれば、同水準を下抜く展開になろう。なお売り対応が基本になる価格水準である。比価の観点でも、大豆は必要以上の面積拡大となる可能性が高く、少なくとも他穀物相場との比較では軟調地合が要求される。1,000セントの節目は完全に下抜く方向となろう。


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金融市場概況と分析
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NY金融市場20日:ダウに利食い売り継続、ドルは方向性を欠く

<株式市場>
ニューヨーク株式市場は、優良株で構成されるダウ工業平均株価が前日比8.76ドル安の2万0,905.86ドル、ハイテク株中心のNASDAQ総合指数が同0.53ポイント高の5,901.53ポイントとなった。米金利低下を受けて金融株を中心に買い玉整理の動きが目立った。週末の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議において、共同声明から「保護主義への対抗」という文言が削除されたことも、投資家の警戒感を強めた。ただ、特に積極的に売り込むようなネガティブ材料がみられる訳ではなく、上値は重いものの下げ渋る中途半端な相場展開になっている。個別銘柄では、ホーム・デポが1.2%安、ビザが1.2%安、ユナイテッド・ヘルスが1.0%安、キャタピラーが2.7%高、ナイキが1.5%高、アップルが1.1%高。


<債券市場>
米10年債利回りは前日から0.028%低下の2.473%となった。引き続き米利上げペースが加速するリスクは低いとの見方が、金利低下圧力に直結している。特に注目度の高い経済指標の発表などはなかったが、利回り低下圧力が維持されている。ただ、今週は金融当局者の講演などが多数予定されており、材料待ちのムードから大きな値動きには発展しなかった。


<外国為替市場>
ユーロ/ドルは、1ユーロ=1.0739ドルとほぼ横這い。米連邦公開市場委員会(FOMC)後のドル安圧力には一服感がみられるも、改めてドルを買い進むような材料はなく、明確な方向性を打ち出すには至っていない。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演などから、当局者の政策スタンスをより正確に把握したいとのムードが支配的になっている。

ドル/円は、1ドル=112.48円まで小幅円高・ドル安に。特に目新しい材料は見当たらず、ポジション調整中心の展開に。FOMC後の急激な下落圧力には一服感もみられるが、改めて相場を押し上げるテーマも見当たらず、決め手を欠いている。
サンプル4
【2017.03.17】小菅努のコモディティ・デイリー分析
配信日:2017年03月18日 07時07分
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       小菅努のコモディティ・デイリー分析


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NY金概況と分析
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NY金17日:FOMC後のリバウンド続くも、週末を前に利食い売りも

COMEX金4月限 前日比3.10ドル高
始値 1,226.20ドル
高値 1,231.50ドル
安値 1,224.00ドル
終値 1,230.20ドル

米連邦公開市場委員会(FOMC)で緩やかな利上げ方針が示されたことが引き続き好感されており、続伸した。ただ、週末を前に利食い売りを進める動きも強く、上げ幅は限定されている。

アジア・欧州タイムは方向性を欠き、1,220ドル台中盤を中心に揉み合う展開になった。ただ、ニューヨークタイム入り後は改めて買い圧力が強まり、本日高値1,231.50ドルを付けている。もっとも、その後は引けにかけて利食い売りが膨らみ、1,230ドル台を維持することには失敗している。

引き続き、3月14~15日に開催されたFOMCの消化が優先される相場環境になっている。同会合では、当局者の2017年の金利見通しが昨年12月時点から据え置きになったことが、利上げペースの加速が示されるリスクが警戒されていた金市場では、ポジティブな動きと評価されている。引き続き、6月といった短いタイムスパンで追加利上げが実施される可能性も否定できず、実際にCMEのFedWatchでは6月時点で50%程度の利上げ確率を織り込んだ状態にある。ただ、現段階では6月利上げをメインシナリオとするほどのひっ迫感はなく、米金融政策要因の売り材料に出尽くし感がみられることが、金価格を強力にサポートしている。

ただ、米金利低下・ドル安圧力は鈍くなり始めており、この材料のみで金価格の持続的な上昇トレンド形成が可能かは疑問視される。現状では、積極的に買われているというよりも、急落シナリオが回避されたことの安心感が金相場のリバウンドを促しているに過ぎないことは確認しておきたい。

一方、本日発表の2月鉱工業生産は前月比変わらずに留まったが、特に材料視されていない。3月ミシガン大学消費者マインド指数が96.3から97.6まで上振れしたことも、特に注目を集めるには至らなかった。

