江守哲のリアルトレーディング・ストラテジー:投資サロン - FX・株・日経225・自動売買・シグナル配信の投資情報総合サイト | MT4やEAのすべてが解かる【GogoJungle】

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毎日しっかり読んで戦略を考えていく
私は今までメルマガ等のコンテンツを、流し読む程度でしたが、江守哲先生のは、時間の許す限り何度も読み返し、自分なりの戦略を立てて...
2018/08/06 15:37  v36
トランプ相場にカツ
江守さんの相場観には歓心を持っています。参考にしながらトランプ相場に勝つぞ。
2018/07/19 22:59  tomy
1ヶ月購読して退会
持論のリスクオフがあられるのはいいのですがトレードでそれを引っ張られるとこの秋のような相場では私は損失を被りました。 チャートに...
2016/11/24 16:20  kou
コモディディー インデックス には 大変...
メルマガで提供される コンテンツですが セミナーなどでつかわれる膨大な資料を見ると しっかりした根拠と裏ずけがあります。各デー...
2016/06/24 06:21  drycut
8:50までの配信を希望します!
購入させていただいて3か月が経過しました。 年初からの円高による株安について、昨年末からのご指摘通りなっていることに感銘を受けて...
2016/04/15 09:55  paopao555
サンプル1
【2月19日のトレード戦略】目先は戻り一服の可能性
配信日:2018年02月19日 08時29分
おはようございます。
本日もよろしくお願いいたします。

ここにきて、個別の投資相談・資産運用に関するお問い合わせが急増しています。
直接のご質問などもお受けしますので、当社HPからメールにてご連絡ください。

なお、相場や市場に関するお問い合わせは、「リアルトレーディング・ストラテジー」のスレッドへの書き込みをお願いいたします。読者のみなさんで情報を共有したいと思います。

新刊「米国株は3倍になる!」が発売されました。
市場分析や投資判断の本質を理解することができます。ぜひご購読ください。

今週はセミナーが3つ、テレビとラジオ出演もあります。
いろいろなお話ができると思いますので、楽しみにしていて下さい。

〔EQUITY MARKET〕
【米国株・欧米債券市場の市況解説・分析】
米国株は長期金利の上昇に一服感が見られる中、6日続伸した。注目イベントだったインフレ指標の発表を通過したことで、長期金利上昇を警戒していた投資家の不安心理は後退したようである。14日発表の1月の米消費者物価指数(CPI)と15日発表の1月の米卸売物価指数(PPI)がともに堅調な結果で、インフレ懸念から10年債利回りは2.9%台まで上昇したが、その後は上昇一服で金利は低下した。投資家の不安心理の指標であるVIX(恐怖心指数)は前週に一時50まで急騰したが、16日は危険水準とされる20を下回る水準まで低下した。前週に2度の急落に見舞われた市場は落ち着きを取り戻しつつあり、割安感から押し目買いの動きが強まり、ダウ平均の上げ幅は一時230ドルを超える場面もあった。ただし、16年の米大統領選をめぐるロシア介入疑惑を捜査しているモラー特別検察官のチームが、連邦大陪審がロシア人13人と3団体を起訴したと発表。トランプ政権の混乱への不安から売りが出て、ダウ平均はマイナス圏に沈む場面もあった。しかし、前週の急落は行き過ぎの面があり、その反動的な戻りを見せている。一方で、一部には反発ペースは速過ぎるとの指摘もある。そのため、当面はレンジで上下動するとの指摘もある。トムソン・ロイターの調査によると、S&P500採用企業の17年第4四半期決算は、前年同期比15.0%の増益となる見通し。これまでに500社中399社が第4四半期決算を発表したが、このうち利益がアナリスト予想を上回った企業の割合は76.4%で、長期平均の64%、過去4四半期の平均の72%を上回った。18年第1四半期の1株利益について、悪化もしくは市場見通しを下回ると予測している企業は51社、改善もしくは市場見通しを上回ると予測した企業は42社。S&P500企業の今後4四半期(18年第1~4四半期)の予想PERは17.3倍となっている。19日からの週は54社が四半期決算を発表する予定。19日はプレジデンツデーの祝日で米国市場は休場となる。

米ミシガン大学発表の2月の消費者景況感指数(暫定値)は99.9で、前月の95.7から上昇。市場予想の95.5も上回った。現況指数は115.1、消費者期待感指数は90.2で、ともに前月の110.5、86.3を上回った。1月の住宅着工件数は年換算で132万6000戸と、前月比9.7%増加。住宅着工許可件数は139万6000戸と、7.4%増加だった。

米国債は利回りが低下。売り込まれていた債券に買いが入った。10年債利回りは4年ぶり高水準をつけ、2年債利回りも約9年ぶり水準に上昇していたが、この日は上昇が抑制された。堅調な経済指標は金利上昇を後押しするが、さすがに短期間で上がり過ぎたとの見方もある。10年債利回りは2.877%で、前日の2.893%から低下。30年債利回りは3.135%で、前日の3.145%から低下した。一方、2年債利回りは2.189%に上昇しており、2-10年債利回りスプレッドは0.688%に縮小した。

ユーロ圏金融・債券市場は利回りが総じて低下。ただし、インフレ高進や各国中銀が金融政策の引き締めに動くとの懸念がくすぶっている。ドイツ10年債は0.702%へ低下。ただし、2年債利回りはマイナス0.515%に上昇している。南欧債利回りは低下し、ポルトガルとイタリアの10年債利回りはともに1週間ぶりの低水準を付けた。市場では、イングランド銀行(BOE、中央銀行)が5月に利上げするとの観測が高まっており、ECBも堅調な経済指標を受けて、緩和策の解除に向けた圧力に直面するとみられている。ECBのクーレ専務理事は、最近の世界的な市場の動揺について、「影響はおおむね株式に限定されている」とし、ECBは過度には懸念していないとしている。一方で、ギリシャの格付けに注目が集まっている。格付け会社フィッチ・レーティングスのギリシャの格付け見直しを発表するが、現在の格付けは「Bマイナス」、格付け見通しは「ポジティブ」となっている。S&Pグローバル・レーティングは1月に、ギリシャの外貨・現地通貨建て長期ソブリン格付けを「Bマイナス」から「B」に引き上げている。

【米国株のトレード戦略】
ロング戦略に変更はない。ダウ平均はひとまず目先の高値を付けた感がある。25440ドルには20日線、34日線が位置しており、これを上抜けられないと、いったん手仕舞い売りが出るだろう。その結果、25100ドルとの狭いレンジの中で、どちらに抜けるかを試すことになろう。下抜ければ、24700ドルを試すことになる。これを下回らなければ、反発基調は継続していると判断してよいだろう。今回の株価調整は12%程度で終わったとすれば、かなり浅い下げで終わったことになる。98年の調整場面では20%以上調整していることを考えると、今回の下げはかなり浅いといえる。そして、これで98年の調整後の2000年までの反発時と同じように戻せば、ダウ平均は3万ドルを超え、S&P500は4000、ナスダック指数も9000にまで上昇することになる。あと5割の上昇があると考えておけば、いまの水準で押し目を買うことは理にかなっている。市場は金利上昇を嫌気しているが、今の段階で米長期金利の3%超えを過度に懸念するのは行過ぎであろう。景気が良くなれば、むしろ短期金利が上昇する。その動きが先週末は見られ始めている。これでイールドスプレッドの縮小がみられるようになれば、株価は強くなっているとの判断になる。短期金利が上昇しないと、市場の株価に対する見方はそれほど強くないということになる。むしろ、短期金利が上昇するくらいの方が、結果的に株価は上昇しているはずである。3月の利上げはほぼ織り込み済みであり、株価がこれ以上崩れなければ、利上げは実施されるだろう。過去の金利の動きを見る限り、3%を超えると市場の警戒感は一定程度高まるだろうが、過度な懸念はむしろ禁物であろう。

今回のように、急激なボラティリティの変化は今後も起き得るだろう。それに備えて、常にポジションを管理し、無理のない範囲で投資・運用することが肝要である。繰り返すように、「予測」はできない。まして、底値はどこかわからない。これがわかれば苦労しない。あくまで推測するだけである。そして、不安であればポジションを縮小し、さらに下げたところで少しずつ買い下がることである。今回のように、ある程度の底値をあらかじめ想定することはできる。今回はかなり精度が高かったといえる。「ダウ平均が23500ドルまで下げても耐えられるようにポジションを管理するだけである」としたが、まさにそこで下値が固まろうとしている。パニックになり、安易に安値を売り込むことほど残念なことはない。株式投資をしていれば、急落はつきものである。それをいかに利用できるかが、将来の収益を左右する。とにかく、市場に残ることが肝要である。そのうえで、不安であればポジションを半分にでも3分の一にでもすべきである。しかし、押し目での買いをしっかりと入れ、将来の反発を待つのである。最終的に米国株は上昇する。それは今週かもしれないし、来週かもしれない。また、来年かもしれない。しかし、5年から10年経てば、必ず高値を更新する。これが米国株の特徴であり、推奨している背景にある魅力でもある。拙著「米国株は3倍になる!」で米国株投資の重要性を説いている背景を再読いただければ、推奨するポートフォリオの意味を理解いただけるだろう。

米10年債利回りは、リーマンショック前の06年には5%だった。09年以降は3.8%以下の水準で推移してきたが、この間はあまりに金利が抑えられてきた。量的緩和の影響だが、これがようやく景気が本物になってきて、本来あるべき金利水準に上げていくとすれば、まずは13年末の水準である3%まで戻すのはむしろ当然である。その後、さらに水準を切り上げていくことになれば、その時点で金利負担が企業業績に与える影響について考えればよい。無論、重要なのは2-10年債利回りスプレッドである。これがまだ縮小していない。それどころか、今はむしろ拡大している。これがフラット化するまでは懸念に及ばない。これまでの不安定になるときがあったが、「イールドカーブだけを見ておけばよい」と言い続けてきたからこそ、ここまでの高値までポジションを持ち続けることができたわけである。この方針は今後も変わらない。今回のような歴史的上昇相場では、とにかく基調が変わるまで、しぶとくついていくべきである。日々の材料を確認しながら、最終的には大局観を失わずに長期トレンドを重視する姿勢を貫くことが肝要である。今回の下げに耐えられないようであれば、それはポジション量が大きすぎるということである。すでに相応の収益になっているはずであり、今回の程度の下げで慌てる必要は全くないはずである。

2月のパフォーマンスは、過去データではあまりよいとは言えない。12カ月の中で、上昇率のランキングはダウ平均が8位、S&P500は9位、ナスダック指数は7位である。平均上昇率はそれぞれ0.3%、0.1%、0.7%と小幅である。ただし、中間選挙の年に限ると、それぞれ1.0%、0.7%、1.0%の上昇に跳ね上がる。これを重視すれば、あまり気にする必要はないともいえる。

今年のトランプ政権の最大のテーマはインフラ投資である。これが期待感を生み、景気拡大期待を拡大させることで株価の上昇が続く。その結果、最初のバブルは19年半ばから20年ごろに来るだろう。そして、株価上昇はさらに2028年から29年まで続くだろう。17年間続く長期の強気相場は、当初の8年あるいは9年間の上昇の最終コーナーに入ってきた。ここからが最も株価が急激に上昇する。その前の調整だと考えればよい。これから2年から2年半の上げ幅が最大となる。特にナスダック指数はハイテクバブル時の上昇と同じ値動きである。日柄まで似ている。調整が終われば大相場になるだろう。ハイテクバブルの最後の2年の上げ方は急激だったが、今回も同じような動きになり、ものすごいバブル相場が到来すると考えられる。「18年は乱高下する場面もあるだろう」としてきたが、いきなりやってきた。しかし、それでひるんではいけない。米国株は、過去から大きく下げた後に必ず直近高値を更新している。いずれ更新する。それがわかっていれば、いつ買っても同じである。

【ダウ平均株価:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ24236ドル~28287ドル(18年末27996ドル)/弱気シナリオ20995ドル~25130ドル(18年末22790ドル)

【ダウ平均株価:2月の想定レンジ】
強気シナリオ24541ドル~25717ドル/弱気シナリオ23473ドル~24733ドル

【S&P500:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ2614~3107(18年末3076)/弱気シナリオ2255~2734(18年末2419)

【S&P500:2月の想定レンジ】
強気シナリオ2649~2781/弱気シナリオ2556~2695

【ナスダック指数:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ6747~8375(18年末8282)/弱気シナリオ5348~7199(18年末5702)

【ナスダック指数:2月の想定レンジ】
強気シナリオ6878~7267/弱気シナリオ6479~7078

【米国債トレード戦略】
2年債ショート、10年債ロングのイールドカーブのフラット化に賭ける戦略を継続する。

【日本株の市況解説・分析】
16日の日経平均は続伸した。前日の欧米株が上昇したことを好感した。世界的に株式市場が落ち着きを取り戻しており、日本株にも買いが広がった。83%の銘柄が上昇し、下落は14%だった。前日の米国株の上昇を引き継ぐ形で東京市場は幅広い業種が上昇し、日経平均株価の上げ幅は一時400円を超える場面もあった。しかし、ドル円が105円台に急落したことから、取引終了にかけて上げ幅を縮めた。とはいえ、売り込む動きが見られず、総じて堅調な地合いは維持された印象である。今週前半までの決算発表では、企業業績の好調さが改めて確認された。さらに、株価が大きく水準を切り下げたことで、円高・ドル安による業績への悪影響の分を差し引いても日本株はかなり割安になっている。適正水準までの上昇余地は大きくなったといえる。とはいえ、105円を割り込めば、心理的な節目を下回ったとの見方から再び売り圧力が強まる可能性も否定できない。米国の金利上昇への警戒感をきっかけとした市場の混乱や投資家の不安心理は、落ち着きつつあるが、日本株についてはまだ安心できない状況が続くといえる。

一方、今回の下げで個人投資家はかなり頑張って買い下がっている。個人は2月第1週(5~9日)に7458億円と、1982年以降で最大の買越額を記録した。一方で海外投資家の売越額は約2年ぶりの大きさだった。これで個人は2月第1週までに3週連続で現物株を買い越し、合計額は約1.2兆円に達した。9日までの1週間は日経平均株価が1891円(8%)安とリーマンショック直後の2008年10月以来の下落幅だった。しかし、それでも下げ局面で果敢に逆張りの投資を行ったことになる。これまで買越額が最大だったのは、米国株が暴落したブラックマンデー直後で、1987年10月第3週に個人は6504億円を買い越しだった。これまで個人は、上昇局面が続いたことで、買いそびれていたが、ここにきて株価が急落したことで、下げを利用して買いに動いたといえる。また、日本企業の収益力が改善し、株価の上昇基調は簡単に崩れないとの見方が広がっていることも、買いを入れた背景にあるだろう。個人の現金取引による買越額は5644億円と過去最大で、信用取引も合わせた個人の買越額全体の7割強を占めている。これは、これまで買いを控えていた個人投資家が、保有していたキャッシュを市場に投入したことを意味する。その一方で、海外勢は大きく売り越している。先週は16年3月第2週の約1.1兆円以来の規模となる6446億円の現物株を売り越した。株価指数先物も合わせると売越額は1.8兆円に達し、中国が人民元を切り下げた直後の15年8月第4週の1.85兆円に次ぐ過去2番目の水準となっている。今後、海外勢がさらに売りの圧力を強めるのか、それとも落ち着いてきたら買い直すのかは、今後の日本株の方向性を決めるうえできわめて重要なポイントになる。

【日経平均先物のトレード戦略】
ロング戦略を継続。シカゴ市場は21900円近くまで上昇している。今日は高く始まるだろうが、米国市場が休場でもあり、上値は売られる可能性がある。22000円手前で打たれるようだと、戻り売り圧力が強まる可能性があるだろう。22000円をあっさり抜けてくれば、22500円程度までは簡単に戻るだろう。そのためには、ドル円が戻すことが不可欠である。105円を割り込むような円高になれば、投資家センチメントは悪化せざるを得ない。日本の個人投資家は押し目を果敢に攻めて買ってみたものの、むしろ高値掴みだったということにもなりかねない。18年3月期はよいとして、それ以降の企業収益が円高で圧迫されるようであれば、いまの下げは押し目にはならない。やはり、ドル円はある程度のところで下げ止まることは必要であろう。とはいえ、今の水準であれば、何も悲観的になる必要はないだろう。米国も無理に円高に持っていきたいわけではないだろう。ドル高にさえならなければよいということであれば、今年のドル円は最大で105円から103円程度で済む可能性がある。その場合に、日本株はやや想定よりも上昇幅が小さくなるかもしれないが、企業業績が大きく影響を受けなければ、やはり上値を試すことになるだろう。目先は21000円で下げ止まったといえる。個人投資家の買いが下値を支えたわけである。あとは、海外勢がさらに売り込んでこないことを確認する必要がある。また、今回の下げが大きすぎたこともあり、日柄調整は長期化するかもしれない。3月半ばまで、23000円を超えるような上昇は難しいだろう。かなり広いレンジでみれば、21000円から23000円のレンジを1カ月間試し、その後の上昇に向かうという想定をしている。

とはいえ、「予測は当たらない」。基本的には企業業績の動向を見ながら、バリュエーションで割安感があれば、押し目を買うだけである。日経平均のPERが13倍割れであれば、一定の割安感はあると判断してよいだろう。PERによる判断が100%機能するわけではないが、少なくとも下値は限られると考えてよいだろう。むしろ、バブル化すれば、PERの上値はあまり関係ない。16倍でも買われることはあるし、20倍でも許容されることがある。あとは、市場のセンチメント次第である。今回は最大20500円まで下げる前提で、250円単位をめどに徐々に買い下がる戦略を講じた。この戦略を実行した結果、21500円、21250円、21000円まで買えている。短期トレードは避けたいが、これまでのコアポジションは維持しながら、22000円から22250円、22500円、22750円、23000円で手仕舞いすることを考えてもよいだろう。ただし、これはこの1カ月間の戦略と考えるべきであろう。一方で下げた場合には、20750円、20500円というように買い下がれるように準備しておきたい。ただし、買えるのはここまでである。これ以下にまで下げる自体であれば、おそらく金融危機か何か大きな問題が発生しているはずである。そうなれば、いったんポジションを解消するしかない。

とにかく、少なくとも18年3月期の業績を前提にすれば、PER13倍割れは説明のしようがないほど割安である。これで業績が伸びなくても、割安ということになる。無論、すぐに23000円、さらに24000円にはならないだろう。むしろ、戻り売り圧力は残り続けるだろう。しかし、安いところを拾って戻すのを待つのが長期的なポーフォリオ運用の基本である。今回のような展開になると、日本株は戻りがどうしても鈍くなりやすいが、それを承知で対処したいと考える。海外投資家はまだ買ってこないだろう。そうなれば、個人投資家の高値掴みが上値を抑えることになる。そうなれば、しばらくは低迷することを覚悟しながら、この割安感を利用して買っておきたいところである。

2月の弱気シナリオのレンジ下限が21900円水準である。この水準をも下回るような状況なのか、冷静に考えなければならない。これまでの22年間の下落相場が終わり、次の22年間の長期上昇トレンドに転換しているのである。最低でもこの水準に戻し、強気シナリオのレンジ下限である22350円水準に戻さないといけないだろう。25日移動平均線の7.5%下方乖離が21750円水準、10%下方乖離で21150円、12.5%下方乖離で20500円水準である。その意味では、すでに十分に下げたと考えられる。これまで繰り返してきたように、「押し目を買うための現金」を使うときである。

日経平均はこれまでの上昇で23000円を明確に超えたことで、長期の半値戻しが完成した。これで長期下落トレンドの「22年の呪縛」が解かれ、いよいよ本格的な上昇基調に入った。あとは業績の裏付けを確認し、それに合わせて株価が上昇するかを確認するだけである。とにかく長期的に見ていくことである。2017年は歴史的大相場への転換を確認した年だった。つまり、「22年サイクルの上昇トレンド」に入ったということである。1968年から資産バブルの1989年までが「上げの22年」、1990年から2011年が「下げの22年」である。そして、いまは2012年に底打ちして上げ始めており「上げの22年」に入ったのである。「22年の呪縛」から解き放たれ、いよいよ本物の強気相場に入っていくことになる。次の高値は2033年になるのだろうか。いずれにしても、2020年の東京五輪をはるかに超えて、さらに米国株の高値ターゲットの2028年から2029年も超えていくだろう。このような歴的な転換点を迎えた相場展開では、とにかく早く参加したもの勝ちである。

【日経平均株価:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ22089円~27115円(18年末26839円)/弱気シナリオ18745円~23688円(18年末19392円)

【日経平均株価:2月の想定レンジ】
強気シナリオ22367円~23929円/弱気シナリオ21930円~23586円

【TOPIX:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1779~2168(18年末2150)/弱気シナリオ1523~1883(18年末1578)

【TOPIX:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1806~1915/弱気シナリオ1736~1868

〔CURRENCY MARKET〕
ドル円は反発した。プレジデンツデーに伴う3連休を控えて動意に乏しい中、下値は限られた。世界的な株高の流れを受けて、米国株も終日にわたりプラス圏で推移したことで、ドルに買い戻しが入り、106円台をつけている。ただし、一時105.52円まで下げるなど、一時はドル安・円高圧力が強まる場面も見られた。ただし、米国経済の拡大への期待感が広がる中、投資家のリスク回避姿勢が後退したことが、ドル円の上昇につながったもようである。1月の米住宅着工件数は年換算で前月比9.7%増の132万6000戸と、市場予想の123万4000戸を上回った。住宅着工許可件数も7.4%増の139万6000戸と、市場予想の130万戸を上回ったが、ほとんど材料視されなかった。ユーロドルは1.24ドル台に下落。一時14年12月以来の高値となる1.2555ドルまで上昇したが、その後は下落した。ドル指数は一時3年ぶりの安値をつける場面があったが、その後は押し戻された。ただし、週間ベースでは年初来の7週間中で5週目の下げとなっている。ドル円に関しては、日銀の緩和スタンスに関わらないとの見方から、円高には限界があるとの見方がある。一方で、米国の債券利回りが4年ぶりの高水準に達し、インフレ期待の高まりを背景にFRBが年内に4回の利上げを実施するとの観測が高まっている。しかし、それでもドルの上値は重く、市場関係者を混乱させている。その意味では、為替市場は政治ファクターが相当効いているといえるだろう。

ロイターが2月11~15日にエコノミスト約80人を対象に実施した調査によると、ECBは18年末までに資産買い入れプログラムを終了し、その半年後に金利引き上げに着手すると予想されている。ECBは今年9月以降に月300億ユーロの資産買い入れを停止する予定だが、9月を待たずに買い入れを終了すべきとの見方も出ている。しかし、最新のロイター調査では、ECBが9月より前に資産買い入れを終了するとの回答はゼロだった。9月末の終了を予想した回答者も57人中25人と、半数を下回った。残りの回答者は、1人を除いて全員が12月の終了を予想した。利上げ時期に関しては、50人超の回答者の間で、資産買い入れ終了から6カ月後との見方が大勢となった。予想レンジは3~18カ月だった。中銀預金金利は19年第2四半期末までに現行のマイナス0.40%からマイナス0.25%に、19年末までに0%に引き上げられると予想している。リファイナンス金利は19年後半に現行の0%から引き上げられ、19年末までに0.25%に達するとみられている。GDP成長率予想は18年平均が2.3%、19年は1.9%で、前回調査の2.2%と1.8%からそれぞれ上方修正された。ただし、ユーロの上昇が続けば、景気に対する楽観的な見方は後退する可能性があるとしている。インフレ見通しは18年平均で1.5%と、前回調査から変わらず。ECBが目標とする2%弱に達するのは少なくとも2020年以降と予想している。

一方、財務省と金融庁、日銀は16日に105円台まで急速に円高が進行したことを受けて、緊急会合を開いた。浅川財務官は「為替市場の動きは一方的に偏った動きになっている」と指摘し、「過度な変動や無秩序な動きは経済や金融の安定に良いものではない。必要に応じて適切な措置を取る」として、投機的な動きをけん制した。菅官房長官も「必要な時は適切に対応するという方針に変わりはない」と強調し、これまで以上に市場の動きを注視していく姿勢を示した。一方、15日の衆院予算委員会では、麻生財務相は「特別に市場介入しなければならないほど急激な円高でもなければ、円安でもない」と発言し、市場に現状の為替水準の容認と受け止められ、さらなる円買いを誘う場面もあった。3者の会合は1月29日以来で、浅川氏や森金融庁長官、日銀の雨宮理事らが出席した。会合では、今後もデフレ脱却に向け、政府と日銀が一体となり取り組むことでも一致したもようである。一方で政府は16日に、国会に黒田日銀総裁を再任する人事案を提示。中曽・岩田両副総裁の後任には雨宮日銀理事と若田部早大教授を充てることにした。2%の物価目標の達成が引き続き大きな課題で、デフレ脱却に向けた大規模な金融緩和路線は維持される見通しである。黒田総裁は、国会の同意が得られれば23年4月まで総裁を務めることになる。総裁の再任は1956~64年まで務めた山際氏以来で、2期10年を全うすれば最長となる。菅官房長官は再任理由について、「実績や資質の高さを踏まえ、引き続き金融政策のかじ取りを任せるのが最適だと判断した」とし、黒田総裁は衆院財務金融委員会で「現在の強力な緩和を粘り強く進めていくのが必要だ」と強調している。黒田日銀は思い切った金融緩和でデフレではない状況を短期間でつくり出したが、物価上昇率は当初2年で目指すとした2%目標に届いていないという事実がある。昨年12月の物価上昇率は前年同月比0.9%にとどまっている。一方、若田部氏は大量の国債購入などによりデフレから脱却できると主張するリフレ派学者の一人で、市場がその動向に注目している。しかし、金融緩和の副作用は増大しているとの指摘も多い。金利低下で地銀などの経営は悪化している。また、日銀が長期金利を0%程度に抑え込んだ結果、財政規律の緩みを助長しているとの指摘もある。金融政策頼みの経済運営は限界に近づいており、2期目の黒田日銀の前途は多難である。現在の金融政策で物価上昇が達成できるのか、大いに疑問が残る。一方で、早計な緩和策の解除は円高やデフレに戻るリスクがあり、出口戦略を議論するのは難しい。超低金利という大規模緩和の副作用を考慮すれば、緩和縮小に向かう欧米中銀の動きも無視できなくなるだろう。いずれにしても、19年10月の消費増税、2020年の東京五輪を考慮すれば、それまでは景気を好調な状況で維持せざるを得ない。財政規律は無視され、財政出動などで景気を支えることになるだろう。