金上場投資信託(ETF)の残高が再び増加傾向を見せる中、欧州系投資家が政治リスクを背景に金市場に対する分散投資を再開している兆候も見受けられる。ただ、フランスの長期金利は上昇と下落を繰り返す不安定な状態にあり、現段階では若干のリスクの高まりが確認できる程度の動きに留まっている。株価急落などがなければ、金相場のリバウンドを上昇トレンドに発展させるには、政治リスクの高まりといった新たな買い材料が要求される。このまま金ETF投資の再開、欧州債の利回り上昇といった動きがトレンドとして確立できれば、金価格は2月上旬から中旬にかけての上昇トレンドを再現する方向になる。一方、政治リスクが盛り上がりを欠くようであれば、1,200ドル水準でボトムを確認したものの、上値を攻めきれない相場環境に移行することになる。現状では、やや上振れリスクに対する警戒感が優勢。


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NY白金概況と分析
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NY白金17日:FOMC後の反発続く、ランドの堅調地合も支援

NYMEX白金4月限 前日比4.60ドル高
始値 958.80ドル
高値 964.40ドル
安値  953.60ドル
終値 963.00ドル

米連邦公開市場委員会(FOMC)後のリバウンド傾向が続く中、続伸した。特に目新しい材料は見当たらなかったが、引き続き米利上げサイクルが緩やかなペースでしか進まないとの見方が、金価格を刺激している。

アジアタイムは950ドル台中盤で揉み合う展開になったが、欧米タイムはじり高の展開になり、960ドル台乗せから更に上値を切り上げる展開になった。週末を前に利食い売りを進めるような動きもみられたが、引け際には改めて買いが膨らみ、本日高値近辺で引けている。

基本的な相場環境は、金相場と共通している。FOMCで警戒されていた利上げペース加速の方向性が示されなかったことが、白金相場のリバウンドを促している。米長期金利やドル相場の値動きがやや鈍くなる中、FOMCの消化は最終段階に差し掛かりつつあることが示唆されているが、なお白金価格に対してはショートカバー(買い戻し)や押し目買いが入りやすい地合が維持されている。

南アフリカ通貨ランドは、年初来高値更新には2営業日でブレーキが掛かったが、引き続き堅調地合を維持している。新興国通貨からの資金引き揚げリスクが後退する中、ランドが年初来高値圏での取引になっていることは、ドル建て白金相場に対してポジティブである。単純なコスト論の視点では、1,050ドル水準も正当化する余地がある状況にある。

米金融政策が緩和的な状態を維持するとの見方が強まる中、非鉄金属相場も総じて堅調。パラジウム相場も素直に上値追いの展開になっており、工業用素材としての視点でも白金相場に対しては買いが膨らみやすい環境が維持されている。2月鉱工業生産は前月比横ばい、設備稼働率は0.1%低下の75.4%となったが、こうした経済指標は余り材料視されていない。

今後は、FOMCに代わる新たな相場テーマをどこに設定するのかが問われる時間帯になる。欧州政治リスクを起点に貴金属買いを再開する兆候が見受けられるが、現状ではトレンドとして確立するほどの動きとまでは評価できない。金上場投資信託(ETF)残高の増加は、欧州系マネーが再び安全資産の観点から金市場に流入し始めていることを示唆しており、これは金相場連動で白金相場も上昇した2月の相場環境と共通点が多い。やや買い対応に優位性がみられる状況だが、フランス大統領選挙などに向けて貴金属投資を本格再開する動きがみられるか否かが、金相場と同様に白金相場の上昇力を決定づけることになる。


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NY原油概況と分析
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NY原油17日:小反発、決め手難でポジション調整中心

NYMEX原油4月限 前日比0.03ドル高
始値 49.01ドル
高値 49.62ドル
安値 48.45ドル
終値 48.75ドル

特に決め手となる材料が見当たらず、ドル相場の動向を眺めながらのポジション調整に終始した。

アジアタイムは48.80~48.90ドル水準での取引が目立ったが、欧米タイムにかけてはやや買い圧力が優勢になり、一時49.20ドルまで上昇した。為替相場がドル安気味に推移したことなども好感された模様だ。ただ、その後はドルが地合を引き締めたこと、米石油リグ稼働数の増加などを手掛かりに戻り売り圧力が強まり、48ドル台後半まで戻して引けている。

米ベーカー・ヒューズ社によると、米石油リグ稼働数は前週比14基増の631基となった。特にサプライズとなるほどの数値ではないが、シェールオイル生産活動が引き続き活発に展開されていることが確認できることはネガティブである。この種の統計は、20日の取引で改めてネガティブ材料視される可能性もあるが、本日のマーケットでは若干の下押し圧力に留まった。原油相場の地合が、著しい悪化状態から通常の状態にシフトし始めていることが窺える。

石油輸出国機構(OPEC)筋によると、2月のOPEC非加盟国の減産順守率は64%になった模様だ。まだ正式なプレスリリースなどは出ていないが、非加盟国サイドに関しては減産実施の遅れが若干警戒される状況が続いている。もともと、ロシアなどは日量30万バレルの減産については1~6月期の最終段階で実現するとしていたためにネガティブ・サプライズとまでは言えないが、OPEC非加盟国の減産順守率引き上げをきっかけに、改めて協調減産による需給リバランスに対する信認を取り戻すことが可能な数値とはなっていない。ただ、OPECも含めた全体としての減産順守率は106%に達した模様であり、国際原油需給に対するインパクトとしては想定以上の成果を挙げている。こうした点がクローズアップされれば月末にかけて原油相場が改めて地合を引き締めるきっかけになる可能性はある。週明けの取引状況に注目したい。

米原油在庫増加を受けての急落相場には一服感があるものの、改めて強気の買いを入れるまでの勢いはみられない中途半端な地合になっている。国際エネルギー機関(IEA)も指摘している通り、国際原油需給のリバランスは着実に進む見通しであり、米原油在庫統計を手掛かりに急落した現在の値位置に対しては下げ過ぎ感が強い。このために買い対応が基本となる価格水準と評価しているが、マーケットでは依然として需給リバランスに対して懐疑的な見方も強く、上値追いには慎重姿勢が目立つ。再び米原油在庫が増加した際に現在の値位置をいじできるかは不透明感も残り、現状では中期スパンで安値を買い拾う程度のスタンスに留めたい。


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東京ゴム概況と分析
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東京天然ゴム17日:反発、上海ゴム高につれ高する

TOCOM天然ゴム8月限 前日比4.10円高
始値 265.30円
高値 270.00円
安値 263.40円
終値 268.00円

東京ゴムは、前日比2.40円~4.10円高。上海ゴム相場が安値からの切り返しを見せたことで、東京ゴム相場もつれ高した。為替相場に目立った動きがみられない中、素直に上海ゴム相場に連動した値動きになっている。

265.40円での立ち合い開始から、序盤は263~266円水準をコアに揉み合う展開になった。ただ、本日は上海ゴムが相場が地合を引き締めたことで、その後は東京ゴム相場も本日高値270.00円を付ける堅調地合いになった。午後に入ってからは上げ一服となったが、総じて260円台後半を維持して引けている。

本日は上海ゴム相場の堅調地合が素直に好感されている。一応は、米連邦準備制度理事会(FRB)が緩やかな利上げを志向していることが中国コモディティ価格にポジティブとも言えるが、既に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が判明していた前日は突然に急落する場面がみられるなど、相変わらず投機色の強い不安定な相場環境になっている。本日も、上海ゴムは上昇したが、鉄鉱石や石炭相場は逆に下落するなど、なぜ上海ゴム相場が上昇したのか、納得のいくロジカルな説明を行うことは難しい状況が続いている。どの指標とも明確な連動性は確認できず、中国投資家の瞬間的な投資判断に一喜一憂する展開が続いているのみである。

タイ中央ゴム市場における未燻製シート(USS)の集荷量は33.50トン。前日の37.40トンから大きな変化は見られない。現物相場は72.17バーツから73.23バーツまで急伸。前日は年初来安値を更新していたが、本日は上海ゴム連動で大きく切り返す展開になっている。産地の独自材料は殆ど存在せず、産地需給動向は材料視されていない。

出来高が1万枚を下回る営業日が続いていることからも明らかなように、現在のゴム相場では積極的な売買が仕掛けづらい。何が相場テーマ化しているのか把握が難しく、東京ゴム市場も連休明け後に急伸しても急落しても当然との割り切りが必要。

東京ゴム相場は、一目均衡表の転換線(264.70円)を上抜き、やや売りポジション保有のリスクが高くなっている。同水準を支持線にできれば、基準線(291.70円)、雲下限(295.60円)までのリバウンドも想定される。ただ、あくまでもチャート環境の改善であり、中国投資家がトレンドフォローで追随する動きを見せるか否かだけで次のトレンドが決まる完全な投機相場状態が続くことになる。