【通貨トレード戦略】
ドル円は見送り。目先の底値を確認した可能性が高まりつつある。しかし、基調が転換しても、大幅な戻りは期待しづらい。まずは、108.50円を超えるかを確認することになるだろう。それで戻り切らなければ、その時点で戻り売りを検討したい。反発には相当の力が居る。日本株が戻すことが不可欠となろうが、その点では日本株の動向を見ていくことが肝要である。材料面ではドルの上昇を想定しづらい状況にある。戻してもあくまで反動的なものにとどまるとの前提で見ていくことが肝要であろう。根本的には米国の財政悪化とドル安政策がドルの下落につながっている。これが本質的な材料である以上、そう簡単にドルが戻すことは考えにくい。そうであれば、結局は戻り売りとなる。いずれにしても、弱気シナリオの動きの中であり、今後も112円台を超えるまでは、戻り売りが有利である。下値での売込みと逆張りでの買いは避けたい。繰り返すように、米国の通貨政策はドル安である。この大前提を間違うと、すべての投資戦略が間違ってしまう。「為替は、表面上は金利で動き、大局的には政治で動く」というセオリーを無視してはいけない。2月の弱気シナリオのレンジ下限は108.23円であり、これをも下回ったことは、いまのドル円買いかに弱いかを示している。ちなみに、日米実質金利差からみたドル円の理論値の推計は、1月末で112.80円、5-30年債利回りスプレッドから見た理論値では112円台半ばである。いまのドル円は、理論値から見ればかなり低いことは間違いない。とはいえ、ドル安政策がそれを上回る以上、戻りは鈍くならざるを得ない。

ユーロ円は見送り。中期的には上昇基調は続いているが、下げ切るのを待ってから次の戦略を判断したい。2月の強気シナリオのレンジ下限を割り込んでおり、131円を割り込むと128円程度まで下げる可能性がある。そのあたりまで下げれば、2月お弱気シナリオの下限になる。さすがにそこでは下げ止まるだろう。

ユーロドルは見送り。1.2380ドルを割り込むと、下げが大きくなる可能性がある。1.21ドル程度まで下げるかもしれない。中期ポイントは1.2085ドル、長期ポイントは1.1620ドルだが、1.21ドルを割り込むと一時的に1.1950ドル程度まで下げるだろうそうなれば、押し目買いは慎重に検討することになるだろう。まずは底値を確認したい。

ポンド円は見送り。下落基調が続いているが、売られすぎになっている。これで反発するかを確認したい。買うにしても、最低でも150円を回復するのを確認するのが先決である。

ポンドドルはロングを維持。ただし、1.40ドルを割り込めば、その時点でいったん手仕舞いを行いたい。ドルが上昇しており、短期的には上値は打たれる可能性がある。早めに手仕舞いしてもよいだろう。1.40ドルを割り込めば、1.37ドルまで下げることになりそうである。

豪ドル円はロングを解消する。かなり下げており、いったん手仕舞いして様子を見る。上昇には85円超えが不可欠であり、それが遠のいている。強気シナリオのレンジ下限を割り込んでおり、いったん撤退である。

豪ドル/米ドルはロングを継続。ただし、買われすぎになっていることや、0.7960ドルを超えられなかったことから、0.79ドルを割り込めばその時点でいったん手仕舞いとする。

南アランド/円はロングを継続。8.9円を維持しているうちは、押し目買いが有利である。南アランドの対ドル相場が一時11.5ランド台に上昇し、15年2月以来の高値を付けている。南アで改革派のラマポーザ新大統領が15日に選出され、ズマ前政権下で停滞した政治・経済の刷新が進むとの期待が膨らんでいることが買い材料視されている。

【ドル円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ110.55円~126.40円(18年末124.25円)/弱気シナリオ100.60円~114.90円(18年末103.00円)

【ドル円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ112.80円~118.00円/弱気シナリオ108.23円~114.15円

【ユーロ円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ132.05円~147.00円(18年末145.90円)/弱気シナリオ119.45円~136.80円(18年末121.55円)

【ユーロ円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ132.84円~138.65円/弱気シナリオ128.51円~133.89円

【ユーロドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1.1750ドル~1.3125ドル(18年末1.2970ドル)/弱気シナリオ1.1595ドル~1.2175ドル(18年末1.1210ドル)

【ユーロドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1.1820ドル~1.2185ドル/弱気シナリオ1.1522ドル~1.1968ドル

【ポンド円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ148.85円~166.75円(18年末165.15円)/弱気シナリオ132.40円~154.60円(18年末134.00円)

【ポンド円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ149.76円~157.44円/弱気シナリオ144.20円~151.90円

【ポンドドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1.3225ドル~1.4710ドル(18年末1.4525ドル)/弱気シナリオ1.2390ドル~1.3665ドル(18年末1.2595ドル)

【ポンドドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1.3349ドル~1.3785ドル/弱気シナリオ1.3006ドル~1.3475ドル

【豪ドル円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ86.20円~98.30円(18年末97.15円)/弱気シナリオ77.40円~89.90円(18年末81.05円)

【豪ドル円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ86.64円~92.01円/弱気シナリオ84.61円~89.31円

【豪ドル/米ドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ0.7665ドル~0.8765ドル(18年末0.8650ドル)/弱気シナリオ0.7060ドル~0.7930ドル(18年末0.7200ドル)

【豪ドル/米ドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ0.7769ドル~0.8065ドル/弱気シナリオ0.7544ドル~0.7879ドル

〔COMMODITY MARKET〕
【貴金属市場の市況解説・分析】
金相場は下落。ただし、3週間ぶり高値に近い水準で推移した。ドル指数が3年ぶりの安値から反発した一方、米国のインフレが加速する可能性が懸念されたことが下値を支えている。また、ドル高が上値を抑えている。ドルが目先反発する可能性があり、金相場はいったん下値を試すものと思われる。ただし、インフレ懸念が残るため、下値は限定的になろう。今後は米利上げペースとドル相場の動向次第だが、長期的には上昇基調が続くだろう。また、今回の株安で安全資産として金を保有すべきと考える投資家が増える可能性があり、これが金需要の高まりにつながれば、金相場の下値は限られることになるだろう。ただし、中国の春節を終えるとアジア勢の現物買いが一服し、2月にいったんピークアウトする可能性は十分にある。

【貴金属のトレード戦略】
金、銀、プラチナ、パラジウムはロングを継続。基本方針は変わらない。目先は春節の終了で買いが細り、上値は重くなるだろう。これば「11月に買い、2月に売る」という金相場の鉄板のアノマリーでも見られるパターンであり、目先は一定の高値を付けたと考えてよいだろう。とはいえ、繰り返すように、金の位置づけは全く変わらない。株安に備える上でも金は常に保有しておきたい。繰り返すように、すべての資金を株式につぎ込んでいると、株価の下落には耐えられない。新刊「米国株は3倍になる!」でも紹介しているようなポートフォリオを組んでいれば、今回の下げでも全く慌てる必要がない。金を保有することが、いかに心理的な安心感をもたらすか、である。利子はつかないが、それを大前提として保有する。これが肝要である。「米国株30%、米国長期債55%、金15%」のポートフォリオは、リーマンショック級の下げが来ても、直近の資産価値のピークから減少は最大で2割減で済む。実際には、米国株を4割から5割程度に少し増やして、もう少しリスクを取ってもよいだろう。その分は米国長期債を減らせばよい。イメージとしては、米国株4割から最大5割、米国長期債をその分減らすイメージである。リーマンショックでは、株式だけに投資した場合には、資産が半減しているのだから、このポートフォリオは長期的に資産を守りつつも増やすうえでは「鉄壁」かつ「完璧」に近いといえる。金に話を戻すと、基本はドル安傾向であり、さらに原油高などコモディティ相場の堅調さを確認することになろう。毎度のことで繰り返し恐縮だが、金の位置づけはトレーディングの対象ではない。あくまでリスク資産である株式のヘッジである。金については常に保有するというスタンスが肝要である。資産保全としての金の位置づけを重視すべきである。株価が上昇しても、そちらに資金をシフトしようなどと考えずに、株式のヘッジとして金を手放さないことが肝要である。これができないと、長期的な資産形成はできない。金は資産として持つことが肝要である。利子はつかないが、資産保全には金が一番である。米国の減税は経済に非常に恩恵をもたらし、株価の上昇が期待されている。一方で財政悪化によりドルが売られることになる。さらに現在のインフレ率であれば、FRBが目論む年3回の利上げも困難になる可能性もある。秋には米中間選挙も控えている。したがって、市場金利が急騰しない限り、金相場の堅調さは続くとみている。インドや中国などは下押しの場面で買ってくるだろう。今年はまだまだ上昇余地がある。最終的には1500ドル台にまで上げても全く不思議ではない。2019年までに大相場には発展するだろう。スイスのプライベートバンクは、顧客である富裕層に最低でも資産の5%相当の金を保有することを勧めている。彼らが長年生き残っている所以である。ただし、保有比率は10%ではなく、むしろ15%程度にすべきであると考えている。常に金を保有して危機に備えておくのが、金に対する基本的な考え方である。保有コストを下げるためには上値を買わずに、下げたところを買い、じっくりと上昇を待ちたいところである。

【ドル建て金価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1270ドル~1517ドル(18年末1475ドル)/弱気シナリオ1187ドル~1338ドル(18年末1210ドル)

【ドル建て金価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1298ドル~1387ドル/弱気シナリオ1260ドル~1330ドル

【円建て金価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ4564円~5356円(18年末5232円)/弱気シナリオ4051円~4877円(18年末4192円)

【円建て金価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ4615円~4977円/弱気シナリオ4566円~4816円

【ドル建てプラチナ価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ900ドル~1134ドル(18年末1092ドル)/弱気シナリオ768ドル~1011ドル(18年末804ドル)

【ドル建てプラチナ価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ932ドル~1025ドル/弱気シナリオ926ドル~1011ドル

【ドル建てパラジウム価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1032ドル~1365ドル(18年末1331ドル)/弱気シナリオ854ドル~1148ドル(18年末884ドル)

【ドル建てパラジウム価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1061ドル~1165ドル/弱気シナリオ1042ドル~1147ドル

【非鉄市場の市況解説・分析】
非鉄相場はまちまち。LME在庫はすべての銘柄が減少した。アルミは反発。節目の2200ドルを回復する場面があった。下値は2150ドルで支えられており、上値を試すモードに入っている。銅は反落したが、7180ドル台の高値を維持している。ニッケルは反落。14000ドルを割り込んだが、サポートの13500ドルを維持している。亜鉛と鉛も小幅反落したが、高値圏は維持している。中国市場は旧正月の休場で、22日から市場に戻ってくる。それまでに地合いが維持されるかがポイントになる。

【非鉄のトレード戦略】
アルミ、銅、ニッケル・亜鉛、鉛はロングを継続。基本的な考え方は変わらない。上下を繰り返しながら、2020年まで上昇基調を維持すると考えている。昨年のハイパフォーマーは株式ではなく、非鉄金属である。幅広く見ていれば、投資一辺倒の投資家のパフォーマンスを大きく上回ることができる。これがグローバルマクロ戦略も優位性である。重要なことは、コモディティ市場が市場全体に与えている影響を正しく理解することである。非鉄相場の上昇はインフレ圧力につながる。繰り返すように、需給面を考慮すればまだ上値はある。今後はトランプ政権のインフラ投資が材料視される場面も出てくるだろう。世界経済の拡大基調は19年半ばから20年ごろまで続くとの見方は変わらない。株価が先にピークアウトし、コモディティがその半年から1年後にピークアウトすることを考えれば、非鉄相場のピークアウトはまだ先であろう。繰り返しだが、非鉄相場の上昇の決定的な要因は需給ひっ迫である。これが上昇基調の継続につながり、20年ごろまで続くだろう。自動車のEV化の動きに伴う需要増が今後もテーマになる。中国が新エネルギー車(NEV)の購入免税を20年末まで延長すると発表するなど、今後は世界的にEV化が加速する。これは非鉄金属市場にとって、非常に大きなテーマであり、恩恵がある。アルミや銅は、EV化で車一台当たりの使用量が今よりも増加する。自動車販売台数が拡大する限り、需要は増えることになる。価格が上昇すれば、スクラップの供給が増えるが、今の段階でそれを気にする必要はないだろう。中国での過剰生産・過剰供給の抑制は確実に需給バランスの改善に効いている。コモディティは2020年を目指して再び強い動きになる。特に非鉄は需給サイクルがみえており、2020年までの供給不足が確実視されている。新規開発が遅れ、供給増がない中で需要が増える。価格が上昇する典型的なパターンである。今回の上昇は相当の大幅なものになるだろう。すでに保有済みのコストの安いロングを維持しながら、押し目を買ってポジションを徐々に増やしていきたい。下げたときにしっかりと買い、保有コストを下げながら保有し続けることが肝要である。非鉄銘柄は長期的には2020年までの有望銘柄である。

*LME=LONDON METAL EXCHANGE(ロンドン金属取引所)
*取引所の指定倉庫の在庫はロケーションごとに毎日発表されている。

【アルミ価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ2205ドル~2657ドル(18年末2619ドル)/弱気シナリオ1928ドル~2320ドル(18年末1973ドル)

【アルミ価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ2239ドル~2402ドル/弱気シナリオ2171ドル~2316ドル

【銅価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ6915ドル~9261ドル(18年末9059ドル)/弱気シナリオ6024ドル~7394ドル(18年末6150ドル)

【銅価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ7069ドル~7666ドル/弱気シナリオ6899ドル~7352ドル

【エネルギー市場の市況解説・分析】
原油は小幅上昇。世界の株式市場の反発が下値を支えた。ただし、ドル高が上値を抑えている。市場では、OPECと非加盟産油国が今年末まで日量180万バレルの協調減産に取り組んでいるが、米国の増産で効果が薄れていることを懸念しているようである。米エネルギー情報局(EIA)が発表した先週の米国内の産油量は過去最高の日量1027万バレルに達しており、サウジアラビアを上回っている。最新の米国内の石油掘削リグ稼働数は前週比7基増の798基と、15年4月以来、3年ぶりの高水準に達している。これで4週連続の増加となり、4週連続増は昨年6月以来となる。リグ稼働数の前年同期は597基だった。掘削会社が18年の投資計画を相次いで引き上げる中、原油相場がここ数週間で3年ぶりの高値水準から押し戻されている。ある調査では、65社の探鉱・生産(E&P)会社のうち、41社が今年の投資額の前年比10%増を示す設備投資ガイダンスを提示しているという。一方、アラブ首長国連邦(UAE)のマズルーイ・エネルギー相は、減産について長期的連携に向けた枠組み合意を目指すと明らかにしている。マズルーイ氏によると、趣意書は現在策定中だが、24カ国による枠組み案への承認と署名は、年内に行われる可能性があるという。ただし、枠組みの詳細については説明していない。さらにマズルーイ氏はOPECが加盟国に対して、ドル安による原油相場の急騰に備えて生産能力に余裕をもたせておくよう推奨しているとしている。マズルーイ氏は「生産能力に余裕があれば、需要が急増したり産油国のどこかで問題が生じたりした際に、不足分を補完できる」としている。一方でロシア中央銀行は声明で、「原油価格の押し上げを目指すOPEC加盟国と非加盟産油国による協調減産措置が、18年のロシア経済に打撃を与える恐れがある」との見方を示している。ロシアは日量30バレルの減産を行う見通しだが、ロシア中銀は経済全体に減産の影響が及ぶ公算が大きいと指摘している。ロシア中銀は、自動車による化石燃料の消費が20年代半ばにピークを迎え、原油相場にも大きな影響が出ると予想。そのうえで、「OPEC主導の減産措置は、海外からの天然ガス需要の低迷とあいまって、一時的にロシアの生産の伸びを抑え、全体的に経済成長に悪影響を及ぼすかもしれない」とした。ロシア中銀は同国GDPに関して、1~3月期は前期比0.4%増、4~6月期は0.5%増になるとの見通しを示している。17年の成長率は当初予想の1.5%から上方修正される見込みとしている。

OPECとロシアなどの非加盟国による協調減産は開始から約1年が過ぎたが、アジアの石油市場では海上原油在庫が大幅に減少しているもようである。アジア向け中東産原油の中継地点であるシンガポール、マレーシア沖のスーパータンカーの数は、16年6月には40隻だったが、17年6月には30隻に減少し、11月には15隻、そして2月には14隻にまで減少しているもようである。さらにデータによると、タンカーの大半は容量いっぱいに原油を積載しているわけではなく、16~17年に多くのタンカーが満タン状態だったことと比べると、実際の洋上在庫は相当少なくなっているものと思われる。このような在庫の減少は、OPECとロシアなどの非加盟国が17年1月に開始した協調減産が、世界的な過剰在庫の緩和という本来の目的を果たしていることを示している。ただし、減産終了と米国の増産が顕著になれば、供給過剰に逆戻りする可能性もあるだろう。

【エネルギーのトレード戦略】
WTI原油・ブレント原油はロングを継続。基本方針は全く変わらない。目先は戻りいっぱいとなり、再び上値を打たれる可能性がある。63ドルが目先のレジスタンスであり、これを超えられないと次の上昇には移行できない。当面は61ドルと63ドルのレンジとなり、日柄をこなしたうえで、次の上昇に向かうことになりそうである。いずれにしても、60ドル以下では、米シェールオイル企業が生産を継続できないのだから、それ以下は続かないだろう。米国内の石油掘削リグ稼働数は急増しているが、自らの首を絞めるのか、シェールオイル企業の対応に注目したい。彼らは民間企業であり、収益が確保できなれば、減産するか倒産するだけである。無謀な増産は事態の悪化を招くだけであり、これはまさに過去のOPEC加盟国が行ってきた「チーティング(抜け駆け増産)」と同じである。賢明な対応が求められるだろう。60ドルまでの下落は許容範囲だが、それ以下はすべての生産者にとって安すぎることになる。米シェールオイル企業の生産コストは下がっているのだろうが、それでも調査によると、60ドル以下では厳しいとの回答が出ている。まして、いまの水準では産油国はやっていけない。つまり、60ドル以下では米シェール企業も含めてどの生産者も生産を長期的に継続するのは困難である。米シェール企業が先を見ないで、目先の収益に走って増産すれば、それは自滅・破たんにつながるだろう。適正レベルは65ドルから75ドルであり、年内に80ドル近辺にまで上昇する場面を想定している。その時が来るまで、じっくりと待つのみである。世界景気の拡大による石油需要の増加とOPEC減産で需給バランスの改善は着実に進んでいる。いまの調整場面をこなせば、再び上昇に向かうことになる。また、WTI原油先物の22年までの先物価格は生産コストと言われる55ドル以下で推移しており、むしろ50ドルに近い水準で低迷している。これでは売却価格がコストを下回ることになり、採算が合わない。その結果、先物売りが抑制される一方で生産の伸びも鈍化せざるを得ないのである。結果的に需給バランスの改善が進み、WTI原油はいずれ75ドルまで上げていくだろう。現在の原油相場の水準では、主要産油国は継続的な国家財政の運営ができない。結局のところ、現在のような安値の状況は長続きしないことになる。むしりより高い水準が必要であり、その水準を求めて相場は徐々に値を戻していくだろう。

【WTI原油価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ56.15ドル~79.19ドル(18年末75.78ドル)/弱気シナリオ39.96ドル~63.92ドル(18年末42.89ドル)

【WTI原油価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ57.21ドル~65.32ドル/弱気シナリオ53.99ドル~61.58ドル

◇グローバルマクロ戦略について

本メルマガでご紹介する投資戦略は、ヘッジファンド業界では「グローバルマクロ戦略」のカテゴリーに属します。
これは、世界のヘッジファンドのもっとも得意とする手法で、いわゆるヘッジファンド運用の「王道」です。
この戦略では、あらゆる市場に目を配り、投資機会を探しながら収益の獲得を狙います。
市場価格の上昇・下落に関係なく、価格の変動が見込まれれば、それにベットする(賭ける)戦略です。
ボラティリティが高いほど収益が見込まれますので、投資機会があれば果敢に攻めます。

世界情勢が不透明な中、為替や株式、金利、コモディティなど主要市場の価格変動は一段と大きくなっています。
そのため、それぞれの市場の予測がきわめて困難になっています。

このような市場環境では、マクロ的な見地からより幅広い市場で運用を行う「グローバルマクロ戦略」が有利です。
もちろん、個々の市場でも十分に戦えるように、具体的な取引タイミングも示していく所存です。

「ヘッジファンド戦略の王道」である「グローバルマクロ戦略」で、共に市場で戦いましょう。

◆お知らせ
日経225オプションのトレード戦略に関するメルマガを配信しております。
「江守哲の225オプション リアルトレーディング」です。
 ご興味のある方は、ぜひご購読ください。
http://fx-on.com/email/detail/?id=8592


*セミナー予定

2月21日(水)岡藤商事さまセミナー(東京)
www.nihon-fs.co.jp/seminar/seminars/20180221_tokyo

2月23日(金)マネックス証券さまFXセミナー(WEB)

2月24日(土)カネツFX証券さまセミナー(大阪)
http://www.kanetsufx.co.jp/event/sp/180224.htm

3月3日(土)豊商事さまセミナー(東京)
www.yutaka24.jp/?url=/seminars

3月9日(金)マネックス証券さま・米雇用統計セミナー(WEB)
https://info.monex.co.jp/news/2017/20170502_01.html

3月10日(土)投資戦略フェアEXPO2018(東京)
http://www.tradersshop.com/topics/expo2018/speaker.html

3月24日(土)豊商事さまセミナー(千葉)
www.yutaka24.jp/?url=/seminars

4月14日(土)豊商事さまセミナー(大宮)

5月12日(土)豊商事さまセミナー(福岡)

5月19日(土)豊商事さまセミナー(岐阜)

5月26日(土)豊商事さまセミナー(神戸)

6月16日(土)豊商事さまセミナー(大阪)

7月7日(土)豊商事さまセミナー(広島)

(上記以外にも、個別セミナーも実施しております。ご興味がある方はお問い合わせください。)


*テレビ出演予定

2月22日(木)13:30~13:45ストックボイスTV「東京マーケットワイド」(東京MXTV)
http://www.stockvoice.jp/

*ラジオ出演予定

2月23日(金)16:00~16:20 ラジオNIKKEI「GO!GO! ジャングル・マーケット」(ゴゴジャンさま提供)


*定期寄稿スケジュール

「東洋経済オンライン」(不定期)
http://toyokeizai.net/

「マネックスメール」(第1・第3・第5金曜日)
http://lounge.monex.co.jp/pro/special1/

「マネックス証券 マネックスゴールドレポート」(毎週月曜日)
サンプル2
【2月16日のトレード戦略】目先の戻りのめどを確認する
配信日:2018年02月16日 08時32分
おはようございます。
本日もよろしくお願いいたします。

ここにきて、個別の投資相談・資産運用に関するお問い合わせが急増しています。
直接のご質問などもお受けしますので、当社HPからメールにてご連絡ください。

なお、相場や市場に関するお問い合わせは、「リアルトレーディング・ストラテジー」のスレッドへの書き込みをお願いいたします。読者のみなさんで情報を共有したいと思います。

新刊「米国株は3倍になる!」が発売されました。
市場分析や投資判断の本質を理解することができます。ぜひご購読ください。

〔EQUITY MARKET〕
【米国株・欧米債券市場の市況解説・分析】
米国株は5日続伸。海外株高やドル安を受けて投資家心理が改善した。ダウ平均は9日ぶりに25000ドル台 を回復した。前日の引け後に好決算を発表したシスコシステムズや、ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが株式の買い増しを公表したアップルなどに買いが入った。原油価格の下落でマイナス圏に沈んだ場面もあったが、原油価格が持ち直したことでプラス圏に浮上し、米長期金利が高水準にとどまる中でもドルが軟調に推移していることが買い安心感を誘っている。やはりドル安は米国株の上昇の必須条件である。米国株は前週から荒い値動きが続いていたが、インフレ指標の発表を通過したことで、徐々に落ち着きを取り戻しているようにみえる。ただし、決算発表が進む中、買い材料がなくなりつつある。そのため、25000ドルや26000ドルなどの節目では戻り売りが出ることで、上値は抑えられる可能性がある。しかし、下値では押し目買いが入るため、当面はレンジ内での推移が続く可能性がある。この日発表された経済指標はまちまちの内容で、ほとんど材料視されていないようである。シスコシステムズが第2四半期決算で、売上高が約2年ぶりに増加し、ソフトウエア事業に軸足をシフトさせる戦略が結果につながり、第3四半期についても明るい見通しを示したことで4.7%高だった。アップルも3.4%高、アマゾンも2.1%高とハイテク関連株も高かった。さらにダウ銘柄のボーイングが3.4%高、ゴールドマン・サックスが2.0%高だった。一方、VIXは19.46で、5日に付けた50.3の高値を大幅に下回っており、市場に安心感が出始めている。

1月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.4%上昇し、昨年12月の横ばいから加速した。10日までの1週間の新規失業保険申請は、季節調整済みで23万件と前週比7000件増加。市場予想と一致した。4週間平均は22万8500件で、前週比3500件増。失業保険受給者総数は3日までの1週間で194万2000人と、1万5000人増加。市場予想は192万5000人。失業保険受給者比率(1月28日~2月3日)は1.4%で、前週比横ばい。1月の鉱工業生産指数(12年=100)は107.2と、季節調整後で前月比0.1%低下。前月を下回るのは昨年8月の0.4%低下以来、5カ月ぶり。設備稼働率は77.5%と前月から0.2ポイント低下。このうち製造業は76.2%と横ばい。フィラデルフィア連銀発表の2月の第3連邦準備地区の製造業景況指数は総合で25.8と、前月の22.2から上昇。市場予想の21.1を上回った。新規受注指数は24.5(前月は10.1)、雇用指数は25.2(同16.8)。6カ月先の見通し指数は総合で41.2と、前月42.2から低下。2月のNY州製造業景況指数は13.1と1月の17.7から低下。市場予想は17.5。6カ月先の見通しは50.5と、前月(48.6)から上昇。NY連銀は現状について「事業活動は幾分か減速したが、引き続き拡大している」とし、見通しについても「楽観的な見通しが続いている」と指摘した。2月は「業況が改善した」が36.8%と前月(32.4%)から増加。一方、「悪化した」も23.6%(前月14.7%)に増加した。

昨年12月の海外勢の米長期証券投資は343億ドルの買い越し(前月348億ドルの買い越し)だった。12月末の国別の米国債保有残高は中国が7カ月連続で首位を堅持した。長期証券投資のうち、米国勢による海外投資を含めた収支は119億ドルの買い越し。短期証券などを含めると1193億ドルの売り越しだった。国別米国債保有残高(12月末)は、中国が1兆1849億ドルで、前月の1兆1766億ドルから増加。日本は1兆0615億ドルで、前月の1兆0841億ドルから減少した。3位はアイルランドで3265億ドル(前月3243億ドル)、続いてケイマン諸島が2699億ドル(同2674億ドル)、ブラジルが2568億ドル(同2653億ドル)だった。

国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は、「トランプ政権の税制改革により短期的に米国の経済成長は押し上げられる」としながらも、「中期的には赤字や債務などの面でマイナスの影響が出る可能性がある」との見解を示した。そのうえで「特に中期的には2つの点でマイナス面が出てくる可能性がある」と指摘し、「第1に赤字が復活し、その結果として債務が増大する。第2に税制改革によりすでに完全稼動の状態になっている経済がさらに押し上げられるため賃金が上昇すると予想され、インフレが高進する。その結果、FRBは利上げを行う。実際にそうなれば、米国では緩和的な金融政策の終了が近いことになる」とした。

米国債は利回りがおおむね低下。投資家は債券売りを一服させ、インフレに関連した一段のボラティリティに備えるため、ポジション調整を行っているもよう。10年債利回りは2.9058%に低下。早い時間帯には2.944%と約4年ぶりの水準まで上昇する場面があった。30年債利回りは3.1620%と、前日の3.177%から低下した。2年債利回りは2.1885%で、前日の2.172%から上昇した。一時は2.213%と約9年ぶり高水準を付ける場面があった。これを受けて、2-10年債利回りスプレッドは0.7173%に小幅縮小している。3月の利上げ確率は80%以上、6月の確率も6割となっている。3月利上げは確実とみてよいだろう。

ユーロ圏金融・債券市場は、米国とドイツの10年債利回りスプレッドが一時0.216%と、昨年4月以来10カ月ぶりの水準に拡大した。米インフレ指標が予想を上回り、米国債が大きく売られたことが背景にある。欧州国債にも売りが出たが、ドイツの連立政権やイタリアの選挙などへの懸念から、安全資産とされる債券への需要が再燃しており、利回りが低下している。ドイツ10年債利回りは0.763%で小幅上昇。最近付けた2年半ぶり高水準である0.81%を依然として下回っている。ドイツ2年債利回りは一時マイナス0.47%と、16年5月以来の高水準をつける場面があった。30年債利回りも1年強ぶりの水準に上昇する場面があった。一方、17年12月のユー ロ圏貿易収支(季節調整前)は254億ユーロの黒字だった。前年同月は276億ユーロの黒字。輸出は1.0%増、輸入は2.5%増だった。季節調整後では238億ユーロの黒字で、黒字額は前月の220億ユーロから拡大した。輸出と輸入は前月比でそれぞれ1.7%と0.9%増加した。17年通年のユーロ圏の貿易収支は2381億ユーロの黒字で、前年は2652億ユー ロの黒字だった。

【米国株のトレード戦略】
ロング戦略に変更はない。ダウ平均は25000ドルにあった55日線を超えており、基調は上向きに転じた。これで25500ドルを超えると、再び上昇基調が強まるだろう。しかし、そう簡単にはいかないだろう。今日は週末でもあり、戻り売りが出てもおかしくない。ただし、ダウ平均は23500ドルでの下げ止まりがポイントとしてきた見方は、いまのところ正しかったようである。ここが底値になり、反発し始めており、あとは25500ドルを超えるかを確認するだけである。これを超えられると本格的な戻り基調に入るが、そう簡単にはいかないだろう。とはいえ、今回の株価調整が12%程度で終わったとすれば、かなり浅い下げで終わったことになる。98年の調整場面では20%以上調整していることを考えると、今回の下げはかなり浅い。そして、これで98年の調整後の2000年までの反発時と同じように戻せば、ダウ平均は3万ドルを超え、S&P500は4000、ナスダック指数も9000にまで上昇することになる。あと5割の上昇があると考えておけば、いまの水準で押し目を買うことは理にかなっている。

金利は上昇し始めており、長期金利は3%が視野に入っているが、短期金利の上昇はいまだに弱い。これが上がってこないと、市場の景気に対する見方はそれほど強くないということになる。3月の利上げはほぼ織り込み済みであり、これで株価がさらに崩れなければ、利上げは実施される。ただし、過去の金利の動きを見る限り、3%を超えると市場の警戒感は一定程度高まるだろう。とはいえ、短期金利が抑制されていれば、心配はいらない。一番美しいパターンは、イールドスプレッドが縮小し、株価が上昇してピークアウトすることである。それが19年半ばから2020年前半に起きるというのが、これまで繰り返してきたシナリオである。そう考えると、2-10年債利回りスプレッドはまだマイナス圏であり、フラット化には程遠い。まだまだ上値余地はあるとの判断になる。今回の下げで株価に割安感が出ており、S&P500のPERも16倍台にまで低下した。業績の拡大ペースは今後鈍化するだろうが、それでも増益が続く中で株価が上昇しなければ、株価の割安感は維持されることになる。そのようなことはないだろう。今回の調整は結果的に通過点でしかなく、2019年半ばから2020年までの上昇基調の継続見通しは変える必要はないといえる。

今回のように、急激なボラティリティの変化は今後も起き得るだろう。それに備えて、常にポジションを管理し、無理のない範囲で投資・運用することが肝要である。繰り返すように、「予測」はできない。まして、底値はどこかわからない。これがわかれば苦労しない。あくまで推測するだけである。そして、不安であればポジションを縮小し、さらに下げたところで少しずつ買い下がることである。今回のように、ある程度の底値をあらかじめ想定することはできる。今回はかなり精度が高かったといえる。「ダウ平均が23500ドルまで下げても耐えられるようにポジションを管理するだけである」としたが、まさにそこで下値が固まろうとしている。パニックになり、安易に安値を売り込むことほど残念なことはない。株式投資をしていれば、急落はつきものである。それをいかに利用できるかが、将来の収益を左右する。とにかく、市場に残ることが肝要である。そのうえで、不安であればポジションを半分にでも3分の一にでもすべきである。しかし、押し目での買いをしっかりと入れ、将来の反発を待つのである。最終的に米国株は上昇する。それは今週かもしれないし、来週かもしれない。また、来年かもしれない。しかし、5年から10年経てば、必ず高値を更新する。これが米国株の特徴であり、推奨している背景にある魅力でもある。拙著「米国株は3倍になる!」で米国株投資の重要性を説いている背景を再読いただければ、推奨するポートフォリオの意味を理解いただけるだろう。

米10年債利回りは、リーマンショック前の06年には5%だった。09年以降は3.8%以下の水準で推移してきたが、この間はあまりに金利が抑えられてきた。量的緩和の影響だが、これがようやく景気が本物になってきて、本来あるべき金利水準に上げていくとすれば、まずは13年末の水準である3%まで戻すのはむしろ当然である。その後、さらに水準を切り上げていくことになれば、その時点で金利負担が企業業績に与える影響について考えればよい。無論、重要なのは2-10年債利回りスプレッドである。これがまだ縮小していない。それどころか、今はむしろ拡大している。これがフラット化するまでは懸念に及ばない。これまでの不安定になるときがあったが、「イールドカーブだけを見ておけばよい」と言い続けてきたからこそ、ここまでの高値までポジションを持ち続けることができたわけである。この方針は今後も変わらない。今回のような歴史的上昇相場では、とにかく基調が変わるまで、しぶとくついていくべきである。日々の材料を確認しながら、最終的には大局観を失わずに長期トレンドを重視する姿勢を貫くことが肝要である。今回の下げに耐えられないようであれば、それはポジション量が大きすぎるということである。すでに相応の収益になっているはずであり、今回の程度の下げで慌てる必要は全くないはずである。

2月のパフォーマンスは、過去データではあまりよいとは言えない。12カ月の中で、上昇率のランキングはダウ平均が8位、S&P500は9位、ナスダック指数は7位である。平均上昇率はそれぞれ0.3%、0.1%、0.7%と小幅である。ただし、中間選挙の年に限ると、それぞれ1.0%、0.7%、1.0%の上昇に跳ね上がる。これを重視すれば、あまり気にする必要はないともいえる。

今年のトランプ政権の最大のテーマはインフラ投資である。これが期待感を生み、景気拡大期待を拡大させることで株価の上昇が続く。その結果、最初のバブルは19年半ばから20年ごろに来るだろう。そして、株価上昇はさらに2028年から29年まで続くだろう。17年間続く長期の強気相場は、当初の8年あるいは9年間の上昇の最終コーナーに入ってきた。ここからが最も株価が急激に上昇する。その前の調整だと考えればよい。これから2年から2年半の上げ幅が最大となる。特にナスダック指数はハイテクバブル時の上昇と同じ値動きである。日柄まで似ている。調整が終われば大相場になるだろう。ハイテクバブルの最後の2年の上げ方は急激だったが、今回も同じような動きになり、ものすごいバブル相場が到来すると考えられる。「18年は乱高下する場面もあるだろう」としてきたが、いきなりやってきた。しかし、それでひるんではいけない。米国株は、過去から大きく下げた後に必ず直近高値を更新している。いずれ更新する。それがわかっていれば、いつ買っても同じである。

【ダウ平均株価:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ24236ドル~28287ドル(18年末27996ドル)/弱気シナリオ20995ドル~25130ドル(18年末22790ドル)

【ダウ平均株価:2月の想定レンジ】
強気シナリオ24541ドル~25717ドル/弱気シナリオ23473ドル~24733ドル

【S&P500:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ2614~3107(18年末3076)/弱気シナリオ2255~2734(18年末2419)

【S&P500:2月の想定レンジ】
強気シナリオ2649~2781/弱気シナリオ2556~2695

【ナスダック指数:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ6747~8375(18年末8282)/弱気シナリオ5348~7199(18年末5702)

【ナスダック指数:2月の想定レンジ】
強気シナリオ6878~7267/弱気シナリオ6479~7078

【米国債トレード戦略】
2年債ショート、10年債ロングのイールドカーブのフラット化に賭ける戦略を継続する。

【日本株の市況解説・分析】
15日の日経平均は4日ぶりに反発。海外株高もあり、円高というネガティブ材料を打ち消した。銘柄の67%が値上がりし、値下がりは29%だった。それでも騰落レシオは25日平均が74.31%と依然として買いゾーンで低迷し、6日平均は前日の49.26%から80.07%にようやく大きく上昇した程度である。25日線から乖離率も前日の8.5%から6.8%に低下したが、それでもまだ大きい。今回の下げがいかに大きかったかがわかる。この日の日経平均は取引開始直前まで急進した円高懸念をはね返した。しかし、これは売られ過ぎの反動の側面が大きく、円高でも株高になるといった投資家心理になっているとは言えない。ただし、この日は日中もおおむね堅調に推移しており、ようやく乱高下の動きが見られなくなってきている。午後の取引開始直前には株価指数先物にまとまった売りが出たものの、その後は国内機関投資家とみられる買いが入り、日経平均は一時420円高まで買われる場面もあった。これまで東京市場だけが下げるといった、需給の悪化を背景とした売りが出ていたが、ある程度手仕舞い売りも出てきているといえる。また、下げ続けたことで、値ごろ感のある銘柄も増えており、ターゲットとしていた水準に到達した銘柄を買う動きも見られ始めているようである。ただし、やはり円高は重石となる。これが多少でも戻さないと、22000円を超えて、24000円台を回復するのはかなり難しい。少なくとも、円高トレンドが続かないことだけでも確認されないと、投資家は安心して買いづらいだろう。

時事通信社によると、上場企業の17年4~12月期連結決算は、東証1部の上場企業1278社(金融を除く)の売上高は8.8%増、経常利益は18.8%増、純利益は29.2%増だった。前年同期比での円安や資源高、世界的な半導体関連需要の増加などが反映された格好であり、きわめて好調な決算だったと評価されている。10~12月期では、経常利益は14.5%増だったが、純利益は39.1%増と大幅な伸びだった。純利益の伸びが大きさは、米法人税率の引き下げが決まり、将来の収益予測と繰り延べ税金資産と繰り延べ税金負債を見直したことが背景にあるという。その結果、10~12月期に差額計上のプラスになった企業が多い。18年3月期予想は経常利益が15.1%増、純利益が18.9%増となっている。いまは円高が進んでいるが、年度内については為替予約が済んでいる企業が多く、大きな下振れにはならないもよう。

政府は16日に日銀正副総裁人事を国会に提示すると報じられている。政府は既に4月に任期切れを迎える黒田日銀総裁を再任する方針を固めているもようである。政府は16日午前11時をめどに衆参両院に示す方針。黒田総裁の任期は4月8日までで、再選されれば、新たな任期は翌9日から5年間となる。19年10月に消費増税、2020年に東京五輪を控える中、安倍首相も自身の自民党総裁選を秋に控えている。これを乗り切り、東京五輪を何としてでも首相で迎えたいという強い意志があることは明白であり、そのためにもそれまでの景気を腰折れさせるわけには行かない。その意味でも、黒田総裁による緩和策の継続は必須であると判断していることは要因に想像できる。自民党総裁の任期は最大で3年3期であり、安倍首相は今年9月25日で丸6年を迎えることになる。今年の秋の総裁選に勝利すれば、順当にいけば2021年9月までは首相でいることができる。そうなれば、「アベクロ体制」は、両者に体調的な問題がない限り、東京五輪を乗り切れることになる。政策のマンネリ化は不可避だが、それ以外に選択肢がないのも今の日本の政治・金融当局の実態であろう。

【日経平均先物のトレード戦略】
ロング戦略を継続。シカゴ市場は上値が重い。やはり円高を意識しているということであろう。円高が収まらない限り、投資家心理も好転しないということであろう。21500円を回復したが、これを維持できていないところをみると、市場はまだまだ疑心暗鬼である。ポートフォリオ調整はかなり進んだと思われるが、新規の買いが入らないとやはり本物の反発にはつながらない。144日線が21500円にある。これを明確に超えると、22500円までの戻りにつながるのだが、まだまだ力不足である。テクニカル指標は底値を付けた可能性を示唆しているが、日本株はこのような下げになると、なかなか戻らない傾向がある。時間をかけて、投資家心理が改善するのを待つしかない。さらに、円高不安で買えないという固定観念も払拭すべきであろう。実際に円高は企業業績に影響を与えるだろうが、輸出企業は円高耐性がついている。過度な心配をしていると、上昇に転じたときについていけないだろう。そのような前提で、最大20500円まで下げる前提で、250円単位をめどに徐々に買い下がる戦略を講じることである。この戦略を実行していた場合、すでに21500円、21250円、21000円まで買えていることになる。それ以下も20750円、20500円というように買い下がれるように準備しておきたい。ただし、買えるのはここまでである。これ以下にまで下げる自体であれば、おそらく金融危機か何か大きな問題が発生しているはずである。そうなれば、いったんポジションを解消するしかない。

とにかく、少なくとも18年3月期の業績を前提にすれば、PER13倍割れは説明のしようがないほど割安である。これで業績が伸びなくても、割安ということになる。無論、すぐに23000円、さらに24000円にはならないだろう。むしろ、戻り売り圧力は残り続けるだろう。しかし、安いところを拾って戻すのを待つのが長期的なポーフォリオ運用の基本である。今回のような展開になると、日本株は戻りがどうしても鈍くなりやすいが、それを承知で対処したいと考える。海外投資家はまだ買ってこないだろう。そうなれば、個人投資家の高値掴みが上値を抑えることになる。そうなれば、しばらくは低迷することを覚悟しながら、この割安感を利用して買っておきたいところである。

2月の弱気シナリオのレンジ下限が21900円水準である。この水準をも下回るような状況なのか、冷静に考えなければならない。これまでの22年間の下落相場が終わり、次の22年間の長期上昇トレンドに転換しているのである。最低でもこの水準に戻し、強気シナリオのレンジ下限である22350円水準に戻さないといけないだろう。25日移動平均線の7.5%下方乖離が21750円水準、10%下方乖離で21150円、12.5%下方乖離で20500円水準である。その意味では、すでに十分に下げたと考えられる。これまで繰り返してきたように、「押し目を買うための現金」を使うときである。

日経平均はこれまでの上昇で23000円を明確に超えたことで、長期の半値戻しが完成した。これで長期下落トレンドの「22年の呪縛」が解かれ、いよいよ本格的な上昇基調に入った。あとは業績の裏付けを確認し、それに合わせて株価が上昇するかを確認するだけである。とにかく長期的に見ていくことである。2017年は歴史的大相場への転換を確認した年だった。つまり、「22年サイクルの上昇トレンド」に入ったということである。1968年から資産バブルの1989年までが「上げの22年」、1990年から2011年が「下げの22年」である。そして、いまは2012年に底打ちして上げ始めており「上げの22年」に入ったのである。「22年の呪縛」から解き放たれ、いよいよ本物の強気相場に入っていくことになる。次の高値は2033年になるのだろうか。いずれにしても、2020年の東京五輪をはるかに超えて、さらに米国株の高値ターゲットの2028年から2029年も超えていくだろう。このような歴的な転換点を迎えた相場展開では、とにかく早く参加したもの勝ちである。

【日経平均株価:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ22089円~27115円(18年末26839円)/弱気シナリオ18745円~23688円(18年末19392円)

【日経平均株価:2月の想定レンジ】
強気シナリオ22367円~23929円/弱気シナリオ21930円~23586円

【TOPIX:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1779~2168(18年末2150)/弱気シナリオ1523~1883(18年末1578)

【TOPIX:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1806~1915/弱気シナリオ1736~1868

〔CURRENCY MARKET〕
ドル円は下落。米国の景気過熱への警戒感などを背景に円買い・ドル売りが進行し、106円台前半に下げている。一時106.11円まで下げており、16年11月以来の安値となる106.03円に迫る場面があるなど、円高基調が鮮明である。1月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.4%上昇し、昨年12月の横ばいからペースが加速した。物価上昇圧力が増している兆候があらためて示されたが、ドルは反応薄だった。前日に発表された1月の米消費者物価指数(CPI)も、食品とエネルギーを除くコアCPIが前月比0.3%上昇し、1年ぶりの大幅な伸びとなっていたが、金利は上昇してもドル買いにはつながらない展開が続いている。トランプ政権による法人税減税や歳出増大で景気過熱への警戒感がくすぶる中、市場ではドルを売って円を買う動きが加速している。財政と貿易の「双子の赤字」が膨らむとの観測もドル売り地合いにつながっている。一方、日銀が次期副総裁に積極的な金融緩和を唱える「リフレ派」で早稲田大教授の若田部氏を充てる案を検討中との一部報道を受けて、円が売られる場面もあった。しかし、米国の材料が上回っている。また、麻生財務相が為替介入に消極的な発言をしたことも、円買い・ドル売りにつながった可能性が指摘されている。ドル安基調を受けて、ユーロドルは1.25ドル台に上昇している。米10年債利回りが4年ぶり高水準をつけたものの、ドルに対する地合いは軟調である。米金利上昇でドルが買われるとみていた市場筋の大方の見方は外れていることになる。ドル指数は続落し、一時88.546と、3週間ぶりの低水準をつけている。やはり、米財政赤字拡大見通しへの懸念がドルの圧迫要因になっているのだろう。繰り返すように、米財政悪化はドル安要因である。「米長期金利が上昇するからドル高だ」との見方は、過去のデータから見ても明らかに誤りである。過去データを精査すべきであろう。

一方、南アフリカではズマ大統領が14日に国民向けに演説を行い、辞任を表明。15日にラマポーザ副大統領が新大統領に選出された。S&Pグローバル・レーティングは、「南アフリカの大統領交代は同国の格付けに直ちに影響は及ぼさない」としている。S&Pは、南アフリカが直面する構造的な課題を踏まえると、ラマポーザ氏が経済成長の改善と公的財政の安定化に向けた措置を打ち出すには時間がかかるとの見方を示した。S&Pの南アフリカに対する外貨建て格付けは「BB」で、格付け見通しは安定的となっている。南アフリカの大統領交代について、ムーディーズ・インベスターズ・サービスは展開を「注視している」としている。

【通貨トレード戦略】
ドル円は見送り。しかし、さすがに下げすぎのゾーンに入ってきたといえるだろう。短期的には戻してもおかしくない。しかし、それはあくまでテクニカル的に売られすぎであることが理由であり、一時的なものである。根本的には米国の財政悪化とドル安政策がドルの下落につながっており、これが本質的な材料である以上、そう簡単にドルが戻すことは考えにくい。そうであれば、結局は戻り売りとなる。いずれにしても、弱気シナリオの動きの中であり、今後も112円台を超えるまでは、戻り売りが有利である。その意味では、戻りを待つことになる。下値での売込みと逆張りでの買いは避けたい。繰り返すように、米国の通貨政策はドル安である。この大前提を間違うと、すべての投資戦略が間違ってしまう。「為替は、表面上は金利で動き、大局的には政治で動く」というセオリーを無視してはいけない。当面の戻りは108.80円である。ここまで戻すと戻り売りである。2月の弱気シナリオのレンジ下限は108.23円であり、これをも下回ったことは、いまのドル円買いかに弱いかを示している。ちなみに、日米実質金利差からみたドル円の理論値の推計は、1月末で112.80円、5-30年債利回りスプレッドから見た理論値では112円台半ばである。いまのドル円は、理論値から見ればかなり低いことは間違いない。とはいえ、ドル安政策がそれを上回る以上、戻りは鈍くならざるを得ない。

ユーロ円はロングを手仕舞い。ここはいったん撤退して、次の動きを見極めることする。133円を割り込んでおり、戻りが確実になるまで見送りが賢明と判断する。2月の強気シナリオのレンジ下限を割り込んでいる。ただし、長期ポイントは127.65円であり、ここまでの押しは買いでよいが、もう少し下げないと押し目買いが難しい。

ユーロドルはロングを利益確定する。1.25ドル台を付けるほどの戻りを試しているが、買われすぎ感も強い。高値を超えられないと、いったん売られるだろう。その意味では、手仕舞い売りが賢明と考える。中期ポイントは1.2085ドル、長期ポイントは1.1620ドルであり、ここまでの押しは常に買いと考えてよい。

ポンド円は見送り。売られすぎであり、戻す可能性もあるが、まずはその動きを確認したい。いまは強気シナリオのレンジ下限を下回っている。これ以上の下げはトレンドの崩れを意味することになる。そうなれば、ショートを検討することになる。

ポンドドルはロングを維持。もう少し上昇余地がありそうである。とはいえ、深追いはしないつもりである。

豪ドル円はロングを継続。かなり厳しい状況であり、一段安では手仕舞いせざるを得ない。上昇には85円超えが不可欠である。強気シナリオのレンジ下限を割り込んでおり、これを回復できなければ撤退である。

豪ドル/米ドルはロングを継続。ただし、買われすぎになっていることや、0.7960ドルを超えられなかったことから、目先は売りが優勢となる可能性がある。利益確定売りのタイミングをみておきたい。

南アランド/円はロングを継続。南アのズマ大統領の辞任が買い材料となっており、円高を打ち消している。9.11円を回復しており、上昇余地を見ておきたい。8.85円を維持しているうちは、押し目買いが有利である。

【ドル円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ110.55円~126.40円(18年末124.25円)/弱気シナリオ100.60円~114.90円(18年末103.00円)

【ドル円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ112.80円~118.00円/弱気シナリオ108.23円~114.15円

【ユーロ円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ132.05円~147.00円(18年末145.90円)/弱気シナリオ119.45円~136.80円(18年末121.55円)

【ユーロ円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ132.84円~138.65円/弱気シナリオ128.51円~133.89円

【ユーロドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1.1750ドル~1.3125ドル(18年末1.2970ドル)/弱気シナリオ1.1595ドル~1.2175ドル(18年末1.1210ドル)

【ユーロドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1.1820ドル~1.2185ドル/弱気シナリオ1.1522ドル~1.1968ドル

【ポンド円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ148.85円~166.75円(18年末165.15円)/弱気シナリオ132.40円~154.60円(18年末134.00円)

【ポンド円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ149.76円~157.44円/弱気シナリオ144.20円~151.90円

【ポンドドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1.3225ドル~1.4710ドル(18年末1.4525ドル)/弱気シナリオ1.2390ドル~1.3665ドル(18年末1.2595ドル)

【ポンドドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1.3349ドル~1.3785ドル/弱気シナリオ1.3006ドル~1.3475ドル

【豪ドル円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ86.20円~98.30円(18年末97.15円)/弱気シナリオ77.40円~89.90円(18年末81.05円)

【豪ドル円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ86.64円~92.01円/弱気シナリオ84.61円~89.31円

【豪ドル/米ドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ0.7665ドル~0.8765ドル(18年末0.8650ドル)/弱気シナリオ0.7060ドル~0.7930ドル(18+年末0.7200ドル)

【豪ドル/米ドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ0.7769ドル~0.8065ドル/弱気シナリオ0.7544ドル~0.7879ドル

〔COMMODITY MARKET〕
【貴金属市場の市況解説・分析】
金相場は4日続伸。ドル安が材料視されている。米国の債務や減税を材料視しているともいえる。ただし、短期的には上がりすぎの面もあり、目先は上値が重くなる可能性もあるだろう。一方、米国のインフレ懸念は物価上昇に対する安全な資金逃避先となる金相場を支援することになる。金利上昇よりもインフレ率の上昇ペースが早ければ、実質金利が低下することで金相場の上昇を促すことになる。一方で、FRBがインフレ懸念を抑制するために政策金利の引き上げペースを速めると、利子の付かない金の魅力は減退することになる。インフレ率は今後徐々に上昇すると考えるが、あとは金利の上がり方次第ということになる。一方、欧州自動車工業会(ACEA)が発表した1月のEU域内の新車(乗用車)販売台数は前年同月比7.1%増の125万3877台となり、2カ月ぶりに増加した。販売店の営業日数が多かったことも押し上げ要因だった。スペインが20.3%増、ドイツが11.6%増と好調だったが、英国は6.3%減と販売不振が続いた。