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シカゴ穀物概況と分析
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シカゴ穀物17日:コーンは小幅続伸、需要環境への期待が強い

CBOTトウモロコシ5月限 367.50セント(前日比1.50セント高)
CBOT小麦5月限     436.25セント(前日比0.25セント高)
CBOT大豆5月限    1,000.00セント(前日比1.50セント安)

<トウモロコシ/小麦>
トウモロコシ相場は小幅続伸した。引き続き需要環境への期待感が強く、押し目買い優勢の展開になっている。

時間外取引では365~367セント水準で方向性を欠いたが、シカゴ時間入り後に改めて押し目買い優勢の展開になり、本日高値367.75セントを付けている。週末を前に若干の利食い売りも観測されていたが、引け際には改めて買いが膨らみ、本日高値圏を維持している。

本日は特に目新しい統計の発表などはなかったが、良好な輸出、エタノール需要環境が引き続き好感されている。現在の需要環境を維持できれば、米農務省(USDA)の期末在庫見通しは下方修正を迫られる可能性が高く、南米産の供給プレッシャーを考慮に入れても大きく値崩れを起こすことは難しい環境にある。

南部では作付け作業の開始も報告されているが、比価の視点ではトウモロコシの面積に縮小圧力が強まりやすい状況も、トウモロコシ相場に対してポジティブ。少なくとも大豆相場に対しては堅調地合が維持されやすい。

南米産の豊作環境で急伸するような必要性は乏しいが、米国産の期末在庫見通しが下方修正含みの状態にあること、比価の視点で割安感が強いことからは、徐々に底入れ方向に向かう可能性が高い。安値は買い拾うべき局面だろう。400セント台に向かうような相場環境にもないが、360セント水準はボトム圏になる可能性が高い。


小麦相場は、小幅続伸した。プレーンズでは乾燥状態解消の思惑が広がったことで一時売られたが、トウモロコシ相場の堅調地合を手掛かりに切り返した。


<大豆>
大豆相場は期近が反落した。改めて南米産の供給プレッシャーが警戒される中、戻り売り優勢の展開になっている。ただ、1,000セントの節目を大きく割り込むまでの勢いはなく、下げ幅は限定された。

時間外取引の段階では、1,000セントの節目を挟んで強弱感の交錯する展開になった。ただ、シカゴ時間入り後は戻り売り圧力が強まり、本日安値994.25セントまで急落している。その後は若干下げ幅を縮小し、1,000セントの節目水準を回復しているが、プラスサイドに切り返すまでの勢いはみられなかった。

南米では総じて良好な気象環境が報告されており、収穫障害が発生するようなリスクは限定される。輸送インフラなどで大きな混乱が発生しなければ、このまま国際需給の緩和圧力が大豆相場を下押ししやすい相場環境が維持されている。既に米国産の輸出鈍化という形でその影響は顕在化しているが、なおネガティブ材料の出尽くしとなるまでは時間が必要だろう。

このまま南米産の出荷が着実に進めば、大豆相場に対しては売り材料が目立つ状況に変化はみられない。1,000セント割れは特に下げ過ぎとは考えておらず、今後は輸出鈍化といった動きが確認できれば、同水準を下抜く展開になろう。なお売り対応が基本になる価格水準である。比価の観点でも、大豆は必要以上の面積拡大となる可能性が高く、少なくとも他穀物相場との比較では軟調地合が要求される。1,000セントの節目は完全に下抜く方向となろう。


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金融市場概況と分析
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NY金融市場17日:ダウに利食い売り継続、ドルはまちまち

<株式市場>
ニューヨーク株式市場は、優良株で構成されるダウ工業平均株価が前日比19.93ドル安の2万0,914.62ドル、ハイテク株中心のNASDAQ総合指数が同0.24ポイント高の5,901.00ポイントとなった。短期的な材料出尽くし感から調整売りが優勢となり、小幅続落した。大きな値崩れは見られなかったが、米長期金利の低下を受けて金融株を中心に売りが膨らんだ。トランプ大統領がメルケル独首相との首脳会談後に記者会見を行っているが、特に目新しい内容はなく、マーケットの反応は限定された。オバマケア見直し法案の行方が注目されているが、特に目立った動きはみられなかった。個別銘柄では、ゴールドマン・サックスが1.7%安、JPモルガン・チェースが1.1%安、ユナイテッド・ヘルスが0.9%安、3Mが1.1%高、ボーイングが1.1%高、ユナイテッド・テクノロジーズが1.0%高。