【貴金属のトレード戦略】
金、銀、プラチナ、パラジウムはロングを継続。基本方針は変わらない。反発が大きすぎるため、目先は重くなるだろう。とはいえ、繰り返すように、金の位置づけは全く変わらない。株安に備える上でも金は常に保有しておきたい。繰り返すように、すべての資金を株式につぎ込んでいると、株価の下落には耐えられない。新刊「米国株は3倍になる!」でも紹介しているようなポートフォリオを組んでいれば、今回の下げでも全く慌てる必要がない。金を保有することが、いかに心理的な安心感をもたらすか、である。利子はつかないが、それを大前提として保有する。これが肝要である。「米国株30%、米国長期債55%、金15%」のポートフォリオは、リーマンショック級の下げが来ても、直近の資産価値のピークから減少は最大で2割減で済む。実際には、米国株を4割から5割程度に少し増やして、もう少しリスクを取ってもよいだろう。その分は米国長期債を減らせばよい。イメージとしては、米国株4割から最大5割、米国長期債をその分減らすイメージである。リーマンショックでは、株式だけに投資した場合には、資産が半減しているのだから、このポートフォリオは長期的に資産を守りつつも増やすうえでは「鉄壁」かつ「完璧」に近いといえる。金に話を戻すと、基本はドル安傾向であり、さらに原油高などコモディティ相場の堅調さを確認することになろう。毎度のことで繰り返し恐縮だが、金の位置づけはトレーディングの対象ではない。あくまでリスク資産である株式のヘッジである。金については常に保有するというスタンスが肝要である。資産保全としての金の位置づけを重視すべきである。株価が上昇しても、そちらに資金をシフトしようなどと考えずに、株式のヘッジとして金を手放さないことが肝要である。これができないと、長期的な資産形成はできない。金は資産として持つことが肝要である。利子はつかないが、資産保全には金が一番である。米国の減税は経済に非常に恩恵をもたらし、株価の上昇が期待されている。一方で財政悪化によりドルが売られることになる。さらに現在のインフレ率であれば、FRBが目論む年3回の利上げも困難になる可能性もある。秋には米中間選挙も控えている。したがって、市場金利が急騰しない限り、金相場の堅調さは続くとみている。インドや中国などは下押しの場面で買ってくるだろう。今年はまだまだ上昇余地がある。最終的には1500ドル台にまで上げても全く不思議ではない。2019年までに大相場には発展するだろう。スイスのプライベートバンクは、顧客である富裕層に最低でも資産の5%相当の金を保有することを勧めている。彼らが長年生き残っている所以である。ただし、保有比率は10%ではなく、むしろ15%程度にすべきであると考えている。常に金を保有して危機に備えておくのが、金に対する基本的な考え方である。保有コストを下げるためには上値を買わずに、下げたところを買い、じっくりと上昇を待ちたいところである。

【ドル建て金価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1270ドル~1517ドル(18年末1475ドル)/弱気シナリオ1187ドル~1338ドル(18年末1210ドル)

【ドル建て金価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1298ドル~1387ドル/弱気シナリオ1260ドル~1330ドル

【円建て金価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ4564円~5356円(18年末5232円)/弱気シナリオ4051円~4877円(18年末4192円)

【円建て金価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ4615円~4977円/弱気シナリオ4566円~4816円

【ドル建てプラチナ価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ900ドル~1134ドル(18年末1092ドル)/弱気シナリオ768ドル~1011ドル(18年末804ドル)

【ドル建てプラチナ価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ932ドル~1025ドル/弱気シナリオ926ドル~1011ドル

【ドル建てパラジウム価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1032ドル~1365ドル(18年末1331ドル)/弱気シナリオ854ドル~1148ドル(18年末884ドル)

【ドル建てパラジウム価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1061ドル~1165ドル/弱気シナリオ1042ドル~1147ドル

【非鉄市場の市況解説・分析】
非鉄相場はまちまち。LME在庫はアルミとニッケルが増加したが、その他は減少した。アルミは反落。節目の2200ドルを超えられなかった。これを超えるか、あるいは2150ドルを割り込むかで次の方向性が決まる。銅は続伸。とはいえ、7200ドルで打たれると、再び調整するだろう。ニッケルはさらに急伸し、一時14000ドル台を維持している。きわめて強い動きにある亜鉛も続伸で、高値を更新した。鉛も続伸。2600ドルを超えてきた。非鉄相場は全般的に強い。米国株の戻りも支援材料であろう。中国市場は旧正月のため15日から休場となり、22日から市場に戻ってくる。中国勢が戻ってきたときに上昇していれば、彼らも慌てて買ってくる可能性があるだろう。

【非鉄のトレード戦略】
アルミ、銅、ニッケル・亜鉛、鉛はロングを継続。基本的な考え方は変わらない。ニッケルと亜鉛の強さが目立つ。普通の投資家はここまで見ていないだろうから、これらに投資していれば、相対的にリターンを増やすことができていることになる。やはり、幅広く見ていくことが肝要である。株式投資一辺倒では駄目である。マスコミの扱いは株式一辺倒すぎる。重要なことは、コモディティ市場が市場全体に与えている影響を正しく理解することである。非鉄相場の上昇はインフレ圧力につながる。繰り返すように、需給面を考慮すればまだ上値はあるだろう。今後はトランプ政権のインフラ投資が材料視される場面も出てくるだろう。世界経済の拡大基調は19年半ばから20年ごろまで続くとの見方は変わらない。株価が先にピークアウトし、コモディティがその半年から1年後にピークアウトすることを考えれば、非鉄相場のピークアウトはまだ先であろう。繰り返しだが、非鉄相場の上昇の決定的な要因は需給ひっ迫である。これが上昇基調の継続につながり、20年ごろまで続くだろう。自動車のEV化の動きに伴う需要増が今後もテーマになる。中国が新エネルギー車(NEV)の購入免税を20年末まで延長すると発表するなど、今後は世界的にEV化が加速する。これは非鉄金属市場にとって、非常に大きなテーマであり、恩恵がある。アルミや銅は、EV化で車一台当たりの使用量が今よりも増加する。自動車販売台数が拡大する限り、需要は増えることになる。価格が上昇すれば、スクラップの供給が増えるが、今の段階でそれを気にする必要はないだろう。中国での過剰生産・過剰供給の抑制は確実に需給バランスの改善に効いている。コモディティは2020年を目指して再び強い動きになる。特に非鉄は需給サイクルがみえており、2020年までの供給不足が確実視されている。新規開発が遅れ、供給増がない中で需要が増える。価格が上昇する典型的なパターンである。今回の上昇は相当の大幅なものになるだろう。すでに保有済みのコストの安いロングを維持しながら、押し目を買ってポジションを徐々に増やしていきたい。下げたときにしっかりと買い、保有コストを下げながら保有し続けることが肝要である。非鉄銘柄は長期的には2020年までの有望銘柄である。

*LME=LONDON METAL EXCHANGE(ロンドン金属取引所)
*取引所の指定倉庫の在庫はロケーションごとに毎日発表されている。

【アルミ価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ2205ドル~2657ドル(18年末2619ドル)/弱気シナリオ1928ドル~2320ドル(18年末1973ドル)

【アルミ価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ2239ドル~2402ドル/弱気シナリオ2171ドル~2316ドル

【銅価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ6915ドル~9261ドル(18年末9059ドル)/弱気シナリオ6024ドル~7394ドル(18年末6150ドル)

【銅価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ7069ドル~7666ドル/弱気シナリオ6899ドル~7352ドル

【エネルギー市場の市況解説・分析】
原油はまちまち。ドル安は下支え要因だが、ブレント原油は横ばい、WTI原油は続伸した。これにより、ブレント原油のWTI原油に対するプレミアムは6カ月ぶりの低水準に縮小した。このスプレッドが縮小すると、米国からの原油輸出が低下する可能性があるため、注意が必要だろう。一方、減産合意の早期解消より需給引き締まりを望むとしたサウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相の発言は上昇につながった。ファリハ氏は「OPECにとっては、協調減産をあまり早く終わらせるより、石油市場をやや供給不足の状態にした方が良い」との考えを示している。さらに「早くに減産を切り上げてしまい、信頼性の低い情報に反応していたことが後から判明するよりは、現状を維持し、原油在庫が業界の希望通りの水準に落ち着くのを見届ける方がよい」としている。OPECはロシアなど非加盟国との協調減産を18年末まで実施することで合意している。一方でロシアは18年下半期に段階的に出口に向かう可能性を示唆している。そのため、ファリハ氏は市場に衝撃を与えないよう、減産は18年末まで実施することや、その後も終了は段階的にするよう主張している。ファリハ氏は「OPECと同盟国は今後数カ月内に、原油在庫の5年平均の算出方法を含めた目標値の調整について検討する必要がある」と、「4月と6月に話し合うが、減産は18年いっぱい継続することになると思う。減産は市場の均衡に必要だ」としている。サウジのエネルギー省は、3月の原油輸出を引き続き日量700万バレル未満に抑える方針を示している。

【エネルギーのトレード戦略】
WTI原油・ブレント原油はロングを継続。基本方針は全く変わらない。WTI原油はテクニカルポイントの6060ドルを超え、再び上昇に向かい始めた。上昇余地もあり、まずは63ドル超えを目指すことになるだろう。60ドル以下では、米シェールオイル企業が生産を継続できないのだから、それ以下は続かないのである。米国内の石油掘削リグ稼働数は急増しているが、自らの首を絞めるのか、シェールオイル企業の対応に注目したい。彼らは民間企業であり、収益が確保できなれば、減産するか倒産するだけである。無謀な増産は事態の悪化を招くだけであり、これはまさに過去のOPEC加盟国が行ってきた「チーティング(抜け駆け増産)」と同じである。賢明な対応が求められるだろう。IEAは米シェールオイルに強気、相場に弱気な見方を示している。しかし、IEAの見方が当たったためしがない。あまり重視する必要はないと考えている。60ドルまでの下落は許容範囲だが、それ以下は安すぎる。米シェールオイル企業の生産コストは下がっているのだろうが、それでも調査によると、60ドル以下では厳しいとの回答が出ている。まして、いまの水準では産油国はやっていけない。つまり、60ドル以下では米シェール企業も含めてどの生産者も生産を長期的に継続するのは困難である。米シェール企業が先を見ないで、目先の収益に走って増産すれば、それは自滅・破たんにつながるだろう。適正レベルは65ドルから75ドルであり、年内に80ドル近辺にまで上昇する場面を想定している。その時が来るまで、じっくりと待つのみである。世界景気の拡大による石油需要の増加とOPEC減産で需給バランスの改善は着実に進んでいる。いまの調整場面をこなせば、再び上昇に向かうことになる。また、WTI原油先物の22年までの先物価格は生産コストと言われる55ドル以下で推移しており、むしろ50ドルに近い水準で低迷している。これでは売却価格がコストを下回ることになり、採算が合わない。その結果、先物売りが抑制される一方で生産の伸びも鈍化せざるを得ないのである。結果的に需給バランスの改善が進み、WTI原油はいずれ75ドルまで上げていくだろう。現在の原油相場の水準では、主要産油国は継続的な国家財政の運営ができない。結局のところ、現在のような安値の状況は長続きしないことになる。むしりより高い水準が必要であり、その水準を求めて相場は徐々に値を戻していくだろう。

【WTI原油価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ56.15ドル~79.19ドル(18年末75.78ドル)/弱気シナリオ39.96ドル~63.92ドル(18年末42.89ドル)

【WTI原油価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ57.21ドル~65.32ドル/弱気シナリオ53.99ドル~61.58ドル

◇グローバルマクロ戦略について

本メルマガでご紹介する投資戦略は、ヘッジファンド業界では「グローバルマクロ戦略」のカテゴリーに属します。
これは、世界のヘッジファンドのもっとも得意とする手法で、いわゆるヘッジファンド運用の「王道」です。
この戦略では、あらゆる市場に目を配り、投資機会を探しながら収益の獲得を狙います。
市場価格の上昇・下落に関係なく、価格の変動が見込まれれば、それにベットする(賭ける)戦略です。
ボラティリティが高いほど収益が見込まれますので、投資機会があれば果敢に攻めます。

世界情勢が不透明な中、為替や株式、金利、コモディティなど主要市場の価格変動は一段と大きくなっています。
そのため、それぞれの市場の予測がきわめて困難になっています。

このような市場環境では、マクロ的な見地からより幅広い市場で運用を行う「グローバルマクロ戦略」が有利です。
もちろん、個々の市場でも十分に戦えるように、具体的な取引タイミングも示していく所存です。

「ヘッジファンド戦略の王道」である「グローバルマクロ戦略」で、共に市場で戦いましょう。

◆お知らせ
日経225オプションのトレード戦略に関するメルマガを配信しております。
「江守哲の225オプション リアルトレーディング」です。
 ご興味のある方は、ぜひご購読ください。
http://fx-on.com/email/detail/?id=8592


*セミナー予定

2月17日(土)岡藤商事さまセミナー(大阪)
http://clickfes.jp/2017/spinoff_vol1/

2月21日(水)岡藤商事さまセミナー(東京)
www.nihon-fs.co.jp/seminar/seminars/20180221_tokyo

2月23日(金)マネックス証券さまFXセミナー(WEB)

2月24日(土)カネツFX証券さまセミナー(大阪)
http://www.kanetsufx.co.jp/event/sp/180224.htm

3月3日(土)豊商事さまセミナー(東京)
www.yutaka24.jp/?url=/seminars

3月9日(金)マネックス証券さま・米雇用統計セミナー(WEB)
https://info.monex.co.jp/news/2017/20170502_01.html

3月10日(土)投資戦略フェアEXPO2018(東京)
http://www.tradersshop.com/topics/expo2018/speaker.html

3月24日(土)豊商事さまセミナー(千葉)
www.yutaka24.jp/?url=/seminars

4月14日(土)豊商事さまセミナー(大宮)

5月12日(土)豊商事さまセミナー(福岡)

5月19日(土)豊商事さまセミナー(岐阜)

5月26日(土)豊商事さまセミナー(神戸)

6月16日(土)豊商事さまセミナー(大阪)

7月7日(土)豊商事さまセミナー(広島)

(上記以外にも、個別セミナーも実施しております。ご興味がある方はお問い合わせください。)


*テレビ出演予定

2月15日(木)13:30~13:45ストックボイスTV「東京マーケットワイド」(東京MXTV)
http://www.stockvoice.jp/

2月22日(木)13:30~13:45ストックボイスTV「東京マーケットワイド」(東京MXTV)
http://www.stockvoice.jp/

*ラジオ出演予定

2月23日(金)16:00~16:20 ラジオNIKKEI「GO!GO! ジャングル・マーケット」(ゴゴジャンさま提供)


*定期寄稿スケジュール

「東洋経済オンライン」(不定期)
http://toyokeizai.net/

「マネックスメール」(第1・第3・第5金曜日)
http://lounge.monex.co.jp/pro/special1/

「マネックス証券 マネックスゴールドレポート」(毎週月曜日)
サンプル3
【2月15日のトレード戦略】株価底打ちの可能性を探る
配信日:2018年02月15日 08時18分
おはようございます。
本日もよろしくお願いいたします。

新刊「米国株は3倍になる!」が発売されました。
市場分析や投資判断の本質を理解することができます。ぜひご購読ください。

今日はストックボイスTV「東京マーケットワイド」(東京MXTV)に出演します。
時間は13:30~13:45です。WEBでも視聴できます。

見逃した方は、のちほどYoutubeでもご覧いただけます。
私の名前を検索いただくと、過去の放送も視聴できますので、ぜひご覧ください。

〔EQUITY MARKET〕
【米国株・欧米債券市場の市況解説・分析】
米国株は4日続伸。強いインフレ指標を嫌気して売りが出る場面もあったが、押し目買いが入っている。1月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.5%上昇、コアが0.3%上昇となり、市場予想を上回った。強いインフレ指標を手掛かりに米長期金利が上昇する中、売り優勢で取引を開始し、ダウ平均は一時150ドル安となった。ただし、売り一巡後は金融株やハイテク株に押し目買いが入り、プラス圏に浮上した。年初の水準を取り戻すとさらに買いが加速し、終盤にかけて上げ幅を拡大した。1月の米小売売上高がプラス予想に反して前月比0.3%減の弱い内容となったが、これがインフレや景気過熱への警戒感を緩和させたことも株価の下値を支えたとの指摘もある。市場の関心が高かったCPIの発表を通過したことで、投資家の不安心理の指標であるVIXは19.26と、前日比5.71ポイント低下した。重要な節目の20を下回るなど大幅に低下したことで、市場に安心感が広がったといえる。株価の反転・上昇にはボラティリティの鎮静化が不可欠であり、VIXが20を下回ったとはいえ。まだ高い水準であることに変わりない。これがさらに低下することが、株価上昇の最低条件となる。

1月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.5%上昇した。変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数は0.3%の上昇だった。前年同月比では全体が2.1%上昇、コアは1.8%上昇した。1月の小売売上高は4920億0300万ドルと、前月比0.3%減少。17年12月は当初発表の0.4%増加から横ばいに改定された。

米国債は利回りが上昇。1月の米CPIが堅調だったことが背景。10年債利回りは2.905%と、前日の2.84%から上昇。一時4年ぶりの高水準を付ける場面があった。1月の小売売上高は軟調だったが、CPI統計を受けてFRBが3月の会合で利上げを決定するとの観測が一段と高まっている。市場における3月の利上げの確率は80%を超えており、6月の利上げの確率も60%となっている。市場は金利動向に敏感になっており、金利の早い上昇は株式市場にも悪影響を与えるだけに、市場の関心はこれまで以上に高い状況が続くだろう。30年債利回りは3.163%と、前日の3.128%から上昇。2年債利回りは一時2.172%と、2週間ぶりの水準に上昇。その後は2.167%となっている。イールドスプレッドは0.736%で引き続き低水準にある。

ユーロ圏金融・債券市場は、利回りが総じて上昇。ドイツ10年債利回りは0.756%となり、15年9月以来の高水準を付けた。米CPI統計の影響を受けたもよう。その他のユーロ圏国債の利回りもおおむね上昇した。ECBがユーロ圏の長期インフレ期待の指標として注目している、5年後から5年間の期待インフレ率を反映するユーロ圏のブレーク・イーブン・インフレ率(フォワードBEI)は1.76%を超え、1週間ぶりの高水準を付けている。一方、ギリシャでは5年債利回りが3.879%と、昨年12月以来の水準に上昇している。同国10年債利回りは4.49%と、2カ月ぶり高水準をつけた。

【米国株のトレード戦略】
ロング戦略に変更はない。徐々に落ち着きを取り戻しつつあるといえる。ダウ平均は繰り返し23500ドルでの下げ止まりがポイントとしてきたが、結果的にここが底値になり、反発し始めている。これで24900ドルを超えると、反発基調への転換の可能性が一気に高まるだろう。しかし、そう簡単にはいかないかもしれない。今回の下げが一定の大きさだっただけに、株価の回復にはある程度の時間を要すると考えておけば、不安に思うこともないだろう。金利は上昇し始めており、長期金利は3%が視野に入ってきた。しかし、短期金利の上昇が弱く、これが株式市場にとっては安心感につながっている。3月の利上げはほぼ織り込み済みであり、これで株価がさらに崩れなければ、利上げは実施されるだろう。過去の金利の動きを見る限り、3%を超えると市場の警戒感は一定程度高まるだろう。しかし、むしろ重要なのは3.5%であろう。これを超えると、さすがに市場はかなり警戒するだろう。そのあたりが株価のピークになる可能性はある。もっとも、繰り返すように、金利と株価の関係では、やはり短期金利の上昇によるイールドスプレッドのフラット化がポイントである。2-10年債利回りスプレッドがマイナスからプラスになり、そこからさらにマイナスに転じるところが株価のピークである。そこまで我慢してポジションを保有できるかが、きわめて重要なポイントになる。この考えは全く変わらない。

今回の下げで株価に割安感が出ている。今回の下げを超える下落は今の企業業績面からみれば明らかに行き過ぎとなる。また、2000年までの上昇となったハイテクバブル崩壊までの上昇過程における調整に比べれば、今回の調整はかなり小さい。また、S&P500のPERも16倍台にまで低下した。18倍台から急激に下げており、割安感が出ている。これ以上下げる理由はなくなっているといえる。過去の統計では、18倍超えとなれば、バブルと呼んでもよさそうだが、企業業績の拡大を考慮すれば、まだまだ上昇余地がある。一方、2000年のハイテクバブル時の株高で起きた調整は、1998年7月の高値から9月までにダウ平均が20%安、S&P500が22%安、ナスダック指数が33%安だった。この大幅調整をこなした後に歴史的上昇を見せ、2000年3月に当時の歴史的高値を付けた。それに比べれば、今回の下げはあまりに小さい。ポジション調整が完了すれば、徐々に値を戻していくだろう。そうなれば、今回の調整は結果的に通過点でしかなく、その結果、2019年半ばから2020年までの上昇基調は継続していた結論になるだろう。

今回のように、急激なボラティリティの変化は今後も起き得るだろう。それに備えて、常にポジションを管理し、無理のない範囲で投資・運用することが肝要である。繰り返すように、「予測」はできない。まして、底値はどこかわからない。これがわかれば苦労しない。あくまで推測するだけである。そして、不安であればポジションを縮小し、さらに下げたところで少しずつ買い下がることである。今回のように、ある程度の底値をあらかじめ想定することはできる。今回はかなり精度が高かったといえる。「ダウ平均が23500ドルまで下げても耐えられるようにポジションを管理するだけである」としたが、まさにそこで下値が固まろうとしている。パニックになり、安易に安値を売り込むことほど残念なことはない。株式投資をしていれば、急落はつきものである。それをいかに利用できるかが、将来の収益を左右する。とにかく、市場に残ることが肝要である。そのうえで、不安であればポジションを半分にでも3分の一にでもすべきである。しかし、押し目での買いをしっかりと入れ、将来の反発を待つのである。最終的に米国株は上昇する。それは今週かもしれないし、来週かもしれない。また、来年かもしれない。しかし、5年から10年経てば、必ず高値を更新する。これが米国株の特徴であり、推奨している背景にある魅力でもある。拙著「米国株は3倍になる!」で米国株投資の重要性を説いている背景を再読いただければ、推奨するポートフォリオの意味を理解いただけるだろう。

米10年債利回りは、リーマンショック前の06年には5%だった。09年以降は3.8%以下の水準で推移してきたが、この間はあまりに金利が抑えられてきた。量的緩和の影響だが、これがようやく景気が本物になってきて、本来あるべき金利水準に上げていくとすれば、まずは13年末の水準である3%まで戻すのはむしろ当然である。その後、さらに水準を切り上げていくことになれば、その時点で金利負担が企業業績に与える影響について考えればよい。無論、重要なのは2-10年債利回りスプレッドである。これがまだ縮小していない。それどころか、今はむしろ拡大している。これがフラット化するまでは懸念に及ばない。これまでの不安定になるときがあったが、「イールドカーブだけを見ておけばよい」と言い続けてきたからこそ、ここまでの高値までポジションを持ち続けることができたわけである。この方針は今後も変わらない。今回のような歴史的上昇相場では、とにかく基調が変わるまで、しぶとくついていくべきである。日々の材料を確認しながら、最終的には大局観を失わずに長期トレンドを重視する姿勢を貫くことが肝要である。今回の下げに耐えられないようであれば、それはポジション量が大きすぎるということである。すでに相応の収益になっているはずであり、今回の程度の下げで慌てる必要は全くないはずである。

2月のパフォーマンスは、過去データではあまりよいとは言えない。12カ月の中で、上昇率のランキングはダウ平均が8位、S&P500は9位、ナスダック指数は7位である。平均上昇率はそれぞれ0.3%、0.1%、0.7%と小幅である。ただし、中間選挙の年に限ると、それぞれ1.0%、0.7%、1.0%の上昇に跳ね上がる。これを重視すれば、あまり気にする必要はないともいえる。

今年のトランプ政権の最大のテーマはインフラ投資である。これが期待感を生み、景気拡大期待を拡大させることで株価の上昇が続く。その結果、最初のバブルは19年半ばから20年ごろに来るだろう。そして、株価上昇はさらに2028年から29年まで続くだろう。17年間続く長期の強気相場は、当初の8年あるいは9年間の上昇の最終コーナーに入ってきた。ここからが最も株価が急激に上昇する。その前の調整だと考えればよい。これから2年から2年半の上げ幅が最大となる。特にナスダック指数はハイテクバブル時の上昇と同じ値動きである。日柄まで似ている。調整が終われば大相場になるだろう。ハイテクバブルの最後の2年の上げ方は急激だったが、今回も同じような動きになり、ものすごいバブル相場が到来すると考えられる。「18年は乱高下する場面もあるだろう」としてきたが、いきなりやってきた。しかし、それでひるんではいけない。米国株は、過去から大きく下げた後に必ず直近高値を更新している。いずれ更新する。それがわかっていれば、いつ買っても同じである。

【ダウ平均株価:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ24236ドル~28287ドル(18年末27996ドル)/弱気シナリオ20995ドル~25130ドル(18年末22790ドル)

【ダウ平均株価:2月の想定レンジ】
強気シナリオ24541ドル~25717ドル/弱気シナリオ23473ドル~24733ドル

【S&P500:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ2614~3107(18年末3076)/弱気シナリオ2255~2734(18年末2419)

【S&P500:2月の想定レンジ】
強気シナリオ2649~2781/弱気シナリオ2556~2695

【ナスダック指数:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ6747~8375(18年末8282)/弱気シナリオ5348~7199(18年末5702)

【ナスダック指数:2月の想定レンジ】
強気シナリオ6878~7267/弱気シナリオ6479~7078

【米国債トレード戦略】
2年債ショート、10年債ロングのイールドカーブのフラット化に賭ける戦略を継続する。

【日本株の市況解説・分析】
14日の日経平均は3日続落。前日比90円安だった。一時106円台まで進んだ円高を嫌気し、日経平均は21000円台を割り込む場面があった。しかし、円高が一服するにつれて買い戻しが入り、下げ渋った。それでも77%の銘柄が値下がりし、値上がりは21%にとどまった。いまのような上下動を激しく繰り返す展開は、底値を探る動きでもある。相場の動き自体は投資家心理を反映して落ち着きがないが、これが徐々に落ち着いてくることで底打ちとなる。市場関係者は株価の先行きには依然として警戒的だが、これも次の動きには不可欠なステップである。もっとも、いまはまだ戻り待ちの売りが出やすいことも事実であろう。この日も取引開始直後は前日の米国株高を背景に、日経平均は前日比130円近く上昇した。しかし、そこで打たれるところが、今の株価の上値の重さである。さらにドル円が106円台に入ると、日経平均は294円安まで下落している。とはいえ、21000円を割り込むとそこからは下げ渋っている。業績面から見ても、そこまで下げればさすがに割安感は強い。結果的に、21000円前後は買い場と考えている向きも少なくないといえる。投資家心理が明確な形で改善するのはまだ先であろうが、反発してから対応していては遅いだろう。