<債券市場>
米10年債利回りは前日から0.021%低下して2.501%となった。ミシガン大消費者指数で5~10年先の期待インフレ率が2.2%と前月の2.5%から引き下げられたことで、米金利低下圧力が強まった。利上げペース減速に対する警戒感が、そのまま金利低下圧力に直結している。


<外国為替市場>
ユーロ/ドルは、1ユーロ=1.0734ドルと小幅ドル高・ユーロ安となった。米長期金利は改めて低下するも、ドル売り圧力は限定された。特に目立った相場テーマもみられずポジション調整に終始したが、やや急激なドル安圧力に対する反動が優勢になっている。

ドル/円は、1ドル=112.69円まで円高・ドル安となった。対ユーロではドル安圧力が一服しているが、ドル/円相場は上値の重い展開が続いている。G20で競争的通貨切り下げにどこまで踏み込んだ議論が行われるのか不透明感が強いものの、円安圧力にブレーキを掛ける要因になる可能性が警戒されている。
サンプル5
【2017.03.16】小菅努のコモディティ・デイリー分析
配信日:2017年03月17日 07時05分
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       小菅努のコモディティ・デイリー分析


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NY金概況と分析
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NY金16日:FOMC後に急反発、警戒されていたタカ派色は弱い

COMEX金4月限 前日比26.40ドル高
始値 1,219.50ドル
高値 1,234.00ドル
安値 1,218.10ドル
終値 1,227.10ドル

前日引け後に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けて、米金利低下・ドル安が進んだことが好感され、金相場は急伸した。

FOMC直後に1,200ドルから1,220ドル台まで急伸したが、その後も断続的に値位置を切り上げる展開になり、ニューヨークタイム入り直後に本日高値1,234.00ドルを付けている。ただ、その後はやや上げ幅を削る動きが目立ち、1,220ドル台後半で引けている。

今回のFOMCでは0.25%の追加利上げが決定された。声明文の景気評価なども決して悪くなく、今後も追加利上げが断続的に実施される可能性が高いことが示された。ただ、マーケットが注目していた当局者の経済見通しでは、2017年通期の金利見通しが昨年12月時点と変化なく、引き続き年間3.2回の利上げ予想に留まった。これは、年内に更に2回程度の利上げ余地を残していることを意味するが、マーケットでは金利見通し引き上げの可能性を警戒していた向きが多かったため、ドルにネガティブ・金にポジティブな結果と評価されている。

米金融政策が他国と比較してタカ派的なことは間違いないが、今回のFOMCを見る限りは、当局は若干のオーバーシュート気味の経済環境を容認している可能性が高い。これが「高圧経済」を容認するような動きとまでは評価できないが、少なくとも目先は次の利上げ対応のリスクを織り込む必要性は乏しく、金相場の下値不安は後退することになる。

問題は、FOMC後の相場テーマになるが、現段階では明確なテーマ設定が行われているとは言い難い。3月15日にはオランダ議会選挙も実施されているが、特に政治リスクの高まりを警戒するような声は強くなっていない。一方で、良好な米実体経済環境を背景に改めて戻り売りを仕掛けるような動きもみられない。

政治リスクの蒸し返しや株価急落といった安全資産に対する退避需要を創出する動きがみられなければ、金価格が本格的に上昇するのは難しい。米連邦準備制度理事会(FRB)の政策対応が後手にまわって資産バブル的な動きが発生するリスクも、現段階では限定されている。一方、CMEのFedWatchによると6月時点での追加利上げの確率は52.9%の織り込みに留まっており、現段階では五分五分の評価に留まっている。目先は米金利上昇・ドル高圧力一服で金価格は底固さを取り戻す見通しだが、それを上昇トレンドに発展させていくには、今回のFOMCの内容だけでは不十分だろう。金上場投資信託(ETF)の投資残高動向などと合わせて、次の資金動向を見極める時間帯になる。


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NY白金概況と分析
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NY白金16日:FOMC後に急反発、ランド相場の急伸も支援

NYMEX白金4月限 前日比21.60ドル高
始値 955.00ドル
高値 973.80ドル
安値  953.30ドル
終値 958.40ドル

前日引け後に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果がポジティブ材料視され、急反発した。

FOMCの内容が警戒されていた程にはタカ派ではなかったとの評価から、FOMC直後に急伸した。930ドル台から950ドル台中盤まで瞬間的に急伸している。その後も断続的に値位置を切り上げる展開になり、欧州タイムには本日高値973.80ドルを付けている。ただ、ニューヨークタイムには早めに利食い売りを進める動きもみられ、960ドル水準まで上げ幅を削る展開になっている。

基本的な相場環境は、金相場と共通している。今回のFOMCでは、当局者の金利予想が大幅に引き上げられれば、このまま6月利上げに向けて一気に値崩れを起こす可能性もあった。しかし実際には、昨年12月時点の金利予想から変化が見られなかったことが、プラチナ相場の強気派に安心感、弱気派に失望感をもたらしている。米金利上昇・ドル高圧力が一服する中、少なくとも白金相場が大きく値崩れを起こす必要性は乏しくなっている。これを上昇トレンドに発展させることができるか否かは、欧州政治リスクや金融政策対応の遅れをメインテーマに設定できるかに依存するが、現段階ではそこまでの強気ムードは確認できない。まずは、FOMCの消化から底固さは取り戻せる見通しだが、次の相場テーマを設定するのは今後の議論になっている。

白金市場の観点では、南アフリカ通貨ランド相場が急伸していることにも注目せざるを得ない。南アフリカでは再び格下げの脅威も浮上しているが、米利上げペースの加速で新興国・資源国通貨からの資金引き揚げが加速するシナリオが否定されたことが、ランド相場の上昇を促している。対ドルでは前日に年初来高値を更新したが、本日は更に上値を切り上げている。単純なコスト論だけの視点であれば、白金相場も1,050ドル水準を許容する余地もある通貨環境であり、ランド高圧力の持続力にも注目したい。ランド相場の堅調地合が続いている時間帯に、白金相場を大きく押し下げるのは難しい。

米金融政策のタカ派色が強まるリスクが後退する中、非鉄金属相場も堅調。3月入りしてからは銅相場などが急落していたが、今週はV字型の切り返しを見せている。需給的な視点ではパラジウム買いの方に安心感が強いが、工業用素材の視点でも白金相場に対しては買い圧力が強まりやすい環境になっている。

FOMCを受けての急落リスクは後退し、目先は底固い展開が想定される。ただ、この自律反発を上昇トレンドに発展させることができるかは、新たな買いテーマを設定できるか否かに依存することになり、今後数日をかけてどこにテーマを設定するのかを探る時間帯になる。早期の追加利上げ観測が浮上しなくても、良好な実体経済に対する評価が維持されれば、戻り売り優勢の展開に回帰する可能性もある。一方、2月のように欧州政治リスクをメインテーマに設定できれば、1,000ドル台回復の可能性も浮上することになる。


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NY原油概況と分析
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NY原油16日:小反落、ドル安で戻り高値更新も買い続かず

NYMEX原油4月限 前日比0.11ドル安
始値 49.01ドル
高値 49.62ドル
安値 48.45ドル
終値 48.75ドル

米連邦公開市場委員会(FOMC)後の為替相場はドル安に振れたが、過剰供給に対する警戒感を払拭しきれず、小反落している。クッシング地区の在庫増加が報告されたこともネガティブ。ただ、改めて本格的に売り込むような動きまではみられなかった。

アジアタイムはドル安に支援され、49.10~49.20ドル水準で底固い展開になった。欧州タイム入り後には一時49.62ドルまで上値を切り上げるなど、50ドル台回復をイメージさせるような動きもみられた。ただ、ニューヨークタイム入り後は改めて戻りを売られる展開になり、48.45ドルまで高値から1ドルを超える急落になっている。そこから本格的に値崩れを起こすことはなかったが、48ドル台後半で下げ止まるのに精一杯だった。

前日は、国際エネルギー機関(IEA)が改めて今年上期の在庫取り崩し見通しを示したが、これを受けて原油相場の本格的なリバウンドを促すことには失敗している。米原油在庫は高止まりしており、先進国全体でも1月の在庫積み増しが確認されている。ただ、現在の需給見通しが大きく修正を迫られないとの前提条件付だが、IEAは日量50万バレルペースの在庫取り崩しに自信を示している。もっとも、原油相場がなお50ドル台回復に抵抗を見せていることからは、需給リバランスに対する信頼を取り戻し切れていないことが窺える。過剰供給懸念で急落するリスクは後退しているが、上値追いには慎重姿勢も目立つ中途半端な地合になっている。