17年10~12月期の実質GDPはバブル期以来、約28年ぶりに長い8四半期連続のプラスとなった。輸出や設備投資など企業部門がけん引したが、前期比0.1%増(年率換算0.5%増)だった実質GDPの伸び率は2年間で最も低い水準となった。成長が勢いを回復するには、個人消費を支える所得増が不可欠と見えられおり、18年春闘の行方が当面の焦点となりそうである。一方、好調な外需に支えられた輸出は6期連続、企業の設備投資は5期連続の増加だった。GDPの約6割を占める消費は17年7~9月期に長雨などの影響で0.6%減に落ち込み、10~12月期はプラス転換したが、0.5%増にとどまった。一方、住宅投資は2.7%減と2期連続のマイナス。家計部門の低調さが目立っている。消費税率や年金保険料の引き上げなど、過去5年間に家計の実質可処分所得が減少してきたことが背景にあるもよう。また、天候不順による野菜価格の高騰で消費者の節約志向が強まる可能性もあり、今後の消費動向には注意が必要であろう。

【日経平均先物のトレード戦略】
ロング戦略を継続。シカゴ市場は大きく値を戻しており、為替次第ではあるが、21500円をうかがう展開になりそうである。一方で、これまでは市場変動率の高止まりにより、ポートフォリオ調整を強いられている投資家が多かったといえる。その一方で、先物市場を使った売買が市場変動をさらに増幅させている可能性がある。市場心理が不安なだけに、乱高下しやすい状況はなかなか収まらない。ポートフォリオ調整にめどがつくまでは、株価変動は落ち着かないだろう。その前提で市場を見ていけば、不安がることはない。それにしても、昨日の終値時点では、テクニカル指標はこれ以上ないほどの弱いものばかりである。移動平均乖離率、騰落レシオなど、現在の株価が底値近辺にあることを示す指標が目白押しである。こうなれば、リスクを取って、買いを入れてみることである。そうしないと、何も始まらない。少しずつ、押し目を買うことが大事である。繰り返すように、最大20500円まで下げる前提で、250円単位をめどに徐々に買い下がる戦略を講じることである。この戦略を実行していた場合、すでに21500円、21250円、21000円まで買えていることになるだろう。それ以下も20750円、20500円というように買い下がれるように準備しておきたい。ただし、買えるのはここまでである。これ以下にまで下げる自体であれば、それはおそらく金融危機か何か大きな問題が発生したときであろう。

とにかく、少なくとも18年3月期の業績を前提にすれば、PER13倍割れは説明のしようがないほど割安であろう。これで業績が伸びなくても、割安ということになる。無論、すぐに23000円、さらに24000円にはならないだろう。むしろ、戻り売り圧力は残り続けるだろう。しかし、安いところを拾って戻すのを待つのが長期的なポーフォリオ運用の基本である。今回のような展開になると、日本株は戻りがどうしても鈍くなりやすいが、それを承知で対処したいと考える。海外投資家はまだ買ってこないだろう。そうなれば、個人投資家の高値掴みが上値を抑えることになる。そうなれば、しばらくは低迷することを覚悟しながら、この割安感を利用して買っておきたいところである。

2月の弱気シナリオのレンジ下限が21900円水準である。この水準をも下回るような状況なのか、冷静に考えなければならない。これまでの22年間の下落相場が終わり、次の22年間の長期上昇トレンドに転換しているのである。最低でもこの水準に戻し、強気シナリオのレンジ下限である22350円水準に戻さないといけないだろう。25日移動平均線の7.5%下方乖離が21750円水準、10%下方乖離で21150円、12.5%下方乖離で20500円水準である。その意味では、すでに十分に下げたと考えられる。これまで繰り返してきたように、「押し目を買うための現金」を使うときである。

日経平均はこれまでの上昇で23000円を明確に超えたことで、長期の半値戻しが完成した。これで長期下落トレンドの「22年の呪縛」が解かれ、いよいよ本格的な上昇基調に入った。あとは業績の裏付けを確認し、それに合わせて株価が上昇するかを確認するだけである。とにかく長期的に見ていくことである。2017年は歴史的大相場への転換を確認した年だった。つまり、「22年サイクルの上昇トレンド」に入ったということである。1968年から資産バブルの1989年までが「上げの22年」、1990年から2011年が「下げの22年」である。そして、いまは2012年に底打ちして上げ始めており「上げの22年」に入ったのである。「22年の呪縛」から解き放たれ、いよいよ本物の強気相場に入っていくことになる。次の高値は2033年になるのだろうか。いずれにしても、2020年の東京五輪をはるかに超えて、さらに米国株の高値ターゲットの2028年から2029年も超えていくだろう。このような歴的な転換点を迎えた相場展開では、とにかく早く参加したもの勝ちである。

【日経平均株価:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ22089円~27115円(18年末26839円)/弱気シナリオ18745円~23688円(18年末19392円)

【日経平均株価:2月の想定レンジ】
強気シナリオ22367円~23929円/弱気シナリオ21930円~23586円

【TOPIX:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1779~2168(18年末2150)/弱気シナリオ1523~1883(18年末1578)

【TOPIX:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1806~1915/弱気シナリオ1736~1868

〔CURRENCY MARKET〕
ドル円は大幅下落。投資家のリスク回避姿勢が強まる中、円買い・ドル売りが進み、一時106.70円まで下落した。1月の米CPIは前月比0.5%上昇と、市場予想の0.3%上昇を上回った。変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数も0.3%上昇と、市場予想の0.2%上昇を上回り、インフレ懸念が強まった。一方で1月の米小売売上高は前月比0.3%減と、市場予想の0.2%増に反して減少した。これらの統計を受けて、米国景気の先行きに不透明感が広がり、円買いの動きが一段と進行した。小売売上高を受けて、FRBの利上げペースは速まらないとの見方が強まったようである。一方で、債券市場では利回りは上昇しており、為替と債券市場の値動きにはやや矛盾が生じている。市場における3月の利上げの確率は80%を超えており、6月の利上げの確率も60%となっている。ドルが下落したことから、ポンドとユーロは上昇。ポンドドルは1.40ドルを回復する場面もあった。1。398ドル。ユーロドルも1.24ドル台半ばまで値を上げている。昨年12月のユーロ圏鉱工業生産指数が市場予想を上回ったことも追い風となったもようである。このように、ドル安基調が再び鮮明になっており、ドル円も下落しやすい地合いにあるといえる。

【通貨トレード戦略】
ドル円は見送り。明らかに下落基調にあるが、この水準からの売り込みは難しい。結果的に110円台でも戻り売りが正しかったということになる。いずれにしても、弱気シナリオの動きの中であり、今後も112円台を超えるまでは、戻り売りが有利と考えておきたい。その意味では、戻りを待つことになる。下値での売込みと逆張りでの買いは避けたいと考える。テクニカル的にもまだ底打ちとは言えない。戻りを確認したうえで、売りのタイミングを計っていくことになるだろう。繰り返すように、米国の通貨政策はドル安である。この大前提を間違うと、すべての投資戦略が間違ってしまうことになる。「為替は、表面上は金利で動き、大局的には政治で動く」というセオリーを無視してはいけない。当面の戻りは109円となろう。いまのドル円は株式市場に支配されている。日本株が上昇すればドル円も戻すだろう。米国株の上昇で日本株が戻せば、ドル高・円安に進みやすい。とはいえ、それでも戻り売りであろう。下落トレンドからの明確な脱却には最低でも109円超え、さらに110円超えが不可欠である。ちなみに、日米実質金利差からみたドル円の理論値の推計は、1月末で112.80円、5-30年債利回りスプレッドから見た理論値では112円台半ばである。いまのドル円はかなり低くなっている。2月の強気シナリオのレンジ下限は112.80円であり、最低でもこれを回復できなければ、弱気シナリオのレンジでの推移が続くことになる。2月の弱気シナリオのレンジ下限は108.23円であり、これをも下回ったことは、いまのドル円買いかに弱いかを示している。

ユーロ円はロングを維持。ただし、133円に絡む動きが続いており、円高基調は上値を抑えているといえる。2月の強気シナリオのレンジ下限付近でもあり、ここで踏みとどまれるかは極めて重要である。現時点で方針を変える必要はない。中期的には133円までの下げは許容範囲である。長期ポイントは127.00円であり、ここまでの押しは買いである。

ユーロドルはロングを継続。1.24ドル台を回復したことで、再び上向き始めた。中期ポイントは1.2050ドル、長期ポイントは1.1500ドルであり、ここまでの押しは常に買いと考えてよい。

ポンド円はロングを解消する。一時147円台に入るなど、かなり弱い動きにある。強気シナリオのレンジ下限を下回っており、いったんスクウェアにして様子を見たい。これ以上の下げはトレンドの崩れを意味することになる。そうなれば、ショートを検討することになる。

ポンドドルはロングを維持。1.40ドルを付けるところまで戻している。1.4020ドルを超えると上昇に勢いがつくだろう。

豪ドル円はロングを継続。もう一段の戻りを試すには、85円超えが不可欠である。強気シナリオのレンジ下限を割り込んでおり、これを回復できなければ撤退である。

豪ドル/米ドルはロングを継続。急伸し、基調は再び上向き始めている。上昇余地もあるため、0.7950ドルを超えるかに注目したい。超えると大きく値を戻すことになるだろう。

南アランド/円はロングを継続。南アのズマ大統領が辞任を表明したと報じられており、これで南アランドが対ドルで高値を更新しており、これが下値を支えている。上昇余地もある。8.85円を維持しているうちは、押し目買いが有利である。

【ドル円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ110.55円~126.40円(18年末124.25円)/弱気シナリオ100.60円~114.90円(18年末103.00円)

【ドル円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ112.80円~118.00円/弱気シナリオ108.23円~114.15円

【ユーロ円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ132.05円~147.00円(18年末145.90円)/弱気シナリオ119.45円~136.80円(18年末121.55円)

【ユーロ円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ132.84円~138.65円/弱気シナリオ128.51円~133.89円

【ユーロドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1.1750ドル~1.3125ドル(18年末1.2970ドル)/弱気シナリオ1.1595ドル~1.2175ドル(18年末1.1210ドル)

【ユーロドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1.1820ドル~1.2185ドル/弱気シナリオ1.1522ドル~1.1968ドル

【ポンド円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ148.85円~166.75円(18年末165.15円)/弱気シナリオ132.40円~154.60円(18年末134.00円)

【ポンド円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ149.76円~157.44円/弱気シナリオ144.20円~151.90円

【ポンドドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1.3225ドル~1.4710ドル(18年末1.4525ドル)/弱気シナリオ1.2390ドル~1.3665ドル(18年末1.2595ドル)

【ポンドドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1.3349ドル~1.3785ドル/弱気シナリオ1.3006ドル~1.3475ドル

【豪ドル円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ86.20円~98.30円(18年末97.15円)/弱気シナリオ77.40円~89.90円(18年末81.05円)

【豪ドル円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ86.64円~92.01円/弱気シナリオ84.61円~89.31円

【豪ドル/米ドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ0.7665ドル~0.8765ドル(18年末0.8650ドル)/弱気シナリオ0.7060ドル~0.7930ドル(18+年末0.7200ドル)

【豪ドル/米ドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ0.7769ドル~0.8065ドル/弱気シナリオ0.7544ドル~0.7879ドル

〔COMMODITY MARKET〕
【貴金属市場の市況解説・分析】
金相場は上昇。予想より強かった米CPI統計を受けて買われ、1350ドルを回復した。ドル高の勢いがやや失速したことや、株高も買い材料視されたもようである。1月の米CPI上昇率が市場予想を上回ったことで、FRBが想定よりも速やかな利上げを行うとの観測が強まり、ドル高になる場面もあった。しかし、1月の小売売上高が予想より弱かったことで、FRBがインフレ圧力を相殺する上で十分に速やかな利上げを実施することを困難にするとの見方が金相場を押し上げた。これまで金相場は為替相場を見ながらの展開にあったが、その後は金利上昇で押し戻された。しかし、今度はインフレへの関心が高まり、これが金買いを促しているといえる。これまで金は安全資産としての買いがあまり入っていなかったが、これは株価があまりに強すぎたことになる。投資家は株式への投資に傾斜しすぎたが、これが今回の株安につながった。しかし、これが手仕舞いされ、売りが一巡すると、金市場への関心を高めておくべきだったとの見方が増えてくるだろう。今回の株安への対処の反省として安全資産としての買いが増える可能性があることに加え、インフレ指標の高まりでさらに金への関心が高まる可能性がある。

【貴金属のトレード戦略】
金、銀、プラチナ、パラジウムはロングを継続。基本方針は変わらない。底打ちから反発に向かっていたが、米CPIを受けてここまで上昇するとは考えられなかった。市場はそれだけ金への関心を高めているといえそうである。しかし、それでも金の位置づけは全く変わらない。株安に備える上でも金は保有しておきたい。株価下落の当初は金も一緒に売られることが最近は多い。これは、投資家が一斉に投資対象の現金化に動くことが背景にある。しかし、繰り返すように、すべての資金を株式につぎ込んでいると、今回のような株価の下落には耐えられない。新刊「米国株は3倍になる!」でも紹介しているようなポートフォリオを組んでいれば、今回の下げでも全く慌てる必要がない。金を保有することが、いかに心理的な安心感をもたらすか、である。利子はつかないが、それを大前提として保有する。これが肝要である。「米国株30%、米国長期債55%、金15%」のポートフォリオは、リーマンショック級の下げが来ても、直近の資産価値のピークから減少は最大で2割減で済む。実際には、米国株を4割から5割程度に少し増やして、もう少しリスクを取ってもよいだろう。その分は米国長期債を減らせばよい。イメージとしては、米国株4割から最大5割、米国長期債をその分減らすイメージである。リーマンショックでは、株式だけに投資した場合には、資産が半減しているのだから、このポートフォリオは長期的に資産を守りつつも増やすうえでは「鉄壁」かつ「完璧」に近いといえる。金に話を戻すと、基本はドル安傾向であり、さらに原油高などコモディティ相場の堅調さを確認することになろう。毎度のことで繰り返し恐縮だが、金の位置づけはトレーディングの対象ではない。あくまでリスク資産である株式のヘッジである。金については常に保有するというスタンスが肝要である。資産保全としての金の位置づけを重視すべきである。株価が上昇しても、そちらに資金をシフトしようなどと考えずに、株式のヘッジとして金を手放さないことが肝要である。これができないと、長期的な資産形成はできない。金は資産として持つことが肝要である。利子はつかないが、資産保全には金が一番である。米国の減税は経済に非常に恩恵をもたらし、株価の上昇が期待されている。一方で財政悪化によりドルが売られることになる。さらに現在のインフレ率であれば、FRBが目論む年3回の利上げも困難になる可能性もある。秋には米中間選挙も控えている。したがって、市場金利が急騰しない限り、金相場の堅調さは続くとみている。インドや中国などは下押しの場面で買ってくるだろう。今年はまだまだ上昇余地がある。最終的には1500ドル台にまで上げても全く不思議ではない。2019年までに大相場には発展するだろう。スイスのプライベートバンクは、顧客である富裕層に最低でも資産の5%相当の金を保有することを勧めている。彼らが長年生き残っている所以である。ただし、保有比率は10%ではなく、むしろ15%程度にすべきであると考えている。常に金を保有して危機に備えておくのが、金に対する基本的な考え方である。保有コストを下げるためには上値を買わずに、下げたところを買い、じっくりと上昇を待ちたいところである。

【ドル建て金価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1270ドル~1517ドル(18年末1475ドル)/弱気シナリオ1187ドル~1338ドル(18年末1210ドル)

【ドル建て金価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1298ドル~1387ドル/弱気シナリオ1260ドル~1330ドル

【円建て金価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ4564円~5356円(18年末5232円)/弱気シナリオ4051円~4877円(18年末4192円)

【円建て金価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ4615円~4977円/弱気シナリオ4566円~4816円

【ドル建てプラチナ価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ900ドル~1134ドル(18年末1092ドル)/弱気シナリオ768ドル~1011ドル(18年末804ドル)

【ドル建てプラチナ価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ932ドル~1025ドル/弱気シナリオ926ドル~1011ドル

【ドル建てパラジウム価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1032ドル~1365ドル(18年末1331ドル)/弱気シナリオ854ドル~1148ドル(18年末884ドル)

【ドル建てパラジウム価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1061ドル~1165ドル/弱気シナリオ1042ドル~1147ドル

【非鉄市場の市況解説・分析】
非鉄相場は堅調に推移。LME在庫は銅が小幅増だったが、その他は減少した。アルミは大幅続伸し、一時2200ドルを付ける場面もあった。2150ドルを超えたことで上昇に弾みがついており、これで2200ドルを明確に超えると、基調はより明確に上向くだろう。銅も急伸し7160ドルまで上げている。明確な回復基調にあり、高値更新も視野に入ってきた。ニッケルは急伸し、一時14000ドルをつけるなど、直近高値を上回った。亜鉛も大幅続伸で、3560ドル台をつけて、直近高値に迫る勢いである。鉛も続伸で、2580ドル台に戻している。これで2600ドルを超えるとさらに上昇基調が明確になる。非鉄相場は底打ちの動きに入りつつあるとしたが、むしろ高値更新の動きにある。米国株の戻りもあり、市場に安心感が戻ってきたといえそうである。一方、中国市場は旧正月のため15日から休場となり、22日から市場に戻ってくる。中国勢の動きが鈍ってくるが、これが市場に与える影響にも注目しておきたい。

【非鉄のトレード戦略】
アルミ、銅、ニッケル・亜鉛、鉛はロングを継続。基本的な考え方は変わらない。株価が落ち着きを取り戻したことで、下げ基調からの回復が鮮明になっている。むしろ、さらに強くなっており、非鉄相場がいかに堅調であるかがわかる。繰り返すように、需給面を考慮すればまだ上値はあるだろう。今後はトランプ政権のインフラ投資が材料視される場面も出てくるだろう。世界経済の拡大基調は19年半ばから20年ごろまで続くとの見方は変わらない。株価が先にピークアウトし、コモディティがその半年から1年後にピークアウトすることを考えれば、非鉄相場のピークアウトはまだ先であろう。繰り返しだが、非鉄相場の上昇の決定的な要因は需給ひっ迫である。これが上昇基調の継続につながり、20年ごろまで続くだろう。自動車のEV化の動きに伴う需要増が今後もテーマになる。中国が新エネルギー車(NEV)の購入免税を20年末まで延長すると発表するなど、今後は世界的にEV化が加速する。これは非鉄金属市場にとって、非常に大きなテーマであり、恩恵がある。アルミや銅は、EV化で車一台当たりの使用量が今よりも増加する。自動車販売台数が拡大する限り、需要は増えることになる。価格が上昇すれば、スクラップの供給が増えるが、今の段階でそれを気にする必要はないだろう。中国での過剰生産・過剰供給の抑制は確実に需給バランスの改善に効いている。コモディティは2020年を目指して再び強い動きになる。特に非鉄は需給サイクルがみえており、2020年までの供給不足が確実視されている。新規開発が遅れ、供給増がない中で需要が増える。価格が上昇する典型的なパターンである。今回の上昇は相当の大幅なものになるだろう。すでに保有済みのコストの安いロングを維持しながら、押し目を買ってポジションを徐々に増やしていきたい。下げたときにしっかりと買い、保有コストを下げながら保有し続けることが肝要である。非鉄銘柄は長期的には2020年までの有望銘柄である。

*LME=LONDON METAL EXCHANGE(ロンドン金属取引所)
*取引所の指定倉庫の在庫はロケーションごとに毎日発表されている。

【アルミ価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ2205ドル~2657ドル(18年末2619ドル)/弱気シナリオ1928ドル~2320ドル(18年末1973ドル)

【アルミ価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ2239ドル~2402ドル/弱気シナリオ2171ドル~2316ドル

【銅価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ6915ドル~9261ドル(18年末9059ドル)/弱気シナリオ6024ドル~7394ドル(18年末6150ドル)

【銅価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ7069ドル~7666ドル/弱気シナリオ6899ドル~7352ドル

【エネルギー市場の市況解説・分析】
原油は上昇。一時は下げたものの、米エネルギー情報局(EIA)の石油在庫統計で、原油在庫が予想を下回る増加だったことや、減産合意の早期解消より需給引き締まりを望むとしたサウジアラビアの ファリハ・エネルギー産業鉱物資源相の発言が好感され、WTI原油は60ドル台を回復した。また、ドルが下落したこともドル建て原油相場の割安感につながった。EIAが発表した米国内の原油在庫は前週比180万バレル増で、市場予想は280万バレル増だった。また、クッシング在庫は360万バレルの大幅減となったことも、相場を押し上げた可能性がある。クッシング在庫は減少傾向が鮮明であり、17年4月には貯蔵能力の限界である7000万バレルに近い6942万バレルにまで積み上がっていたが、いまは3630万バレルまで約半減となっている。ガソリン在庫は360万バレル増、ディスティレート在庫は50万バレル減だった。一方、製油所稼働率は89.84%と2.68%ポイント低下しており、これが原油在庫の増加につながっている。原油輸入は日量790万バレルで、ほぼ横ばいだった。米国内の産油量は日量1027万バレルで、前週から2万バレル増加した。一方、OPECとロシアなどの非加盟国は17年1月から協調減産に取り組んでいるが、期限は今年末となっている。ただし、米国の産油量が予想を上回る急激な伸びを示しているため、減産合意の実効性が不安視されている。現状でOPECとロシアが合意を解消すれば、原油相場が急落することは自明であり、今回のサウジのファリハ氏の発言は、そのような事態になる可能性は高くないことを示しているといえそうである。

【エネルギーのトレード戦略】
WTI原油・ブレント原油はロングを継続。基本方針は全く変わらない。WTI原油が60ドルを回復した。60ドル以下では、米シェールオイル企業が生産を継続できないのだから、当然ともいえる。しかし、その一方で米国内の産油量は増えており、増産が原油相場を押し下げるといった、自分で首を絞めるようなことになる可能性がある。米国のシェールオイル企業はもちろん民間企業であり、収益が確保できなれば、減産するか倒産するだけである。無謀な増産は事態の悪化を招くだけであり、これはまさに過去のOPEC加盟国が行ってきた「チーティング(抜け駆け増産)」と同じであろう。一方、IEAは米シェールオイルに強気、相場に弱気な見方を示している。しかし、IEAの見方が当たったためしがないため、あまり重視する必要はないだろう。繰り返すように、60ドルまでの下落は許容範囲だが、それ以下は安すぎる。米シェールオイル企業の生産コストは下がっているのだろうが、それでも調査によると、60ドル以下では厳しいとの回答が出ている。まして、いまの水準では産油国はやっていけない。つまり、60ドル以下では米シェール企業も含めてどの生産者も生産を長期的に継続するのは困難である。米シェール企業が先を見ないで、目先の収益に走って増産すれば、それは自滅・破たんにつながるだろう。適正レベルは65ドルから75ドルであり、年内に80ドル近辺にまで上昇する場面を想定している。その時が来るまで、じっくりと待つのみである。世界景気の拡大による石油需要の増加とOPEC減産で需給バランスの改善は着実に進んでいる。いまの調整場面をこなせば、再び上昇に向かうだろう。また、WTI原油先物の22年までの先物価格は生産コストと言われる55ドル以下で推移しており、むしろ50ドルに近い水準で低迷している。これでは売却価格がコストを下回ることになり、採算が合わない。その結果、先物売りが抑制される一方で生産の伸びも鈍化せざるを得ないだろう。その結果、需給バランスの改善が着実かつ確実に進み、WTI原油はいずれ75ドルまで上げていくだろう。現在の原油相場の水準では、主要産油国は継続的な国家財政の運営ができない。結局のところ、現在のような安値の状況は長続きしないことになる。むしりより高い水準が必要であり、その水準を求めて相場は徐々に値を戻していくだろう。

【WTI原油価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ56.15ドル~79.19ドル(18年末75.78ドル)/弱気シナリオ39.96ドル~63.92ドル(18年末42.89ドル)

【WTI原油価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ57.21ドル~65.32ドル/弱気シナリオ53.99ドル~61.58ドル

◇グローバルマクロ戦略について

本メルマガでご紹介する投資戦略は、ヘッジファンド業界では「グローバルマクロ戦略」のカテゴリーに属します。
これは、世界のヘッジファンドのもっとも得意とする手法で、いわゆるヘッジファンド運用の「王道」です。
この戦略では、あらゆる市場に目を配り、投資機会を探しながら収益の獲得を狙います。
市場価格の上昇・下落に関係なく、価格の変動が見込まれれば、それにベットする(賭ける)戦略です。
ボラティリティが高いほど収益が見込まれますので、投資機会があれば果敢に攻めます。

世界情勢が不透明な中、為替や株式、金利、コモディティなど主要市場の価格変動は一段と大きくなっています。
そのため、それぞれの市場の予測がきわめて困難になっています。

このような市場環境では、マクロ的な見地からより幅広い市場で運用を行う「グローバルマクロ戦略」が有利です。
もちろん、個々の市場でも十分に戦えるように、具体的な取引タイミングも示していく所存です。

「ヘッジファンド戦略の王道」である「グローバルマクロ戦略」で、共に市場で戦いましょう。

◆お知らせ
日経225オプションのトレード戦略に関するメルマガを配信しております。
「江守哲の225オプション リアルトレーディング」です。
 ご興味のある方は、ぜひご購読ください。
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*セミナー予定

2月17日(土)岡藤商事さまセミナー(大阪)
http://clickfes.jp/2017/spinoff_vol1/

2月21日(水)岡藤商事さまセミナー(東京)
www.nihon-fs.co.jp/seminar/seminars/20180221_tokyo

2月23日(金)マネックス証券さまFXセミナー(WEB)

2月24日(土)カネツFX証券さまセミナー(大阪)
http://www.kanetsufx.co.jp/event/sp/180224.htm

3月3日(土)豊商事さまセミナー(東京)

3月9日(金)マネックス証券さま・米雇用統計セミナー(WEB)
https://info.monex.co.jp/news/2017/20170502_01.html

3月10日(土)投資戦略フェアEXPO2018(東京)
http://www.tradersshop.com/topics/expo2018/speaker.html

3月24日(土)豊商事さまセミナー(千葉)

4月14日(土)豊商事さまセミナー(大宮)

5月12日(土)豊商事さまセミナー(福岡)

5月19日(土)豊商事さまセミナー(岐阜)

5月26日(土)豊商事さまセミナー(神戸)

6月16日(土)豊商事さまセミナー(大阪)

7月7日(土)豊商事さまセミナー(広島)

(上記以外にも、個別セミナーも実施しております。ご興味がある方はお問い合わせください。)


*テレビ出演予定

2月15日(木)13:30~13:45ストックボイスTV「東京マーケットワイド」(東京MXTV)
http://www.stockvoice.jp/

2月22日(木)13:30~13:45ストックボイスTV「東京マーケットワイド」(東京MXTV)
http://www.stockvoice.jp/

*ラジオ出演予定

2月23日(金)16:00~16:20 ラジオNIKKEI「GO!GO! ジャングル・マーケット」(ゴゴジャンさま提供)