本日は、調査会社ジューンスケープからクッシング地区の原油在庫が前週比200万バレル増加したとの報告が行われたこともネガティブ。依然としてWTI原油先物の受け渡し場所に潤沢な在庫が存在していることが、原油相場の上値追いに慎重姿勢をもたらした模様だ。

サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は、Bloombergのインタビューで必要とあれば協調減産期間を延長すると話しているが、原油相場の反応は限定された。サウジアラビアが、今回の協調減産による需給リバランスと原油安是正に強い意欲を有していることが窺えるが、実際に減産延長が必要なのか、可能なのかは議論があり、現段階で減産延長をメインテーマに設定することは難しい。

IEAが改めて在庫取り崩しに自信を示したことで、原油相場の下値不安は後退する方向になる。ただ、まだ十分に在庫取り崩しへの信認が回復しているとは言えず、短期スパンでは若干の下振れリスクも残す。年央に向けて買いポジションを構築する妙味が十分にある価格水準と評価しているが、このIEA月報で過剰供給懸念を完全に払しょくできないと、リバウンドには時間が要求される可能性もある。やや決め手難の状況に陥りつつある。


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東京ゴム概況と分析
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東京天然ゴム16日:反落、FOMC後の円高を嫌気

TOCOM天然ゴム8月限 前日比2.10円安
始値 266.50円
高値 268.00円
安値 260.30円
終値 263.90円

東京ゴムは、前日比1.10円~3.20円安。上海ゴム相場はほぼ横這い推移になったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)後の円高圧力を受けて、東京ゴムは反落した。

265.30円での立ち合い開始から戻り売り圧力が強く、264.10円まで軟化した。その後は上海ゴム相場の下げ渋りで一時268.00円まで大きく切り返したが、その上海ゴムが突如急落したことで、東京ゴムも260.30円まで急落した。もっとも、引けにかけては上海ゴム相場の切り返しで東京ゴムに対しても買いが膨らみ、下げ幅を縮小して引けている。比較的荒れた相場展開になったが、出来高は7,029枚と低調状態が続いている。

FOMCでは0.25%の追加利上げが決定されたが、その先の利上げペース加速が示唆されなかったことが、円高・ドル安を促している。前日引け時点と比較すると1円強の円高圧力が発生しており、本日の東京ゴム相場の下げは、ほぼこうした為替要因のみで説明できる状況にある。

米利上げペース加速が見送られることは、人民元相場に対してはポジティブである。実際に対ドルで人民元相場は3月6日以来の高値を更新している。ただ、こうした為替要因で上海ゴム相場を売り込むような動きは見られなかった。鉄鉱石相場などは堅調地合を維持しており、引き続き中国コモディティ市場全体の相場テーマが分かりづらい環境になっている。積極的に売買を仕掛けることは難しく、東京ゴム相場の出来高低迷は必然的な結果と言えよう。

タイ中央ゴム市場における未燻製シート(USS)の集荷量は37.40トン。前日の44.67トンから下振れも、目立った変動は確認できない。現物相場は72.57バーツから72.17バーツまで低下し、こちらは年初来安値を更新している。減産シーズンが近づくも、産地主導で安値是正を進めるような動きは確認できず、下値切り下げ傾向が維持されている。

そもそも、需給動向が殆ど材料視されていない相場であり、中国系投資家の思惑に左右される不安定な地合が続きやすい。意味なく急伸しても急落しても不思議ではない環境にある。FOMC後の円高、人民元高環境からも、やや売り対応に妙味がある状況だが、明確な相場テーマが設定されて売買が行われている訳ではないため、突然に底入れが確認されたような値動きになっても当然との割り切りが必要。

売買指標はチャート環境程度しか見当たらず、一目均衡表の転換線268.00円を完全にブレイクできるか否かが一つの基準となろう。同水準で抵抗を受ければ年初来安値255.40円が視野に入る一方、ブレイクすれば雲下限となる295.60円水準まで値が飛ぶ可能性もある。


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シカゴ穀物概況と分析
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シカゴ穀物16日:コーンは続伸、ドル安の支援で堅調

CBOTトウモロコシ5月限 366.00セント(前日比2.50セント高)
CBOT小麦5月限     436.00セント(前日比変わらず)
CBOT大豆5月限    1,001.50セント(前日比3.50セント高)