*定期寄稿スケジュール

「東洋経済オンライン」(不定期)
http://toyokeizai.net/

「マネックスメール」(第1・第3・第5金曜日)
http://lounge.monex.co.jp/pro/special1/

「マネックス証券 マネックスゴールドレポート」(毎週月曜日)
サンプル4
【2月14日のトレード戦略】株価底打ちの可能性を探る
配信日:2018年02月14日 08時27分
おはようございます。
本日もよろしくお願いいたします。

新刊「米国株は3倍になる!」が発売されました。
市場分析や投資判断の本質を理解することができます。ぜひご購読ください。

〔EQUITY MARKET〕
【米国株・欧米債券市場の市況解説・分析】
米国株は3日続伸。前週の急落からの買い戻しの動きが続いた。前週の2度にわたる暴落で株価には割安感が出始めているとの見方から買い戻しの動きが続いている。ただし、長期金利の急上昇への警戒感は根強いこともあり、ダウ平均は一時180ドル下落する場面があり、その後も上値は重かった。14日発表の1月の米消費者物価指数(CPI)への関心が高まっている。市場予想は前月比0.3%上昇、変動の激しいエネルギーと食料品を除いたコア指数が0.2%上昇となっている。市場予想を大きく上回る上昇となれば、再びインフレ懸念が高まって長期金利が急上昇し、株価の大幅安を招くとの懸念がある。一方、投資家の不安心理の指標であるVIXは、前週に一時50まで急騰し、株価の急落を増幅させたが、今週に入ってからは徐々に低下している。とはいえ、危険水準とされる20を依然として上回っている。市場は今後も買うかが不安定な動きを続けるとみていることになる。長期金利の上昇や中銀による金融緩和の縮小などに市場が適応するためには、まだ時間が必要といえる。

FRBのパウエル議長は「金融安定性のリスクを引き続き注視する」とし、金融市場の動向を注視する姿勢を示した。最近の株価急落や金利上昇に伴う市場の動揺の沈静化を狙ったものとみられている。パウエル議長は、FRB理事に就任した12年以降、「金融システムは比較にならないほど強く、安全だ」と強調し、「リーマンショック後に導入された金融規制が貢献した」として、「FRBが可能な限り効率的であるように規制の最も重要な利点を守る」としている。一方、今年のFOMCの投票権を持ち、利上げに積極的な「タカ派」とされるクリーブランド連銀のメスター総裁は講演で、「経済が想定通りに推移した場合、18年と19年の利上げは17年と同様のペースが適切と考える」とし、それぞれ3回ずつの引き上げが望ましいとの認識を示唆した。また、最近の株価急落に関連し、「取引は秩序的で、経済は対処できる」として、現時点で大きな影響はないとした。また、「大型減税の効果は今後2、3年にわたりGDPを0.25~0.5ポイント押し上げる」とし、「上振れリスクがいくらかある」として成長が短期的に加速する可能性があるとの見解を示した。その上で、「失業率が今年に4%を下回り、伸び悩んでいるインフレも今後1~2年で持続的に2%へと緩やかに上昇する」と予想し、「緩やかな利上げは持続成長、リスク均衡には最善のアプローチだ」として、18年と19年に3回の利上げが望ましいとの考えを示唆した。一方で、大型減税や18会計年度以降の歳出拡大について、「債務が持続不可能な水準に増大するリスクがある」と懸念を表明し、「最近の財政政策による長期的に前向きな経済への影響を減退させる」として、財政健全化の取り組みが必要になると警告した。

米国債は長期債を中心に利回りが低下した。14日に1月の米CPI統計の発表を控えて薄商いとなった。1月の米雇用統計で時間当たり賃金の伸びが確認されたことをきっかけに、市場ではインフレに対する意識が高まり、株式市場でのボラティリティの高まりにつながった経緯がある。そのため、市場ではFRBの今後の利上げペースを見極めるため、CPI統計に注目しているもよう。10年債利回りは年初から約0.43%ポイント、30年債利回りは0.39%ポイント上昇している。また、ECBやBOEなどの主要中銀が金融政策の正常化に着手していることも、国債利回りの上昇につながっている。10年債利回りは2.833%と、前日の2.855%から低下。前日は一時2.902%と、14年1月以来の高水準を付ける場面もあった。30年債利回りは3.128%と、前日の3.136%から低下した。前日は3.139%と、11カ月ぶりの高水準を付けていた。2年債利回りは2.110%で、イールドスプレッドは0.723%に小幅上昇している。

ユーロ圏金融・債券市場は、ドイツ国債価格が上昇し、利回りは低下。最近の利回り上昇に伴い、投資妙味があるとの見方から買われた。ドイツ10年債利回りは0.749%で、前週には0.81%と2年半ぶりの水準に上昇していた。英国債利回りも上昇。1月の英CPIが前年比3.0%上昇と、約6年ぶりの高水準に迫ったことで、5月に追加利上げに踏み切るとの観測が強まった。

【米国株のトレード戦略】
ロング戦略に変更はない。下値が固まりつつあるとみてよいのかどうか、この数日間の動きが重要である。ダウ平均は徐々に下値を切り上げており、24350円を超えてきた。これで24850ドルを超えてくると、上昇に向かう可能性が一気に高まることになる。金利上昇という株価を抑制する要因に市場の関心が高まっているが、それでも水準はなお低い。緩和的である状況は変わっていないのだが、株価が勢い良く上昇してきただけに、市場は金利上昇にかなり敏感になりすぎているといえる。とはいえ、今回の下げで株価に割安感が出てきたことも事実である。これ以上の下げは今の企業業績面からも行き過ぎである。これで下げ止まれば、今回の調整は収束するだろう。2000年までの上昇となったハイテクバブル崩壊までの上昇過程における調整に比べれば、今回の調整はかなり小さくて済みそうである。また、S&P500のPERも16倍台にまで低下した。18倍台から急激に下げており、割安感が出ている。これ以上下げる理由はなくなっているといえる。2000年のハイテクバブル時の株高で起きた調整は、1998年7月の高値から9月までにダウ平均が20%安、S&P500が22%安、ナスダック指数が33%安だった。この大幅調整をこなした後に歴史的上昇を見せ、2000年3月に当時の歴史的高値を付けた。それに比べれば、今回の下げはあまりに小さいといえる。ポジション調整が完了すれば、徐々に値を戻していくだろう。そうなれば、今回の調整は結果的に通過点でしかなく、その結果、2019年半ばから2020年までの上昇基調は継続しているという結論になるだろう。

今回のように、急激なボラティリティの変化は今後も起き得るだろう。それに備えて、常にポジションを管理し、無理のない範囲で投資・運用することが肝要である。繰り返すように、「予測」はできない。まして、底値はどこかわからない。これがわかれば苦労しない。あくまで推測するだけである。そして、不安であればポジションを縮小し、さらに下げたところで少しずつ買い下がることである。今回のように、ある程度の底値をあらかじめ想定することはできる。今回はかなり精度が高かったといえる。「ダウ平均が23500ドルまで下げても耐えられるようにポジションを管理するだけである」としたが、まさにそこで下値が固まろうとしている。パニックになり、安易に安値を売り込むことほど残念なことはない。株式投資をしていれば、急落はつきものである。それをいかに利用できるかが、将来の収益を左右する。とにかく、市場に残ることが肝要である。そのうえで、不安であればポジションを半分にでも3分の一にでもすべきである。しかし、押し目での買いをしっかりと入れ、将来の反発を待つのである。最終的に米国株は上昇する。それは今週かもしれないし、来週かもしれない。また、来年かもしれない。しかし、5年から10年経てば、必ず高値を更新する。これが米国株の特徴であり、推奨している背景にある魅力でもある。拙著「米国株は3倍になる!」で米国株投資の重要性を説いている背景を再読いただければ、推奨するポートフォリオの意味を理解いただけるだろう。

米10年債利回りは最大で2.8%台だが、リーマンショック前の06年には5%だった。09年以降は3.8%以下の水準で推移してきたが、この間はあまりに金利が抑えられてきた。量的緩和の影響だが、これがようやく景気が本物になってきて、本来あるべき金利水準に上げていくとすれば、まずは13年末の水準である3%まで戻すのはむしろ当然である。その後、4%さらに5%と水準を上げていくことになれば、その時点で金利負担が企業業績に与える影響について考えればよい。無論、重要なのは2-10年債利回りスプレッドである。これがまだ縮小していない。それどころか、今はむしろ拡大している。これがフラット化するまでは懸念に及ばない。これまでの不安定になるときがあったが、「イールドカーブだけを見ておけばよい」と言い続けてきたからこそ、ここまでの高値までポジションを持ち続けることができたわけである。この方針は今後も変わらない。今回のような歴史的上昇相場では、とにかく基調が変わるまで、しぶとくついていくべきである。日々の材料を確認しながら、最終的には大局観を失わずに長期トレンドを重視する姿勢を貫くことが肝要である。

2月のパフォーマンスは、過去データではあまりよいとは言えない。12カ月の中で、上昇率のランキングはダウ平均が8位、S&P500は9位、ナスダック指数は7位である。平均上昇率はそれぞれ0.3%、0.1%、0.7%と小幅である。ただし、中間選挙の年に限ると、それぞれ1.0%、0.7%、1.0%の上昇に跳ね上がる。これを重視すれば、あまり気にする必要はないともいえる。

今年のトランプ政権の最大のテーマはインフラ投資である。これが期待感を生み、景気拡大期待を拡大させることで株価の上昇が続く。その結果、最初のバブルは19年半ばから20年ごろに来るだろう。そして、株価上昇はさらに2028年から29年まで続くだろう。17年間続く長期の強気相場は、当初の8年あるいは9年間の上昇の最終コーナーに入ってきた。ここからが最も株価が急激に上昇する。その前の調整だと考えればよい。これから2年から2年半の上げ幅が最大となる。特にナスダック指数はハイテクバブル時の上昇と同じ値動きである。日柄まで似ている。調整が終われば大相場になるだろう。ハイテクバブルの最後の2年の上げ方は急激だったが、今回も同じような動きになり、ものすごいバブル相場が到来すると考えられる。「18年は乱高下する場面もあるだろう」としてきたが、いきなりやってきた。しかし、それでひるんではいけない。米国株は、過去から大きく下げた後に必ず直近高値を更新している。いずれ更新する。それがわかっていれば、いつ買っても同じである。

【ダウ平均株価:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ24236ドル~28287ドル(18年末27996ドル)/弱気シナリオ20995ドル~25130ドル(18年末22790ドル)

【ダウ平均株価:2月の想定レンジ】
強気シナリオ24541ドル~25717ドル/弱気シナリオ23473ドル~24733ドル

【S&P500:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ2614~3107(18年末3076)/弱気シナリオ2255~2734(18年末2419)

【S&P500:2月の想定レンジ】
強気シナリオ2649~2781/弱気シナリオ2556~2695

【ナスダック指数:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ6747~8375(18年末8282)/弱気シナリオ5348~7199(18年末5702)

【ナスダック指数:2月の想定レンジ】
強気シナリオ6878~7267/弱気シナリオ6479~7078

【米国債トレード戦略】
2年債ショート、10年債ロングのイールドカーブのフラット化に賭ける戦略を継続する。

【日本株の市況解説・分析】
13日の日経平均は続落。前日比137円安となった。午前中は前日の米国株高を好感して買われ、一時296円高となったが、午後は円高・ドル安を嫌気して売りが優勢となった。銘柄の66%が値下がりし、値上がりは30%だった。米国株高を受けて幅広い銘柄が値上がりしたが、それが続かない。108円台前半の円高・ドル安に転じたことが売り材料視されたとの解説も聞かれるが、むしろ株安で円高になった印象である。円高を株安の理由にするのは証券業界の悪い癖だが、それはともかく、輸出関連銘柄を中心に売りが増えて下げたことは、いまの日本株の力のなさを象徴する動きであるといえる。特に時価総額の大きい銘柄を中心に海外投資家とみられる売りが出ており、これが解消されるまでは底値確認は難しい。いまだにボラティリティの高まりを背景としたポートフォリオ調整が続いているといえる。業績や配当利回りからみれば、株価は明らかに割安だが、機械的な売りが止まるまでは底打ちとはならないだろう。

黒田日銀総裁は13日午前の衆院予算委員会で、日銀による年間6兆円程度のETF買い入れについて、「現時点で副作用は大きくなっていない」としながら、注視していく姿勢を示した。また「ビットコインなどの仮想通貨が、支払い・決済に対する人々の信頼を損なう恐れがないか動向を注視したい」とした。さらに黒田総裁は、「中央銀行として異例のETF買い入れによって、日銀が抱えるリスク量が増大することはご指摘の通り」としながら、「ETF買い入れは現在の長短金利操作付き量的・質的金融緩和政策の一つの要素」とし、「今後も財務の健全性に十分配意しつつ、2%の物価安定目標の実現に向けて必要な措置として実施していく方針」とした。そのうえで、ETF買い入れの副作用について「現状では大きな問題になっているとは考えていないが、今後も十分注視していきたい」とした。一方、足元の世界的な株式市場の不安定な動きについては、背景について「米国の経済指標が市場予想を上回ったことから、先行きの物価上昇ペースが速まるとの警戒感が強まったといわれている」との見方を紹介した。そのうえで、「株価のベースとなる企業収益の見通しや、日本経済のファンダメンタルズはしっかりしている」とし、「内外の金融資本市場の動向は経済・物価に影響を与える可能性があり、引き続き注意深くみていきたい」と警戒感を示している。

【日経平均先物のトレード戦略】
ロング戦略を継続。「VIXショック」を背景に、ボラティリティが高止まりしている。ボラティリティの高まりを受けて、ポートフォリオの見直しをすることになるが、その頻度が少ない投資家はむしろいまから売りを出し始めることになる。週初にそれが出たと考えることもできるだろう。いずれにしても、これが終わるまでは底打ちにはならない。逆に言えば、これが終われば底打ちである。なぜなら、株価は超割安だからである。これは、時間が経てば、株価水準は割安だったことをのちに指摘することになるパターンである。したがって、すぐに戻らないにしても、ポジションを仕込めるうちに、ゆっくりと仕込んでおくことが肝要である。すぐに23000円、さらに24000円にはならないだろう。とはいえ、22000円以下は割安圏である。徐々に買い下がればよい。日経平均のPERが13倍を割り込めば、これ以上の説明はいらないだろう。今後、景気が頭打ちになり、企業業績が伸び悩み始めれば、割安感が薄れる可能性はある。それでも、現時点で入手可能なデータから見れば、割安感が居感も強い。結果的に、今の株価水準が最高の買い場だったことを、あとになって理解することになるのだろう。とはいえ、今回のような展開になると、日本株は戻りがどうしても鈍くなりやすい。海外投資家が手を引き、個人投資家の高値掴みで戻りづらくなるからである。しばらくは低迷する可能性は十分にある。それでも割安感は強い。来期以降の業績が伸び悩むと、株価の割安感は正当化されないとの見方もあるが、減益にならなければやはり割安である。今後の業績動向には注意が必要だろうが、市場の見方はあまりに悲観的過ぎるように思われる。

2月の弱気シナリオのレンジ下限が21900円水準である。この水準をも下回るような状況かを冷静に考えなければならない。これまでの22年間の下落相場が終わり、次の22年間の長期上昇トレンドに転換しているのである。最低でもこの水準に戻し、強気シナリオのレンジ下限である22350円水準に戻さないといけないだろう。25日移動平均線の7.5%下方乖離が21750円水準、10%下方乖離で21150円、12.5%下方乖離で20500円水準である。その意味では、すでに十分に下げたと考えられる。これまで繰り返してきたように、「押し目を買うための現金」を使うときである。最大20500円まで下げる前提で、250円単位ぐらいをめどに徐々に買い下がる戦略を講じていた場合、21500円、21250円、21000円まで買えていることになる。それ以下も20750円、20500円というように買い下がれるように準備しておきたい。これで戻していけば、相応の収益になる。とにかく、株価のバリュエーションを見ながら、割安であれば押し目で買うだけである。

日経平均はこれまでの上昇で23000円を明確に超えたことで、長期の半値戻しが完成した。これで長期下落トレンドの「22年の呪縛」が解かれ、いよいよ本格的な上昇基調に入った。あとは業績の裏付けを確認し、それに合わせて株価が上昇するかを確認するだけである。とにかく長期的に見ていくことである。2017年は歴史的大相場への転換を確認した年だった。つまり、「22年サイクルの上昇トレンド」に入ったということである。1968年から資産バブルの1989年までが「上げの22年」、1990年から2011年が「下げの22年」である。そして、いまは2012年に底打ちして上げ始めており「上げの22年」に入ったのである。「22年の呪縛」から解き放たれ、いよいよ本物の強気相場に入っていくことになる。次の高値は2033年になるのだろうか。いずれにしても、2020年の東京五輪をはるかに超えて、さらに米国株の高値ターゲットの2028年から2029年も超えていくだろう。このような歴的な転換点を迎えた相場展開では、とにかく早く参加したもの勝ちである。

【日経平均株価:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ22089円~27115円(18年末26839円)/弱気シナリオ18745円~23688円(18年末19392円)

【日経平均株価:2月の想定レンジ】
強気シナリオ22367円~23929円/弱気シナリオ21930円~23586円

【TOPIX:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1779~2168(18年末2150)/弱気シナリオ1523~1883(18年末1578)

【TOPIX:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1806~1915/弱気シナリオ1736~1868

〔CURRENCY MARKET〕
ドル円は下落。円買い・ドル売りが優勢となり、107年台を付け、昨年の安値を下回った。日経平均が下落したことで、投資家のリスク回避姿勢が強まり、安全資産とされる円買いが先行し、一時107.39円まで売り込まれた。これは17年9月以来の水準となる。また、日銀が早期の緩和解除に踏み切るとの憶測が広がったことも、円買いにつながったもようである。その後はドルが買い戻されたが、この日は主要経済指標の発表もなく、NY市場では107円台後半で小動きとなった。市場は14日発表の米CPIに注目している。一方、ユーロドルは1.23ドル台半ばで推移した。ドル円は今月に入ってから1.5%下落している。前週は急激な株安を受けて、円が買われる展開となっており、円を安全資産としてみている投資家が多いことが再確認される結果となっている。しかし、今週は株価が不安ながらも辛うじて下値を維持する一方、ドル安・円高の流れは継続している。先物市場でも円ショートがたまっており、この買戻しが入るとの見方も先回りの売りを誘っている可能性があるだろう。黒田総裁の続投が報じられているが、市場ではこれをあまり材料視していないようである。黒田総裁は繰り返し、これまでの緩和策を継続するとしているが、各国中銀が緩和策の解除を進めている中、日銀だけが緩和的案政策を継続できるのか、疑問を持っているといえる。一方、円高に関しては、外国為替証拠金取引(FX)の規制強化に関する報道も材料になった可能性が指摘されている。報道では、金融庁が証拠金倍率(レバレッジ)を現行の25倍から10倍に引き下げることを検討するとしているとされている。レバレッジ引き下げが義務付けられた場合、投資家は残高のドル売り・円買いを迫られるとみられており、これが先回りの動きにつながっているとの見方である。

英国の1月のCPIは前年同月比3.0%上昇となった。これを受けて、利上げペースが早まるとの見方から、ポンドドルは上昇している。一方、南アランドが対ドルで乱高下の動き。南アフリカの与党アフリカ民族会議(ANC)がズマ大統領に対して、大統領職を退くよう迫ったことが材料視されている。ANCのマガシュール事務局長は、「党幹部らの間では党首を務めるラマポーザ副大統領にズマ氏の後を継いで欲しいとの声が強い」と指摘。ズマ氏を巡る一連の不祥事には直接言及しなかったものの、ズマ氏が大統領を続ければ党への信頼や新たな期待が損なわれる恐れがあるとした。さらに、党の決定をズマ氏本人に直接伝えたとした上で、「回答の期限は特に設けなかった。党はズマ氏が退任すると想定している」とした。ズマ氏は党に対して3~6カ月の猶予期間を求めたものの、党はこの要求を拒否。ズマ氏は14日までに回答すると約束したもよう。これを受けて、ランドは一時11.88ランド台に上昇した。しかし、その後はANC幹部がズマ氏には辞任要求への回答期限を設定されていないとしたほか、ズマ氏が辞任を拒否した場合の対応についても明言しなかったことなどから失望が広がり、一時11.99ランド台に急落した。一方で同幹部は、「ANCが退陣要求を撤回することはない」と指摘し、ズマ氏は14日に回答すると何度も強調したため、これがランドの下支えになったとみられている。

ECBのドラギ総裁は、「ECBは仮想通貨のビットコインを規制する責務は負っていない」としている。仮想通貨について中央銀行や当局が規制対象とする必要があるとの声が高まるなか、ドラギ総裁は「仮想通貨の禁止や規制はECBの責務に含まれない」と説明。一方で、仮想通貨の中核的技術であるブロックチェーンについては「かなり将来性がある」とし、決済の利用など多くの恩恵をもたらす可能性があるとした。ただし、「中銀が利用するには十分な安全性はまだ確保できていない可能性がある」としている。

【通貨トレード戦略】
ドル円は見送り。底打ちを想定していたが、日本株の下落で下げが加速してしまった。こうなると、まだ底打ちとは言えない。昨年安値の107.31円に迫る動きにあり、下落リスクがむしろ高まったと考える方が妥当であろう。ダブルボトムを形成して反発するのか、それともさらにこれを下回り、安値更新から急落するのか、重要な分かれ目に来ていることだけは確かであろう。まずは底値を確認できるのか、それとも安値を更新するのかを確認したい。対応はそれからであろう。いまのドル円は株式市場に支配されている。日本株が上昇すればドル円も戻すだろう。米国株の上昇で日本株が戻せば、ドル高・円安に進みやすい。下落トレンドからの脱却には最低でも108.40円超え、できれば109.40円超えを確認したい。ちなみに、日米実質金利差からみたドル円の理論値の推計は、1月末で112.80円、5-30年債利回りスプレッドから見た理論値では112円台半ばである。いまのドル円はかなり低くなっている。2月の強気シナリオのレンジ下限は112.80円であり、最低でもこれを回復できなければ、弱気シナリオのレンジでの推移が続くことになる。2月の弱気シナリオのレンジ下限は108.23円であり、これをも下回ったことは、いまのドル円買いかに弱いかを示している。

ユーロ円はロングを維持。133円にあるサポートに絡む動きで、下げ止まっている。売られすぎ感も強く、これで反発できれば戻りも大きくなるだろう。現時点で方針を変える必要はない。中期的には133円までの下げは許容範囲である。長期ポイントは127.00円であり、ここまでの押しは買いである。

ユーロドルはロングを継続。1.23ドル台を回復し、ポイントとみていた1.2335ドルも超えた。これで上に向かいやすくなった。中期ポイントは1.2050ドル、長期ポイントは1.1500ドルであり、ここまでの押しは常に買いと考えてよい。

ポンド円はロングを維持。ただし、かなり弱い動きにある。いまの水準で下げ止まれないようだと、いったん撤退となる。これ以上の下げはトレンドの崩れを意味するだけに、この数日の動きは重要である。

ポンドドルはロングを維持。辛うじて下げ渋り、反発している。上昇には1.40ドルの回復が不可欠だが、目先の底割れは回避されたといえるだろう。

豪ドル円はロングを継続。85円を割り込んでおり、弱い動きにある。しかし、安値を辛うじて更新しておらず、まだ反発の可能性は残る。売られすぎ感からの反発を待ちたい。

豪ドル/米ドルはロングを継続。反発基調に入っており、上昇余地もある。

南アランド/円はロングを継続。乱高下しているが、下値を固めて反発に向かうのを待ちたい。8.8円台を維持しているうちは、押し目買いが有利と考える。

【ドル円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ110.55円~126.40円(18年末124.25円)/弱気シナリオ100.60円~114.90円(18年末103.00円)

【ドル円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ112.80円~118.00円/弱気シナリオ108.23円~114.15円

【ユーロ円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ132.05円~147.00円(18年末145.90円)/弱気シナリオ119.45円~136.80円(18年末121.55円)

【ユーロ円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ132.84円~138.65円/弱気シナリオ128.51円~133.89円

【ユーロドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1.1750ドル~1.3125ドル(18年末1.2970ドル)/弱気シナリオ1.1595ドル~1.2175ドル(18年末1.1210ドル)

【ユーロドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1.1820ドル~1.2185ドル/弱気シナリオ1.1522ドル~1.1968ドル

【ポンド円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ148.85円~166.75円(18年末165.15円)/弱気シナリオ132.40円~154.60円(18年末134.00円)

【ポンド円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ149.76円~157.44円/弱気シナリオ144.20円~151.90円

【ポンドドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1.3225ドル~1.4710ドル(18年末1.4525ドル)/弱気シナリオ1.2390ドル~1.3665ドル(18年末1.2595ドル)

【ポンドドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1.3349ドル~1.3785ドル/弱気シナリオ1.3006ドル~1.3475ドル

【豪ドル円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ86.20円~98.30円(18年末97.15円)/弱気シナリオ77.40円~89.90円(18年末81.05円)

【豪ドル円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ86.64円~92.01円/弱気シナリオ84.61円~89.31円

【豪ドル/米ドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ0.7665ドル~0.8765ドル(18年末0.8650ドル)/弱気シナリオ0.7060ドル~0.7930ドル(18+年末0.7200ドル)

【豪ドル/米ドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ0.7769ドル~0.8065ドル/弱気シナリオ0.7544ドル~0.7879ドル

〔COMMODITY MARKET〕
【貴金属市場の市況解説・分析】
金相場は上昇。ドル安が支援材料となっている。1月の米雇用統計を受けた株安の影響で下げていたが、ようやく値戻りの動きにある。14日の1月の米CPIの発表を控える中、市場では米国の利上げペースを探る手掛かりを探っている。1300ドルを維持して反発しており、下値を確認した可能性が高まっている。利上げは利子のつかない金にはネガティブ要因だが、徐々に織り込まれつつある。利上げペース以上にCPIが高まれば、実質金利の低下が金相場を押し上げる可能性がある。現状では金相場は1350ドルが理論値であり、今の水準はやや割安といえる。目先はCPIの結果を待つことになろう。

【貴金属のトレード戦略】
金、銀、プラチナ、パラジウムはロングを継続。基本方針は変わらない。底打ちから反発に向かっている。金の位置づけは変わらない。株安に備える上でも金は保有しておきたい。株価下落の当初は金も一緒に売られることが最近は多い。これは、投資家が一斉に投資対象の現金化に動くことが背景にある。しかし、繰り返すように、すべての資金を株式につぎ込んでいると、今回のような株価の下落には耐えられない。新刊「米国株は3倍になる!」でも紹介しているようなポートフォリオを組んでいれば、今回の下げでも全く慌てる必要がない。「米国株30%、米国長期債55%、金15%」のポートフォリオは、リーマンショック級の下げが来ても、直近の資産価値のピークから減少は最大で2割減で済む。実際には、米国株を4割から5割程度に少し増やして、リスクを取ってもよいだろう。その分は米国長期債を減らせばよい。イメージとしては、米国株4割から最大5割、米国長期債をその分減らすイメージである。リーマンショックでは、株式だけに投資した場合には、資産が半減しているのだから、このポートフォリオは長期的に資産を守りつつも増やすうえでは「鉄壁」かつ「完璧」に近いといえる。金に話を戻すと、基本はドル安傾向であり、さらに原油高などコモディティ相場の堅調さを確認することになろう。毎度のことで繰り返し恐縮だが、金の位置づけはトレーディングの対象ではない。あくまでリスク資産である株式のヘッジである。金については常に保有するというスタンスが肝要である。資産保全としての金の位置づけを重視すべきである。株価が上昇しても、そちらに資金をシフトしようなどと考えずに、株式のヘッジとして金を手放さないことが肝要である。これができないと、長期的な資産形成はできない。金は資産として持つことが肝要である。利子はつかないが、資産保全には金が一番である。米国の減税は経済に非常に恩恵をもたらし、株価の上昇が期待されている。一方で財政悪化によりドルが売られることになる。さらに現在のインフレ率であれば、FRBが目論む年3回の利上げも困難になる可能性もある。秋には米中間選挙も控えている。したがって、市場金利が急騰しない限り、金相場の堅調さは続くとみている。インドや中国などは下押しの場面で買ってくるだろう。今年はまだまだ上昇余地がある。最終的には1500ドル台にまで上げても全く不思議ではない。2019年までに大相場には発展するだろう。スイスのプライベートバンクは、顧客である富裕層に最低でも資産の5%相当の金を保有することを勧めている。彼らが長年生き残っている所以である。ただし、保有比率は10%ではなく、むしろ15%程度にすべきであると考えている。常に金を保有して危機に備えておくのが、金に対する基本的な考え方である。保有コストを下げるためには上値を買わずに、下げたところを買い、じっくりと上昇を待ちたいところである。

【ドル建て金価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1270ドル~1517ドル(18年末1475ドル)/弱気シナリオ1187ドル~1338ドル(18年末1210ドル)

【ドル建て金価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1298ドル~1387ドル/弱気シナリオ1260ドル~1330ドル

【円建て金価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ4564円~5356円(18年末5232円)/弱気シナリオ4051円~4877円(18年末4192円)

【円建て金価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ4615円~4977円/弱気シナリオ4566円~4816円

【ドル建てプラチナ価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ900ドル~1134ドル(18年末1092ドル)/弱気シナリオ768ドル~1011ドル(18年末804ドル)

【ドル建てプラチナ価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ932ドル~1025ドル/弱気シナリオ926ドル~1011ドル

【ドル建てパラジウム価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1032ドル~1365ドル(18年末1331ドル)/弱気シナリオ854ドル~1148ドル(18年末884ドル)

【ドル建てパラジウム価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1061ドル~1165ドル/弱気シナリオ1042ドル~1147ドル

【非鉄市場の市況解説・分析】
非鉄相場は堅調に推移。LME在庫はアルミが15万トン以上の急増となったが、その他は減少した。アルミは続伸し、徐々に下値を固めている。2150ドルを超えると上昇基調に戻すだろう。銅も大幅続伸。7000ドルを回復したが、7030ドルを超えると大きく値を戻すだろう。ニッケルも大幅続伸。一時13500ドルを回復した。基調は上向きに戻し始めている。亜鉛もお幅続伸し、3400ドル台を回復した。これで上向きに戻りそうである。鉛は反発。重要なサポートであった2500ドルを維持して反発しており、これで2600ドルを超えると上昇基調に明確に回帰するだろう。非鉄相場はようやく底打ちの動きに入りつつある。

【非鉄のトレード戦略】
アルミ、銅、ニッケル・亜鉛、鉛はロングを継続。基本的な考え方は変わらない。株価が徐々に落ち着きを取り戻しており、これにつれて下げ基調からの回復を見せつつある。とはいえ、繰り返すように、需給面を考慮すればまだ上値はあるだろう。今後はトランプ政権のインフラ投資が材料視される場面も出てくるだろう。世界経済の拡大基調は19年半ばから20年ごろまで続くとの見方は変わらない。株価が先にピークアウトし、コモディティがその半年から1年後にピークアウトすることを考えれば、非鉄相場のピークアウトはまだ先であろう。繰り返しだが、非鉄相場の上昇の決定的な要因は需給ひっ迫である。これが上昇基調の継続につながり、20年ごろまで続くだろう。自動車のEV化の動きに伴う需要増が今後もテーマになる。中国が新エネルギー車(NEV)の購入免税を20年末まで延長すると発表するなど、今後は世界的にEV化が加速する。これは非鉄金属市場にとって、非常に大きなテーマであり、恩恵がある。アルミや銅は、EV化で車一台当たりの使用量が今よりも増加する。自動車販売台数が拡大する限り、需要は増えることになる。価格が上昇すれば、スクラップの供給が増えるが、今の段階でそれを気にする必要はないだろう。中国での過剰生産・過剰供給の抑制は確実に需給バランスの改善に効いている。コモディティは2020年を目指して再び強い動きになる。特に非鉄は需給サイクルがみえており、2020年までの供給不足が確実視されている。新規開発が遅れ、供給増がない中で需要が増える。価格が上昇する典型的なパターンである。今回の上昇は相当の大幅なものになるだろう。すでに保有済みのコストの安いロングを維持しながら、押し目を買ってポジションを徐々に増やしていきたい。下げたときにしっかりと買い、保有コストを下げながら保有し続けることが肝要である。非鉄銘柄は長期的には2020年までの有望銘柄である。

*LME=LONDON METAL EXCHANGE(ロンドン金属取引所)
*取引所の指定倉庫の在庫はロケーションごとに毎日発表されている。

【アルミ価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ2205ドル~2657ドル(18年末2619ドル)/弱気シナリオ1928ドル~2320ドル(18年末1973ドル)

【アルミ価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ2239ドル~2402ドル/弱気シナリオ2171ドル~2316ドル

【銅価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ6915ドル~9261ドル(18年末9059ドル)/弱気シナリオ6024ドル~7394ドル(18年末6150ドル)

【銅価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ7069ドル~7666ドル/弱気シナリオ6899ドル~7352ドル

【エネルギー市場の市況解説・分析】
原油はほぼ横ばい。国際エネルギー機関(IEA)の供給過剰予想を背景に下げたが、ドル安を受けて値を戻した。目先は売られすぎ感が強まっており、ここで下値を固められるかに注目することになろう。イラクのルアイビ石油相はOPECと非加盟国が行っている協調減産に関して、「現時点では協議を行っておらず、そうした話し合いは12月まで待つ必要がある」としている。米石油協会(API)が発表した石油在庫統計では、原油在庫が前週比390万バレル増で、市場予想の280万バレルを上回った。クッシング在庫は230万バレル減だった。ガソリン在庫は460万バレル増、ディスティレート在庫は110万バレル増だった。IEAは米国をはじめとする世界的な石油生産の拡大ペースは今年の需要の伸びを上回るとの見通しを示した。18年の世界の石油需要を日量140万バレル増とし、前回予想の130万バレルから引き上げた。17年の石油需要は日量160万バレル増だったとしている。ただし、特に米国で顕著である急速な生産拡大は需要を大幅に上回り、現在は5年平均の範囲にとどまっている世界の在庫の増加が始まる可能性を指摘した。さらに、「コストの低下に後押しされ、米国の石油生産は今年、世界の需要の伸びと同等になると予想される」とし、「昨年11月までの3カ月で米原油生産は日量84万6000バレル拡大し、まもなくサウジアラビアを上回るだろう。今年の末にはロシアも上回り、世界最大の産油国となる可能性がある」としている。米国のシェールオイルは当初はコスト高が難点とされたものの、月報によると現在は効率化が進み、米国は急速に生産量を増やしているとされている。月報では18年の米国の生産量は前年比12%と大幅増の日量1472万バレルに達し、ロシアを含む旧ソ連圏の1442万バレルを抜いて世界最大になると見込んでいる。また月報では、「原油市場のファンダメンタルズは価格を下支えする要因が乏しく、相場は既に調整局面を迎えた」としている。

【エネルギーのトレード戦略】
WTI原油・ブレント原油はロングを継続。基本方針は全く変わらない。IEAは米シェールオイルに強気、相場に弱気な見方を示している。しかし、IEAの見方が当たったためしがない。そのため、全く信用していない。60ドルまでの下落は許容範囲だが、それ以下は安すぎる。米シェールオイル企業の生産コストは下がっているのだろうが、それでも調査によると、60ドル以下では厳しいとの回答が出ている。まして、いまの水準では産油国はやっていけない。つまり、60ドル以下では米シェール企業も含めてどの生産者も生産を長期的に継続するのは困難である。米シェール企業が先を見ないで、目先の収益に走って増産すれば、それは自滅・破たんにつながるだろう。適正レベルは65ドルから75ドルであり、年内に80ドル近辺にまで上昇する場面を想定している。その時が来るまで、じっくりと待つのみである。世界景気の拡大による石油需要の増加とOPEC減産で需給バランスの改善は着実に進んでいる。いまの調整場面をこなせば、再び上昇に向かうだろう。また、WTI原油先物の22年までの先物価格は生産コストと言われる55ドル以下で推移しており、むしろ50ドルに近い水準で低迷している。これでは売却価格がコストを下回ることになり、採算が合わない。その結果、先物売りが抑制される一方で生産の伸びも鈍化せざるを得ないだろう。その結果、需給バランスの改善が着実かつ確実に進み、WTI原油はいずれ75ドルまで上げていくだろう。現在の原油相場の水準では、主要産油国は継続的な国家財政の運営ができない。結局のところ、現在のような安値の状況は長続きしないことになる。むしりより高い水準が必要であり、その水準を求めて相場は徐々に値を戻していくだろう。

【WTI原油価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ56.15ドル~79.19ドル(18年末75.78ドル)/弱気シナリオ39.96ドル~63.92ドル(18年末42.89ドル)

【WTI原油価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ57.21ドル~65.32ドル/弱気シナリオ53.99ドル~61.58ドル

◇グローバルマクロ戦略について

本メルマガでご紹介する投資戦略は、ヘッジファンド業界では「グローバルマクロ戦略」のカテゴリーに属します。
これは、世界のヘッジファンドのもっとも得意とする手法で、いわゆるヘッジファンド運用の「王道」です。
この戦略では、あらゆる市場に目を配り、投資機会を探しながら収益の獲得を狙います。
市場価格の上昇・下落に関係なく、価格の変動が見込まれれば、それにベットする(賭ける)戦略です。
ボラティリティが高いほど収益が見込まれますので、投資機会があれば果敢に攻めます。

世界情勢が不透明な中、為替や株式、金利、コモディティなど主要市場の価格変動は一段と大きくなっています。
そのため、それぞれの市場の予測がきわめて困難になっています。

このような市場環境では、マクロ的な見地からより幅広い市場で運用を行う「グローバルマクロ戦略」が有利です。
もちろん、個々の市場でも十分に戦えるように、具体的な取引タイミングも示していく所存です。

「ヘッジファンド戦略の王道」である「グローバルマクロ戦略」で、共に市場で戦いましょう。

◆お知らせ
日経225オプションのトレード戦略に関するメルマガを配信しております。
「江守哲の225オプション リアルトレーディング」です。
 ご興味のある方は、ぜひご購読ください。
http://fx-on.com/email/detail/?id=8592


*セミナー予定

2月14日(水)日本商品先物振興協会セミナー(東京)

2月17日(土)岡藤商事さまセミナー(大阪)
http://clickfes.jp/2017/spinoff_vol1/

2月21日(水)岡藤商事さまセミナー(東京)
www.nihon-fs.co.jp/seminar/seminars/20180221_tokyo

2月23日(金)マネックス証券さまFXセミナー(WEB)

2月24日(土)カネツFX証券さまセミナー(大阪)
http://www.kanetsufx.co.jp/event/sp/180224.htm

3月3日(土)豊商事さまセミナー(東京)

3月9日(金)マネックス証券さま・米雇用統計セミナー(WEB)
https://info.monex.co.jp/news/2017/20170502_01.html

3月10日(土)投資戦略フェアEXPO2018(東京)
http://www.tradersshop.com/topics/expo2018/speaker.html

3月24日(土)豊商事さまセミナー(千葉)

4月14日(土)豊商事さまセミナー(大宮)

5月12日(土)豊商事さまセミナー(福岡)

5月19日(土)豊商事さまセミナー(岐阜)

5月26日(土)豊商事さまセミナー(神戸)

6月16日(土)豊商事さまセミナー(大阪)

7月7日(土)豊商事さまセミナー(広島)

(上記以外にも、個別セミナーも実施しております。ご興味がある方はお問い合わせください。)


*テレビ出演予定

2月15日(木)13:30~13:45ストックボイスTV「東京マーケットワイド」(東京MXTV)
http://www.stockvoice.jp/

2月22日(木)13:30~13:45ストックボイスTV「東京マーケットワイド」(東京MXTV)
http://www.stockvoice.jp/

*ラジオ出演予定

2月23日(金)16:00~16:20 ラジオNIKKEI「GO!GO! ジャングル・マーケット」(ゴゴジャンさま提供)


*定期寄稿スケジュール

「東洋経済オンライン」(不定期)
http://toyokeizai.net/

「マネックスメール」(第1・第3・第5金曜日)
http://lounge.monex.co.jp/pro/special1/

「マネックス証券 マネックスゴールドレポート」(毎週月曜日)
サンプル5
【2月13日のトレード戦略】おおむね方向性は見えてきた
配信日:2018年02月13日 08時33分
おはようございます。
本日もよろしくお願いいたします。

新刊「米国株は3倍になる!」が発売されました。
市場分析や投資判断の本質を理解することができます。ぜひご購読ください。

先週は市場が荒れている中、ご迷惑をおかけしました。
今週から配信を再開させていただきます。

よろしくお願いいたします。

〔EQUITY MARKET〕
【米国株・欧米債券市場の市況解説・分析】
米国株は大幅続伸した。前週の大幅な下げの反動から買い戻しが入った。前週までは景気過熱によるインフレ懸念などを背景に2度にわたって暴落した。ダウ平均の週間ベースの下げ幅は1330.06ドルと、約2年ぶりの大きさだった。この日は反動から幅広い銘柄に買い戻しが入り、一時574ドル高まで買われた。トランプ政権が19会計年度(18年10月~19年9月)の予算教書を発表し、インフラ投資関連費や国防費の増額されたことから、ユナイテッド・ステーツ・スチール(USスチール)などの素材株やボーイング、ロッキード・マーチンといった防衛株が買われた。原油相場が7日ぶりに反発したこともエネルギー株の買いを誘った。ボーイングが3.3%高、ロッキードが1.3%高と堅調で、USスチールは5.8%高と急伸。エクソンモービルとシェブロンはそれぞれ0.8%高、0.4%高だった。トムソン・ロイターによると、S&P500数採用企業の17年第4四半期決算は前年同期比14.7%の増益の見通し。500社中341社が第4四半期決算を発表したが、このうち利益がアナリスト予想を上回った企業の割合は77.7%で、長期平均の64%、過去4四半期の平均の72%を上回った。第4四半期の売上高は前年比8.0%増の見通し。18年第1四半期の1株利益について、悪化もしくは市場見通しを下回ると予測している企業は42社、改善もしくは市場見通しを上回ると予測した企業は38社。S&P500企業の今後4四半期(18年第1~4四半期)の予想PERは16.4倍となっている。2月12日からの週は57社が四半期決算を発表する予定。

1月の米財政収支は492億3600万ドルの黒字だった。黒字は4カ月ぶり。プラス幅は昨年4月の1824億2800万ドル以来の大きさだった。前年同月は512億5700万ドルの黒字。歳入が前年同月比4.9%増の3610億3800万ドルで、1月としては過去最高。歳出は6.5%増の3118億0200万ドル。18会計年度(17年10月~18年9月)の4カ月間の財政赤字は前年同期比10.8%増の1757億1800万ドルだった。一方、トランプ政権は19会計年度(18年10月~19年9月)予算教書を発表。米軍再編を目指して国防費を大幅に増やし、インフラ投資関連費なども要求した。減税で歳入が減る一方で歳出規模が膨らむため、財政赤字は10年間で7兆0950億ドルと、前年の見通しから2倍超に膨らんだ。歳出は18年度当初比7.6%増の4兆0470億ドル。前年度は10年後に単年度黒字を見込んでいたが、大型減税で税収が減ることなどから、収支は改善しない見通しである。予算全体の約3割を占める政策経費である「裁量的経費」は4.8%増の1兆3040億ドル。国防費の基本予算は7.4%増の6170億ドルを盛り込んだ。トランプ大統領が公約に掲げたメキシコ国境の壁建設費は2年間に180億ドルを求めた。また、1兆5000億ドル規模の官民インフラ投資の呼び水として、10年間に計約2000億ドルを計上した。一方で、高齢者医療(メディケア)予算を計53億ドル減らすなど、社会保障費を削減する方針。今後10年間の実質GDP伸び率は平均で約3%と高めの水準を見込んでいるが、財政赤字が膨張するため、予算編成権を持つ議会で提案がそのまま認められる公算は小さいとみられている。

国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は、堅調な経済成長を理由に、「過去数日間の世界的な金融市場の荒い値動きは憂慮すべきものではない」とした。ただし、将来の危機回避に向けて、改革が必要との認識を示した。ラガルド氏は「現状を理由にかなり楽観的だ。だが正常な成長持続をのんびりと待つことはできない」とし、IMFが前月発表した世界経済見通しの予想を維持した。IMFは今年と来年の世界の経済成長率を3.9%と見込んでいる。

米国債は10年債利回りが2.858%に上昇し、4年ぶりの高水準を付けた。30年債利回りも3.143%と11カ月ぶりの水準に上昇した。株価の反発に伴い、リスク選好度が高まったことで、安全資産としての国債への投資妙味が低下した。ただし、2-10年債利回りスプレッドは0.7812%に拡大しており、短期金利の上昇は抑制されている。

ユーロ圏金融・債券市場は、利回りが小幅上昇。最近の株価の変動にもかかわらず、金融当局がインフレ動向をにらみながら引き締めを継続するとの見方が強いといえる。ドイツ10年債利回りは0.756%で推移。一時0.786%と2年半ぶり高水準に迫った。ECBの債券買い入れに関する当局者発言が、最近の域内国債の売りにつながっている。ノボトニー・オーストリア中銀総裁は、「米国が為替レートに政治的な影響力を行使していることをECBが懸念している」と発言したが、この発言はタカ派的と受け止められている。しかし、ドイツ国債の2-10年債利回りスプレッドは1.332%で、最近は低下傾向にある。

【米国株のトレード戦略】
ロング戦略に変更はない。最近はダウ先物の動きをよく見ているが、時間外取引では144日線がきわめて重要なサポートになっている。2月6日には一時23088ドルまで下げていたが底から戻した。9日には23325ドルまで下げたが、やはりここでもサポートされて戻している。これで55日線が位置する24950ドルを超えると、値戻りの方向に行きそうである。テクニカル的にはかなり下げた印象であり、これ以上の下げは今の企業業績面からも行過ぎであろう。市場では、VIXバブル崩壊と騒がれているが、VIXが長期的に安定することに賭けた投資商品にかなりの資金が投じられ、日本の個人投資家も少なからず投資していたことに驚いた。しかし、これはあくまでそれらの投資家が傷んだだけで済み、リーマンショック時のような金融機関の破たんなどにつながるような事態にはなっていない。ここで下げ止まれば、今回の調整は収束するだろう。楽観的かもしれないが、2000年までの上昇となったハイテクバブルの時に比べれば、かなり小さい調整で済みそうである。また、S&P500のPERも16倍台にまで低下した。18倍台から急激に下げており、割安感が出ている。これ以上下げる理由はなくなっている。しかし、それにしても資産価値が数日間で9割も毀損する投資商品を組成・販売していた運用会社・証券会社は何を考えているのだろうか。投資家のことをいかに考えていないか、である。売りやすい投資商品がいまだに多く製造されていることに驚くとともに、金融ビジネスの本質を垣間見たように感じる。残念のひと言である。

繰り返しだが、2000年のハイテクバブル時の株高で起きた調整は、1998年7月の高値から9月までにダウ平均が20%安、S&P500が22%安、ナスダック指数が33%安だった。この大幅調整をこなした後に歴史的上昇を見せ、2000年3月に当時の歴史的高値を付けたのである。この当時、98年7月までの上昇で、それぞれの株価指数は20カ月移動平均線からの乖離率がダウ平均は22.1%、S&P500が28.2%、ナスダック指数が25.5%、60カ月移動平均線からの乖離率はそれぞれ69.0%、74.2%、72.3%だった。しかし、今回の20カ月移動平均線から乖離率は、ダウ平均が19.5%、S&P500が14.5%、ナスダック指数が18.9%と小さかった。また、60カ月移動平均線からの乖離率もそれぞれ39.6%、32.3%、45.2だった。このように比較すると、今回の乖離率は相対的に小さく、調整も小さかったことになる。BAMLが指摘するように、ヘッジファンドなどによる株式の買い入れが行き過ぎだったことや、人工知能(AI)などを利用した価格変動のパターンを読んで機械的に行動する取引が下げを増幅させたと考えれば、それで終わりということであろう。最終的には株価は戻していくことを前提に考えておくことが肝要である。2000年までと同じパターンになるとすれば、今回の調整は結果的に通過点でしかなかったということになる。繰り返し指摘してきた今回の上昇基調は、2019年半ばから2020年まで継続するとの見方は、今の時点でも変わらない。

今回のように、急激なボラティリティの変化は今後も起き得るだろう。それに備えて、常にポジションを管理し、無理のない範囲で投資・運用することが肝要である。繰り返すように、「予測」はできない。まして、底値はどこかわからない。これがわかれば苦労しない。あくまで推測するだけである。そして、不安であればポジションを縮小し、さらに下げたところで少しずつ買い下がることである。今回のように、ある程度の底値をあらかじめ想定することはできる。今回はかなり精度が高かったといえる。「ダウ平均が23500ドルまで下げても耐えられるようにポジションを管理するだけである」としたが、まさにそこで下値が固まろうとしている。パニックになり、安易に安値を売り込むことほど残念なことはない。株式投資をしていれば、急落はつきものである。それをいかに利用できるかが、将来の収益を左右する。とにかく、市場に残ることが肝要である。そのうえで、不安であればポジションを半分にでも3分の一にでもすべきである。しかし、押し目での買いをしっかりと入れ、将来の反発を待つのである。最終的に米国株は上昇する。それは今週かもしれないし、来週かもしれない。また、来年かもしれない。しかし、5年から10年経てば、必ず高値を更新する。これが米国株の特徴であり、推奨している背景にある魅力でもある。拙著「米国株は3倍になる!」で米国株投資の重要性を説いている背景を再読いただければ、推奨するポートフォリオの意味を理解いただけるだろう。

米10年債利回りは最大で2.8%台だが、リーマンショック前の06年には5%だった。09年以降は3.8%以下の水準で推移してきたが、この間はあまりに金利が抑えられてきた。量的緩和の影響だが、これがようやく景気が本物になってきて、本来あるべき金利水準に上げていくとすれば、まずは13年末の水準である3%まで戻すのはむしろ当然である。その後、4%さらに5%と水準を上げていくことになれば、その時点で金利負担が企業業績に与える影響について考えればよい。無論、重要なのは2-10年債利回りスプレッドである。これがまだ縮小していない。それどころか、今はむしろ拡大している。これがフラット化するまでは懸念に及ばない。これまでの不安定になるときがあったが、「イールドカーブだけを見ておけばよい」と言い続けてきたからこそ、ここまでの高値までポジションを持ち続けることができたわけである。この方針は今後も変わらない。今回のような歴史的上昇相場では、とにかく基調が変わるまで、しぶとくついていくべきである。日々の材料を確認しながら、最終的には大局観を失わずに長期トレンドを重視する姿勢を貫くことが肝要である。

2月のパフォーマンスは、過去データではあまりよいとは言えない。12カ月の中で、上昇率のランキングはダウ平均が8位、S&P500は9位、ナスダック指数は7位である。平均上昇率はそれぞれ0.3%、0.1%、0.7%と小幅である。ただし、中間選挙の年に限ると、それぞれ1.0%、0.7%、1.0%の上昇に跳ね上がる。これを重視すれば、あまり気にする必要はないともいえる。

今年のトランプ政権の最大のテーマはインフラ投資である。これが期待感を生み、景気拡大期待を拡大させることで株価の上昇が続く。その結果、最初のバブルは19年半ばから20年ごろに来るだろう。そして、株価上昇はさらに2028年から29年まで続くだろう。17年間続く長期の強気相場は、当初の8年あるいは9年間の上昇の最終コーナーに入ってきた。ここからが最も株価が急激に上昇する。その前の調整だと考えればよい。これから2年から2年半の上げ幅が最大となる。特にナスダック指数はハイテクバブル時の上昇と同じ値動きである。日柄まで似ている。調整が終われば大相場になるだろう。ハイテクバブルの最後の2年の上げ方は急激だったが、今回も同じような動きになり、ものすごいバブル相場が到来すると考えられる。「18年は乱高下する場面もあるだろう」としてきたが、いきなりやってきた。しかし、それでひるんではいけない。米国株は、過去から大きく下げた後に必ず直近高値を更新している。いずれ更新する。それがわかっていれば、いつ買っても同じである。

【ダウ平均株価:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ24236ドル~28287ドル(18年末27996ドル)/弱気シナリオ20995ドル~25130ドル(18年末22790ドル)

【ダウ平均株価:2月の想定レンジ】
強気シナリオ24541ドル~25717ドル/弱気シナリオ23473ドル~24733ドル

【S&P500:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ2614~3107(18年末3076)/弱気シナリオ2255~2734(18年末2419)

【S&P500:2月の想定レンジ】
強気シナリオ2649~2781/弱気シナリオ2556~2695

【ナスダック指数:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ6747~8375(18年末8282)/弱気シナリオ5348~7199(18年末5702)