<トウモロコシ/小麦>
トウモロコシ相場は続伸した。ドル安や堅調な輸出環境が好感されている。

時間帯外取引では365セント台前半での取引が目立ったが、シカゴ時間入り直後に364.00セントまで軟化した後、本日高値367.00セントまで切り返す展開になっている。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の為替相場がドル安方向に振れていることが、ドル建てトウモロコシ相場も支援している。加えて、本日は米農務省(USDA)発表の週間輸出成約高(3月9日まで)が前週の93万4,100トンから147万3,500トンまで上振れしたこともポジティブに。南米産の生産環境は良好だが、米国産に対する引き合いは高レベルを保っており、エタノール向けと同様に輸出需要見通しにも引き上げの必要性が高まっている。

作付シーズンが迫る中、比価の観点でもトウモロコシ相場に対しては割安感があり、今後も底固い展開が想定できる。

南米産の豊作環境で急伸するような必要性は乏しいが、米国産の期末在庫見通しが下方修正含みの状態にあること、比価の視点で割安感が強いことからは、徐々に底入れ方向に向かう可能性が高い。安値は買い拾うべき局面だろう。


小麦相場は、総じて小幅続伸した。アルジェリア向けに12万トンの大口成約が報告されこと、ドル安、東部地区の寒波などが材料視されている。


<大豆>
大豆相場は反発した。ドル安の支援を受けて、1,000セントの大台を回復した。ただ、引き続き南米産の供給に対する警戒感も強く、大きな値動きには発展しなかった。

時間外取引の段階で1,004~1,007セント水準まで値位置を切り上げている。シカゴ時間入り後は戻り売りで一時995.75セントまで急落したが、引けにかけてはドル安連動で改めて買いが膨らみ、1,000セント台を回復する展開になっている。

本日は仕向け地不明で12万トンの大口成約が報告された。ただ、週間輸出成約高(3月9日まで)は69万7,400トンに留まっており、前週の51万5,100トンからは上振れしているものの、南米産の出荷時期を迎える中で、輸出が急増する状況にもない。

足元ではドル安を手掛かりに自律反発的な動きが観測されているが、1,000セント台から更に大きく値位置を切り上げるためには、ドルの急落、原油の急伸、南米産の出荷トラブルといった追加の支援材料が要求されよう。

このまま南米産の出荷が着実に進めば、大豆相場に対しては売り材料が目立つ状況に変化はみられない。1,000セント割れは特に下げ過ぎとは考えておらず、今後は輸出鈍化といった動きが確認できれば、同水準を下抜く展開になろう。なお売り対応が基本になる価格水準である。


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金融市場概況と分析
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NY金融市場16日:ダウに利食い売り、ドルは軟調も下げ渋り

<株式市場>
ニューヨーク株式市場は、優良株で構成されるダウ工業平均株価が前日比15.55ドル安の2万0,934.55ドル、ハイテク株中心のNASDAQ総合指数が同0.71ポイント高の5,900.76ポイントとなった。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペース加速が示されなかったことを受けての買いは続かず、利食い売りが先行する展開になった。トランプ政権の来年度予算で、ヘルスケア業界の負担する規制コスト引き上げが示されたこと、医療研究に対する政府支出削減が示されたことなどが、株価全体の上値を圧迫した。大型税制改革について予算教書に盛り込まれていなかったことも、失望売りを招いている。ただ、大きく値崩れを起こすまでの勢いもなく、決め手を欠いている。個別銘柄では、デュポンが1.1%安、シェブロンが0.9%安、メルクが0.8%安、IBMが0.8%高、アメリカン・エクスプレスが0.7%高、ゴールドマン・サックスが0.6%高。


<債券市場>
米10年債利回りは前日から0.014%上昇の2.5252%となった。FOMC後の債券買いの動きから、一時は3月6日以来の低利回りを記録した。ただ、その後は下げ過ぎとの見方から金利上昇圧力が強まり、前日比では若干の利回り上昇が観測されている。


<外国為替市場>
ユーロ/ドルは、1ユーロ=1.0767ドルまで小幅ドル安・ユーロ高となった。FOMC後のドル高是正の動きが継続している。ただ、米長期金利が下げ止まるなど、一方的にドルを売り込むような動きもみられず、大きな値動きには発展しなかった。米住宅指標が良好だったことも、ドルの下げ幅を限定した。

ドル/円は、1ドル=113.31円まで小幅円高・ドル安となった。FOMC後のドル高是正の動きが続く中、ドル/円相場も上値の重い展開に。欧州タイム入り直後には一時112.89円を付けている。ただ、112円台では押し目買いを入れる動きもみられ、大きな値動きには発展しなかった。
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