【ナスダック指数:2月の想定レンジ】
強気シナリオ6878~7267/弱気シナリオ6479~7078

【米国債トレード戦略】
2年債ショート、10年債ロングのイールドカーブのフラット化に賭ける戦略を継続する。

【日本株の市況解説・分析】
9日の日経平均は大幅安。米国株の急落で市場の不安心理が高まり、リスク回避の売りが広がったことで、日経平均は前日比508円安となった。銘柄の87%が値下がりし、値上がりは12%にとどまった。前日のダウ平均が再び1000ドル超安となり、投資家心理が悪化した。3連休前で買いが入りにくかったことも、下げ幅を大きくした可能性がある。好決算を発表した銘柄が買われる場面もあったが、ほぼ全面安の状態が続いた。市場心理が弱く、投資家が株式のウェイトを落とす動きは続いている。また、米国の金融政策の不透明感が強まっているとの見方もある。月末に予定されるパウエルFRB議長の議会証言が混乱を収束させるかに注目が集まっているようである。いずれにしても、円高基調が続いており、強い企業業績もいまは材料視されにくい状況にあるといえる。

【日経平均先物のトレード戦略】
ロング戦略を継続。激しい値動きが続いてきたが、これがVIXショックであれば、これが終息すれば終わりである。所詮はポジション需給の問題だったということになる。いつも指摘していることではあるが、ポジション需給で相場の水準や方向性が決まることはない。これは本質的な問題ではなく、材料でもない。最終的に株価は企業業績で決まる。短期的には投資家心理やポジション需給で変動するが、長期的なトレンドは企業業績次第である。日経平均のPERが14倍を割り込み、13倍をも割り込みそうである。これを割安といわずして何と言うのか。最高の買い場になっていることを、あとになって理解することになるだろう。2月の弱気シナリオのレンジ下限が21900円水準である。この水準をも下回るような状況かを冷静に考えなければならない。これまでの22年間の下落相場が終わり、次の22年間の長期上昇トレンドに転換しているのである。最低でもこの水準に戻し、強気シナリオのレンジ下限である22350円水準に戻さないといけないだろう。25日移動平均線の7.5%下方乖離が21750円水準、10%下方乖離で21150円、12.5%下方乖離で20500円水準である。その意味では、すでに十分に下げたと考えてよいだろう。これまで繰り返してきたように、「押し目を買うための現金」を使うときである。最大20500円まで下げる前提で、250円単位ぐらいをめどに徐々に買い下がる戦略を講じていた場合、21500円、21250円、21000円まで買えていることになる。それ以下も20750円、20500円というように買い下がれるように準備しておきたい。これで戻していけば、相応の収益になる。とにかく、株価のバリュエーションを見ながら、割安であれば押し目で買うだけである。

日経平均はこれまでの上昇で23000円を明確に超えたことで、長期の半値戻しが完成した。これで長期下落トレンドの「22年の呪縛」が解かれ、いよいよ本格的な上昇基調に入った。あとは業績の裏付けを確認し、それに合わせて株価が上昇するかを確認するだけである。とにかく長期的に見ていくことである。2017年は歴史的大相場への転換を確認した年だった。つまり、「22年サイクルの上昇トレンド」に入ったということである。1968年から資産バブルの1989年までが「上げの22年」、1990年から2011年が「下げの22年」である。そして、いまは2012年に底打ちして上げ始めており「上げの22年」に入ったのである。「22年の呪縛」から解き放たれ、いよいよ本物の強気相場に入っていくことになる。次の高値は2033年になるのだろうか。いずれにしても、2020年の東京五輪をはるかに超えて、さらに米国株の高値ターゲットの2028年から2029年も超えていくだろう。このような歴的な転換点を迎えた相場展開では、とにかく早く参加したもの勝ちである。

【日経平均株価:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ22089円~27115円(18年末26839円)/弱気シナリオ18745円~23688円(18年末19392円)

【日経平均株価:2月の想定レンジ】
強気シナリオ22367円~23929円/弱気シナリオ21930円~23586円

【TOPIX:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1779~2168(18年末2150)/弱気シナリオ1523~1883(18年末1578)

【TOPIX:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1806~1915/弱気シナリオ1736~1868

〔CURRENCY MARKET〕
ドル円は小動き。材料不足の中、108円台後半での推移だった。日本が休日だったことも、ポジション調整的な動きにつながったといえる。14日には米消費者物価指数(CPI)の発表を控えており、今の時点であえてポジションを取る動きも少ないといえる。一方、トランプ政権が発表した19会計年度の予算教書では、今後10年の財政赤字が大きく膨らむ見通しが示された。事前の報道で内容がほぼ織り込み済みだったこともあり、市場への影響は限定的だった。しかし、この材料自体はドル安要因である。ユーロドルは反発の動き。1.22ドル台後半に値を戻している。前週に米国株が大幅な売りに見舞われたことでドル高になっていたが、徐々に落ち着きを取り戻していることから、ドルが再び売られている。米金利上昇でドル高となれば、米国株が下げるが、その逆の動きとなればリスク回避姿勢は後退する。前週はあらゆる資産クラスに対する大幅な売りが出たことで、投資家がポートフォリオ調整から機械的に売りを出したことで、ドルが上昇していてが、この動きも徐々に収束に向かいそうである。逆説的だが、米国株の安定や米国経済の拡大には、ドル安が不可欠である。米金利上昇でドル高となれば、それが阻害されることになる。FRBがいかに利上げを遅らせ、市場金利を低位に安定させることができるかが、米国経済拡大の持続性を決めることになる。一方、ユーロ圏経済の堅調さがユーロ高基調の維持につながるだろう。景気は堅調に拡大しており、地域や業種を越えた広がりもみられる。17年の実質GDPは前年比2.5%増と10年ぶりの成長率だった。10~12月期で見ても前期比0.6%増と拡大を維持している。昨年12月の失業率は8.7%と約9年ぶりの低水準。消費者物価上昇率は1月が前年同月比1.3%と、ECBが目標とする2%弱を依然として下回っている。

【通貨トレード戦略】
ドル円は見送り。そろそろ底打ちとなりそうだが、それには109.55円の回復が不可欠である。まずは108.85円を超えることを確認したい。いまは株式市場が支配しており、日本株が上昇すれば、ドル円も戻すだろう。米国株の上昇で日本株が戻せば、ドル高・円安に進みやすい。もっとも、ユーロドルが上昇したほうが、ドル円は上昇しやすいだろう。つまり、ユーロ円主導でのドル円の上昇である。とにかく、いまの下落トレンドから抜け出ることが不可欠である。その意味でも、109.55円超えは不可欠である。108円台前半で徐々に値固めの動きになっている。ここで下値を形成できれば、戻りを試しやすくなるだろう。円安にならないパターンにある。下値は108.30円を維持したことで、目先は反発の可能性が出てきた。繰り返しだが、日米実質金利差からみたドル円の理論値の推計は、1月末で112.80円である。また、5-30年債利回りスプレッドから見た理論値でも112円台半ばであり、ドル円はもう少し高くてもよいだろう。今年の高値が113.38円で決まったとは現時点では考えていないが、今年の強気シナリオのレンジ下限が110.55円であり、これを割り込んで1月を終えている。さらに、2月の強気シナリオのレンジ下限は112.80円である。最低でもこれを回復できなければ、弱気シナリオのレンジでの推移が続くことになる。一方で2月の弱気シナリオのレンジ下限は108.23円であり、いまのところ見事にこの水準で下げ止まっている。あとは、112.80円を超えてくるかを確認したい。

ユーロ円はロングを維持。132円割れ目前まで下げたが、133.50円を回復しており、なんとか下げ止まっている。売られすぎ感も強く、これで反発できれば戻りも大きくなるだろう。現時点で方針を変える必要はない。中期的には133円までの下げは許容範囲である。長期ポイントは127.00円であり、ここまでの押しは買いである。

ユーロドルはロングを継続。1.22ドルまで下げたが、売られすぎになっている。1.2335ドルを超えると、再び上に向かいやすい。中期ポイントは1.2050ドル、長期ポイントは1.1500ドルであり、ここまでの押しは常に買いと考えてよい。

ポンド円はロングを維持。かなり下げてしまったが、120日線の150円を維持した。売られすぎでもあり、押し目買いの水準であろう。ただし、これ以上の下げはトレンドの崩れを意味する。その点だけは注意しておきたい。

ポンドドルはロングを維持。下落気味だが、売られすぎであり、1.3650ドルまではポジションを維持したい。

豪ドル円はロングを継続。85円を割り込む場面もあったが、いまは売られすぎであり、反発を待ちたい。

豪ドル/米ドルは新規でロング。反発し、上昇余地もある。

南アランド/円は新規でロング。下値を固めたと判断する。8.8円を維持しているうちは、押し目買いが有利であろう。

【ドル円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ110.55円~126.40円(18年末124.25円)/弱気シナリオ100.60円~114.90円(18年末103.00円)

【ドル円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ112.80円~118.00円/弱気シナリオ108.23円~114.15円

【ユーロ円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ132.05円~147.00円(18年末145.90円)/弱気シナリオ119.45円~136.80円(18年末121.55円)

【ユーロ円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ132.84円~138.65円/弱気シナリオ128.51円~133.89円

【ユーロドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1.1750ドル~1.3125ドル(18年末1.2970ドル)/弱気シナリオ1.1595ドル~1.2175ドル(18年末1.1210ドル)

【ユーロドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1.1820ドル~1.2185ドル/弱気シナリオ1.1522ドル~1.1968ドル

【ポンド円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ148.85円~166.75円(18年末165.15円)/弱気シナリオ132.40円~154.60円(18年末134.00円)

【ポンド円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ149.76円~157.44円/弱気シナリオ144.20円~151.90円

【ポンドドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1.3225ドル~1.4710ドル(18年末1.4525ドル)/弱気シナリオ1.2390ドル~1.3665ドル(18年末1.2595ドル)

【ポンドドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1.3349ドル~1.3785ドル/弱気シナリオ1.3006ドル~1.3475ドル

【豪ドル円:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ86.20円~98.30円(18年末97.15円)/弱気シナリオ77.40円~89.90円(18年末81.05円)

【豪ドル円:2月の想定レンジ】
強気シナリオ86.64円~92.01円/弱気シナリオ84.61円~89.31円

【豪ドル/米ドル:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ0.7665ドル~0.8765ドル(18年末0.8650ドル)/弱気シナリオ0.7060ドル~0.7930ドル(18+年末0.7200ドル)

【豪ドル/米ドル:2月の想定レンジ】
強気シナリオ0.7769ドル~0.8065ドル/弱気シナリオ0.7544ドル~0.7879ドル

〔COMMODITY MARKET〕
【貴金属市場の市況解説・分析】
金相場は上昇。1300ドル割れを回避して反発し始めている。米利上げペースの加速懸念は根強いが、年3回が限界であろう。ただし、14日発表の米CPIの発表後の動きには注意が必要であろう。2日発表の米雇用統計で非農業部門の就業者数が大きく伸びるとともに、賃金も上昇したことから、労働市場が年内に完全雇用状態になるとの見方が強まっており、これがインフレ懸念につながっている。CPIが高まる一方、長期金利の伸びが限定的であれば、むしろ実質金利が低下し、ドル売り・金買いになるだろう。米国株が回復すれば、リスク資産への資金移動が増えるが、いまは急落後だけに安全資産である金への注目度も高まりやすいといえる。

【貴金属のトレード戦略】
金、銀、プラチナ、パラジウムはロングを継続。基本方針は変わらない。ようやく底打ちから反発に向かっている。とはいえ、金の位置づけは変わらない。今回のような株安のために、金はやはり保有しておくのがよい。株価下落の当初は金も一緒に売られることが最近は多い。これは、投資家が一斉に投資対象の現金化に動くことが背景にある。しかし、繰り返すように、すべての資金を株式につぎ込んでいると、今回のような株価の下落には耐えられない。新刊「米国株は3倍になる!」でも紹介しているようなポートフォリオを組んでいれば、今回の下げでも全く慌てる必要がない。「米国株30%、米国長期債55%、金15%」のポートフォリオは、リーマンショック級の下げが来ても、直近の資産価値のピークから減少は最大で2割減で済む。実際には、米国株を4割から5割程度に少し増やして、リスクを取ってもよいだろう。その分は米国長期債を減らせばよい。イメージとしては、米国株4割から最大5割、米国長期債をその分減らすイメージである。リーマンショックでは、株式だけに投資した場合には、資産が半減しているのだから、このポートフォリオは長期的に資産を守りつつも増やすうえでは「鉄壁」かつ「完璧」に近いといえる。金に話を戻すと、基本はドル安傾向であり、さらに原油高などコモディティ相場の堅調さを確認することになろう。毎度のことで繰り返し恐縮だが、金の位置づけはトレーディングの対象ではない。あくまでリスク資産である株式のヘッジである。金については常に保有するというスタンスが肝要である。資産保全としての金の位置づけを重視すべきである。株価が上昇しても、そちらに資金をシフトしようなどと考えずに、株式のヘッジとして金を手放さないことが肝要である。これができないと、長期的な資産形成はできない。金は資産として持つことが肝要である。利子はつかないが、資産保全には金が一番である。米国の減税は経済に非常に恩恵をもたらし、株価の上昇が期待されている。一方で財政悪化によりドルが売られることになる。さらに現在のインフレ率であれば、FRBが目論む年3回の利上げも困難になる可能性もある。秋には米中間選挙も控えている。したがって、市場金利が急騰しない限り、金相場の堅調さは続くとみている。インドや中国などは下押しの場面で買ってくるだろう。今年はまだまだ上昇余地がある。最終的には1500ドル台にまで上げても全く不思議ではない。2019年までに大相場には発展するだろう。スイスのプライベートバンクは、顧客である富裕層に最低でも資産の5%相当の金を保有することを勧めている。彼らが長年生き残っている所以である。ただし、保有比率は10%ではなく、むしろ15%程度にすべきであると考えている。常に金を保有して危機に備えておくのが、金に対する基本的な考え方である。保有コストを下げるためには上値を買わずに、下げたところを買い、じっくりと上昇を待ちたいところである。

【ドル建て金価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1270ドル~1517ドル(18年末1475ドル)/弱気シナリオ1187ドル~1338ドル(18年末1210ドル)

【ドル建て金価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1298ドル~1387ドル/弱気シナリオ1260ドル~1330ドル

【円建て金価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ4564円~5356円(18年末5232円)/弱気シナリオ4051円~4877円(18年末4192円)

【円建て金価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ4615円~4977円/弱気シナリオ4566円~4816円

【ドル建てプラチナ価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ900ドル~1134ドル(18年末1092ドル)/弱気シナリオ768ドル~1011ドル(18年末804ドル)

【ドル建てプラチナ価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ932ドル~1025ドル/弱気シナリオ926ドル~1011ドル

【ドル建てパラジウム価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ1032ドル~1365ドル(18年末1331ドル)/弱気シナリオ854ドル~1148ドル(18年末884ドル)

【ドル建てパラジウム価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ1061ドル~1165ドル/弱気シナリオ1042ドル~1147ドル

【非鉄市場の市況解説・分析】
非鉄相場はまちまち。LME在庫はアルミが増加したが、その他は減少した。アルミは反発。しかし、2100ドル台前半で推移しており、これ以上の下げは厳しい。最大で2060ドルまで下げる可能性があるが、許容できるのはそこまでである。銅も反発したが、6860ドル以下の水準ではまだ下値不安は払しょくできない。はやくこの水準を明確に超えることが反発には不可欠である。ニッケルも反落したが、まだ不安定である。亜鉛も反発。3400ドルを超えると上昇に向かいやすい。鉛は反落。2500ドル水準でサポートされているが、上値も重い。2550ドルを超えると上昇に勢いがつくだろう。

【非鉄のトレード戦略】
アルミ、銅、ニッケル・亜鉛、鉛はロングを継続。基本的な考え方は変わらない。世界的な株安の影響を結果的に受けることになったが、それでも需給面を考慮すれば、下値は限られるだろう。株価が落ち着いてくれば、非鉄相場の本来の強さが戻ってくると考えている。また、今後はトランプ政権のインフラ投資が材料視される場面も出てくるだろう。世界経済の拡大基調は19年半ばから20年ごろまで続くとの見方は変わらない。株価が先にピークアウトし、コモディティがその半年から1年後にピークアウトすることを考えれば、非鉄相場のピークアウトはまだ先であろう。繰り返しだが、非鉄相場の上昇の決定的な要因は需給ひっ迫である。これが上昇基調の継続につながり、20年ごろまで続くだろう。自動車のEV化の動きに伴う需要増が今後もテーマになる。中国が新エネルギー車(NEV)の購入免税を20年末まで延長すると発表するなど、今後は世界的にEV化が加速する。これは非鉄金属市場にとって、非常に大きなテーマであり、恩恵がある。アルミや銅は、EV化で車一台当たりの使用量が今よりも増加する。自動車販売台数が拡大する限り、需要は増えることになる。価格が上昇すれば、スクラップの供給が増えるが、今の段階でそれを気にする必要はないだろう。中国での過剰生産・過剰供給の抑制は確実に需給バランスの改善に効いている。コモディティは2020年を目指して再び強い動きになる。特に非鉄は需給サイクルがみえており、2020年までの供給不足が確実視されている。新規開発が遅れ、供給増がない中で需要が増える。価格が上昇する典型的なパターンである。今回の上昇は相当の大幅なものになるだろう。すでに保有済みのコストの安いロングを維持しながら、押し目を買ってポジションを徐々に増やしていきたい。下げたときにしっかりと買い、保有コストを下げながら保有し続けることが肝要である。非鉄銘柄は長期的には2020年までの有望銘柄である。

*LME=LONDON METAL EXCHANGE(ロンドン金属取引所)
*取引所の指定倉庫の在庫はロケーションごとに毎日発表されている。

【アルミ価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ2205ドル~2657ドル(18年末2619ドル)/弱気シナリオ1928ドル~2320ドル(18年末1973ドル)

【アルミ価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ2239ドル~2402ドル/弱気シナリオ2171ドル~2316ドル

【銅価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ6915ドル~9261ドル(18年末9059ドル)/弱気シナリオ6024ドル~7394ドル(18年末6150ドル)

【銅価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ7069ドル~7666ドル/弱気シナリオ6899ドル~7352ドル

【エネルギー市場の市況解説・分析】
原油はほぼ横ばい。先週は週間ベースで2年ぶりの下げ幅を記録した世界の株式市場の影響で下げたが、ようやく下げ止まりの動きに入りつつある。市場では、米国内の産油量の増加がOPECと非加盟産油国による協調減産を相殺するとの不安から、売りを優勢になっている。一方、ドル高基調が落ち着けば、これが下値を支える可能性がある。米エネルギー情報局(EIA)の月報によると、3月のシェールオイル生産量は前月比11万1000バレル増の日量676万バレルとなる見通し。年内には国内の産油量が日量1100万バレルに達する可能性もあるとしている。しかし、世界的に石油需要は堅調であり、ベネズエラなどの生産減もあり、米国の産油量の増加は吸収されるだろう。一方、OPECが発表した月報によると、18年1月の加盟国の産油量は前月比0.02%減の日量3230万2000バレルだった。リビアやイラク、サウジアラビアなどは増えたが、ベネズエラ、アンゴラ、ナイジェリアなどの減少で相殺された。16年末の減産合意後に加盟した赤道ギニアを除く生産量は3216万8000バレルで、引き続き上限目標を下回った。ベネズエラは2.9%減の160万バレルと大きく落ち込み、アンゴラは0.7%減の161万5000バレル、ナイジェリアは0.5%減の181万9000バレルだった。イランは0.08%減の382万9000バレル。リビアは2.2%増の97万8000バレル、イラクは0.7%増の443万5000バレル、サウジは0.2%増の997万7000バレルだった。世界全体の1月の産油量は35万バレル増の日量9766万バレル。このうちOPEC非加盟国は36万バレル増の同6536万バレルだった。米国やロシア、マレーシアなどは減少したが、カナダ、メキシコ、ノルウェー、英国などが増加した。これにより、OPECの世界シェアは0.1%ポイント低下し、33.1%となった。

【エネルギーのトレード戦略】
WTI原油・ブレント原油はロングを継続。基本方針は全く変わらない。60ドルまでの下落は許容範囲だが、それ以下はそうではない。下げすぎである。いまは明らかに売られすぎであり、産油国はすべて受け入れられない水準である。株価の下落が嫌気されて下げたが、これが落ち着けば徐々に値を戻すだろう。60ドル以下では米シェール企業も含めてどの生産者も生産を継続するのは困難となる。物理的に60ドル以下の持続性はない。米シェール企業が先を見ないで、目先の収益に走って増産しているようだが、これは自滅・破たんを意味する。ダラス連銀のシェール企業への調査によると、リグ稼働数が拡大するWTI原油価格の水準は、61ドル以上が約93%である。これは、60ドル以下ではどのシェール企業も厳しい状況であることを示している。また、将来のWTI原油価格の予想については、3年後の中央値が65ドルになっている。これもなかなか興味深い数値である。つまり、この原油価格の水準でないと、生産ができないと言っているようなものである。この65ドルという水準は、米シェール企業の「希望小売価格」といってよい。つまり、収益を確保するための最低価格ということである。このように考えると、WTI原油が60ドル以下で推移するのは難しくなり、さらに生産者が欲する最低水準である65ドルが基準値になっていくだろう。その結果、筆者が従来から適正価格としてきた65ドルから75ドル水準で推移し、年内に80ドル近辺にまで上昇する場面も見られることになるだろう。

2月の強気シナリオのレンジ上限は65ドルであり、上値は重くなりやすい。したがって、いまはあまり高値を期待しないほうが良い。もっとも、そのタイミングはいずれ訪れるだろう。その時が来るまで、じっくりと待つのみである。そして、時間を掛けながら、いずれ80ドル近辺にまで値を上げていくのである。また、60ドル以下では米国のシェールオイルは増産できないという事実も相場の下値を支えることになろう。世界景気の拡大による石油需要の増加とOPEC減産で需給バランスの改善は着実に進んでおり、これが本質的な原油相場の上昇につながっている。65ドルを固めることができれば、いよいよ75ドルを目指す動きに入ることになる。ただし、そのような動きは3月以降となりそうである。WTI原油の今年の強気シナリオの上限は79ドル台である。OPEC加盟・非加盟国による減産継続が在庫減少を促すことで、この水準までの上昇がみられることになろう。OPECは減産をしっかり行っており、これが需給改善に効いてくる。一方で米国のシェールオイルの生産拡大はそう簡単ではない。現在の先物市場では、22年までの先物価格は生産コストと言われる55ドル以下で推移しており、いまのままでは逆ザヤである。これでは売却価格がコストを下回ることになり、採算が合わない。その結果、先物売りが抑制される一方で生産の伸びも鈍化するだろう。その結果、需給バランスの改善が着実かつ確実に進み、WTI原油はいずれ75ドルまで上げていくだろう。

いずれにしても、現在の原油相場の水準でさえも、主要産油国は継続的な国家財政の運営ができない。結局のところ、現在のような安値の状況は長続きしないことになる。一方で80ドル以上の水準が持続するかと言われれば、それは需要減退を招く可能性から簡単ではないが、高値圏は続かざるを得ないというのが、原油市場の構造から導き出される結論であろう。

【WTI原油価格:2018年の想定レンジ】
強気シナリオ56.15ドル~79.19ドル(18年末75.78ドル)/弱気シナリオ39.96ドル~63.92ドル(18年末42.89ドル)

【WTI原油価格:2月の想定レンジ】
強気シナリオ57.21ドル~65.32ドル/弱気シナリオ53.99ドル~61.58ドル

◇グローバルマクロ戦略について

本メルマガでご紹介する投資戦略は、ヘッジファンド業界では「グローバルマクロ戦略」のカテゴリーに属します。
これは、世界のヘッジファンドのもっとも得意とする手法で、いわゆるヘッジファンド運用の「王道」です。
この戦略では、あらゆる市場に目を配り、投資機会を探しながら収益の獲得を狙います。
市場価格の上昇・下落に関係なく、価格の変動が見込まれれば、それにベットする(賭ける)戦略です。
ボラティリティが高いほど収益が見込まれますので、投資機会があれば果敢に攻めます。

世界情勢が不透明な中、為替や株式、金利、コモディティなど主要市場の価格変動は一段と大きくなっています。
そのため、それぞれの市場の予測がきわめて困難になっています。

このような市場環境では、マクロ的な見地からより幅広い市場で運用を行う「グローバルマクロ戦略」が有利です。
もちろん、個々の市場でも十分に戦えるように、具体的な取引タイミングも示していく所存です。

「ヘッジファンド戦略の王道」である「グローバルマクロ戦略」で、共に市場で戦いましょう。

◆お知らせ
日経225オプションのトレード戦略に関するメルマガを配信しております。
「江守哲の225オプション リアルトレーディング」です。
 ご興味のある方は、ぜひご購読ください。
http://fx-on.com/email/detail/?id=8592


*セミナー予定

2月14日(水)日本商品先物振興協会セミナー(東京)

2月16日(金)マネックス証券さまFXセミナー(WEB)

2月17日(土)岡藤商事さまセミナー(大阪)
http://clickfes.jp/2017/spinoff_vol1/

2月21日(水)岡藤商事さまセミナー(東京)
www.nihon-fs.co.jp/seminar/seminars/20180221_tokyo

2月24日(土)カネツFX証券さまセミナー(大阪)
http://www.kanetsufx.co.jp/event/sp/180224.htm

3月3日(土)豊商事さまセミナー(東京)

3月9日(金)マネックス証券さま・米雇用統計セミナー(WEB)
https://info.monex.co.jp/news/2017/20170502_01.html

3月10日(土)投資戦略フェアEXPO2018(東京)
http://www.tradersshop.com/topics/expo2018/speaker.html

3月24日(土)豊商事さまセミナー(千葉)

4月14日(土)豊商事さまセミナー(大宮)

5月12日(土)豊商事さまセミナー(福岡)

5月19日(土)豊商事さまセミナー(岐阜)

5月26日(土)豊商事さまセミナー(神戸)

6月16日(土)豊商事さまセミナー(大阪)

7月7日(土)豊商事さまセミナー(広島)

(上記以外にも、個別セミナーも実施しております。ご興味がある方はお問い合わせください。)


*テレビ出演予定

2月15日(木)13:30~13:45ストックボイスTV「東京マーケットワイド」(東京MXTV)
http://www.stockvoice.jp/

2月22日(木)13:30~13:45ストックボイスTV「東京マーケットワイド」(東京MXTV)
http://www.stockvoice.jp/

*ラジオ出演予定

2月23日(金)16:00~16:20 ラジオNIKKEI「GO!GO! ジャングル・マーケット」(ゴゴジャンさま提供)


*定期寄稿スケジュール

「東洋経済オンライン」(不定期)
http://toyokeizai.net/

「マネックスメール」(第1・第3・第5金曜日)
http://lounge.monex.co.jp/pro/special1/

「マネックス証券 マネックスゴールドレポート」(毎週月曜日)
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